ベストナイン

秋本シラキ

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第9球 エースが遂にベールを脱ぐ!?

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初回からいきなり7点を先制した昭和ナイン。北原監督から「ベストナイン」とまで呼ばれた。そして遂に、俺がマウンドに上がる時がやってきた。

パル岡「よ~し!思いっきり投げろよー!」

ヨウマ「お~~!!」



1回の裏、相手の1番打者が打席に立つ。パル岡がサインを出す。

パル岡「(まずはストレートで行け!)」



このサインに俺はうなずき、ストレートを投げ込んだ!

効果音「ビュン!!」

審判「ストラーーイク!!」

パル岡「いいぞ~~!!」



俺の直球に、ナインはもちろん、スピードガンを持っていた監督も驚いていた。

監督「速!!いきなり145キロ!?すごい・・・」



それから相手を追い込み、パル岡はフォークを要求した。

ヨウマ「でやっ!!」



そのフォークは、打者がバットを振ると同時に落ちるため、バットに当たる心配は無い。

相手「くそっ!」



先頭打者を空振り三振に仕留めた!

パル岡「ナイスフォーク!!」

セオス「いいぞ~~!!」

純「さすがエース!!」

八木っちょ「うちら守る必要無いんじゃね?(笑)」



ナインから誉められまくった。よこちんも興奮していた。

よこちん「すっご~~い!!ヨウマかっこいいよ~~!!♪」

でも今は試合中。試合に集中しなきゃ(汗)



 続く2番打者も簡単に追い込んだ。パル岡は釣り球の高めのストレートを要求した。

ヨウマ「とらっ!!」



低めにスライダーなどを投げていたので、相手は簡単に空振りした!これで二者連続空振り三振!

パル岡「オッケーーー!!!」



この時俺は、147キロも出していた。

監督「すっごいな!(笑)」



続く3番打者にはストレートを多投して追い込み、最後は外にカーブを投げて空振り三振に仕留めた!なんと初回のアウトは、全部空振り三振だった!自分でもビックリだよ。

ヨウマ「今日調子いいな♪」

パル岡「お前、かなり成長したな!」



よこちんはただただ唖然としていた。

よこちん「ヨウマ・・・すごすぎ・・・」



2回の表は、八木っちょの犠牲フライ、パル岡・浩一のタイムリーなどで4点を追加し、11対0となった。この試合は10点コールドのルールなので、2回の裏を1点以内に抑えれば俺達の勝ちだ。

大我「楽勝だね~~」

セオス「もう今日は勝ったな!」

一郎「セーブ付かないし、俺の出番は無さそうだな(笑)」



2回の裏、俺はコールド勝ちをかけてマウンドに向かった。

ヨウマ「早く片付けてよこちんと真澄と遊ぼ(笑)」



この回の先頭打者は4番からである。まずパル岡はスライダーを要求した。

ヨウマ「うら!」



しかし・・・・・

効果音「カキーーーン!!!」

ヨウマ「・・・・・やっべ(汗)」



11点とゆう大量リードで油断してしまったのか、球が思った程曲がらなかった。

ヨウマ「いっけね(汗)」



打球は外野まで飛んだ。

ヨウマ「やべぇ、ホームランになっちゃうかな・・・」



しかし!!

真澄「はっ!!!」

ヨウマ「おーーー!!!」



なんと!真澄がフェンス際でジャンプし、見事に捕った!!

ヨウマ「ナイスプレーー!!」

真澄「あっぶねーー(汗)しっかり投げろよ~(笑)」



俺は真澄のファインプレーに助けられた。

よこちん「真澄すご~~い!!」



それから俺は気を引き締め直した。

ヨウマ「残り2人、全力で抑えてやる!」



続く5番打者には、変化球でタイミングを崩させ、セカンドフライに打ち捕った。

純「よし!2アウトだ!」

ヨウマ「ふ~~。これであと一人・・・」

監督「ヨウマ~~!あと一人だ~!頑張れ~!」



そして6番打者が打席に立った。俺は初球から渾身のストレートを投げ込んだ。

ヨウマ「うらっ!」

審判「ストラーーイク!!」



なんとこの日最速の149キロ!

監督「速すぎ!!」



俺、集中すればこんなに速い球が投げられるんだな・・・



それから相手を簡単に追い込んだ。パル岡はウイニングショットにフォークを要求した。

ヨウマ「(よ~~し。これで終わらせてやる!)」



ゲームセットはすぐ目の前。俺達の初勝利まで、あと1アウトだ。

浩一「よ~~し、決めろ~~!!」

泰彰「あと1球あと1球!!」



そして俺は、渾身のフォークを投げた!!・・・


効果音「ブン!!!」





審判「ゲームセーーット!!!!」




・・・・・か・・・・・勝った・・・・・



この瞬間、ナインが全員歓喜の雄たけびを上げた!

真澄「よっしゃ~~~!!!」

八木っちょ「勝った~~~!!!」

大我「俺達、強い!!!」

セオス「最高~~~!!!」



俺も思わずガッツポーズが出た。

ヨウマ「よっしゃ!!」

パル岡「お疲れ!よく頑張ったな!!ナイスピッチングだったぞ!」

ヨウマ「ありがと!」

ぴな「ヨウマ君はうちの大エースね!」

ヨウマ「ありがとうございます!!」



ぴなから誉められ、監督からも誉められた。

監督「いや~~、今日は安心して観ていられたよ!」

ヨウマ「ありがとうございます!」

監督「まぁ今日は相手が結構歳上だったから、今度からなるべく歳の近い人達と対戦しよう(笑)」

ヨウマ「そうですね(笑)」



試合終了後、よこちんに声をかけられた。

よこちん「お疲れ!真澄もヨウマも輝いてたよ!」

真澄「ありがと!」

ヨウマ「やっぱよこちんが見守ってくれるとやる気が増すよ~~」

よこちん「そ~~??(笑)でも今日は2イニングしかピッチングが観られなかったのがちょっと残念かな。今度はたくさん投げてね」

ヨウマ「おう!でもうちら最強打線だから、また10点コールドだったらまた今日みたいになるかもよ?(笑)」

真澄「俺の打席も2、3打席しか観られなくなるな(笑)」

よこちん「え~~??それはちょっと寂しい(笑)」



グランドで軽く話をし、それから俺達3人は遊びに行くことにした。

よこちん「3人で遊ぶの久しぶりだね~~」

真澄「そうかもね!最近部活が忙しかったし・・・」



俺達3人は夜になるまで遊んでいた。

ヨウマ「いや~~カラオケ楽しかったね!」

よこちん「ね!あの真澄が歌った曲マジウケたんだけど(笑)」

真澄「あ~~あれ?てかあれよりおもしろい曲、もっとあるよ(笑)」

よこちん「マジ~~??今度歌ってよ!」

真澄「いいよ~~♪」



そして3人はそれぞれの家に帰宅した。

ヨウマ「ただいま~~」



家に着いた俺は、そこであるものを発見する!

ヨウマ「ん?郵便物が届いてる・・・俺宛て??」



俺はそれを空けてみた・・・

ヨウマ「・・・・・あ!!これは!!・・・・・」



一体、この郵便物は何なのか!?




第10球へ続く
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