ベストナイン

秋本シラキ

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第17球 新入部員の入部

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2年生になって3日が経った。まだ2年生とゆう立場に慣れていないままである。



そしてこの日は、俺達の甲子園出場がかかってるといっても過言ではない、新入部員が入部する日である!たくさん入ってくれればいいんだけど・・・



ヨウマ「人どんだけ来てるかね?」

真澄「去年あんだけ有名になったんだから、結構来てくれてると思うよ!」

ヨウマ「そうだよね!あ~~ドキドキ・・・」



俺と真澄はそんな会話をしながらグランドに向かった。今思えば、ちょうど1年前もグランドに行く時、心臓バクバクしてたよなぁ・・・あれから1年経ったけど、また同じ事になるとは(笑)




玄関で靴に履き替えた。さぁ、グランドはすぐ目の前!そこで俺と真澄が見た光景は・・・・・



ヨウマ「・・・・・おーーー!!!」



真澄「け、結構いるんじゃね??」



この光景を見て、さっきの緊張が一気にほぐれた。

ヨウマ「ざっと見て、30人くらいいるんじゃないかな?」

真澄「だね!これで2年生足したら40人くらいになるし、甲子園には充分行けるな!」

ヨウマ「あ~~よかった(涙)」



俺はやっとよこちんの願いが叶えられると思い、涙が出てしまった。

真澄「おいおい(笑)泣くのはまだ早いぞ」

ヨウマ「すまん(笑)つい・・・」



そして2年生も全員グランドに集まり、監督がその場をしきった。



監督「いやーー、結構集まってくれましたなぁ。非常に嬉しいです!」



監督は最高の笑顔で話した。



新入部員はみな、やはりずっと野球をやってきた人達ばかりだが、その中でもさらに注目すべき部員が4人いる。その4人は自己紹介の時、こう言っていた。



木村「1年A組の木村です!僕は左投げのピッチャーです!得意球は大きなカーブと、左打者をえぐるシュートと、あとチェンジアップです!先発・中継ぎ・抑え、なんでもできます!監督に行けと言われたらいつでもマウンドに行きます!みなさまよろしくお願いします!」



ついに、うちの部にサウスポーが加入した。監督の意向で、木村君は中継ぎか、俺が投げられない時の先発となった。



杉本「1年B組の杉本です!内野ならどこでも守れます!パワーならまかせてください!代打の切り札でもなんでもやります!よろしくおねがいします!」



ここ一番での代打で使える部員が入った!



田村「1年C組の田村です!外野ならどこでも守れます!自分の持ち味は選球眼の良さだと思います!1つでも多く出塁できるように頑張ります!」



なかなかの2枚目君が加入した!



落合「1年D組の落合です!ピッチャー以外ならどこでも守れます!守備固めでもなんでもやります!よろしく!」



ピッチャー以外ならどこでも守れる、いかにも頭の良さそうな部員が入った!



と、こんな感じで頼れそうな4人が加入してくれた!



監督はさっそく、4人の練習を見てみた。まずはサウスポーの木村君。



効果音「ビュン!」



監督「・・・おーーー・・・」



木村君のカーブは確かに大きかった。シュートの曲がりも強く、チェンジアップも打ちずらそうだ。

監督「君、なかなかいいよ!」

木村「ありがとうございます!」



続いて杉本君。



効果音「カキーーーン!!!」



監督「ひえーーー・・・」



レフトに、センターに、ライトに、すべてに柵越えを連発した。

監督「こりゃーすごいぞ!」



続いて田村君。



効果音「カキーーーン!!!」



監督「ほえーー、打球が鋭いなぁ・・・」



田村君の打球は弾道が低く、とても鋭い打球が飛んだ。



続いて落合君。



落合「とーーー!!!」



監督「お~~、こりゃどこでも守れるな!」



落合君はいろんなポジションに着き、ノックの球をすべて飛びついて捕った。これでユニフォームは真っ黒になった。

監督「野球小僧って感じがしていいなぁ・・・・」



そして練習が終わり、北原監督が話し始めた。

監督「みなさん、今日はお疲れ様でした。結構疲れたと思うので今日はゆっくり体を休めてください。」



これで解散かと思いきや・・・・・

監督「それでですね、この前ふと思ったんですが、この野球部って・・・・・キャプテンを決めてなかったんですよね(笑)」

セオス「あ~~そういえば(笑)」

純「いないですね(笑)」



そう、この部にはキャプテンがいなかった(笑)そして今から多数決で決めるのかと思ったら・・・・・



監督「それで、僕がキャプテンに任命したい人がいるんですが・・・ヨウマ君!」

ヨウマ「は、はい!!」



俺はビックリした!

監督「ヨウマ君、君にキャプテンをやってもらいたいと思うんですが、どうですか?やってくれますか?」



俺は突然の事で驚いた。しばらく考え、答えを出した・・・



ヨウマ「はい!僕でよければ、やらせていただきます!」



俺はキャプテンをやる事にした。北原監督に任命されたんだから、やるっきゃないっしょ!?

監督「ありがとう!はいみなさん拍手!」



俺はみんなから拍手を浴びた。

パル岡「ヨウマ、おめでとう!」

真澄「おめでとう!」

浩一「すっげぇなぁ!」

ぴな「ヨウマ君頑張ってね!」

ヨウマ「みんなありがとう!俺頑張ります!」



キャプテンに任命されたことで、これから練習にさらに力が入ることだろう。

ヨウマ「よーーし!やるぞーー!!」

真澄「頑張れよ!」

それから俺達は県大会に向けて、日々練習を重ねた。そして1ヶ月が経った・・・・・




効果音「パン!!」




真澄とよこちん「ヨウマ君、誕生日おめでとう~~!!」

ヨウマ「ありがとう~~!!」



5月12日、この日は俺の誕生日だ。

真澄「はいこれ受け取って!いつもキャプテン職お疲れさん!」

ヨウマ「おーー!!??」



俺は二人からのプレゼントの箱を開けてみた。



ヨウマ「おーーー!!!これ、野茂モデルのグローブじゃんか!!これ欲しかったんだよー!ありがとう!(泣)」



二人から最高のプレゼントをもらった。

よこちん「これでバンバン三振取ってね!」

ヨウマ「うん!ありがとね!」



俺は二人からもらったグローブを使って、練習試合で三振の山を築いた。なんだかこのグローブには、不思議な力が宿っているようだよ。



そして練習試合は、相変わらず打線の勢いは衰えることなく、毎試合大量得点で勝った。もしかしたら俺達、甲子園に出場したら優勝しちゃうんじゃないの!?ってぐらいだ。




そして、夏がやってきた・・・・・





真澄「さーーいよいよ本番だな!」

八木っちょ「ついにこの日がやってきたな!」

泰彰「まずは1回戦突破だな!」




そう、俺達は甲子園出場をかけて、県大会に出場することが決まっていた。今まで積み重ねてきた努力の証とも言えるだろう。



そして俺は今日、ついに県大会のマウンドに降臨する!




第18球へ続く
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