ベストナイン

秋本シラキ

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第26球 魔の9回

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俺はここまでノーヒットノーランを継続している。ノーヒットノーラン達成と、甲子園出場まで、あとアウトは3つ。もうゴールは目の前だ。

ヨウマ「ふ~~~~・・・・」

パル岡「ヨウマ!最後まで気抜くなよ!」



俺はこの時、第1回戦の初回のマウンドの時よりも緊張していた。あの時はノーアウト満塁のピンチを作ってしまったが、今回はちゃんと3人で終わらせられるだろうか・・・



さぁ9回の裏、1番打者が打席に立った!

ヨウマ「よ~~し、ここまで来たんだから、絶対に甲子園行くぞ!!」

パル岡「そうだ!その強い意志があれば大丈夫だ!」



俺はパル岡のサインにうなずき、1球目、ストレートから入った。



効果音「ビュン!!」



審判「ストライーーク!!」

パル岡「よーーしいいぞ!!」



この時、球速は148キロを計測!まだまだ速い球が投げられる。



パル岡は2球目もストレートを要求した。



効果音「ビュン!!」



審判「ストライーーク!!」

パル岡「オッケーオッケー!」



2ナッシングと追い込んだ!ここでパル岡はまたストレートを要求した。



効果音「ブン!!」



1番打者は空振り三振に倒れた!俺のストレートに、全くタイミングが合ってなかった。

ヨウマ「お~~し!!」



これであと2アウトである。今のアウトで、場内が沸いた。

幸希「お~~~!!!すごい!!」

莉緒「いや~~なんかこっちも緊張してきたわ~」



そして、2番打者が打席に立つ。



パル岡はやはり、ストレートを要求した。



効果音「ビュン!!」



審判「ストライーーク!!」

2番「うわっ!速い・・・」



続いて2球目は、カーブを投げた。



効果音「ブン!」



空振りをとった!またしても簡単に追い込んだ。

真澄「すっげ~~いいピッチングしてるな~~」

セオス「今までで一番いいピッチングだな!」

純「安心して守っていられるね!」



そして、決め球にフォークを投じた!



効果音「ブン!!」



2番「あーーちきしょ!!」



ここも三振で仕留めた!

パル岡「よ~~し!あと一人だ!最後まで気抜くなよ!」



ついにあと1アウトとなり、場内のボルテージは最高潮に達した。

よこちん「キャ~~~!!!あと一人ね!」

歩「ついに甲子園に!!」

しまこ「いけるかな!?」

さいち「いってほしい!!」



友香「楽しみだわ~~~」



監督も心臓がバクバクだった。

監督「あ~~なんか汗出てきたぞ(汗)」

ぴな「わ、私もです(笑)はやく勝って~~!!」



後輩達もベンチから見守っていた。

杉本「ついにあと1人か・・・」

落合「ドキドキだね・・・」

田村「先輩達頑張れ~~~!!!」

木村「あと一人ーーー!!!」



そして、3番打者が打席に向かう・・・・・と、ここで、空から急に雨が降り出した・・・・・

ヨウマ「・・・ん??あ、雨だ!」

パル岡「雨!?天気予報では降るなんて言ってなかったぞ??」

セオス「おーーっとーー!?これは野球の神様が与えたシチュエーションなのかーー!?」



急に雨が降り出したが、プレイは続行された。

ヨウマ「あと一人だ。さっさと終わらせてやる!!」



パル岡はやはり初球ストレートを要求した。だが・・・



効果音「ビュン!!」



3番「うわっ!!!」

ヨウマ「あっ!!」



球は3番打者の顔面付近にすっぽ抜けてしまった!危うく危険球となるところだった。

ヨウマ「す、すいません!!(汗)」

3番「あーいいよいいよ」



雨が降ってきたせいか、あと一人とゆう緊張感のせいかコントロールが定まらなかった。

パル岡「雨なんか気にするな!しっかり投げるんだヨウマ!」



気を取り直し、2球目、スライダーを投じた!



パル岡「おっっっと!!!」



球はかなり外の方に外れてしまった!



続く3球目も・・・



パル岡「うわっ!!」

ヨウマ「あれ~~~???(汗)」



フォークで空振りを取ろうとしたが、かなり前の方でワンバウンドしてしまった・・・これでカウントはノースリー・・・

ヨウマ「やべ~~~・・・緊張度が増してきちゃったよ(汗)」



さすがにここは歩かしたくないので、一度深呼吸をし、真ん中にストレートを放った。



効果音「ビュン!!」



審判「ストライーーク!!」

パル岡「よしよし!」



5球目、今度は大きなカーブでカウントをとりにいった!



審判「ストライーーク!!」

パル岡「よーーしいいぞいいぞ!!あと1球だ!頑張れ!!」



場内から「あと1球」コールが起きた。

幸希「さ~~ついにあと1球です!!」

莉緒「「あと1球」コールお願いしま~~す!!」

応援団「あと1球!!あと1球!!」



この後俺は、低めに変化球を投げるが、何球かファールされる。ここでパル岡は、高めのストレートを要求した。

パル岡「(空振り、取りにいくぞ!)」



そして・・・・・





審判「ボール!!フォアボール!!」



ヨウマ「うげっ・・・」



高めにいきすぎてしまい、3番打者は自信を持って見逃した。ここで、4番に回してしまう。

ヨウマ「参ったな~~・・・」



ここでパル岡がすかさず俺の元に来てくれた。



パル岡は俺の肩をポンと叩きながらこう言った。

パル岡「緊張してるのはわかる!でも、お前が今までやってきた事を信じて、4番を打ち捕るぞ!みんなで甲子園行こう!!」

ヨウマ「うん、わかった!ごめんねまた四球出しちゃって・・・」



雨の中、緊張が混ざってピッチングが乱れたが、俺は気を取り直し、4番と勝負した。その結果、なんとか2ナッシングと追い込むことに成功した。



審判「ストライーーク!!」

パル岡「よ~~しいいぞ~~!!」



また「あと1球」コールが聞こえてきた。

応援団「あと1球!!あと1球!!」



ここでパル岡が俺の元にきた。

パル岡「ヨウマ、最後の球、何にしよっか?」



決め球を何にするか、とゆう事だった。

ヨウマ「うーーん・・・パル岡にまかせるよ」

パル岡「そうか・・・」



そしてパル岡が出した決断は・・・・・



パル岡「よし、それじゃあ最後はフォークで空振りを取ろう!」

ヨウマ「うん!わかった!」

パル岡「しっかり落とせよ!」

ヨウマ「おう!」



パル岡は戻っていった。

ヨウマ「(よ~~し、フォークで三振捕ってゲームセットだ!!)」



そして俺はナイン・よこちん・応援してくれる人達など、みんなの思いを乗せ、セットポジションから3球目・フォークを投じた!!

ヨウマ「これで終わりだ!!」



効果音「ビュン!!」

ヨウマ・パル岡「(落ちてくれ~~~!!!)」








その球は・・・・・・・・・・・








落ちなかった・・・・・・・・・



効果音「カキーーーーーン!!!!!」



ヨウマ「あっっっ!!!」



打球は高く上がり、ライト方向へ飛んでいった!

ヨウマ「やばい!やばい!」



ライトの真澄が打球を追いかける!

真澄「うおーーーー!!!!」



俺はその打球が、スタンドに入るのか入らないのか微妙な打球だったのでわからなかった。

ヨウマ「真澄・・・・・捕ってくれ!!」



球が落ちてくる・・・・・真澄がフェンスに到達する・・・・・

ヨウマ「頼む!!入るな!!・・・・・」




そして・・・・・・・球が落ちた・・・・・・







審判の手は・・・・・・・・・








回っていた・・・・・・・・・







4番打者が、両手を広げて、ダイヤモンドを走っていた・・・・・・・・・



俺はその場でしゃがみこんでしまった・・・・・




飛鳥高校の応援団が喜ぶ声が聞こえてきた・・・・・







それからの記憶は無くなり、気づいたら自分の部屋にいた・・・・・・



ヨウマ「・・・・・ん~~~???」



俺の部屋に、真澄とよこちんがいた。

よこちん「あ、目覚めた!」

ヨウマ「ん~~~・・・あれ!?」

真澄「ヨウマ・・・お疲れ、お前よく頑張ったよ・・・」



俺は一瞬、わけがわからなかった。

ヨウマ「え??てか何で二人が俺の部屋にいるの?あれ?俺達昨日の夜何かしてたっけ??何時に寝たんだ??」



真澄がすべてを話した。

真澄「最終回に、サヨナラホームランを打たれたの、覚えてるか??」

ヨウマ「・・・・・あ!!そういえば俺!!そうだ、打たれたんだ・・・でも、その後の記憶が無いんだよ・・・」

真澄「あの後ヨウマ、マウンドの上でしゃがみこんで、すっごくボロ泣きしてて、一人で立ち上がれなくなっちゃって、俺とパル岡でヨウマの事ベンチまで運んだんだよ」

ヨウマ「そ・・・そうだったんだ・・・そうか、あの時泣き過ぎちゃって記憶が飛んだんだ・・・」



その続きはよこちんが話してくれた。

よこちん「それからヨウマ、2日間寝たまんまだったんだよ」

ヨウマ「え!?2日も!?あ、だから俺、ユニフォーム着たまんま寝てたのか!」



あまりのショックに、俺は相当疲れていたようだ。

真澄「俺、フェンスに着いた時、打球がライトスタンドに入っていくところ見て、「え!?」って思ったよ・・・でも、ヨウマはよく頑張った!」

ヨウマ「あ、ありがとう・・・そして、ごめん・・・」



それから8月、夏の甲子園が始まった・・・優勝は俺達を決勝で破った、飛鳥高校だった・・・

ヨウマ「もしあの時、フォークがちゃんと落ちていれば・・・こんな事には・・・」



飛鳥ナインがマウンド付近で喜んでいる瞬間をテレビで見ながら、俺はそう思っていた・・・



それから2学期が始まり、いつものように放課後、練習が行なわれた。でも俺は、練習に身が入らないでいた。投球練習でも、コントロールが定まらない。

監督「どうしたヨウマ!?」

ヨウマ「あ、いえ、何でもないです・・・」

監督「・・・そうか・・・」



また、雨の日には、いつもあの日の事を思い出してしまう。俺、あの雨の中打たれたんだよなって・・・



そんな感じで、2学期が終わろうとしていた。冬休みまであと少しとゆう頃、俺は放課後の練習が終わった後、近所の公園で一人考え事をしていた。



と、そこによこちんが現れた。

よこちん「あらヨウマじゃん!どうしたの?一人で公園にいるなんて・・・」



この時俺は、よこちんにどうしても言わなければならない事を言おうとしていた!!

ヨウマ「あ、あの・・・ちょっと話聞いてもらっていい??」

よこちん「・・・・・何??・・・・・」




第26球へ続く
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