ベストナイン

秋本シラキ

文字の大きさ
27 / 46

第27球 よこちんと真澄を泣かせた夜

しおりを挟む
俺はこの瞬間、決勝のマウンドに上がっていた時よりも心臓がバクバクしていた。これから今後の人生を、大きく左右するかもしれない話をよこちんに話さなければならないからだ。



ヨウマ「は、話すよ?」



よこちん「・・・う、うん・・・」



だが、話したくてもなかなか話し出せない・・・



よこちん「何??ちゃんと話してよー(汗)」



ヨウマ「・・・よこちん・・・ちょっと驚かせてしまうかもしれないけど、いい??」

よこちん「・・・・・・・う、うん・・・いいよ・・・」



そして、俺はついに話し始めた。



ヨウマ「お、俺・・・・・・・・・








野球、辞めるわ・・・・・・・・・」





よこちん「・・・・・・・・・」



この時、時間が止まったような気がした・・・



よこちん「う、ウソ・・・でしょ?・・・」



よこちんは突然の発言で驚いてしまった・・・

ヨウマ「俺もう、今後野球続けてく自信無いわ・・・あのたった一球の失投で、みんなの夢をぶち壊してしまったんだもん・・・俺に野球続ける資格なんて無いよ・・・」



俺はよこちんに洗いざらいすべて話してしまった。

ヨウマ「よこちん、約束守れなくて、ごめんな・・・」



俺はよこちんに謝った。




すると・・・・・・







「パチン!!!」







ヨウマ「・・・・・・え?・・・・・・」



俺はよこちんにビンタをくらった。

よこちん「・・・・・・(泣)」



よこちんは涙目で俺の顔をおもいっきりひっぱたいた。

よこちん「なんでよ・・・(泣)なんで野球辞めるとか言うのよ!!(泣)」

ヨウマ「・・・・・・」



俺は黙っていることしかできなかった。

よこちん「約束したじゃない!!甲子園に連れていってあげるって!まだ春と来年の夏があるじゃない!なんでここで辞めちゃうのよ!?(泣)」



よこちんは号泣しながら話した。

ヨウマ「よ、よこちん・・・・・・」

よこちん「もう知らない!!」



よこちんは走って去っていってしまった!

ヨウマ「あ、ちょ、ちょっと待って!!」



俺はよこちんを追いかけようと思ったが、追いかけられなかった・・・ただ、見ていることしかできなかった・・・



と、そこに!!・・・



下校途中の真澄がよこちんとすれ違った!

真澄「あれ?よこちん?」

よこちん「・・・」



よこちんは立ち止まった。



真澄が泣いているよこちんを見て心配する。

真澄「おい・・・どうしたの?」

よこちん「・・・ごめん、なんでもないからさ・・・」



そう言ってよこちんはまた走っていってしまった。

真澄「あ、ちょっと!おい!待てよ!・・・何がどうなってんだ??」



そして真澄は、公園にいる俺を発見する。

真澄「あれ?ヨウマじゃん?どうしたの?」

ヨウマ「お、おう、真澄か・・・」

真澄「なんかさっき、よこちんが超泣いてたけど、彼女どうしたのかな?」

ヨウマ「・・・・・・」



俺は何も言い返せなかった。真澄は勘がするどく、よこちんを泣かしたのが俺だとすぐにバレた。

真澄「お前、あいつに何かしただろ?」



そして俺は、真澄にも野球を辞める事を話した。すると真澄はやはり驚いた。

真澄「野球辞める!?本気で言ってんのか!?」

ヨウマ「う、うん・・・もう決めたことだから」



真澄は呆然としてしまった。

真澄「そんな・・・なんでだよ・・・」

ヨウマ「・・・・・・」



俺は黙っていることしかできなかった。

真澄「冗談・・・・・・だろ?お前ら二人で、ドッキリ大作戦でもやってるんだろ?なぁ?そうなんだろ?」

ヨウマ「・・・ごめん、本当に辞めるから・・・」

真澄「・・・・・・そんな・・・本気かよ・・・」



真澄の目に涙がこみあげてきた。

真澄「あ、ありえねーし・・・(泣)」



そして真澄はこの時、カバンを開けた。



そして、俺とよこちんが真澄の誕生日にプレゼントした由伸モデルのグローブを取り出した。

ヨウマ「・・・??」



そして・・・・・・





「バン!!!」




ヨウマ「・・・!!??」

真澄はそのグローブを俺に叩き付けた!

真澄「もう、お前とずっと続けてきた野球ができなくなるんなら、俺も辞める!こんなの持ってたって意味ない・・・お前に返す!(泣)」



真澄はグローブを返してきた。

ヨウマ「え!?そ、そんな・・・」

真澄「もういいよ、野球部に退部届け出してくるから・・・そんで俺も今からよこちんにビンタされに行ってくるわ!」



真澄は走って去っていってしまった。

ヨウマ「え!?そんな、真澄まで・・・」



俺は真澄も追いかけられなかった。

ヨウマ「あーどうしよう・・・」



俺は途方に暮れてしまった。

ヨウマ「困ったなー・・・」



しばらくして、俺は家に帰った。そして部屋で一人考え事をしていた。

ヨウマ「野球、辞めるって言っちゃったけど、どうしよう・・・」



俺は眠れない夜を過ごしていた。

ヨウマ「はー・・・参ったなー・・・」



結局眠れないまま、朝を迎えた。そんな日が何日も続いていた。そして真澄は、本当に退部届けを出していた。

セオス「な、なんで急に辞めちゃうの!?」

泰彰「なんで!?なんで!?」

真澄「・・・理由は、聞かないでくれ・・・」



それから時は流れ、3学期を迎えた。冬休みの間、俺はもう一度考え直した。そして俺は3学期が始まってすぐ、真澄とよこちんを体育館に呼び出す事にした。



ヨウマ「じっくり考えた事だ。二人にちゃんと話そう・・・」



そして、放課後・・・



ヨウマ「はー・・・緊張するなー・・・」

体育館で一人、俺は真澄とよこちんを待っていた。



その頃、真澄とよこちんは・・・

真澄「あいつの話って、何だろうね?」

よこちん「何だろう・・・きっと相当大事な話だと思うよ。てか、真澄本当に野球辞めちゃっていいの?」

真澄「・・・あいつとやれないんなら、続ける意味無いし・・・」



そして、二人が体育館に着いた!

真澄「何だい?大事な話って?」




第28球へ続く
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

鷹鷲高校執事科

三石成
青春
経済社会が崩壊した後に、貴族制度が生まれた近未来。 東京都内に広大な敷地を持つ全寮制の鷹鷲高校には、貴族の子息が所属する帝王科と、そんな貴族に仕える、優秀な執事を育成するための執事科が設立されている。 物語の中心となるのは、鷹鷲高校男子部の三年生。 各々に悩みや望みを抱えた彼らは、高校三年生という貴重な一年間で、学校の行事や事件を通して、生涯の主人と執事を見つけていく。 表紙イラスト:燈実 黙(@off_the_lamp)

母の下着 タンスと洗濯籠の秘密

MisakiNonagase
青春
この物語は、思春期という複雑で繊細な時期を生きる少年の内面と、彼を取り巻く家族の静かなる絆を描いた作品です。 颯真(そうま)という一人の高校生の、ある「秘密」を通して、私たちは成長の過程で誰もが抱くかもしれない戸惑い、罪悪感、そしてそれらを包み込む家族の無言の理解に触れます。 物語は、現在の颯真と恋人・彩花との関係から、中学時代にさかのぼる形で展開されます。そこで明らかになるのは、彼がかつて母親の下着に対して抱いた抑えがたい好奇心と、それに伴う一連の行為です。それは彼自身が「歪んだ」と感じる過去の断片であり、深い恥ずかしさと自己嫌悪を伴う記憶です。 しかし、この物語の核心は、単なる過去の告白にはありません。むしろ、その行為に「気づいていたはず」の母親が、なぜ一言も問い詰めず、誰にも告げず、ただ静かに見守り続けたのか——という問いにこそあります。そこには、親子という関係を超えた、深い人間理解と、言葉にされない優しさが横たわっています。 センシティブな題材を、露骨な描写や扇情的な表現に頼ることなく、あくまで颯真の内省的な視点から丁寧に紡ぎ出しています。読者は、主人公の痛みと恥ずかしさを共有しながら、同時に、彼を破綻から救った「沈黙の救済」の重みと温かさを感じ取ることでしょう。 これは、一つの過ちと、その赦しについての物語です。また、成長とは時に恥ずかしい過去を背負いながら、他者の無償の寛容さによって初めて前を向けるようになる過程であること、そして家族の愛が最も深く現れるのは、時に何も言わない瞬間であることを、静かにしかし確かに伝える物語です。 どうか、登場人物たちの静かなる心の襞に寄り添いながら、ページをめくってください。

(完)百合短編集 

南條 綾
恋愛
ジャンルは沢山の百合小説の短編集を沢山入れました。

意味が分かると怖い話(解説付き)

彦彦炎
ホラー
一見普通のよくある話ですが、矛盾に気づけばゾッとするはずです 読みながら話に潜む違和感を探してみてください 最後に解説も載せていますので、是非読んでみてください 実話も混ざっております

性別交換ノート

廣瀬純七
ファンタジー
性別を交換できるノートを手に入れた高校生の山本渚の物語

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

学園のアイドルに、俺の部屋のギャル地縛霊がちょっかいを出すから話がややこしくなる。

たかなしポン太
青春
【第1回ノベルピアWEB小説コンテスト中間選考通過作品】 『み、見えるの?』 「見えるかと言われると……ギリ見えない……」 『ふぇっ? ちょっ、ちょっと! どこ見てんのよ!』  ◆◆◆  仏教系学園の高校に通う霊能者、尚也。  劣悪な環境での寮生活を1年間終えたあと、2年生から念願のアパート暮らしを始めることになった。  ところが入居予定のアパートの部屋に行ってみると……そこにはセーラー服を着たギャル地縛霊、りんが住み着いていた。  後悔の念が強すぎて、この世に魂が残ってしまったりん。  尚也はそんなりんを無事に成仏させるため、りんと共同生活をすることを決意する。    また新学期の学校では、尚也は学園のアイドルこと花宮琴葉と同じクラスで席も近くなった。  尚也は1年生の時、たまたま琴葉が困っていた時に助けてあげたことがあるのだが……    霊能者の尚也、ギャル地縛霊のりん、学園のアイドル琴葉。  3人とその仲間たちが繰り広げる、ちょっと不思議な日常。  愉快で甘くて、ちょっと切ない、ライトファンタジーなラブコメディー! ※本作品はフィクションであり、実在の人物や団体、製品とは一切関係ありません。

処理中です...