ベストナイン

秋本シラキ

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第31球 甲子園に向かって…

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2回の表、飛鳥高校の攻撃。バッターは昨年、俺からサヨナラホームランを放った4番打者だ。

ヨウマ「リベンジだ!」

4番「また打ってやるわ!」



俺は全力投球で攻めた!



効果音「ビュン!」



審判「ストラーイク!」



カウント2-0と追い込み、最後は昨年打たれたフォーク!

ヨウマ「落ちろ!」




効果音「ブン!」



4番「ちっ!」



見事三振に打ち捕った!

パル岡「よ~し!その調子その調子!!」



そして、5番と6番も・・・



5番「がっ!」

6番「うわっ!」



これで6人連続三振!完璧すぎる立ち上がりだ!

監督「すげぇ~!このまま楽に甲子園出場だ~!」



続く3回のマウンドでも・・・



7番「わっ!」

8番「くそっ!」

9番「無理!」



これで圧巻の9人連続三振!まるで江夏さんだ(笑)

よこちん「ヨウマ、すっご~い・・・キリキリマイじゃん♪(笑)」



試合は飛鳥高校が2番手ピッチャーに変わってから、お互いノーヒットのまま試合が進んだ。



5回の表にも・・・

4番「絶対完全試合はさせねぇ!」



また4番との対戦を迎えた。ここは低目に変化球を集め、最後は・・・



効果音「ビュン!」

効果音「ブン!」



4番「だーー!!くそっ!」

審判「ストラーイク!バッターアウト!」



高目の釣り球で三振を奪った!

ヨウマ「しゃー!!」



 そのままこの回も完璧に抑え、パーフェクトピッチングを継続中!

真澄「すげ~な~、どこまで行けるんだろう・・・頑張ってくれな!」



一歩一歩、勝利が近付いてきているのが、段々と実感として沸いてくるのがわかる。

ヨウマ「あと4イニングか、よ~し、絶対甲子園行くぞ!!よこちん待ってろよ!」



そして回は8回まで進み、この回も先頭は4番。

4番「おめー、調子乗ってっと、痛い目にあうぞ!ここで一発ぶちこんでやる!」



4番打者は大口をたたいてきたが、俺は全く気にすることなく力で押していった!

ヨウマ「うりゃ!!」



4番「ぐはっ!」



昨年サヨナラホームランを打たれた相手に、なんと三打席連続三振を奪った!自分でもビックリだ(笑)



そしてこの回も完璧に抑え、残すは9回のみとなった。



8回の裏、昭和ナインの攻撃。ここで監督がナインを集めた。

監督「みんな、初回に9点取ってからは、ずーっとランナー出てないぞ。これが最後の攻撃だ、歴史を作ろうぜ!」

ナイン「はい!!!」



そして、4番セオスが打席に向かう。

セオス「ここはホームラン狙っちゃうよん♪」



応援団の応援が始まった。

幸希「さ~みなさん!この回が昭和ナイン最後の攻撃になります!9点リードしていますが、ずーっとランナーが出ていません!最後にもう一度豪快に点を取ってもらいましょう!」

莉緒「まずは瀬尾君に応援よろしくおねがいしま~す!」

幸希「ホームラン!ホームラン!瀬ー!尾ー!」



そして・・・・・・



効果音「カキーーーン!!!」



打った瞬間、ナイン全員が両手をあげた!

ナイン「いったーーー!!!」



打ったセオスも自分の打球に酔いしれていた!

セオス「やべぇ、すげぇ・・・(笑)」



そして打球は左中間スタンドに入った!打たれた2番手ピッチャーはガッカリしていた。

2番手「・・・・・・」



これで10点目がスコアボードに刻まれた!初回の俺のホームラン以来の点だ!!

友香「かっこいい~!♪なんであんなに飛ばせるんだろう(笑)」

友香は不思議に思った。



そしてバッターは5番八木っちょだ!

八木っちょ「俺も続くぜ!」

幸希「続けー!続けー!八ー!木ー!」



初めて安打を許した2番手ピッチャーは、気にすることなく八木っちょと対戦した。そして・・・




効果音「カキーーーン!!!」

ナイン「おーー!!」



打球は文句無し!レフトスタンドへ!

八木っちょ「おっしゃーー!!」



これで球場はお祭り騒ぎ!こうなりだすともう昭和ナインの勢いは止まらない!!



効果音「カキーーーン!!!」

効果音「カキーーーン!!!」

効果音「カキーーーン!!!」



なんと!泰彰・パル岡・浩一もホームランだ!

監督「笑いがとまんね~~!!お前らすごすぎだよ!!」



そして俺に回ってきた。

ヨウマ「俺もやっちゃうぞ!」



そして俺は、ストレートをおもいっきり振り抜いた!!

ヨウマ「でやっ!」



効果音「カキーーーン!!!」



またしても場内が沸いた!!打った俺は高々とガッツポーズ!

ヨウマ「決まったな!(笑)」



 そして真澄も・・・

真澄「うりゃっ!」



効果音「カキーーーン!!!」



真澄にしては珍しく、レフトに流してのホームランだ!

よこちん「ちょっと何これ~!?やばすぎじゃない!?(笑)」

しまこ「歴史を残したわね!」

さいち「てかやばすぎでしょ~(笑)」

歩「あとは二人ね!」



そして・・・



効果音「カキーーーン!!!」

効果音「カキーーーン!!!」



大我と純にもホームランが飛び出し、これで18対0!!9人連続ホームランだ!

ヨウマ「すっげ~!こんなのゲームでもできないよ!(笑)」

監督「これは一生語り継がれそうな試合だな!」



さすがに向こうもピッチャーを変えてきた。そしてセオス・八木っちょ・泰彰は凡退し、残すは9回表だ。



甲子園出場まで、あと3人。そして俺の完全試合達成まで、あと3人・・・



18対0の大量リードの中、俺は様々な思いをのせ、マウンドに向かった!

ヨウマ「今日勝って、歴史を残そう。そして、歴史上の人物になろう!よこちん、やっとお前との約束を果たせる時がやってきたよ・・・待たせてごめんな・・・あと3人、しっかり抑えるから、しっかり見ててくれな!」



そして、7番打者が打席に向かう。この時よこちんはすでに涙を流していた。

よこちん「また泣いちゃったよ(笑)(涙)勝利の瞬間にとっておきたかったのに~(笑)ヨウマ、頑張ってね!」



果たして、完全試合達成で甲子園に出場できるのか!?




第32球へ続く
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