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「晶さん……」
笑ったあたしを夏希ちゃんは急に抱き締める
「…っ…下でアイツ見てめちゃくちゃ焦った──」
「……うん…あたしも外で見て焦った…捕まったら逃げられない」
「うん、何もないならよかった…」
「……」
抱き合って少し落ち着くと夏希ちゃんは手を差し出した。
「俺の鍵は?忘れないうちに先にもらう」
言われてあたしはテーブルにあった自分の鍵を手にした。
失さないように着けて置いた夏希ちゃんの合い鍵──
「合い鍵……」
ありゃ?合い鍵がっ──
「ないっ!?」
「──…なんで!?」
あたしは合い鍵の行方を辿り記憶を手繰る。
喫茶店ではまだあった。
とすると──…っ
高槻に鍵を奪われた時だ…
「晶さん…」
夏希ちゃんは密かに動揺するあたしの様子を伺っている……
「もしかして鍵…アイツに奪われた?──」
「──…たぶんに…相違、ごさいません。。。夏希警部補、如何致しましょう──…」
「む…まずは指紋採取だな、それから犯人の足取りを──…っ…追わんでいいっ!」
夏希ちゃんは取り合えず乗ってくれた。
「なんで盗られた!?あれ俺のだよっ!?なんかすごいなアイツ…っ」
やることがまるでバスケのゴールを決めたように華麗だ──
夏希ちゃんは強く舌を打つ。あまりにも手際が良すぎる…
そんな高槻に色んな不安が浮かんでいるようだ──
・
「管理人に言ってドアごと換えて貰うしかないな…」
悔しそうにそういい放つ。
そして、まだ夏希ちゃんにしか教えていないはずのあたしの携帯電話が震えだした。
「───…」
登録はされて居ないけどみたことのある数字だ…
ディスプレイで点滅している数字を見つめて掛かってきた電話を受けると
「ははっ詰甘いな~お前は!俺の番号登録しとけよ」
「いつの間に!?」
「お前が彼氏とインターホンで必死にやり取りしてる時に赤外線で…」
あの時か!?
どうりでニヤニヤ勝ち誇った顔してたわけだっ…
「あんた鍵も盗んだでしょ!?」
「鍵?盗んでない。勝手にポケットに隠れてたんだよ俺の傍がいいってさ?人聞き悪いこと言うな?未来の旦那に向かって」
「誰が旦那!?」
「俺」
くうっ…コイツ
やり取りしている傍で夏希ちゃんの顔がどんどん強張っていく──
「貸して晶さんっ!」
「──あっ!?…」
夏希ちゃんはあたしから携帯電話を奪った。
「どうぞっ俺のお下がりで良ければその鍵は記念に持ってて結構です」
「──…っ…」
「こっちはドア全替えしますから、ははっ!じゃ!」
夏希ちゃんなりの余裕を見せたありったけの嫌味だったのだろう…
切った電話を投げそうな勢いを堪えながら表情は険しいままだ。
「コイツ──っ…すげームカつくっ!」
夏希ちゃんは怒り冷めやらぬ顔でそう訴えていた……。
笑ったあたしを夏希ちゃんは急に抱き締める
「…っ…下でアイツ見てめちゃくちゃ焦った──」
「……うん…あたしも外で見て焦った…捕まったら逃げられない」
「うん、何もないならよかった…」
「……」
抱き合って少し落ち着くと夏希ちゃんは手を差し出した。
「俺の鍵は?忘れないうちに先にもらう」
言われてあたしはテーブルにあった自分の鍵を手にした。
失さないように着けて置いた夏希ちゃんの合い鍵──
「合い鍵……」
ありゃ?合い鍵がっ──
「ないっ!?」
「──…なんで!?」
あたしは合い鍵の行方を辿り記憶を手繰る。
喫茶店ではまだあった。
とすると──…っ
高槻に鍵を奪われた時だ…
「晶さん…」
夏希ちゃんは密かに動揺するあたしの様子を伺っている……
「もしかして鍵…アイツに奪われた?──」
「──…たぶんに…相違、ごさいません。。。夏希警部補、如何致しましょう──…」
「む…まずは指紋採取だな、それから犯人の足取りを──…っ…追わんでいいっ!」
夏希ちゃんは取り合えず乗ってくれた。
「なんで盗られた!?あれ俺のだよっ!?なんかすごいなアイツ…っ」
やることがまるでバスケのゴールを決めたように華麗だ──
夏希ちゃんは強く舌を打つ。あまりにも手際が良すぎる…
そんな高槻に色んな不安が浮かんでいるようだ──
・
「管理人に言ってドアごと換えて貰うしかないな…」
悔しそうにそういい放つ。
そして、まだ夏希ちゃんにしか教えていないはずのあたしの携帯電話が震えだした。
「───…」
登録はされて居ないけどみたことのある数字だ…
ディスプレイで点滅している数字を見つめて掛かってきた電話を受けると
「ははっ詰甘いな~お前は!俺の番号登録しとけよ」
「いつの間に!?」
「お前が彼氏とインターホンで必死にやり取りしてる時に赤外線で…」
あの時か!?
どうりでニヤニヤ勝ち誇った顔してたわけだっ…
「あんた鍵も盗んだでしょ!?」
「鍵?盗んでない。勝手にポケットに隠れてたんだよ俺の傍がいいってさ?人聞き悪いこと言うな?未来の旦那に向かって」
「誰が旦那!?」
「俺」
くうっ…コイツ
やり取りしている傍で夏希ちゃんの顔がどんどん強張っていく──
「貸して晶さんっ!」
「──あっ!?…」
夏希ちゃんはあたしから携帯電話を奪った。
「どうぞっ俺のお下がりで良ければその鍵は記念に持ってて結構です」
「──…っ…」
「こっちはドア全替えしますから、ははっ!じゃ!」
夏希ちゃんなりの余裕を見せたありったけの嫌味だったのだろう…
切った電話を投げそうな勢いを堪えながら表情は険しいままだ。
「コイツ──っ…すげームカつくっ!」
夏希ちゃんは怒り冷めやらぬ顔でそう訴えていた……。
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