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第三章 恋愛編

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「アル―――ッ!」


唇を離しアルの名を呼ぶと再び熱い舌をねじ込む‥


部屋には獣同士の荒い息遣いと濡れた舌を吸い合う音だけが響き始めていた‥



「レオ‥‥‥ンぁ―――


オネガイ‥‥」



重ねる唇を交差する度にアルの声が微かに漏れる‥



熱いキスを交わし唇を離すと強い吐息を吐き、レオはアルを見つめて痺れるような低音の声で囁く‥


「なんのお願いだ‥‥‥

ん‥‥‥」


アルの首筋に潜り込み濡れた髪を掻き乱し囁き続けながら舌を滑らした――


「‥ァァ‥‥ぁッ‥//‥」


「言ってみろ‥‥‥



お前の願い事なら‥


なんでも聞いてやるッ

アル‥‥‥」



レオは首筋から顔を上げるとアルに服従するような眼差しを投げ掛ける


ただ、‥‥服従と言っても弱々しいイメージは少しもなく、自分が屈し守り抜く主を見つけた──


アルに向けたのはそんな強い眼差しだった



獣は再び唇を重ねゆっくりと舌を奥まで差し込む‥


そんな深く熱い接吻を交わしながら、自分の主人の命令を待った‥‥‥


「ハァ‥‥‥


アル‥



何が望みだ?


俺様にどうして欲しい?」



レオは一向にお願い事を口にしないアルの瞳を覗き込む‥‥‥


そして、野生のカンで主人が今、望み欲しているものを感じとっていた‥


レオはアルの唇を軽く吸うと口を開く‥


「場所‥変えるぞ――」



そう言って、薄着のアルを白いベッドシーツで優しく包み込むと、抱き上げ窓から拐って出て行ってしまった―――














力強い腕に抱きかかえられアルはレオの首に手を回し抱きつく‥


この体の疼きはレオが何とかしてくれる‥‥‥

ロイドが悪いんだ―――
あんな中途半端なことして‥‥‥



アルは熱った体を持て余し、ぽうっとしながら自分を抱きかかえるレオを見つめた‥

ガッチリとした男らしい腕に硬くしまった筋肉がアルのメスの感情を高ぶらせる‥


軽々と自分を抱きかかえ、月夜に照らされた夜の闇を身軽に屋根を飛びかいながら移動し、瞬く間に己の縄張りに足を踏み入れる‥


少し乱れた呼吸で大きく動く肩がすごくエロティックに思えアルはレオのたくましい体にうっとりとしていた‥



「アル、
もうすぐ着くか‥ぶッ💦//」


アルは我慢できずにレオの顔を自分に向け強引に唇を塞いでいた💧



「ンむぁッ―💧と、
ちょっと待てっ…
もうすぐで着くからっ

少しは、
我慢し‥‥ろ‥ょ💧




って‥‥//💧‥
んな、顔したら俺様が我慢できねぇだろがぁぁ〰!//

クソ〰〰〰//

この女豹がぁ!…」



掴みこまれた顔をふりほどき、唇を離したがアルの切なげな瞳と濡れた半開きの可愛い唇に我慢できず、野獣は吠えながら唇を重ねていた‥



‥っきしょー‥ コイツなんでこんなに可愛いんだ?


俺様をこんなメロメロにしやがって‥っ

絶対離さねぇからな!!




執拗な程に激しいキスを交わしレオは唇を離すとアルの耳元で甘く優しく囁きかける



「アル‥


もう少し我慢しろよ‥


着いたらお前のして欲しいこと全部、俺様がしてやるから‥‥‥

あと‥

もう少しだから‥‥な?」



レオはそう言いながら獣同士がするように、鼻先でアルの頬に触れて撫でる動作を繰り返す‥‥‥



それは激しくて荒々しいレオの、唯一の優しさに溢れた愛情表現だった…


レオになだめられアルは大人しくレオの首筋にしがみつき頬にキスをして頬擦りする‥‥

そんなアルも獣になっていた💧‥




アルの可愛い動作にレオは無償に気持ちが高ぶってしょうがない‥



‥クソ‥堪んねぇ‥//‥‥



婚儀の準備だって整っちゃいねぇってのに💧‥‥


抑える自信ねぇぞ💧//‥  








そしてレオは再び走り出す―――


うっそうと生い茂る草木をものともせず、アルを片手で抱き上げ高くそびえる木々を伝うと我が道を余裕で突き進む



そしてある場所に辿り着いたていた―――




岸壁にそびえ立つ大木に材木で組み立てられた見張り塔。その場所に二人は辿り着いていた‥



いかにも手作り‥
そんな感じで木の板が打ち付けられ天井部部には、軽く雨風をしのげるように木の葉っぱで作った屋根が設けてあった‥‥‥



周りを見渡すと背後には壮大な海を眺められ、そして反対側には城の灯かりや繁華街の街灯がゆらゆらと揺れて心を和ませる‥‥


アルは静かに夜の闇に響く潮騒を耳にしながら街の色鮮やかな景色を眺めうっとりとしていた‥



レオは床に腰を下ろし、
ベッドシーツにくるんだままのアルを優しく抱きしめる‥


「どうだアル?
いい眺めだろ?

気に入ってくれたか?…」



そう言って覗き込むレオにアルは言葉の代わりに口付けで返していた‥


レオの逞しい胸に背後から包まれるように抱きかかえられ、アルはレオを見つめる‥


そして月光に照らされたアルの瞳にレオは息を飲んでいた‥



‥アル――!


胸の中で名前を叫びレオはアルの唇を激しく塞ぐ‥‥‥



乱れる呼吸と互いを貪り合うキスの音に翻弄されながらレオはアルのタンクトップに手をかける



そして月に照らされたアルの半裸にレオは猛り狂っていた―――



「アル…っ…

俺に何を望む?
どうして欲しい?」


レオは自分の膝に跨るアルに問いかけながら、なめらかなアルの背中をゆっくりと上下に撫でていた‥



月の静光に照らされアルの体が妖しく浮かび上がる‥


下から見上げるようにアルを見つめレオは柔らかそうなアルの脇腹に歯を立てた―――


途端にアルの口からか細く悲鳴が漏れる


のけ反るアルの顔を眺めながら白い腹部からゆっくりと上にな顎先を甘く噛む‥


目の前の極上の獲物に滴り落ちそうなほどの唾液を飲み込みながら、レオは大人の愛撫を繰り返した――

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