男装バレてイケメン達に狙われてます【逆ハーラブコメファンタジー】

中村 心響

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第三章 恋愛編

2

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「大変だね、遠いところから‥
どこから来たの?名前は?」


アルはメイク係りの女の子に話かけていた‥


‥あたしと同じ年くらいかな?若いのに大変だな‥


「ジャポンって国から来たのよ!
板垣先生と一緒に‥
国って言ってもホントに小さい島国なんだけどね💧

私、あゆみって言うの。宜しく♪」


「あゆみ?

そう‥じゃあよろしく!!」


日本からの助っ人で来ていたヘアメイク担当の《あゆみ》。
彼女はとても親しみやすく二人は日本についての話題で盛り上がっていた


「アル!?準備は出来たのかしらっ?」

「ぁ💧ごめん、話が弾んじゃって‥//」


ジュリアに急かされアルも所定の位置に戻る‥







「ハィ!じゃあ‥賭博場でのシーンからッ―――スタート!」











「やぃ!きさぁま〰
またイカサマしやがったなぁ!!?」


『フン…何をいいががりなことを‥‥
負けるとわかってて望んだ勝負じゃなかったのかぃ?それとも何かい‥

お前サン‥この、あたいに敵うとでも思ってたのかねぇ‥
サイを振らせて右に出る者なんて居やしない…

この‥
弁天のミナミ様にさ!!』


「──はっ!
そ、その背中の絵はッ」




*ナレーション

《ミナミ》は勢いよく肩を肌けると背中に燦然と後光に包まれた弁天様の彫り物を惜し気もなく外道な輩にみせしめた!!


『ハン!女だってナメてもらっちゃぁ困るって言ってんだ――!
やるならやるよッ!!』


「くそぉっ…このアマ!

やぃテメェら! 所詮は女だっやっちまえ!!」


勝負に負けた腹いせに、男は手下共に攻めの合図を送る!
とその瞬間―――ッ!


「──ぐぁ な、なんだ!!?」


突然痛みが走った男の肩には赤いバラが深々と刺さっていた―――


『ふ。‥‥‥
夜でもないというのに…

また私は昼間から鮮血という名の美酒を浴びねばならんのか‥‥』


華麗なメロディーに乗って花びらが舞う──

颯爽と登場したのは我等がヒーロー。
あの紅蓮の貴公子
ディーアだった!!


手にしたワイングラスをゆっくりと回し、ディーアは不敵な笑みを浮かべ、外道な男達を見据える!

そしてグラスを天高く放り投げた瞬間、腰の剣を抜き男達に斬りかかった!!!


「くっ…ちくしょ〰このやろー!!
お前ら!応援呼んできやがれ」

悪党の頭が手下に叫ぶと虫が湧くように仲間が現れる!



「頭ぁ大丈夫ですかぃ!!」

いかにもゴロつき‥
そんな風貌の輩も加わり賭博場の中が入り乱れる



『ハッ――ッ!あんたッ
どこのどちらサンか知らないが恩にきるよ!』


『フッ。‥女性を守るのは男の役目……

しかし、ちょっとばかりゴミの数が多すぎるようだ💧』


ミナミとディーアは背中合わせに構え、後から後から湧いて出てくるゴロつきに苦戦していた―――
とそこへ──



『ディーア!

どうやら悪戦苦闘しているようだな?
私の名を呼べば手を貸してやらんこともないぞっ?』

『―――!?その声はッ



セブンッ―――!!?

イイ時に来てくれた!

よしっ皆!大きな声で我が相棒セブンを呼んでくれ!!』




アルは観客席に向かいそう叫ぶ‥

どうやら、観客参加型の劇の稽古らしかった💧

アルのせーのっ!の合図で大道具係り達が観客を装い《セブン》の名を叫ぶ


〔セブン!助けて〰!〕


『よぉし!
元気のいい声だ!!

いますぐ助けてやるぞっ』


その声と共に現れたのは、ディーアの相棒――
碧眼の貴公子――《セブン》だった!!

二人は目で合図を送ると掛け声と同時に悪党に斬りかかる――!




「ハィ!、カーット!!

いい感じだったわアル!!
もう少し立ち回りにキレが欲しいとこだけど‥」


「まあそいいじゃない?じゃあ姉様‥
今日はこの辺でお開きにいたしましょ」


ジュリアは満足したのか扇子をパタパタしながらジェシカに言った‥


「じゃあ、みんなも今日のところしっかり、おさらいしてきてね。ハィ解散!」






‥ふぅ💧‥何とかセリフも覚えてきたし‥‥後は立ち回りのタイミングだな♪



アルも芝居に慣れてきたのか段々と稽古が楽しくなってきていた。


自分と近い年頃の出演者とも仲良くなり、学校にいる雰囲気となんら変わらない‥

ただ、男のふりをしてる以上、普通に女の子同士の会話が出来ないのが少々不満ではあるが💧



「よかった‥
腰の痛みもいつの間にか治まったし‥‥‥
よしっ帰るとするか!!」


アルは帰り支度をすませ家路を急ぐ‥


我が家で嬉しいサプライズが待っているとも知らずにアルは暮れた道を歩いた…













「あ、帰ってきた!!

みんな! アルが帰って来たよっ」


二階の窓からアルの帰りを見張っていたマークが皆に合図を送る
そして、家の灯りが全て消された――



「‥‥そんじょそこらの悪党にっ…て、いや…なんか違うかな?‥えっと……
‥いよぉ~っ!そんじょぉ、そこらぁのぉ~‥‥」


これも違うかな‥

…って、あれ?


なんで家の灯かりがついてないんだろ?‥‥




アルはセリフの練習をブツブツと呟きながら家の前に辿り付き、灯かりがついていないことに首を傾げていた




‥みんなで出かけたとか💧?


アルはいろいろ考えながら家のドアに手をかけた



途端にパーンとクラッカーの弾ける音と共に部屋に色彩鮮やかな明かりがともる!



「……っ…!?‥ウソ//‥」





「アル――!!



Happy・Birthday!!」




「───…///」



一瞬、呆けたアルの瞳にうっすらと涙が浮かんでくる。
アルはそれを溢さないように必死で堪えていた‥


「おやおやっ💦

ダメだよアル――!!

こんな、おめでたい日に涙なんてぇ‥でも、




嬉し泣きなら大歓迎だけどね♪」


エバはパチリとウィンクしながらアルに茶目っけ交じりにおどけて言った。

アルはその言葉に助けられ、ボロボロと遠慮なく涙を溢れさせる

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