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第三章 恋愛編
16話 アルの誕生日
しおりを挟む‥はぁ‥‥しんどい💧‥
明くる日の出勤日‥
アルは乙女の気だるい体で出勤していた――
「やぁ、アレン。おはよー」
「――‥//‥」
「‥なに💧?」
返事も返さずほんのり頬を染めて見つめてくるアレンにアルは尋ねる。
「どうかしたの//💦?」
「いぇ‥
何だか雰囲気がいつもと‥‥//💧」
「雰囲気!?💧」
「はぃ‥‥//‥
何だか、艶(つや)っぽくなったとゆーか‥///💧」
「艶っぽい!!?‥って//💧」
「‥あぁ、すいません!💦立冠式迎える年頃の男子に艶っぽいは褒め言葉ではありませんね
これは失礼致しました」
アレンは自分の言葉に戸惑うアルに慌てて失礼を詫びた
「え、あぁ、いいよ💧
気にしてないから!」
アルはそう言いながら自分の出勤した時間を出勤簿に記入して城の方へ向かった
そしてアレンはアルの後ろ姿を眺める‥
‥やっぱり、何だか‥‥💧女性的な身体のラインに見えるのは気のせいでしょうか?‥//💧
アレンは首を傾げながら顔を赤らめていた‥
‥艶っぽい?💧
ってことは‥
色っぽい!?――‥///
嘘ッ‥//‥
・
きゃーどうしょぅ‥っ///
アレンの言葉を復唱し、
アルは顔を両手で覆うと一人で興奮していた💧
その仕草自体がもぅ女だと言うことを物語っていることに本人は気づいていない💧
‥💧なんだアイツ‥
内股でオカマみたいだな💧
そして、隊員達の早朝マラソンの様子を城の展望台から覗いていたルイスは城に続く渡り廊下で赤くなりながら内股で立ちすくむアルを怪訝な顔で眺めていた💧
そして疑う‥‥‥
‥アイツ💧
まさかもうロイかレオにヤられた訳じゃねぇよな!?
だったら、俺のプレゼントはもぅ手遅れってことか!??
ルイスは渋い顔で舌打ちしていた💧
‥クソ💧
俺のアイドル返り咲き作戦が…っ…
そぅ、ルイスのアイドル返り咲き作戦‥‥‥
それは、アルと美少年&美青年コンビで華々しくデビューすることだった!!
まぁ、まだ望みはあるっ!…
女を抱くのがどれだけイイもんかを叩き込んでやらなきゃな!
ルイスは落ち着きを取り戻し、再び男歩きで立ち去るアルを双眼鏡で追いながらヤリクリ〇ンコ同盟を結ぶことを決意していた💧
・
「なぁ!ロイ兄ちゃん!!
俺ら、今日はちょっと早めに帰ってもいいか!?」
「あぁ‥
準備するんだろ?
アルのBirthdayパーティーの。」
「うん!ユリアと父ちゃんだけじゃ間に合わないからな💧」
ティムとロイドはそんな会話をしながら馬小屋の仕事をしていた‥
本日はアルの誕生日。
当の本人は知らないが、ザドルもその為にわざわざ休暇を取っていたのだ‥
アル達が仕事に行ってる間に家ではザドルとユリアが飾り付けの作業に追われていた――
「おぅ、ユリア!
これはドコに飾りゃいぃんだ!?」
不器用な父ちゃんはユリアに指示を仰ぎながら、パーティの準備を勧めていた‥
料理は夕方前にエバがやってきて作ってくれる約束になっている。
「ユリア、お前ぇはもうアルへのプレゼントは出来上がったのか?」
「うん、あとは箱に入れてリボンをするだけよ♪」
「そうか、ならいいが‥
パレードの時からソワソワしてたから、何企んでるかと思ったら‥ヘへッ…
まさか、アルの誕生会をしようとしてたなんてなぁ♪」
ザドルは自分のことの様に嬉しそうに呟く
・
食卓のテーブルクロスも華やかな柄に変わり部屋全体が彩られていく‥
研究所ではマークもアルの誕生日プレゼントの総仕上げに入っていた‥
「お、そろそろ出来上がりそうかな?」
作業中のマークの側でルーカスがガラスのフラスコを覗き込む‥
室内には何とも言えないイイ香りが漂っていた。
「何だかすごく心が満たされる香りだね‥
これ、心理療法で使えるかもしれない」
ルーカスはフラスコの中の液体の香りにうっとりしながらマークに意見していた‥
「うん、たぶん使えるよ!
ボクの本には、鎮静剤・抗うつ・ストレス緩和にいいって書いてるから‥
あとは、これにオレンジのエキスを足したら完成だよ!
アルにぴったりの香りになるんだ!」
白衣を着た小さな薬学博士は目をキラキラさせて最後の仕上げの段階に入っている。
みんながアルに喜んでもらおうと一生懸命だった‥
「はぃ!じゃあ‥
セリフ合わせからもう一度やってみましょ!」
ジェシカの仕切りで役者達が元の配置に戻っていく‥
アルはヘアメイクさんに化粧直しをしてもらっていた‥
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