ありのままのキミに夢中 ~イケメンはずんどうぽっちゃりに恋をする!~

中村 心響

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1章 夏休みの予定

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誘拐事件から2日たった今日──‥

結城学園は明日から夏休みに入るため、学生達は浮き足たっていた。






「‥えーくれぐれも、事故等に遭わないように気をつけて夏休みを過ごして下さい。以上!」





1学期の終業式を終え、生徒達は下校の準備をしていた。




「なえちん!たまには一緒に帰ろ」


「‥ぅん」


由美はたった2日で夏目に振られ密かに落ち込んでいた苗を気にかけていた‥





夏目から連絡はあの日から一切途絶えてしまっていた──。














「よぉ、大介!
たまには、どっか遊び行こうぜ!!
どうせお前、明日から水泳の合宿だろ?」



夏目が帰り仕度をしていると、クラスメートが話しかけてきた。


「………」

そうだな、そういえば最近、苗のことばっかでダチとも遊んでなかったしな‥


「いいぜ!でも、一旦家に帰ってからでいいだろ?
荷物だってあるし‥」



誘いを受けて夏目はダチと待ち合わせを決め、家に帰ることにした。


校庭を歩きながら夏目はN校舎を眺める‥‥



苗──っ…


瞳には微かに
涙が滲んでいた…




頭に浮かぶのはやっぱり苗のこと‥

付き合えると思ってあんなに浮かれたのが嘘のように今は胸が苦しくて痛い‥





ただひとつだけ救いだったのは、自分の校舎と苗の校舎がすごく離れていること‥‥‥



多分、いつかは平気になるよな‥‥‥




顔を見なきゃ忘れられるかもしれない‥‥





苗に会いさえしなきゃ…







今はそう思うしかなかった。













「ねぇ、なえちん!
時間あったらちょっと買い物付き合ってよ!」


「うん、いいよ」



由美は高校初めての夏休み。‥ちょっぴり大人になるために今年は絶対ビキニの水着を買う!!‥そう心に決めていた。


「なえちんは今年も田舎に帰るの?」

「うん、
いつも通りの夏休みだょ‥

たった2日で初カレにフラレちゃった苗はいつも通りの夏休みを送るだょ‥‥」


「‥うっ──」

‥しまったっ…余計なことを聞いたかも知れない…


「あっでもさっ…
返って早く別れてよかったかも知れないよっ!

だって、夏目クン結構彼女コロコロ変えるってウワサ聞いたし‥‥‥」


「えぇ!!?──

それ‥‥

マジンガー!!?」


「ぅ、うんっ…」



由美の情報に苗は結構ショックを受けていた。

「じゃあ‥
あたしは‥‥‥



遊ばれちゃった‥んだ…


ボロボロになって捨てられちゃった‥んだ‥ぅぅ‥」


‥いゃ‥別にボロボロにはされてないと…



由美は悲壮感を漂わせボソボソと呟く苗をなだめようとしたがただ、苗はちょっぴりこう言うセリフに憧れていただけだった。




それでも、まったく平気な訳ではない‥
それなりに、苗も彼氏が出来たことにちょっぴり浮き足だっていたのも事実──

それが、たった2日でしかもフラレてしまったというのは、かなりショックだった。

‥グスッ‥‥大ちゃんから好きだって言ってきたのに…大ちゃんから付き合ってって言ってきたのにっ‥

せっかくメル友増えたと思ったのにぃ──‥



「──フゥ‥
男と女の関係って硝子細工のようにもろく儚いものなのね‥」


「‥誰アンタ?…」



アンニュイな表情でため息交じりに語る苗に由美はツッコム‥
苗は傷心の自分に浸りきっていた──




「どうでもいいけど、携帯がさっきから光ってるよ」

「ぇうそ?怒られるっ
兄さんからかも」


そぅ由美が隣にいるってことは、電話は晴樹か自宅からしか掛ってこない‥




電話の相手は兄さんの確率が非常に高かった──


‥大ちゃんからな訳ないしな……


そう思いながら切れてしまった携帯を開くと──


「ひぇ!?

こんなに着信が‥」



買い物をしてる間に掛ってきていたようだった‥


「も、もすもすッ──」


『遅いッ

なにやってんだ!??』



「ごみんなさぃ……
マナーにしてたから気づかなかった…
今、由美と街で買い物してる」


『由美ちゃんと?

‥ならいいけど‥‥‥
今日は終業式だったから荷物がたくさんあるだろ?

送ってやろうかと思ってかけたんだけど…』


送るなんてホントは口実に過ぎない‥
晴樹はなるべく苗の側に居たいだけだった──



「荷物は少ししかないょ
昨日、たくさん持って帰ったじゃん」


『‥それもそだな‥//』


そう、晴樹は昨日も苗を送ってくれている‥



‥毎日会いたい‥‥‥

好きだからそう思うのは当たり前のことだった‥



『じゃあ今、俺も街にいるし何か冷たいモンでもご馳走するから二人で【グラシアス】においで』


「えっマジンガー!?
いくいくっ今から行くから!!」

『‥(マジンガー?)…あぁ、じゃな』

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