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金と欲望にまみれた友情の罪
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竹原健斗、永井誠、白田光明の三人は、サークルのバンド練習のため、予約していたスタジオまで来た。
「よし、今日も頑張ろうぜ」
健斗は二人に明るい声で言った。
「おう!」
誠もそれにこたえるように言った。
「正樹は、先に来てるんだったよな?」
光明は健斗に尋ねた。
「おう、そう言ってたぜ」
「正樹も気合入ってたからなしっかり頑張ろう!」
受付に予約していた竹原ですといい、部屋を案内された。
健斗は部屋のドアを開けた。
ドアを開け、三人の目に映ったのは、頭から血を流し、ドラムにもたれかかった正樹の姿だった。
「お、おい……大丈夫か?」
健斗は正樹に駆けつけた。
「…………死んでる……」
「えっ」
「嘘……」
二人は驚愕した。
「とりあえず誠、警察を呼べ!」
「わ……分かった!」
誠が警察を呼んで三分後刑事たちが現場に到着した。
そして鑑識による現場検証が始まった。
山下亮刑事は、健斗たち三人に事情聴取を始めた。
「あなた方はどのようなご関係で?」
「大学のサークルのバンド仲間です……今日も四人で練習する予定でした。正樹は先についてるみたいだったので三人一緒にスタジオまで来ました。」
健斗は、突然の仲間の死に、動揺しながら質問に答えた。
亮は残り二人からも同じような説明をもらった後、事件について考えた。
(おそらく、亡くなり方から見て、頭を殴られたことによる、打撲が死因と考えてだろう)
亮は現場を見渡す。
するとあることに気づいた。
開かれたギターバックの内側に黒いしみがついているのだ。
亮は鑑識に三人に気づかれないように検査を頼んだ。
すると他の鑑識が亮のもとに駆けつけた。
「スタジオのほかの部屋のごみ箱から鈍器のようなものが見つかりました! 血痕を調べたところ正樹さんの血液と同じだということが分かりました。また、鈍器から検出された指紋は、誠さんの指紋と一致しました!」
亮、光明、健斗の視線が誠のほうに集中した。
「さあ証拠は挙がってんだ! 本当のことを話せ!」
亮は誠に近づきながら言った。
「俺は何もやってない!」
誠は叫んだ。
すると鑑識が、亮のもとに駆けつけた。
「こちらのギターバックに付着していた血痕は被害者のものと一致しました!」
「そのギターケース……誠のが使ってるやつ……」
健斗は言った。
誠は少し黙り込んだ後、話し出した。
「俺は、正樹に金を取られてた……バンドのための資金が必要だからって……最初は返すからと言われ、お金を貸してた、でも全然返してくれず、貸すお金がだんだん高くなっていった……俺も生活に困るようになってもう貸せないって断ったら、お前のバンドに対する気持ちはこんなもんだったんだなとか言われて貸し続けてた……そして、自分も生活に困ってきて最近は、バイトも増やして、バンドの練習の時間も取れなくなっていた……そうやって働いているとき、母が倒れたという電話がかかってきた……バイトから急いで病院に向かったけど、着いた時にはもう……そして、母が亡くなったということを後日、正樹に伝えに言った……すると、正樹は電話をしていた……電話相手は多分電話内容から正樹の恋人だったと思う……そして聞いてたらこんな言葉が聞こえたんだ……」
~誠が扉の前で聞いているときの正樹の電話~
「今日もレストラン行こうよ~……えっ何?バンド活動のお金?そんなもん良いの良いの。ちょうど、いい金づるが手に入ったから」
「…………そんな会話が聞こえてきた……許せなかったそして今日の朝、問い詰めたら……」
~事件の日の朝~
「あっ? うるせぇなぁお前は俺の夢をかなえるためにただ金を渡しとけばいいんだよ!」
「……そう、言われた……許せなかった……僕はみんなの夢をかなえるためと思って協力してたのに……ただ自分のためだったなんて……」
事件現場には何とも言えないとても重い空気が漂っていた……
「よし、今日も頑張ろうぜ」
健斗は二人に明るい声で言った。
「おう!」
誠もそれにこたえるように言った。
「正樹は、先に来てるんだったよな?」
光明は健斗に尋ねた。
「おう、そう言ってたぜ」
「正樹も気合入ってたからなしっかり頑張ろう!」
受付に予約していた竹原ですといい、部屋を案内された。
健斗は部屋のドアを開けた。
ドアを開け、三人の目に映ったのは、頭から血を流し、ドラムにもたれかかった正樹の姿だった。
「お、おい……大丈夫か?」
健斗は正樹に駆けつけた。
「…………死んでる……」
「えっ」
「嘘……」
二人は驚愕した。
「とりあえず誠、警察を呼べ!」
「わ……分かった!」
誠が警察を呼んで三分後刑事たちが現場に到着した。
そして鑑識による現場検証が始まった。
山下亮刑事は、健斗たち三人に事情聴取を始めた。
「あなた方はどのようなご関係で?」
「大学のサークルのバンド仲間です……今日も四人で練習する予定でした。正樹は先についてるみたいだったので三人一緒にスタジオまで来ました。」
健斗は、突然の仲間の死に、動揺しながら質問に答えた。
亮は残り二人からも同じような説明をもらった後、事件について考えた。
(おそらく、亡くなり方から見て、頭を殴られたことによる、打撲が死因と考えてだろう)
亮は現場を見渡す。
するとあることに気づいた。
開かれたギターバックの内側に黒いしみがついているのだ。
亮は鑑識に三人に気づかれないように検査を頼んだ。
すると他の鑑識が亮のもとに駆けつけた。
「スタジオのほかの部屋のごみ箱から鈍器のようなものが見つかりました! 血痕を調べたところ正樹さんの血液と同じだということが分かりました。また、鈍器から検出された指紋は、誠さんの指紋と一致しました!」
亮、光明、健斗の視線が誠のほうに集中した。
「さあ証拠は挙がってんだ! 本当のことを話せ!」
亮は誠に近づきながら言った。
「俺は何もやってない!」
誠は叫んだ。
すると鑑識が、亮のもとに駆けつけた。
「こちらのギターバックに付着していた血痕は被害者のものと一致しました!」
「そのギターケース……誠のが使ってるやつ……」
健斗は言った。
誠は少し黙り込んだ後、話し出した。
「俺は、正樹に金を取られてた……バンドのための資金が必要だからって……最初は返すからと言われ、お金を貸してた、でも全然返してくれず、貸すお金がだんだん高くなっていった……俺も生活に困るようになってもう貸せないって断ったら、お前のバンドに対する気持ちはこんなもんだったんだなとか言われて貸し続けてた……そして、自分も生活に困ってきて最近は、バイトも増やして、バンドの練習の時間も取れなくなっていた……そうやって働いているとき、母が倒れたという電話がかかってきた……バイトから急いで病院に向かったけど、着いた時にはもう……そして、母が亡くなったということを後日、正樹に伝えに言った……すると、正樹は電話をしていた……電話相手は多分電話内容から正樹の恋人だったと思う……そして聞いてたらこんな言葉が聞こえたんだ……」
~誠が扉の前で聞いているときの正樹の電話~
「今日もレストラン行こうよ~……えっ何?バンド活動のお金?そんなもん良いの良いの。ちょうど、いい金づるが手に入ったから」
「…………そんな会話が聞こえてきた……許せなかったそして今日の朝、問い詰めたら……」
~事件の日の朝~
「あっ? うるせぇなぁお前は俺の夢をかなえるためにただ金を渡しとけばいいんだよ!」
「……そう、言われた……許せなかった……僕はみんなの夢をかなえるためと思って協力してたのに……ただ自分のためだったなんて……」
事件現場には何とも言えないとても重い空気が漂っていた……
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