12 / 35
十一話 夜伽の訪れ ☆(ラティア)
しおりを挟む若干のエロが最後にありますので、耐性のない方は読むのをお控えください。
__________________________
ラティアの娘と城で今後働く予定のメイド達を連れ帰った俺は、説明を全てラティアに任せ、自室で休むことにした。
今日一日で色々なことが起こった。
アテナリスで魔王を倒し、平和を勝ち取ったと思ったら、仲間に殺されかけた。
そして死ぬのを自覚し、ただただ死を待っていたら、いつの間にか異世界に転移し、おまけに強大な力まで得ていた。
その力を用いて炎龍王を、ゴブリンを、そしてこの町の領主と取り巻き数名を殺し、気づけば町一つを手にしていた。
この待に来た理由は一流の料理人を探すためだったんだけどな、求めていたものは得られなかったものの、それ以上の収穫と言えよう。
何よりも俺に圧倒的な忠誠心を持っているラティアはいこの世界に来てから一番収穫だ。
いくら絶対的な力を持っている存在でも人は一人では生きていけない。
あの凶悪で強欲な魔王ですら、一人ではきっと五ヶ国を相手とることは不可能だっただろう。
支配者には支配者自身を支える者の必要が不可欠だ。
故に一番の収穫はラティアということになる。
そんなことを考えている間に、いつの間にか外は暗くなり、アテナリスにあった月とは比べ物にならないほど巨大な月が地上を照らしていた。
夜なのにそれなりに明るいと思えるのだから、その月の光の強さが凄まじいものだといえよう。
今の俺は大魔王で固有能力の『不老不死』を持っているためか、睡眠や食事をしなくともなんの問題もなく生きていられる。
だが、食べられないというわけではないし、もちろん、眠れないわけでもない。
当然空腹も眠気も感じる体だ。
だが、炎龍王の肉は余程腹持ちがいいのかいまだ腹が減らないので、今日のところは食事はいらないと告げ、自室でずっと考えて事をしていた。
今まで生きてきた中では一人の時間を作れたことがあまりなかったのだが、中々一人の時間も悪くない。そんなことを思ってしまったからか、長く続いた一人の時間に終わりを告げる音が近づいてくる。
カツッカツッカツッと心地よいリズムを奏ながら、俺がいる部屋に誰かが歩いてくる音が聞こえる。
誰かが······なんて言っているが、誰が尋ねてくるかなど考えるまでもなく断言できる。
この城に現状住んでいる者達の中で、俺の部屋にやってこれる人物像など、ラティアをぬいて他にいるわけがないのだ。
「大魔王様、いらっしゃいますか?」
「······ああ」
やはりやってきたのはラティアで、俺は少し間を開けて返事を返す。
「お部屋に······入ってもよろしいでしょうか?」
何やら神妙な声色だが、何かあったのだろうか? 俺がすぐに入室の許可を出すと、ラティアが部屋の中に入ってきた。
「······ん?」
俺は入ってきたラティアの方に目を向ける。すると、何故かラティアは、下着のみしか着ていなかった。
夜で明かりをつけていないとはいえ、月明かりでそれなりに明るさはあるため、ほとんど鮮明にその姿は瞳に映し出されている。
白く澄んだ柔肌に、下着で整えられた綺麗な形のそれなりに大きい胸。足は細くスラッと伸びていて、とても魅力的な身体······って、いつまでも凝視するのは失礼か。
俺は気を取り直し、ラティアから視線を外す。
「何かようか?」
何故下着姿でやってきたのか気になるところだが、それを直接本人に聞くほど俺も愚かではない。
下着姿で自分の主人の部屋にやってくる理由などただ一つ、夜伽のためだろうが······ラティアの過去から考えるとその線以外の可能性も大いに考えうる。
「······大魔王様の夜伽に参りました」
と思っていたら、大方の予想通りの夜伽が目的だった。いや、でも散々嫌な目にあったはずなのに何故自分から······いや、俺も男だ。ラティアの中では結局男という生き物は女に性欲しか求めていないとか勘違いしているのだろう。
確かに俺にも性欲はそれなりにあるが、ディス達のように無理矢理そのような行為する気などない。
「······俺は別に無理矢理そういった行為を求めないぞ。何よりお前は今までそれで地獄を味わってきたんだから、無理はするな。俺はお前が傍にいるだけで何もーーー」
ラティアの勘違いを正すため、ラティアに夜伽はいらないと説明していた最中に突然、下着姿のままラティアが俺に抱きついてきた。俺は思わず驚いてしまい、言葉を止めてしまう。
「······私みたいな汚れた女ではいや······ですか?」
ラティアは、目に涙を浮かべながらそんなことを言ってくる。
「······私が······したいんです。大魔王様に······抱いてほしくて······はしたないとは思ったんですが、大魔王様のことを考えていたら我慢できなかったんです」
その言葉の中に嘘は感じられなかった。
俺に取り入るため、俺に絶対に捨てられない存在になるため、女の武器である身体で俺の気を引こうと考えたのかと思い、『神の眼』を使い心を読んでみたが、そんなことは考えていなかった。
ただ慕う男に、ただ心を惹かれた男に抱いてもらいたいという一心でこんな大胆な行動をしてきたようだ。
そんな感情を読み取ったところで俺は心を読むのをやめた。
俺は愚かではないと思っていたが、どうやら愚か者だったようだ。
まったく、自分の忠臣を信じずに疑りから入ってしまうなど、主失格だな。
いや、今はこんなこと考えている場合じゃないな。
「でも、そうですよね。今まで数えきれない数の男に汚されてきた私なんて大魔王様にだいてもらう価値もなーーーんむっ······!?」
俺はラティアがその言葉を最後まで言い切る前に、ラティアの口を口付けで塞いだ。
「······そんなことないさ。お前は十分に魅力的な女だ」
俺はそう告げながら口付けを続ける。
「······んっ······大魔王様······」
「本当にいいんだな? お前が求めたんだ、俺はもう止まれないぞ?」
「ちゅっ······大魔王様······んっ······ちゅっ······ちゅっ······お願いします······どうか······ちゅうっ······私を······んぅっ······抱いてください······」
「その願い、大魔王リューが聞き入れた」
俺は口付けを徐々に激しくしながら最後にそう言うと、ラティアをベットの上に押し倒した······。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
至れり尽くせり!僕専用メイドの全員が溺愛してくる件
こうたろ
青春
普通の大学生・佐藤健太は目覚めると、自宅が豪華な洋館に変わり10人の美人メイドたちに「お目覚めですか、ご主人様?」と一斉に迎えられる。いつの間にか彼らの“専属主人”になっていた健太は戸惑う間もなく、朝から晩までメイドたちの超至れり尽くせりな奉仕を受け始める。
【コミカライズ決定】勇者学園の西園寺オスカー~実力を隠して勇者学園を満喫する俺、美人生徒会長に目をつけられたので最強ムーブをかましたい~
エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング2位獲得作品】
【第5回一二三書房Web小説大賞コミカライズ賞】
~ポルカコミックスでの漫画化(コミカライズ)決定!~
ゼルトル勇者学園に通う少年、西園寺オスカーはかなり変わっている。
学園で、教師をも上回るほどの実力を持っておきながらも、その実力を隠し、他の生徒と同様の、平均的な目立たない存在として振る舞うのだ。
何か実力を隠す特別な理由があるのか。
いや、彼はただ、「かっこよさそう」だから実力を隠す。
そんな中、隣の席の美少女セレナや、生徒会長のアリア、剣術教師であるレイヴンなどは、「西園寺オスカーは何かを隠している」というような疑念を抱き始めるのだった。
貴族出身の傲慢なクラスメイトに、彼と対峙することを選ぶ生徒会〈ガーディアンズ・オブ・ゼルトル〉、さらには魔王まで、西園寺オスカーの前に立ちはだかる。
オスカーはどうやって最強の力を手にしたのか。授業や試験ではどんなムーブをかますのか。彼の実力を知る者は現れるのか。
世界を揺るがす、最強中二病主人公の爆誕を見逃すな!
※小説家になろう、カクヨム、pixivにも投稿中。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗@オートスキル第1巻発売中
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった
ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます!
僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか?
『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる