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第3章「初めての任務」
初めての任務 その①
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6人は緑莉の組んだシフト通り、2チームに分かれ、それぞれの目的地へと向かっていた。
神原 朱珠
『今からどこ行くん?』
綾女 葵
『刑事さんの所よ。』
神原 朱珠
『刑事さん⁈』
綾女 葵
『調査依頼の場所や内容は、私のスマホにもメールで送られてきてはいるんだけど、お世話になっている刑事さんに、あなたを紹介しておこうと思って。』
神原 朱珠
『紹介!』『何か急に緊張して来たわ!』
林藤 白華
『優しい人だから、そんなに緊張しなくても大丈夫だよ。』
神原 朱珠
『そうなん?』『女の人?』
林藤 白華
『男の人だよ。』
神原 朱珠
『若いん?』
綾女 葵
『確か23歳くらいだったわよね?』
白華の顔を見上げる葵。
林藤 白華
『うん。確か、そのくらいだったと思う。』
神原 朱珠
『ほへ~!』『7歳差かぁ~☆』
『何かちょっと、わくわくして来たわぁ~♪』
綾女 葵
『単純ね。』
呆れた目で朱珠を眺める葵と、困り顔で朱珠を眺める白華。
------------------------
10分程、歩いた頃、朱珠は2人に【blanc】のメンバーについて気になることを尋ねた。
神原 朱珠
『1つ聞きたいことがあんねんけどな。アサガオちゃんは、電話でも話しから、少しは分かった気がすんねん。』
『ユリちゃんとヒマワリちゃんって、どんな子なん?』
林藤 白華
『ユリちゃんは、一見クールに見えるけど、弟さんも2人いるから面倒見が良くて「頼りになる子」って感じかな?』
『私が早朝、ランニングをしていると、よくワンちゃんと楽しそうに散歩をしているから、動物も大好きなんだと思うよ。』
神原 朱珠
『ヒマワリちゃんは、見た目通り甘えん坊だけど、凄く勉強熱心な一面もあるから「努力家」といったところかしら?』
神原 朱珠
『成る程な。・・・てか、ヒマワリちゃんの高校って・・・。』
綾女 葵
『リンドウちゃん、ヨツバちゃんは、「楠木女子高等学校」の2年生。ヒマワリちゃんは、「楠木女子高等学校」の1年生よ。』
神原 朱珠
『やっぱ、そうなん!』『その学校、知ってんで!』
『物凄く、入試が難しいところやんなぁ?』
林藤 白華
『そこまでじゃないよ(苦笑)』
綾女 葵
『いえ、凄いと思うわ。進学や就職のサポート面も強いんでしょ?』
林藤 白華
『そうだね。その辺りは、確かに強いかも。』
神原 朱珠
『アサガオちゃんとユリちゃんは、どこなん?』
『2人共同じ制服やんな?』
林藤 白華
『2人は『山桃高等学校』だよ。アサガオちゃんが、私達と同じ2年生。ユリちゃんは、1年生。』
神原 朱珠
『嘘やろ!』『ユリちゃんの方が、年下なん⁈』
林藤 白華
『ふふ。ユリちゃんは、確かに1年生には見えないかもね。彼女は、落ち着いているから。』
話しながら交差点を曲がる3人。
林藤 白華
『山桃高は、先生もクラスの子も凄く優しいって、2人が話してたよ。』
『山桃高はスポーツに力を入れているんだって。去年も全国大会の予選には落ちたけど、バスケ部と卓球部が、良い成績を残したって、地元のニュースで取り上げられていたから、今年こそは、全国大会に出場するんじゃないかな。聞いた話しでは、昨年以上に練習に励んでいるらしいからね。』
神原 朱珠
『そうなんやな。皆の学校は楽しそうで、ええなぁ。』
林藤 白華
『バラちゃんは、今の学校が不安?』
神原 朱珠
『不安と言うかな・・・。』
林藤 白華
『気になる言い回しだね。いつでも相談や愚痴なら聞くよ。』
にこにことしていた白華は、少し暗い表情で『どこか惹かれる所はあったんでしょ?』と、先程よりも落ち着きのあるトーンで話しを続けた。
神原 朱珠
『せやねん。見学した時は楽しかってん。口コミもそこそこ良かったし。でも、入ってみな分からんことって、結構多いんやなって思ったわ。』
林藤 白華
『そうか・・・。』
そう言った後、白華は『やっぱり、外には出ていないんだね・・・。』と呟いた。
神原 朱珠
『ん?』『今何て?』
『ごめんな!』『車が煩くて聞き取れへんかった!』
朱珠の問いに、白華は再び笑顔に戻り『いや、 何でも無いから気にしないで!』と答えた。
林藤 白華
『あっ!』『そうだ!』
『楠木高に編入したいと思った時は、直ぐに言って!』
『私とヨツバちゃんが勉強を教えてあげるから!』
神原 朱珠
『気持ちは嬉しいねんで!』
『でも、そんなん一生無理やわ!』
目を大きく見開き返答する朱珠。
神原 朱珠
『でも転校は、考えてんねん。』
『な、葵ちゃん!』
綾女 葵
『そうね。』
林藤 白華
『リーダーも一緒なら、尚更、楠木高においでよ!』
『私が面倒を、見てあげるから!』
綾女 葵
『嬉しいけど、私達には一生無理な話しよ。リンドウちゃんみたいに、3姉妹揃って楠木高に入学するケースは、極稀だからね。』
神原 朱珠
『嘘やろ!』『姉妹全員、楠木高におるん!』
林藤 白華
『今、在席しているのは、1つ上の姉だけだよ。1番上の姉は一昨年、卒業したから。』
神原 朱珠
『エリート一家なんやな・・・。』
綾女 葵
『超が付く程のね。』
照れながら、
『そんな事、無いって!』
『私の話しは、いいから。いいから!』
『それより警察署が見えて来たよ!』
朱珠が信号の向こうに目をやると、そこには4階建の比較的新そうな造りの警察署が建っていた。
神原 朱珠
『今からどこ行くん?』
綾女 葵
『刑事さんの所よ。』
神原 朱珠
『刑事さん⁈』
綾女 葵
『調査依頼の場所や内容は、私のスマホにもメールで送られてきてはいるんだけど、お世話になっている刑事さんに、あなたを紹介しておこうと思って。』
神原 朱珠
『紹介!』『何か急に緊張して来たわ!』
林藤 白華
『優しい人だから、そんなに緊張しなくても大丈夫だよ。』
神原 朱珠
『そうなん?』『女の人?』
林藤 白華
『男の人だよ。』
神原 朱珠
『若いん?』
綾女 葵
『確か23歳くらいだったわよね?』
白華の顔を見上げる葵。
林藤 白華
『うん。確か、そのくらいだったと思う。』
神原 朱珠
『ほへ~!』『7歳差かぁ~☆』
『何かちょっと、わくわくして来たわぁ~♪』
綾女 葵
『単純ね。』
呆れた目で朱珠を眺める葵と、困り顔で朱珠を眺める白華。
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10分程、歩いた頃、朱珠は2人に【blanc】のメンバーについて気になることを尋ねた。
神原 朱珠
『1つ聞きたいことがあんねんけどな。アサガオちゃんは、電話でも話しから、少しは分かった気がすんねん。』
『ユリちゃんとヒマワリちゃんって、どんな子なん?』
林藤 白華
『ユリちゃんは、一見クールに見えるけど、弟さんも2人いるから面倒見が良くて「頼りになる子」って感じかな?』
『私が早朝、ランニングをしていると、よくワンちゃんと楽しそうに散歩をしているから、動物も大好きなんだと思うよ。』
神原 朱珠
『ヒマワリちゃんは、見た目通り甘えん坊だけど、凄く勉強熱心な一面もあるから「努力家」といったところかしら?』
神原 朱珠
『成る程な。・・・てか、ヒマワリちゃんの高校って・・・。』
綾女 葵
『リンドウちゃん、ヨツバちゃんは、「楠木女子高等学校」の2年生。ヒマワリちゃんは、「楠木女子高等学校」の1年生よ。』
神原 朱珠
『やっぱ、そうなん!』『その学校、知ってんで!』
『物凄く、入試が難しいところやんなぁ?』
林藤 白華
『そこまでじゃないよ(苦笑)』
綾女 葵
『いえ、凄いと思うわ。進学や就職のサポート面も強いんでしょ?』
林藤 白華
『そうだね。その辺りは、確かに強いかも。』
神原 朱珠
『アサガオちゃんとユリちゃんは、どこなん?』
『2人共同じ制服やんな?』
林藤 白華
『2人は『山桃高等学校』だよ。アサガオちゃんが、私達と同じ2年生。ユリちゃんは、1年生。』
神原 朱珠
『嘘やろ!』『ユリちゃんの方が、年下なん⁈』
林藤 白華
『ふふ。ユリちゃんは、確かに1年生には見えないかもね。彼女は、落ち着いているから。』
話しながら交差点を曲がる3人。
林藤 白華
『山桃高は、先生もクラスの子も凄く優しいって、2人が話してたよ。』
『山桃高はスポーツに力を入れているんだって。去年も全国大会の予選には落ちたけど、バスケ部と卓球部が、良い成績を残したって、地元のニュースで取り上げられていたから、今年こそは、全国大会に出場するんじゃないかな。聞いた話しでは、昨年以上に練習に励んでいるらしいからね。』
神原 朱珠
『そうなんやな。皆の学校は楽しそうで、ええなぁ。』
林藤 白華
『バラちゃんは、今の学校が不安?』
神原 朱珠
『不安と言うかな・・・。』
林藤 白華
『気になる言い回しだね。いつでも相談や愚痴なら聞くよ。』
にこにことしていた白華は、少し暗い表情で『どこか惹かれる所はあったんでしょ?』と、先程よりも落ち着きのあるトーンで話しを続けた。
神原 朱珠
『せやねん。見学した時は楽しかってん。口コミもそこそこ良かったし。でも、入ってみな分からんことって、結構多いんやなって思ったわ。』
林藤 白華
『そうか・・・。』
そう言った後、白華は『やっぱり、外には出ていないんだね・・・。』と呟いた。
神原 朱珠
『ん?』『今何て?』
『ごめんな!』『車が煩くて聞き取れへんかった!』
朱珠の問いに、白華は再び笑顔に戻り『いや、 何でも無いから気にしないで!』と答えた。
林藤 白華
『あっ!』『そうだ!』
『楠木高に編入したいと思った時は、直ぐに言って!』
『私とヨツバちゃんが勉強を教えてあげるから!』
神原 朱珠
『気持ちは嬉しいねんで!』
『でも、そんなん一生無理やわ!』
目を大きく見開き返答する朱珠。
神原 朱珠
『でも転校は、考えてんねん。』
『な、葵ちゃん!』
綾女 葵
『そうね。』
林藤 白華
『リーダーも一緒なら、尚更、楠木高においでよ!』
『私が面倒を、見てあげるから!』
綾女 葵
『嬉しいけど、私達には一生無理な話しよ。リンドウちゃんみたいに、3姉妹揃って楠木高に入学するケースは、極稀だからね。』
神原 朱珠
『嘘やろ!』『姉妹全員、楠木高におるん!』
林藤 白華
『今、在席しているのは、1つ上の姉だけだよ。1番上の姉は一昨年、卒業したから。』
神原 朱珠
『エリート一家なんやな・・・。』
綾女 葵
『超が付く程のね。』
照れながら、
『そんな事、無いって!』
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『それより警察署が見えて来たよ!』
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