光の速さで自爆する! 光の速さで動けるけど、生身の人間だから摩擦熱で死んじゃいます

キュロビ ラムダ

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朝の会

二話 不審者と間違えられた

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 卒業式が終わり、大学から帰ってきた今日この頃。

 俺は、自分の家の前(借家)で側から見たら、『鍵を忘れて帰ってくる親を待ってる時』みたいな感じで家の前をうろちょろしていた。

 マジどーしよ。

 めちゃくちゃ家に帰りずれぇ。

「ふぅ……」

 今まで状況が飲み込めなく、テンパっていたが、ため息をして少し落ち着いてきた。

 い、一旦状況を整理しよう。


 卒業式行く
 ↓
 名前呼ばれない
 ↓
 応接室に召喚
 ↓
 卒業できません
 ↓
 学校の教師になれ
 ↓
 ナウ
 ↓
 人間界へゴー


 いやなにこれ。

 今まででこんな変な状況になったやつ今まで誰もいねえだろ。

 …………………。

 あ、俺の姉ちゃんおったわ。

 姉ちゃんなにしてたっけ……思い出せねぇ。

 親にどう言い訳するかを悩みながら、家の前をうろちょろする事数分……。

 よし、素直に謝ろう。

 今まで迷惑かけてきた分これから挽回しようと思ってたけど仕方がない。

 素直に謝ってくれたらきっとわかってくれるはずだ。

 覚悟を決めて家の中に入ろうと家の敷地内に足を踏み入れた。

 その瞬間、家の敷地内から何かハワイっぽい影が飛び出してきた。

 なんだこれはと一瞬焦った。

 だがすぐに落ち着いて良いことを考える。


 これなら正当防衛せいとうぼうえいが成り立つだろう。


 ちょうどムシャクシャしていたので誰だろうがぶっ飛ばしてやる。

 飛び出してきた何かを攻撃しようと───────したが攻撃対象を確認して諦めた。

 俺の父さんは何をしてるんだ……。

 流石に俺だということに気づくだろうからしぶしぶ攻撃するのをやめた。

 だが父さんはそのままダイナミックに飛び出してきて、

「消えろ不審者!『せまりくる壁かべ【きょく】』!!」

 神滅しんめつ級の神力を出会い頭に繰り出してきた。

「ギャャァァァァァ!!!」

「どうだ!思い知ったか不審者!うちの前をずっとうろちょろしてる奴がいると通報があったんだよ!残念だった……な……。あれ?お前もしかして光矢か?」

 間一髪かんいっぱつ、父さんが俺に気づいて、途中で技を解いた。

 一方、俺はト◯とジェ◯ー的な感じではなく東京◯ールの一番最初的な感じでペチャンコになっていた。

 かろうじて生きているものの、ちょっと知識があれば人間の子供でも殺せてしまうくらい弱っていた。

「かーさん!やばい!間違えて光矢に攻撃しちゃった!」

 家の中からドタドタと走る音が聞こえてきて、バタンと家の扉が勢いよく開いた。

「なにやってるの!『不審者は俺がやっつけてやる』とか調子ちょうし乗ってるからそんなことになるんだよ!大丈夫、光矢?このバカにはきつく言っとくから。『完全回復』」

 母さんが声を荒げて父さんに罵声ばせいを浴びせたあと、俺を優しく回復してくれた。

「『バカ』はないんじゃないか?その、俺もやりすぎたとは思ってるよ、神滅級の神力は……」

「神滅級!?あんたほんとにバカじゃないの!?禁位の神力じゃないの!光矢じゃなかったら一瞬で死んでるわよ!」

「なんだよ死んでないからいいじゃな────」

 『完全回復』の影響であの時の記憶はここで途絶えた。

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 神力とは読んで字のごとく、神が使える力のことで、その強さによって階級がある。

 神力は全部で十九段回とされている。

 神滅級は階級の上から三番目で、簡単に言うと、神が死んじゃうくらいの神力ってこと

 さっき父さんが使ったのは神滅級の『迫りくる壁【極】』という技、絶対にその存在に気づけずに、障壁で挟んで必ず破滅させるというもの。

 途中で父さんが気づいたからよかったものの、あのままだとワンチャン死んでいた。

 神が死んじゃうぐらいのこと、父さんは結局殺していないとはいえ、してしまった。

 どうなるか、分かり切っている。


 


 と言うことで俺は今警察署にいる。

 ……のだが、父さんが騒いでいて恥ずかしい。

「やめてくれぇ!ようやく仕事が決まったんだ!悪気はないし、被害者も許してくれてるんだからいいだろ!不審者を捕まえようとしただけだし!逮捕だけは!逮捕だけは!」

「うるさいですよ、静かにしてください。そもそもあなたを逮捕なんか────」

 警察官が父さんを逮捕する気はないと、なだめようとする。

 しかし、父さんは……、

「お願いだ!逮捕はしないでくれぇ!頼むからぁ!」

 うわー。

 警察官の人、ちょっと引いてるよ。

 すみません!

 身内が迷惑をかけてすみません!

「とにかく、身分証みぶんしよう見せてください。これで5回目ですよ。身分証を提示できなければ本当に逮捕することになりますよ」

「はぁ……多分意味ないですよ」

 父さんはしぶしぶ身分証を警察官の人に見せた。

 父さんは身分証をあまり人に見せたがらない。

 その理由は────

「えーと、属性は[]、[]の二つですか、『十大神』の1人と同じなんですねー。名前は後藤ごとう……真ま……央お?『十大神』の1人と名前も同じなんですねー。資格は……じゅ……『十大神』⁈」

 それを見た警察官はその身分証を───────

 放り出した。

「はぁ……、こんなフェイクグッズじゃなくてあなたの身分証を見せてくださいよ」

「ほらぁぁぁぁ!やっぱり意味ねぇじゃん!俺だよ!これ俺本人!」

 身分証を見せたがらない理由は、このように身分証を見せても信じてもらえないのだ。

 まぁ、そりゃあそうだろう。

 こんなアホっぽくて馬鹿みたいな、街中で誤あやまって息子を殺そうとする奴が『十大神』の1人だとは信じられないし、信じたくもないだろう。

 あまりにも父さんがわめくので警察官が、身分証を判別する機械にフェイクグッズ(笑)を入れて、

「あのね、このご時世じせいそんな嘘は通用しませんよ。こんなフェイクグッズ、機械に通しても反応しな──『ピーー、ミブンショウヲ確認シマシタ。氏名後藤真央。属性、[個]、[次]。資格、『十大神』。年齢、五千七百三万千……』………まじで?」

 父さんがニヤニヤしながらドヤ顔をしてくる。

 俺、読唇術士じゃないけど警察官の思ってることわかるわ。

 絶対にうぜーって思ってるだろうなー。

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