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学園編
18. さかなさかなさかな~
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料理長も一緒に乗ったウィオの馬車と、二人の料理人が乗った別の馬車の二台で王都を出発し、南部に向けて進んでいく。荷台は、帰りのためにほぼ空っぽだが、いま載せられている荷物の八割はオレのご飯だ。森に入るときに持っていく干し肉と干し魚と、デザートのドライフルーツもたんまり積まれている。美味しいものをたくさん積んで、美味しいものを探しに行く。なんて素敵な旅なんだろう。
泊まるのは、ちょっと高級な宿だ。なぜかというと――
「私は料理人なのだが、使役獣の食事を作るために、調理場を使わせてもらいたい。使用料は払う」
貴族が料理人を連れて旅行することがあるので、高級な宿の中には調理場を貸してもらえるところがある。出発前に執事さんから手渡された、調理場利用可の宿の一覧を見ながら、料理長が泊まる宿を決めているのだ。
「それは可能ですが、使役獣のためのにどんな料理を作るのですか?」
「人の料理と同じものを薄味で。食材は買い取るのが無理なら、こちらで用意する」
生肉を持ち込んで調理場を汚されるんじゃないかと警戒していた宿の人が、どういうことかと首をかしげている。使役獣が人間と同じ料理を食べるなんて、普通思わないもんね。
料理長が同行しているのに、オレのご飯が人間の食事を味付け前に取り分けたもの、というのは許されないらしい。食い倒れツアー中はずっとそうしてたから、オレは気にしないのに。
料理長と行く食い倒れツアーっていうのもよさそう。行く先々で、その土地の美味しい料理を教わって、料理長がオレのために作ってくれるなんて、想像しただけでお腹が空いちゃう。そのときは、食パンくんと大福くんも呼ぼう。
『この先の草原って、ロボに追いかけられたところだよね』
「今は落ち着いている」
オレはここのロボをひきつけちゃうから、ウィオが出発前に出現状況をちゃんと調べてくれていた。
食い倒れツアー中にここを通ったとき、ロボの大群に囲まれたのだ。そしてオレに集まるという習性を利用して討伐に協力した。草原中を走り回って、討伐の冒険者たちの前へロボを引き連れて飛び込んだ。
この先の街キュラゾは、そのときのごほうびにサメもどきを食べさせてもらった街だ。思い出したらよだれが出ちゃいそう。
もしまたサメもどきが水揚げされたら王都のお屋敷に送ってほしいとお願いしていたけど、珍しい魚だから期限までには入らなくて、代わりのお魚が大量に送られた。それでオレのための美味しい干し魚が作られたから、オレとしてはうれしい限りなんだけどね。
冬に向かう時期、草は茶色になり、土が見えているところもある。ちょっと寂しい風景だ。
食い倒れツアー中、この時期はオルデキアへの帰路についていたから、これから目的地へ向かうというのは不思議な感じだ。
キュラゾの街では、執事さんセレクションの宿ではなく、サメもどきを料理してくれたおじちゃんシェフのいる宿に泊まる。
「いらっしゃい。おや、氷の騎士様に、狐くん。お久しぶりですねえ」
『キャン』
「二泊したいんだが、今回は同行者がいるので、二部屋お願いしたい」
「空いてますよ」
ウィオとオレは覚えられていて、ウィオがここまで護衛をした商会の商人が泊まるたびに、あのロボ退治とサメもどきの話になるんですよ、と教えてくれた。
「私は料理人なんだが、ピトリークを調理したという料理人と話したい」
「料理人といっても私の旦那ですが」
「火加減が絶品だったと聞いている」
女将さんは旦那さんをほめられて、うれしそうだ。あのおじちゃんシェフも気さくだったし、きっとこのあと料理長さんと料理談議が始まるに違いない。それでオレに美味しい料理を食べさせてくれるなら、大歓迎だよ。
夕方に連絡もなく着いたのに、おじちゃんシェフはオレのための美味しい夜ご飯を作ってくれた。
「狐くん、前回気に入っていた蒸し魚だよ」
『キャオーン』
これこれ。ロボ討伐の夜に用意してくれていたお魚とお野菜を一緒に蒸したの。火加減が絶妙で美味しかったんだよねえ。今日のは魚が違うらしいけど、でも美味しそうな香りがしている。
もう食べていいよね。ウィオがうなずいたのを見て、いただきまーす。もぐもぐ、じゅわー。今日のお魚は、記憶の中よりも、食感がふんわりしている気がする。でも身がしまって、うま味が凝縮されていて、かむとそのうま味が口の中に広がる。美味しい!
『おかわり、お願いします』
「もう一皿頼めるか?」
「もちろんです。きっとそうだろうと思って、作ってありますよ」
オレの食いしん坊がバレてた。ロボ討伐のごほうびに集まった食材を使って、オレのためにたくさん料理を作ってくれたおじちゃんシェフだから当然か。
次のお皿が来るまで、どういうところを気に入っているのかといった料理長さんからの質問に答えながら待っているけど、期待に口の周りをぺろぺろなめるのが止まらないよ。お行儀悪くてごめんなさい。
明日も、一日ここでお魚を楽しむので、おじちゃんシェフと料理長さんとで協力して美味しいお魚料理を作ってね。
翌日、美味しい朝ご飯に舌鼓を打ったら、ギルドへ向かう。
前回は、ギルド長の依頼で、ウィオがここの冒険者たちに稽古をつけた。そのときに、またこの街を通ったらお願いしたいって言われたんだよね。
「居眠り狐が来たー!」
「氷の騎士様! 訓練ですよね。やった!」
どうやらすでにウィオがこの街に入ったことは知れ渡っていたようで、冒険者たちが待ち構えていた。これは期待に応えないとねえ。
だけど、「居眠り狐」の二つ名、そろそろ忘れてくれないかな? 「薬草ハンター」が定着したと思ってたのに。
「氷の騎士様、今日はどういうご用件ですか? 本当に指導のために?」
「南に魚を食べに行く途中に寄りましたが、希望があれば受けます」
「ぜひよろしくお願いします」
ギルド内の騒ぎを聞きつけて出てきたギルド長に正式に依頼されたので、これから冒険者たちの指導をする。ウィオがこの街に来たと知って、冒険者たちがギルドに集まっていたのだ。
訓練場へ移動する途中、話題はやはり神獣の眷属のことだ。ここにもすでにうわさが広がっている。
「氷の騎士様、居眠り狐が神獣様の眷属って本当ですか?」
「違う」
「やっぱりそうですよねー」
「でもあの足の速さは、眷属って言われたら信じるだろう」
ウィオが否定したことに冒険者たちが納得しているけど、何がどう「やっぱり」なのか聞かせてほしい。足の速さだけじゃなくて、こんなに可愛くて賢くてお利口な狐なら、特別な存在だって分かるでしょ。
前回、いつのまにやらウィオから一本取れたらオレをなでていいというルールになっていたので、オレは景品だけど、そんなこと言うとなでさせてあげないよ。
ちょっぴり不機嫌なまま、冒険者たちの訓練が始まったが、相変わらずこの街の冒険者はそんなに強くなく、ウィオから一本は取れそうにもない。近くに強い魔物が出るような場所もないので、ある意味仕方がないのだけれど、今回もオレの毛並みはおあずけみたいだ。
「おまえたち、前回から何をしていた! まったく成長してないぞ!」
「ギルド長、相手は氷の騎士様ですよ」
「そんなことでは永遠にもふもふにはたどり着けないぞ。今こそ、奇跡を起こすんだ!」
『キャオーン』
こっちも相変わらずだった。ギルド長のノリの良さは、今まで行ったいろんな国のギルドの中で一番だ。
――――――――――――
キュラゾの街とサメもどきは「美食の守護獣 2年目 オルデキア南部編」に出てきます。
泊まるのは、ちょっと高級な宿だ。なぜかというと――
「私は料理人なのだが、使役獣の食事を作るために、調理場を使わせてもらいたい。使用料は払う」
貴族が料理人を連れて旅行することがあるので、高級な宿の中には調理場を貸してもらえるところがある。出発前に執事さんから手渡された、調理場利用可の宿の一覧を見ながら、料理長が泊まる宿を決めているのだ。
「それは可能ですが、使役獣のためのにどんな料理を作るのですか?」
「人の料理と同じものを薄味で。食材は買い取るのが無理なら、こちらで用意する」
生肉を持ち込んで調理場を汚されるんじゃないかと警戒していた宿の人が、どういうことかと首をかしげている。使役獣が人間と同じ料理を食べるなんて、普通思わないもんね。
料理長が同行しているのに、オレのご飯が人間の食事を味付け前に取り分けたもの、というのは許されないらしい。食い倒れツアー中はずっとそうしてたから、オレは気にしないのに。
料理長と行く食い倒れツアーっていうのもよさそう。行く先々で、その土地の美味しい料理を教わって、料理長がオレのために作ってくれるなんて、想像しただけでお腹が空いちゃう。そのときは、食パンくんと大福くんも呼ぼう。
『この先の草原って、ロボに追いかけられたところだよね』
「今は落ち着いている」
オレはここのロボをひきつけちゃうから、ウィオが出発前に出現状況をちゃんと調べてくれていた。
食い倒れツアー中にここを通ったとき、ロボの大群に囲まれたのだ。そしてオレに集まるという習性を利用して討伐に協力した。草原中を走り回って、討伐の冒険者たちの前へロボを引き連れて飛び込んだ。
この先の街キュラゾは、そのときのごほうびにサメもどきを食べさせてもらった街だ。思い出したらよだれが出ちゃいそう。
もしまたサメもどきが水揚げされたら王都のお屋敷に送ってほしいとお願いしていたけど、珍しい魚だから期限までには入らなくて、代わりのお魚が大量に送られた。それでオレのための美味しい干し魚が作られたから、オレとしてはうれしい限りなんだけどね。
冬に向かう時期、草は茶色になり、土が見えているところもある。ちょっと寂しい風景だ。
食い倒れツアー中、この時期はオルデキアへの帰路についていたから、これから目的地へ向かうというのは不思議な感じだ。
キュラゾの街では、執事さんセレクションの宿ではなく、サメもどきを料理してくれたおじちゃんシェフのいる宿に泊まる。
「いらっしゃい。おや、氷の騎士様に、狐くん。お久しぶりですねえ」
『キャン』
「二泊したいんだが、今回は同行者がいるので、二部屋お願いしたい」
「空いてますよ」
ウィオとオレは覚えられていて、ウィオがここまで護衛をした商会の商人が泊まるたびに、あのロボ退治とサメもどきの話になるんですよ、と教えてくれた。
「私は料理人なんだが、ピトリークを調理したという料理人と話したい」
「料理人といっても私の旦那ですが」
「火加減が絶品だったと聞いている」
女将さんは旦那さんをほめられて、うれしそうだ。あのおじちゃんシェフも気さくだったし、きっとこのあと料理長さんと料理談議が始まるに違いない。それでオレに美味しい料理を食べさせてくれるなら、大歓迎だよ。
夕方に連絡もなく着いたのに、おじちゃんシェフはオレのための美味しい夜ご飯を作ってくれた。
「狐くん、前回気に入っていた蒸し魚だよ」
『キャオーン』
これこれ。ロボ討伐の夜に用意してくれていたお魚とお野菜を一緒に蒸したの。火加減が絶妙で美味しかったんだよねえ。今日のは魚が違うらしいけど、でも美味しそうな香りがしている。
もう食べていいよね。ウィオがうなずいたのを見て、いただきまーす。もぐもぐ、じゅわー。今日のお魚は、記憶の中よりも、食感がふんわりしている気がする。でも身がしまって、うま味が凝縮されていて、かむとそのうま味が口の中に広がる。美味しい!
『おかわり、お願いします』
「もう一皿頼めるか?」
「もちろんです。きっとそうだろうと思って、作ってありますよ」
オレの食いしん坊がバレてた。ロボ討伐のごほうびに集まった食材を使って、オレのためにたくさん料理を作ってくれたおじちゃんシェフだから当然か。
次のお皿が来るまで、どういうところを気に入っているのかといった料理長さんからの質問に答えながら待っているけど、期待に口の周りをぺろぺろなめるのが止まらないよ。お行儀悪くてごめんなさい。
明日も、一日ここでお魚を楽しむので、おじちゃんシェフと料理長さんとで協力して美味しいお魚料理を作ってね。
翌日、美味しい朝ご飯に舌鼓を打ったら、ギルドへ向かう。
前回は、ギルド長の依頼で、ウィオがここの冒険者たちに稽古をつけた。そのときに、またこの街を通ったらお願いしたいって言われたんだよね。
「居眠り狐が来たー!」
「氷の騎士様! 訓練ですよね。やった!」
どうやらすでにウィオがこの街に入ったことは知れ渡っていたようで、冒険者たちが待ち構えていた。これは期待に応えないとねえ。
だけど、「居眠り狐」の二つ名、そろそろ忘れてくれないかな? 「薬草ハンター」が定着したと思ってたのに。
「氷の騎士様、今日はどういうご用件ですか? 本当に指導のために?」
「南に魚を食べに行く途中に寄りましたが、希望があれば受けます」
「ぜひよろしくお願いします」
ギルド内の騒ぎを聞きつけて出てきたギルド長に正式に依頼されたので、これから冒険者たちの指導をする。ウィオがこの街に来たと知って、冒険者たちがギルドに集まっていたのだ。
訓練場へ移動する途中、話題はやはり神獣の眷属のことだ。ここにもすでにうわさが広がっている。
「氷の騎士様、居眠り狐が神獣様の眷属って本当ですか?」
「違う」
「やっぱりそうですよねー」
「でもあの足の速さは、眷属って言われたら信じるだろう」
ウィオが否定したことに冒険者たちが納得しているけど、何がどう「やっぱり」なのか聞かせてほしい。足の速さだけじゃなくて、こんなに可愛くて賢くてお利口な狐なら、特別な存在だって分かるでしょ。
前回、いつのまにやらウィオから一本取れたらオレをなでていいというルールになっていたので、オレは景品だけど、そんなこと言うとなでさせてあげないよ。
ちょっぴり不機嫌なまま、冒険者たちの訓練が始まったが、相変わらずこの街の冒険者はそんなに強くなく、ウィオから一本は取れそうにもない。近くに強い魔物が出るような場所もないので、ある意味仕方がないのだけれど、今回もオレの毛並みはおあずけみたいだ。
「おまえたち、前回から何をしていた! まったく成長してないぞ!」
「ギルド長、相手は氷の騎士様ですよ」
「そんなことでは永遠にもふもふにはたどり着けないぞ。今こそ、奇跡を起こすんだ!」
『キャオーン』
こっちも相変わらずだった。ギルド長のノリの良さは、今まで行ったいろんな国のギルドの中で一番だ。
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キュラゾの街とサメもどきは「美食の守護獣 2年目 オルデキア南部編」に出てきます。
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