7 / 57
一章 パンドラ
第七話 戦の神
しおりを挟む
「あなたは巫女ですね。ああ、無理に私を見ようとしないで」
多分美人な彼女の手が、ユニが動かすパンドラの目を触れないように優しく閉ざす。
「人の身で神の姿を見ようとすると、情報量が多すぎて精神体がパンクしてしまいます。そうですね。私の足元を見るくらいならできるとは思いますが、安全のために目を閉じていてくださいな」
ということは、彼女は神なのだろう。そして、ここは天界ということで良いのだろう。
「お初に、お目にかかり、ます。わた、しは、災害の神、パン、ドラの巫女、で、ユニといいま、す。お見、知りおきを」
途中で億劫になるほど上手く動かない体だが、目を閉じ相手の視線さえ気にならない状態であれば、人見知りのユニでもこれくらいできる。ユニは、やればできる子なのだ。
「あら。パンドラさんの巫女のわりに、礼儀正しいのね」
なぜだか”わりに”の部分にイラッとした。
「わたくしは戦の神ミネルヴァです」
(ああ。パンドラとよく喧嘩してる女神か)
「当然、知っていますわよね」
(なるほど。パンドラが嫌いそうな神だな)
パンドラの趣味嗜好は三年の間に叩き込まれていたのですぐにわかった。
(無自覚に尊大なのかな?)
だとしたら、自分もこの神を嫌いになってしまう。
最近はパンドラと嗜好が似通ってきたと実感していたので、同じ神を嫌いになるのは避けたいのだが。
「あら? 喋れないのかしら? まあ、パンドラさんの巫女程度ではそうでしょうね」
(やっぱ嫌い)
嫌いなものは嫌いだ。それがたとえ神であっても。
「パンドラさんは、神降ろし中かしら?」
「は、い。ご褒美、です」
「ご褒美? 神の威光を」
「そんなものは必要ありません。お?」
体が馴染んだのか、突然すんなり喋れて驚いた。
「神の言葉を遮るとは、随分と無礼な巫女ですわね」
さっきとは言ってることが逆になっている。
「ああ、お気になさらないで下さい。所詮、人間風情の戯言ですから。それと、苦情はパンドラの方へお願いします」
謝る気はないけど、怒らせると面倒なことになりそうなので、パンドラに丸投げしておく。
「それより、良い機会なのでミネルヴァ様に質問があるのですが、お答えしていただけますか?」
(あれ? 私、超喋れてる。目を瞑ってるから? 人間より神相手の方が喋りやすい?)
「なんですの? 所詮、人間風情の戯言です。答えられることなら、答えて差し上げますわよ。虫けらに等しいあなたに理解できるかは知りませんけど」
イラッとしたが我慢。これはパンドラの体だ。
「有難う御座います」
できるだけ丁寧に頭を下げる。
こういった手合いの相手は、中央教会にいた頃に、国の大臣を相手に慣れている。とりあえず頭を下げて下手に出れば、機嫌良く喋ってくれる。どうせこの女神も、頭を下げながら舌を出していても気づかない程度の連中と同じだ。
「ハルケニア帝国の巫女は、ミネルヴァ様の巫女で宜しいのですよね?」
中央教会では周辺の巫女の情報は、共有しているし各国に公開もしている。教会で見た情報で知っていたが一応確認を取る。
「ええ。あなたと違って、自慢の巫女です」
(パンドラは私のことを自慢してくれてるのかな?)
少し疑問に思った。が、あの女神のことだから、天界で巫女自慢をしているかもしれない。
(いや。あいつ自慢できる友達いないや)
なんか、自分の女神が可哀相な子に思えた。
「戦の神であるミネルヴァ様の巫女が指揮する軍は、なぜ、西域の国々へ戦争を仕掛けているのですか?」
ここ数年で、幾つかの小国が帝国に滅ぼされたり属国にされたりしている。
「ああ。なんでもありませんわ。少しリンクを切りますから」
(リンク? ああ。こいつの巫女に、どうしたのか聞かれたんだな)
説明が面倒だから巫女とのリンクを一時的に切ったのだろう。パンドラはどんな状況でもリンクを切らない。それはそれで迷惑だが、信頼されていると考えれば少しだけ気分が良くなる。悔しいけど。
「戦を仕掛ける理由は簡単ですわ。神の威光で現世を照らすためですわ」
「帝国の戦は正義、と?」
「当然。わたくしの巫女が指揮をしているのですから」
「巫女が指揮を執る第七騎士団以外も、ですか?」
「当然。巫女の意向で動かしているのですから」
「神の意向で始まった戦ですか?」
「いいえ。人の意思によって始まった戦です。神魔大戦以降、私達の意思で始めた戦はありません」
「人の意思で始めた戦なのに正義がある、と?」
「当然。わたくしの巫女が指揮する軍は、常に正義ですわ」
「神の威光を借る者は常に正しい、と?」
「当然。神は常に正しいのですから」
しばしの沈黙。
(だめだこいつ)
いつだったか、パンドラは「神も間違えることがある」と言っていた。
おそらく、この神は間違えないのだろう。笑えるくらいに自分が正しいと思い込んでいる。思い込みすぎて、自分の間違いを無視している。自分の間違いを見なかったことにすれば、自分は間違えていないことになる。そうやって、この神は自分が正しいと思い込むようになったのだろう。
沈黙はユニのため息で破られた。
重いため息の後、感情を抑えながらゆっくり喋る。
「私の故郷は、ローラント王国の西端にあるカロッテ村でした」
カロッテ村と言われてもなにも反応がないのは、単純に知らないからだろうか。目を閉じたままでは表情まではわからない。
「あなたの巫女が指揮する第七騎士団の一部が、暴走して焼き討ちしたそうです」
やはり反応がない。
「幸い、私と幼馴染は王都にいたので無事でしたが、村にいた私の家族や村人は、全員、第七騎士団に殺されました」
感情を抑えるのに疲れた。
「私の家族が殺されたのも、正義なのか?」
戦の女神は答えない。
「答えろ! 戦の女神ミネルヴァ!」
目を見開き、靄がかかってよく見えない女神の顔を睨んで吠える。神を見たことによる情報過多で頭痛に襲われるが歯を食いしばり耐える。
ユニの声に、周囲にいた神々が反応した。
漣のようなざわめきに、今更ながら周囲にいる神の存在を知るが、それよりも目の前の女神に答えを聞く方が重要だ。
「……当然。正義による結果よ」
「なら! 私の両親や村長やピピン叔父さんや、日々平和に、質素な暮らしをしていた村人たちは、悪だったと言うのか?」
「ええ。神の名の元に行われる戦は、全て正しいわ」
怒りを通り越して呆れてしまう。
脱力して俯いてしまったユニへ、ミネルヴァはため息をつく。
「パンドラさんの名の元に行われる戦もまた、正義です。あなたに、その正義を背負う覚悟はありますか?」
「そんな覚悟はいらない。日々質素に暮らしている人が、幸せに余生を送る世の中を守る方が正義だ」
『ま、ユニはそれで良いんじゃなーい?』
「パンドラ? くぁ」
存在を忘れかけていた女神の声に耳を傾けると、また、意識が引っ張られる感覚。
『ユニの体に戻してあげるから、身を任せてー』
ガクンと首が落ちると同時に、なにか柔らかい物で顔が包まれる。
「ユニちゃん? 大丈夫?」
頭の上で心配そうなアリスの声がする。
(てことは、これってアリスの胸か! けしからんな!)
パンドラは、浴槽から上がってアリスを堪能していたようだ。
おそらく、すぐにでも動けるが、動けないフリをしてアリスを洗い場に押し倒す。そして、スベスベの胸の谷間に顔を埋めて堪能する。この感触を味わえれば、先程の女神との不愉快な会話も忘れることができそうだ。
『うおーい。心配して神降ろしを中断したのにー』
「んぷ。危ない、状況だったの?」
『そりゃあねー。人間が人間のまま天界にいられる時間は短いわー』
最悪の場合、意識体が砕けるらしい。
『まあ、ユニの存在を忘れてアリスちゃんに、ん? なに? あんたまだいたの?』
「ミネルヴァ? それわざとだよね? そんなに嫌い?」
『うん。嫌い。ユニもでしょ?』
「ええ。大嫌いよ」
『嫌いだってー。あんた初対面の巫女にガッツリ嫌われるって、そんなんだから友達いないのよー』
その言葉は、ブーメランになって帰ってきそうだから言わない方が良いと言おうとしたが、ユニにも帰ってきそうなので黙っておく。
『は? 誰がボッチよ! あんたこそ梟しか友達いないじゃん!』
梟がいるだけパンドラよりマシな気がする。
『てか、なにしに来たのよー。……スクナから? なんだっけー? ……ああ、はいはい。思い出したー。けど、これってー、キキリにお願いしたはずだけど?』
聞いていてもわからない会話が始まったので、ユニは本格的にアリスの胸を堪能することにした。
「ちょっ! ユニちゃん? パンドラ様? どっち?」
(このままパンドラのフリをするのも、ありかもしれない)
ユニの心に「全ての責任を女神に押し付けてしまえば」と悪魔が囁く。よくよく聞くと自分の声にしか聞こえないんだが、そこは意図的に聞き流す。
「って! この触り方ってユニちゃんだよね?」
浅はかな目論見は、幼馴染みに通用しなかった。
「ね、ユニちゃん。放してくれるかな?」
パンドラの罵声の合間にアリスからの要求が漏れ聞こえるが、無視して胸の谷間の空気を肺一杯に吸い込む。
さすがにやり過ぎたかと思ったが、さすがは幼馴染み。なにかあったと察してくれたみたいで、ユニの頭を優しく撫でてくれた。
パンドラがうるさいおかげでアリスに話が伝わっているか不安だけど、先程のミネルヴァとの会話をアリスに聞かせる。
話が進むに連れ、ユニを抱きしめるアリスの腕に力が入っていったので、どうやら伝わっているらしい。
『ユニー? 万年処女は帰ったわよー』
「いや。もう代わんないわよ」
『え?』
「精神体が砕けるんでしょ?」
『もう少し』
「いや」
『先っちょだけ』
「なんのだよ」
『どうしてもー?』
「だーめ。アリスの胸は私のも……」
アリスの胸の谷間から抜け出して……固まった。
アリスが涙を流していた。
「あ。えっと、違うの。これは、ね」
「ミネルヴァの話で?」
ユニの問いにコクコク頷く。
『ちょっとミネルヴァ殴ってくる』
腕まくりするパンドラが見えそうだ。
「おう。私の分もね。あと、アリスの話聞けないから、静かにね」
むしろ、ユニは自分で殴りに行きたいと思っていた。
「ユニちゃん。パンドラ様も聞いてほしいの。あのね。……やっぱり、悲しいよ」
「うん」
嗚咽を漏らすアリスを今度は、ユニが抱き寄せて頭を撫でる。
しばらくそうして、アリスは落ち着くとゆっくりと吐き出すように喋り始める。
「悔しいよ。私ね、カロッテ村を攻めたのが巫女の騎士団だって聞いた時ね。巫女がしたことだから、なにか意味があると思っていたの。世界にとって必要なことだと思ったの」
実際には、同盟交渉が進むローラント王国に対して、主戦派の貴族に乗せられた部隊長が巫女の命令もなしに勝手に軍を動かしただけだった。
「貴族と軍の暴走でも、巫女の騎士団なんだから、なにか意味のある理由だって信じたかったの」
しかし、ミネルヴァの答えは、正義という最もあやふやな理由だった。
「神様にもいろんな方がいるのは知ってるけど、自分の両親が殺されたのが正義だって言われるのは、嫌だよ」
もう一度「悔しいよ」と、搾り出すように漏らす。
「神のすることに期待なんてしない」
『ユニ。私の言葉をアリスちゃんに伝えて』
「ん?」
『災害の神は、災害を起こすことに善意も悪意も持たない。戦の神は、戦で人が死んでもなにも思わない。弱いから、悪だから死んだとしか思わない』
パンドラの言葉をアリスにそのまま伝える。
「だからって! お父さんとお母さんが殺されていい理由にはならない!」
ユニの胸に額を押し付けたまま吠える。
『そう。だから私は神の威光なんて物をバラ撒かないし、神の威光を傘に着た正義を名乗る連中も嫌い。認めない。けど、一番嫌いなのは、自ら正義を名乗る神だ、見つけたぞくぉら!』
そういえば、ミネルヴァを殴るって言ってたな。
『はっはー! 前歯吹っ飛んだぞ、万年しょぶへっ!』
殴り返されたか?
アリスがなにか言っているが、パンドラがうるさくて聞こえない。
「ああ、ごめんアリス。パンドラがミネルヴァと殴り合いを始めちゃったから、なんも聞こえないや」
合間合間にアリスの声は聞こえるのだが、はっきりと理解はできない。その飛び飛びで聞こえる言葉を要約というか超訳すると、「ユニちゃんの神様がパンドラ様で良かった」と聞こえるような気がするのだが、さっきその神に襲われて貞操の危機を味わったはずなので、これはきっと誤訳だろう。幼馴染でも間違える事はある。
脳内で聞こえる神様の声から察するに、ミネルヴァからマウントポジションを取ったらしい。
「んー、私はさ。敵討ちとか考えてないからね。アリスもでしょ?」
胸の中のアリスの頭が縦に振られる。
「ま、ハンクのヤツもそんなこと考えてないしね。死んでいった皆だって、望んでないでしょ」
どうやら、パンドラは、マウントポジションの下から殴られて奥歯が折れたらしい。さすが戦の女神。
「けどさ。多分だけどね。帝国は王国を攻めると思うの。今更、和睦はないと思う。ハンク情報だからちょっとあれだけどね」
王都で冒険者を続けているハンクは、二ヶ月に一回くらいのペースでユニの社に来て、王都や周辺国の情報を教えてくれる。
その情報によると、ローラント王国は、辺境の村程度ではあるが王国の領地であるカロッテ村襲撃の件を、有耶無耶にするつもりはない。
対する帝国はちょっと複雑。巫女率いる第七騎士団の一部による襲撃ではあるが、巫女本人はローラント王国との和睦と同盟を強く推していたので、この件の当事者として和睦を口にできなくなり、交戦派でも和平派でもない中立派になってしまっている。巫女人気もあり和平派が押していた時期の事件であったため、中心であった巫女が中立になり和平派の勢いが一気に落ちて、交戦派が帝都市民を味方につけつつある。それが二ヶ月前。現在は、民衆を味方につけて主流となった交戦派の行動は素早く、ローラント王国侵攻は時間の問題と言われている。
「攻めてくるなら、その主力はあの巫女の騎士団になる」
意識したわけではないけど声が少し低くなって、腕の中のアリスが恐怖からか緊張して硬くなる。
アリス本人にも、巫女が率いる騎士団に対する恐怖なのか、幼馴染みの仄暗い声に対する恐怖なのかはわからない。
「その時は、とりあえず話をしてみるよ」
先程の言葉で怖がらせてしまったようなので、明るく軽い感じで軽口のように言ってみる。
腕の中のアリスが弛緩する。
一方、パンドラは上から打ちつけるように頭突きをしたら、肘で迎撃されて自爆したらしい。
「話を聞いた上でミネルヴァと同じ意見なら、ついでに敵を討たせてもらう」
ガバッとアリスの顔が上がり、なにかを叫ぶ。その口に人差し指を当てて黙らせる。
「大丈夫。まともに戦おうなんて思わない。無理はしないよ」
なにせ相手は戦の女神の巫女だ。おまけに、公爵家の御令嬢で幼い頃から英才教育を受けた女傑だ。まともに戦ったら、ユニは瞬殺されるだろう。
まだなにか言いたそうなアリスの髪を手で梳く。ビショビショに濡れているのに指がすんなり通る。指の間にくすぐったい感触が残る。乾いている時の髪の感触をユニは精神安定剤にしていたが、濡れた髪も、これはこれでありかもしれない。
「私はアリスとハンクの仲を認める気はないし、ハンクより先に死ぬ気もないからね」
内心では、この幼馴染みとお調子者のあの幼馴染みの仲を認めているし、二人の恋を応援したいとも思っているのだが、それに反してアリスを嫁にやりたくないという思いも強くある。
(私にもチ○コがあればなー。こ○チンじゃあ、妊娠させらんねえしなー)
割とゲスなことを考えている幼馴染みに、天使が困ったような笑顔を向ける。
ワタワタと手を振りながら、アリスがハンクとの仲を弁解をするようなことを言っている気がする。いくら恋愛経験がないユニにも、二人が思い合っていることくらいわかる。今更な弁解だが、顔を赤くしながら弁解する姿が可愛いのでしばらくその姿を堪能する。
一方のパンドラは「ステゴロにメリケンサック使うな!」と叫んでいたので、結構なダメージを受けたのだろう。
「クソ女神共。そろそろ黙ろうか」
そろそろアリスの声を聞きたい。
多分美人な彼女の手が、ユニが動かすパンドラの目を触れないように優しく閉ざす。
「人の身で神の姿を見ようとすると、情報量が多すぎて精神体がパンクしてしまいます。そうですね。私の足元を見るくらいならできるとは思いますが、安全のために目を閉じていてくださいな」
ということは、彼女は神なのだろう。そして、ここは天界ということで良いのだろう。
「お初に、お目にかかり、ます。わた、しは、災害の神、パン、ドラの巫女、で、ユニといいま、す。お見、知りおきを」
途中で億劫になるほど上手く動かない体だが、目を閉じ相手の視線さえ気にならない状態であれば、人見知りのユニでもこれくらいできる。ユニは、やればできる子なのだ。
「あら。パンドラさんの巫女のわりに、礼儀正しいのね」
なぜだか”わりに”の部分にイラッとした。
「わたくしは戦の神ミネルヴァです」
(ああ。パンドラとよく喧嘩してる女神か)
「当然、知っていますわよね」
(なるほど。パンドラが嫌いそうな神だな)
パンドラの趣味嗜好は三年の間に叩き込まれていたのですぐにわかった。
(無自覚に尊大なのかな?)
だとしたら、自分もこの神を嫌いになってしまう。
最近はパンドラと嗜好が似通ってきたと実感していたので、同じ神を嫌いになるのは避けたいのだが。
「あら? 喋れないのかしら? まあ、パンドラさんの巫女程度ではそうでしょうね」
(やっぱ嫌い)
嫌いなものは嫌いだ。それがたとえ神であっても。
「パンドラさんは、神降ろし中かしら?」
「は、い。ご褒美、です」
「ご褒美? 神の威光を」
「そんなものは必要ありません。お?」
体が馴染んだのか、突然すんなり喋れて驚いた。
「神の言葉を遮るとは、随分と無礼な巫女ですわね」
さっきとは言ってることが逆になっている。
「ああ、お気になさらないで下さい。所詮、人間風情の戯言ですから。それと、苦情はパンドラの方へお願いします」
謝る気はないけど、怒らせると面倒なことになりそうなので、パンドラに丸投げしておく。
「それより、良い機会なのでミネルヴァ様に質問があるのですが、お答えしていただけますか?」
(あれ? 私、超喋れてる。目を瞑ってるから? 人間より神相手の方が喋りやすい?)
「なんですの? 所詮、人間風情の戯言です。答えられることなら、答えて差し上げますわよ。虫けらに等しいあなたに理解できるかは知りませんけど」
イラッとしたが我慢。これはパンドラの体だ。
「有難う御座います」
できるだけ丁寧に頭を下げる。
こういった手合いの相手は、中央教会にいた頃に、国の大臣を相手に慣れている。とりあえず頭を下げて下手に出れば、機嫌良く喋ってくれる。どうせこの女神も、頭を下げながら舌を出していても気づかない程度の連中と同じだ。
「ハルケニア帝国の巫女は、ミネルヴァ様の巫女で宜しいのですよね?」
中央教会では周辺の巫女の情報は、共有しているし各国に公開もしている。教会で見た情報で知っていたが一応確認を取る。
「ええ。あなたと違って、自慢の巫女です」
(パンドラは私のことを自慢してくれてるのかな?)
少し疑問に思った。が、あの女神のことだから、天界で巫女自慢をしているかもしれない。
(いや。あいつ自慢できる友達いないや)
なんか、自分の女神が可哀相な子に思えた。
「戦の神であるミネルヴァ様の巫女が指揮する軍は、なぜ、西域の国々へ戦争を仕掛けているのですか?」
ここ数年で、幾つかの小国が帝国に滅ぼされたり属国にされたりしている。
「ああ。なんでもありませんわ。少しリンクを切りますから」
(リンク? ああ。こいつの巫女に、どうしたのか聞かれたんだな)
説明が面倒だから巫女とのリンクを一時的に切ったのだろう。パンドラはどんな状況でもリンクを切らない。それはそれで迷惑だが、信頼されていると考えれば少しだけ気分が良くなる。悔しいけど。
「戦を仕掛ける理由は簡単ですわ。神の威光で現世を照らすためですわ」
「帝国の戦は正義、と?」
「当然。わたくしの巫女が指揮をしているのですから」
「巫女が指揮を執る第七騎士団以外も、ですか?」
「当然。巫女の意向で動かしているのですから」
「神の意向で始まった戦ですか?」
「いいえ。人の意思によって始まった戦です。神魔大戦以降、私達の意思で始めた戦はありません」
「人の意思で始めた戦なのに正義がある、と?」
「当然。わたくしの巫女が指揮する軍は、常に正義ですわ」
「神の威光を借る者は常に正しい、と?」
「当然。神は常に正しいのですから」
しばしの沈黙。
(だめだこいつ)
いつだったか、パンドラは「神も間違えることがある」と言っていた。
おそらく、この神は間違えないのだろう。笑えるくらいに自分が正しいと思い込んでいる。思い込みすぎて、自分の間違いを無視している。自分の間違いを見なかったことにすれば、自分は間違えていないことになる。そうやって、この神は自分が正しいと思い込むようになったのだろう。
沈黙はユニのため息で破られた。
重いため息の後、感情を抑えながらゆっくり喋る。
「私の故郷は、ローラント王国の西端にあるカロッテ村でした」
カロッテ村と言われてもなにも反応がないのは、単純に知らないからだろうか。目を閉じたままでは表情まではわからない。
「あなたの巫女が指揮する第七騎士団の一部が、暴走して焼き討ちしたそうです」
やはり反応がない。
「幸い、私と幼馴染は王都にいたので無事でしたが、村にいた私の家族や村人は、全員、第七騎士団に殺されました」
感情を抑えるのに疲れた。
「私の家族が殺されたのも、正義なのか?」
戦の女神は答えない。
「答えろ! 戦の女神ミネルヴァ!」
目を見開き、靄がかかってよく見えない女神の顔を睨んで吠える。神を見たことによる情報過多で頭痛に襲われるが歯を食いしばり耐える。
ユニの声に、周囲にいた神々が反応した。
漣のようなざわめきに、今更ながら周囲にいる神の存在を知るが、それよりも目の前の女神に答えを聞く方が重要だ。
「……当然。正義による結果よ」
「なら! 私の両親や村長やピピン叔父さんや、日々平和に、質素な暮らしをしていた村人たちは、悪だったと言うのか?」
「ええ。神の名の元に行われる戦は、全て正しいわ」
怒りを通り越して呆れてしまう。
脱力して俯いてしまったユニへ、ミネルヴァはため息をつく。
「パンドラさんの名の元に行われる戦もまた、正義です。あなたに、その正義を背負う覚悟はありますか?」
「そんな覚悟はいらない。日々質素に暮らしている人が、幸せに余生を送る世の中を守る方が正義だ」
『ま、ユニはそれで良いんじゃなーい?』
「パンドラ? くぁ」
存在を忘れかけていた女神の声に耳を傾けると、また、意識が引っ張られる感覚。
『ユニの体に戻してあげるから、身を任せてー』
ガクンと首が落ちると同時に、なにか柔らかい物で顔が包まれる。
「ユニちゃん? 大丈夫?」
頭の上で心配そうなアリスの声がする。
(てことは、これってアリスの胸か! けしからんな!)
パンドラは、浴槽から上がってアリスを堪能していたようだ。
おそらく、すぐにでも動けるが、動けないフリをしてアリスを洗い場に押し倒す。そして、スベスベの胸の谷間に顔を埋めて堪能する。この感触を味わえれば、先程の女神との不愉快な会話も忘れることができそうだ。
『うおーい。心配して神降ろしを中断したのにー』
「んぷ。危ない、状況だったの?」
『そりゃあねー。人間が人間のまま天界にいられる時間は短いわー』
最悪の場合、意識体が砕けるらしい。
『まあ、ユニの存在を忘れてアリスちゃんに、ん? なに? あんたまだいたの?』
「ミネルヴァ? それわざとだよね? そんなに嫌い?」
『うん。嫌い。ユニもでしょ?』
「ええ。大嫌いよ」
『嫌いだってー。あんた初対面の巫女にガッツリ嫌われるって、そんなんだから友達いないのよー』
その言葉は、ブーメランになって帰ってきそうだから言わない方が良いと言おうとしたが、ユニにも帰ってきそうなので黙っておく。
『は? 誰がボッチよ! あんたこそ梟しか友達いないじゃん!』
梟がいるだけパンドラよりマシな気がする。
『てか、なにしに来たのよー。……スクナから? なんだっけー? ……ああ、はいはい。思い出したー。けど、これってー、キキリにお願いしたはずだけど?』
聞いていてもわからない会話が始まったので、ユニは本格的にアリスの胸を堪能することにした。
「ちょっ! ユニちゃん? パンドラ様? どっち?」
(このままパンドラのフリをするのも、ありかもしれない)
ユニの心に「全ての責任を女神に押し付けてしまえば」と悪魔が囁く。よくよく聞くと自分の声にしか聞こえないんだが、そこは意図的に聞き流す。
「って! この触り方ってユニちゃんだよね?」
浅はかな目論見は、幼馴染みに通用しなかった。
「ね、ユニちゃん。放してくれるかな?」
パンドラの罵声の合間にアリスからの要求が漏れ聞こえるが、無視して胸の谷間の空気を肺一杯に吸い込む。
さすがにやり過ぎたかと思ったが、さすがは幼馴染み。なにかあったと察してくれたみたいで、ユニの頭を優しく撫でてくれた。
パンドラがうるさいおかげでアリスに話が伝わっているか不安だけど、先程のミネルヴァとの会話をアリスに聞かせる。
話が進むに連れ、ユニを抱きしめるアリスの腕に力が入っていったので、どうやら伝わっているらしい。
『ユニー? 万年処女は帰ったわよー』
「いや。もう代わんないわよ」
『え?』
「精神体が砕けるんでしょ?」
『もう少し』
「いや」
『先っちょだけ』
「なんのだよ」
『どうしてもー?』
「だーめ。アリスの胸は私のも……」
アリスの胸の谷間から抜け出して……固まった。
アリスが涙を流していた。
「あ。えっと、違うの。これは、ね」
「ミネルヴァの話で?」
ユニの問いにコクコク頷く。
『ちょっとミネルヴァ殴ってくる』
腕まくりするパンドラが見えそうだ。
「おう。私の分もね。あと、アリスの話聞けないから、静かにね」
むしろ、ユニは自分で殴りに行きたいと思っていた。
「ユニちゃん。パンドラ様も聞いてほしいの。あのね。……やっぱり、悲しいよ」
「うん」
嗚咽を漏らすアリスを今度は、ユニが抱き寄せて頭を撫でる。
しばらくそうして、アリスは落ち着くとゆっくりと吐き出すように喋り始める。
「悔しいよ。私ね、カロッテ村を攻めたのが巫女の騎士団だって聞いた時ね。巫女がしたことだから、なにか意味があると思っていたの。世界にとって必要なことだと思ったの」
実際には、同盟交渉が進むローラント王国に対して、主戦派の貴族に乗せられた部隊長が巫女の命令もなしに勝手に軍を動かしただけだった。
「貴族と軍の暴走でも、巫女の騎士団なんだから、なにか意味のある理由だって信じたかったの」
しかし、ミネルヴァの答えは、正義という最もあやふやな理由だった。
「神様にもいろんな方がいるのは知ってるけど、自分の両親が殺されたのが正義だって言われるのは、嫌だよ」
もう一度「悔しいよ」と、搾り出すように漏らす。
「神のすることに期待なんてしない」
『ユニ。私の言葉をアリスちゃんに伝えて』
「ん?」
『災害の神は、災害を起こすことに善意も悪意も持たない。戦の神は、戦で人が死んでもなにも思わない。弱いから、悪だから死んだとしか思わない』
パンドラの言葉をアリスにそのまま伝える。
「だからって! お父さんとお母さんが殺されていい理由にはならない!」
ユニの胸に額を押し付けたまま吠える。
『そう。だから私は神の威光なんて物をバラ撒かないし、神の威光を傘に着た正義を名乗る連中も嫌い。認めない。けど、一番嫌いなのは、自ら正義を名乗る神だ、見つけたぞくぉら!』
そういえば、ミネルヴァを殴るって言ってたな。
『はっはー! 前歯吹っ飛んだぞ、万年しょぶへっ!』
殴り返されたか?
アリスがなにか言っているが、パンドラがうるさくて聞こえない。
「ああ、ごめんアリス。パンドラがミネルヴァと殴り合いを始めちゃったから、なんも聞こえないや」
合間合間にアリスの声は聞こえるのだが、はっきりと理解はできない。その飛び飛びで聞こえる言葉を要約というか超訳すると、「ユニちゃんの神様がパンドラ様で良かった」と聞こえるような気がするのだが、さっきその神に襲われて貞操の危機を味わったはずなので、これはきっと誤訳だろう。幼馴染でも間違える事はある。
脳内で聞こえる神様の声から察するに、ミネルヴァからマウントポジションを取ったらしい。
「んー、私はさ。敵討ちとか考えてないからね。アリスもでしょ?」
胸の中のアリスの頭が縦に振られる。
「ま、ハンクのヤツもそんなこと考えてないしね。死んでいった皆だって、望んでないでしょ」
どうやら、パンドラは、マウントポジションの下から殴られて奥歯が折れたらしい。さすが戦の女神。
「けどさ。多分だけどね。帝国は王国を攻めると思うの。今更、和睦はないと思う。ハンク情報だからちょっとあれだけどね」
王都で冒険者を続けているハンクは、二ヶ月に一回くらいのペースでユニの社に来て、王都や周辺国の情報を教えてくれる。
その情報によると、ローラント王国は、辺境の村程度ではあるが王国の領地であるカロッテ村襲撃の件を、有耶無耶にするつもりはない。
対する帝国はちょっと複雑。巫女率いる第七騎士団の一部による襲撃ではあるが、巫女本人はローラント王国との和睦と同盟を強く推していたので、この件の当事者として和睦を口にできなくなり、交戦派でも和平派でもない中立派になってしまっている。巫女人気もあり和平派が押していた時期の事件であったため、中心であった巫女が中立になり和平派の勢いが一気に落ちて、交戦派が帝都市民を味方につけつつある。それが二ヶ月前。現在は、民衆を味方につけて主流となった交戦派の行動は素早く、ローラント王国侵攻は時間の問題と言われている。
「攻めてくるなら、その主力はあの巫女の騎士団になる」
意識したわけではないけど声が少し低くなって、腕の中のアリスが恐怖からか緊張して硬くなる。
アリス本人にも、巫女が率いる騎士団に対する恐怖なのか、幼馴染みの仄暗い声に対する恐怖なのかはわからない。
「その時は、とりあえず話をしてみるよ」
先程の言葉で怖がらせてしまったようなので、明るく軽い感じで軽口のように言ってみる。
腕の中のアリスが弛緩する。
一方、パンドラは上から打ちつけるように頭突きをしたら、肘で迎撃されて自爆したらしい。
「話を聞いた上でミネルヴァと同じ意見なら、ついでに敵を討たせてもらう」
ガバッとアリスの顔が上がり、なにかを叫ぶ。その口に人差し指を当てて黙らせる。
「大丈夫。まともに戦おうなんて思わない。無理はしないよ」
なにせ相手は戦の女神の巫女だ。おまけに、公爵家の御令嬢で幼い頃から英才教育を受けた女傑だ。まともに戦ったら、ユニは瞬殺されるだろう。
まだなにか言いたそうなアリスの髪を手で梳く。ビショビショに濡れているのに指がすんなり通る。指の間にくすぐったい感触が残る。乾いている時の髪の感触をユニは精神安定剤にしていたが、濡れた髪も、これはこれでありかもしれない。
「私はアリスとハンクの仲を認める気はないし、ハンクより先に死ぬ気もないからね」
内心では、この幼馴染みとお調子者のあの幼馴染みの仲を認めているし、二人の恋を応援したいとも思っているのだが、それに反してアリスを嫁にやりたくないという思いも強くある。
(私にもチ○コがあればなー。こ○チンじゃあ、妊娠させらんねえしなー)
割とゲスなことを考えている幼馴染みに、天使が困ったような笑顔を向ける。
ワタワタと手を振りながら、アリスがハンクとの仲を弁解をするようなことを言っている気がする。いくら恋愛経験がないユニにも、二人が思い合っていることくらいわかる。今更な弁解だが、顔を赤くしながら弁解する姿が可愛いのでしばらくその姿を堪能する。
一方のパンドラは「ステゴロにメリケンサック使うな!」と叫んでいたので、結構なダメージを受けたのだろう。
「クソ女神共。そろそろ黙ろうか」
そろそろアリスの声を聞きたい。
0
あなたにおすすめの小説
三十年後に届いた白い手紙
RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。
彼は最後まで、何も語らなかった。
その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。
戴冠舞踏会の夜。
公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。
それは復讐でも、告発でもない。
三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、
「渡されなかった約束」のための手紙だった。
沈黙のまま命を捨てた男と、
三十年、ただ待ち続けた女。
そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。
これは、
遅れて届いた手紙が、
人生と運命を静かに書き換えていく物語。
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される
clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。
状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。
慈愛と復讐の間
レクフル
ファンタジー
とある国に二人の赤子が生まれた。
一人は慈愛の女神の生まれ変わりとされ、一人は復讐の女神の生まれ変わりとされた。
慈愛の女神の生まれ変わりがこの世に生を得た時、必ず復讐の女神の生まれ変わりは生を得る。この二人は対となっているが、決して相容れるものではない。
これは古より語り継がれている伝承であり、慈愛の女神の加護を得た者は絶大なる力を手にするのだと言う。
だが慈愛の女神の生まれ変わりとして生を亨けた娘が、別の赤子と取り換えられてしまった。
大切に育てられる筈の慈愛の女神の生まれ変わりの娘は、母親から虐げられながらも懸命に生きようとしていた。
そんな中、森で出会った迷い人の王子と娘は、互いにそれと知らずに想い合い、数奇な運命を歩んで行くこととなる。
そして、変わりに育てられた赤子は大切に育てられていたが、その暴虐ぶりは日をまして酷くなっていく。
慈愛に満ちた娘と復讐に駆られた娘に翻弄されながら、王子はあの日出会った想い人を探し続ける。
想い合う二人の運命は絡み合うことができるのか。その存在に気づくことができるのか……
男として王宮に仕えていた私、正体がバレた瞬間、冷酷宰相が豹変して溺愛してきました
春夜夢
恋愛
貧乏伯爵家の令嬢である私は、家を救うために男装して王宮に潜り込んだ。
名を「レオン」と偽り、文官見習いとして働く毎日。
誰よりも厳しく私を鍛えたのは、氷の宰相と呼ばれる男――ジークフリード。
ある日、ひょんなことから女であることがバレてしまった瞬間、
あの冷酷な宰相が……私を押し倒して言った。
「ずっと我慢していた。君が女じゃないと、自分に言い聞かせてきた」
「……もう限界だ」
私は知らなかった。
宰相は、私の正体を“最初から”見抜いていて――
ずっと、ずっと、私を手に入れる機会を待っていたことを。
屈辱と愛情
守 秀斗
恋愛
最近、夫の態度がおかしいと思っている妻の名和志穂。25才。仕事で疲れているのかとそっとしておいたのだが、一か月もベッドで抱いてくれない。思い切って、夫に聞いてみると意外な事を言われてしまうのだが……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる