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第9章:風神の谷と宿の看板娘編
第11話:ミノタウロス
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ガキイイイイイィィィィィン!!
剣と大斧がかち合い、激しい金属音が辺りに響く。
ミノタウロスが打ち負けたように仰け反った。
「な、なんだと!? あの男、ミノタウロスに競り合いで勝ちやがった!?」
傍で見ていたレアードが、慄くように言う。
確かに競り合いでは勝ったが、正直、俺の方も衝撃で手がビリビリしている。
長引かせたくはない。
俺は突きの構えを取る。
そして、剣に魔力を集中させて、解き放つ!!
「『マグナムブレイド』!!」
——ドゥン!!
重く鋭い発射音が響き、突きの弾丸が飛んでいく。
ミノタウロスは大斧を前で構え、防御姿勢を取る——が!
「悪いな、俺の勝ちだ」
弾丸は、大斧を易々と貫通し、ミノタウロスの心臓部を捉える。
……そして。
ドオーーーーン!!
鈍い音と共に、ミノタウロスが地に沈んだ。
「くっ!? な、なんだ、なんなんだ!? お前は!!」
「いや、だから、知っているだろう? 冒険者だって」
「あの、ミノタウロスを……一人で……!? く、くそっ、せっかく教団に譲ってもらった最後の召喚石だったのに……!! くそっ!! あの墓さえ壊せば……俺の負債はチャラになったのに!! くそっ!!」
レアードが、悔しそうに地面を殴りつけている。
相変わらず、話が通じない男だ。
「……ふふふ、ひひひひひ、ま、まあいい!! 場所は分かったんだ!! 教団に話して、部隊を送ってもらえば……俺の負債も無くなるだろう!! ひゃははははは!!」
ついに壊れたように笑いだすクレーマー商人。
「見ておれ!! 貴様が墓を守った行動は、何の意味もないのだ!! ははははは!!」
捨て台詞を吐いて、商人は走り去って行った。
「何だったんだ? 一体」
奴の勝手な言動に振り回されて、ゲンナリしてしまった。
——その時。
『我の墓を守ってくれて、礼を言う。冒険者よ』
頭の中に、再び声が聞こえてくる。
「我の墓……って、もしかして、この声……」
俺が墓の方を振り返る。
そこには、透き通った体をした男の人が立っていた。
長髪のイケメンで、服は神様が着ているような、白の薄着。
俺は、静かに男性に近づき問いかける。
「もしかして、あなたは……」
「うむ。風神ゼファーである」
男は力強く頷く。
「ど、どうして、神様が……こんなところにいるんだ? ……いや、そもそも、なんで神様の姿が見えているんだ?」
俺のつぶやきに、さも当然といったように答える風神様。
「む……ここは我の墓なのだから、居るのは当然だろう? 姿が見えているのは、我が魔法で身体を可視化しているからだ」
なるほど。神様の前では、なんでもありらしい。
「えっと……先ほど、体力と魔力を回復してもらったようで、ありがとうございます。それに、ここに落ちてきた時も、助けてもらったようで……」
「礼には及ばん。我の墓を壊そうとしていた輩と戦ってくれたのだ。手を貸すのは当然である。それに、ここに落ちてきたのも然り。我の下に落ちてきた愛しき命を拾っただけに過ぎない」
うむ。なんとも、良い神様だ。
イケメン顔で、さも当然のように言う風神様。
俺が女性なら惚れていただろう。
「して、そなた……女神様の使いか?」
「え……?」
「女神様の力をそなたの中に感じるのだ」
風神様が不思議そうに言う。
おそらく転生時にメルヴィーナからもらった、パッシブスキル「女神の加護」の影響だろう。
「ああ……その事ですか。おそらくそれは、女神の力で俺がここにいるからかと」
「女神の力で?」
聞き返してくる風神様に、俺が女神によって別の世界からこちらの世界に転生した存在だということを話した。
念のため『開花』周りのことは伏せながら。
「なるほど……よもや、女神様がそのような事をしているとは……」
「まあ、普通はあまり推奨されない行為らしいんですが」
顎に手を添えて考え込む風神様に、苦笑いで答える。
「ん? そなたが持っているのは、もしや『風霊の剣』か?」
「え? ああ、これですか。そうです。エルフの女王にもらったんです」
「そうか、懐かしいな……。その剣は、千年以上前に我が愛しき命であるエルフたちに我が授けた剣なのだ」
「そ、そうだったんですか」
そんな貴重な剣をルーティアは、ほいっと俺に渡したのか?
微妙な気持ちになっていると、俺の気持ちを見透かしたように風神様が言う。
「はっはっは。そう難しい顔をするな。おそらく、時が経ち、我が授けたという経緯が徐々に薄れていったのだろう。今のエルフにとって、その剣はただ『ありがたい』と言われるだけの存在なのだろうな」
「それは……何というか、哀しい話ですね」
「何を言う。宝物として倉庫で延々と眠っている方が、その剣からしたら『哀しい話』だ。そなたのような良き冒険者に使われている方が我としては嬉しい」
俺の言葉をあっけらかんと笑い飛ばす風神様。
「そうだった! 我の墓を訪れた愛しき命には、我が加護を授けることにしているのだ」
風神が思い出したかのように微笑む。
ふむ。確かチェリーが、そんなような事を言っていたな。
「えっと……ギルドの話だと、墓を訪れても加護は得られなかったと聞いてますが……」
「ふむ。我は訪れた愛しき命に毎回話しかけているのだが、最近は無視されたり、怖がって逃げて行ってしまうのだ……。昔は、そんなことはなかったのだがな……」
寂しそうに風神様が言う。
おそらく、風神様の声や姿を感じてないか、感じても幽霊だとでも思われているのだろう。
ギルドに伝わっている加護を受けたというのは、かなり昔の話なのだと推測される。
「えっと……それで、加護とは?」
「うむ……我ができることなら何でもしよう。適正は……うーむ、不足ないようだし……。魔力自体も……うーむ、我が手を施すほど困っている様子はないし……」
俺に渡す加護について、悩んでいる様子の風神様。
「そうだ! 近う寄れ、我が愛しき命よ!」
「は、はい」
風神様にフランクに手招きされて、近くに寄ると緑色の綺麗な石を渡される。
キラキラと輝き、なんとも綺麗だ。
「こ、これは?」
「『風神結晶』という我が作り出した鉱石じゃ」
俺の問いかけに、風神様はニッコリと返す。
「は、はぁ……鉱石……?」
「ああ。使い様によっては、そなたの大きな力になる。いいから、もらっておけ!」
半ば、押し付けるように結晶を渡し、ウインクしてくる。
うーむ。見れば見るほどイケメンだ。
「そういえば、墓を壊そうとしていたレアードという商人なんですが……逃がしてしまいましたが良かったですか? また来るみたいなことを言っていましたが」
「ああ、それについては心配いらん。場所を変えるだけだからな」
「場所を?」
「この墓は、我が力で風神の谷のどこへでも移動させることができるのだ。まあ、我が愛しき命が訪れた時にしか、基本的に変えんのだがな。場所が割れて大勢で来られては、愛しき命とはいえ、我の方も流石に疲れてしまうからな」
なるほど。だから、ギルドも墓の位置を把握できてなかったのか。
とはいえ、レアードの動きは気になる。
俺を敵だと認識していたようだし、悪しき芽は早めに摘んでおくに限る。
考え込んでいると、視界の端にミノタウロスの亡骸が入ってくる。
ん? 待てよ……確か、魔物を召喚することは重罪だったはず……。
そうだ。前にオルガに魅了魔法をかけて操っていたルトも、ガーゴイルを召還していて……。
その時は、確か……ガーゴイルから採集した素材を、査問騎士団に提出して、証拠として扱ってもらったのだった。
「だとしたら、このミノタウロスも……!!」
俺は、ミノタウロスの素材を剥ぎ取る。
「風神様。とりあえず、墓を壊そうとしていた輩は退治できそうです」
「ほう、本当か。それは助かる。礼を言うぞ、我が愛しき命よ」
「いえいえ」
イケメンスマイルを浮かべる風神様にお辞儀をする。
「ならば、我も新たな加護を与えねばならんな……ふむぅ。そなたは何が欲しい?」
風神様にそう問われて、俺はある事を思いつく。
「あの……はぐれた仲間のもとに、連れて行ってもらうことって出来ますか?」
俺のお願いに、風神様は優しい笑顔で頷いた。
剣と大斧がかち合い、激しい金属音が辺りに響く。
ミノタウロスが打ち負けたように仰け反った。
「な、なんだと!? あの男、ミノタウロスに競り合いで勝ちやがった!?」
傍で見ていたレアードが、慄くように言う。
確かに競り合いでは勝ったが、正直、俺の方も衝撃で手がビリビリしている。
長引かせたくはない。
俺は突きの構えを取る。
そして、剣に魔力を集中させて、解き放つ!!
「『マグナムブレイド』!!」
——ドゥン!!
重く鋭い発射音が響き、突きの弾丸が飛んでいく。
ミノタウロスは大斧を前で構え、防御姿勢を取る——が!
「悪いな、俺の勝ちだ」
弾丸は、大斧を易々と貫通し、ミノタウロスの心臓部を捉える。
……そして。
ドオーーーーン!!
鈍い音と共に、ミノタウロスが地に沈んだ。
「くっ!? な、なんだ、なんなんだ!? お前は!!」
「いや、だから、知っているだろう? 冒険者だって」
「あの、ミノタウロスを……一人で……!? く、くそっ、せっかく教団に譲ってもらった最後の召喚石だったのに……!! くそっ!! あの墓さえ壊せば……俺の負債はチャラになったのに!! くそっ!!」
レアードが、悔しそうに地面を殴りつけている。
相変わらず、話が通じない男だ。
「……ふふふ、ひひひひひ、ま、まあいい!! 場所は分かったんだ!! 教団に話して、部隊を送ってもらえば……俺の負債も無くなるだろう!! ひゃははははは!!」
ついに壊れたように笑いだすクレーマー商人。
「見ておれ!! 貴様が墓を守った行動は、何の意味もないのだ!! ははははは!!」
捨て台詞を吐いて、商人は走り去って行った。
「何だったんだ? 一体」
奴の勝手な言動に振り回されて、ゲンナリしてしまった。
——その時。
『我の墓を守ってくれて、礼を言う。冒険者よ』
頭の中に、再び声が聞こえてくる。
「我の墓……って、もしかして、この声……」
俺が墓の方を振り返る。
そこには、透き通った体をした男の人が立っていた。
長髪のイケメンで、服は神様が着ているような、白の薄着。
俺は、静かに男性に近づき問いかける。
「もしかして、あなたは……」
「うむ。風神ゼファーである」
男は力強く頷く。
「ど、どうして、神様が……こんなところにいるんだ? ……いや、そもそも、なんで神様の姿が見えているんだ?」
俺のつぶやきに、さも当然といったように答える風神様。
「む……ここは我の墓なのだから、居るのは当然だろう? 姿が見えているのは、我が魔法で身体を可視化しているからだ」
なるほど。神様の前では、なんでもありらしい。
「えっと……先ほど、体力と魔力を回復してもらったようで、ありがとうございます。それに、ここに落ちてきた時も、助けてもらったようで……」
「礼には及ばん。我の墓を壊そうとしていた輩と戦ってくれたのだ。手を貸すのは当然である。それに、ここに落ちてきたのも然り。我の下に落ちてきた愛しき命を拾っただけに過ぎない」
うむ。なんとも、良い神様だ。
イケメン顔で、さも当然のように言う風神様。
俺が女性なら惚れていただろう。
「して、そなた……女神様の使いか?」
「え……?」
「女神様の力をそなたの中に感じるのだ」
風神様が不思議そうに言う。
おそらく転生時にメルヴィーナからもらった、パッシブスキル「女神の加護」の影響だろう。
「ああ……その事ですか。おそらくそれは、女神の力で俺がここにいるからかと」
「女神の力で?」
聞き返してくる風神様に、俺が女神によって別の世界からこちらの世界に転生した存在だということを話した。
念のため『開花』周りのことは伏せながら。
「なるほど……よもや、女神様がそのような事をしているとは……」
「まあ、普通はあまり推奨されない行為らしいんですが」
顎に手を添えて考え込む風神様に、苦笑いで答える。
「ん? そなたが持っているのは、もしや『風霊の剣』か?」
「え? ああ、これですか。そうです。エルフの女王にもらったんです」
「そうか、懐かしいな……。その剣は、千年以上前に我が愛しき命であるエルフたちに我が授けた剣なのだ」
「そ、そうだったんですか」
そんな貴重な剣をルーティアは、ほいっと俺に渡したのか?
微妙な気持ちになっていると、俺の気持ちを見透かしたように風神様が言う。
「はっはっは。そう難しい顔をするな。おそらく、時が経ち、我が授けたという経緯が徐々に薄れていったのだろう。今のエルフにとって、その剣はただ『ありがたい』と言われるだけの存在なのだろうな」
「それは……何というか、哀しい話ですね」
「何を言う。宝物として倉庫で延々と眠っている方が、その剣からしたら『哀しい話』だ。そなたのような良き冒険者に使われている方が我としては嬉しい」
俺の言葉をあっけらかんと笑い飛ばす風神様。
「そうだった! 我の墓を訪れた愛しき命には、我が加護を授けることにしているのだ」
風神が思い出したかのように微笑む。
ふむ。確かチェリーが、そんなような事を言っていたな。
「えっと……ギルドの話だと、墓を訪れても加護は得られなかったと聞いてますが……」
「ふむ。我は訪れた愛しき命に毎回話しかけているのだが、最近は無視されたり、怖がって逃げて行ってしまうのだ……。昔は、そんなことはなかったのだがな……」
寂しそうに風神様が言う。
おそらく、風神様の声や姿を感じてないか、感じても幽霊だとでも思われているのだろう。
ギルドに伝わっている加護を受けたというのは、かなり昔の話なのだと推測される。
「えっと……それで、加護とは?」
「うむ……我ができることなら何でもしよう。適正は……うーむ、不足ないようだし……。魔力自体も……うーむ、我が手を施すほど困っている様子はないし……」
俺に渡す加護について、悩んでいる様子の風神様。
「そうだ! 近う寄れ、我が愛しき命よ!」
「は、はい」
風神様にフランクに手招きされて、近くに寄ると緑色の綺麗な石を渡される。
キラキラと輝き、なんとも綺麗だ。
「こ、これは?」
「『風神結晶』という我が作り出した鉱石じゃ」
俺の問いかけに、風神様はニッコリと返す。
「は、はぁ……鉱石……?」
「ああ。使い様によっては、そなたの大きな力になる。いいから、もらっておけ!」
半ば、押し付けるように結晶を渡し、ウインクしてくる。
うーむ。見れば見るほどイケメンだ。
「そういえば、墓を壊そうとしていたレアードという商人なんですが……逃がしてしまいましたが良かったですか? また来るみたいなことを言っていましたが」
「ああ、それについては心配いらん。場所を変えるだけだからな」
「場所を?」
「この墓は、我が力で風神の谷のどこへでも移動させることができるのだ。まあ、我が愛しき命が訪れた時にしか、基本的に変えんのだがな。場所が割れて大勢で来られては、愛しき命とはいえ、我の方も流石に疲れてしまうからな」
なるほど。だから、ギルドも墓の位置を把握できてなかったのか。
とはいえ、レアードの動きは気になる。
俺を敵だと認識していたようだし、悪しき芽は早めに摘んでおくに限る。
考え込んでいると、視界の端にミノタウロスの亡骸が入ってくる。
ん? 待てよ……確か、魔物を召喚することは重罪だったはず……。
そうだ。前にオルガに魅了魔法をかけて操っていたルトも、ガーゴイルを召還していて……。
その時は、確か……ガーゴイルから採集した素材を、査問騎士団に提出して、証拠として扱ってもらったのだった。
「だとしたら、このミノタウロスも……!!」
俺は、ミノタウロスの素材を剥ぎ取る。
「風神様。とりあえず、墓を壊そうとしていた輩は退治できそうです」
「ほう、本当か。それは助かる。礼を言うぞ、我が愛しき命よ」
「いえいえ」
イケメンスマイルを浮かべる風神様にお辞儀をする。
「ならば、我も新たな加護を与えねばならんな……ふむぅ。そなたは何が欲しい?」
風神様にそう問われて、俺はある事を思いつく。
「あの……はぐれた仲間のもとに、連れて行ってもらうことって出来ますか?」
俺のお願いに、風神様は優しい笑顔で頷いた。
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