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第三章【旅路】
第三十三話 出発
「どうしてこんなに急に出発になったの?」
「兄さんのせいだよ」
エリオネル曰く、あの求婚は本気だったらしく、すぐにでもお兄さんは私邸にやってくるとのことだった。
本気には思えなかったけどなあ。
「本気だと思ってないでしょう?完全に本気だから、どこかで会ったら絶対に逃げて」
「う、うん、わかった」
怖い顔をして言われて、頷くしかない。
「次はどこに行くの?」
「次の大きな目的地は、ビオルナさんの故郷のオーケンという国だよ。その間にたくさん立ち寄ると思うけど」
「そっかー、ビオルナさんも居なくなっちゃうのか」
何だか寂しくなって、窓の外を見つめる。 ウィラちゃんに引き続き、女の人が居なくなってしまう。
ただ、エリオネルと仲良くなったからか、不安はそんなになかった。
行きと同じくアリアムさんと、俺とエリオネル、御者の二人で街を出る。休憩所みたいなところで他のメンバーを待つということらしかった。
何事もなく合流し、次の目的地へと進む。オーケンの王都までは2か月ほどかかるらしい。とんでもなく遠い。そこから1か月かけてビオルナさんは故郷のシズルという村に帰るそうだ。
オーケンに着くまで、依頼をこなしながら行くのは変わりないみたいだった。
昨日一人で寝たので忘れていたが、今日からまたエリオネルと一緒のベッドなんだった。
エリオネルはいつものように先に寝転んで、俺を待ってくれる。毎日これって、心臓が本当にもたない。
エリオネルは寝るときシンプルな普段着を着ている。一昨日のローブ姿は激レアだったようだ。
昨日キスしてしまったからか、何だかすごく恥ずかしくて、エリオネルに背を向けて眠る。いつもは二人で天井向いて寝ている。
エリオネルがランプを消す音がして、天幕の中が真っ暗になった。
ーーーーーー
フローティアを出てから行った一つ目の村は、魔獣の被害に遭っている村だった。狼の群れが出るらしく、泊まった日に狼の遠吠えが聞こえてきた。
聞いたことのない遠吠えに、体が震えてしまって治らない。
「マリヤ?」
エリオネルが帰って来てくれて、飛びついてしまった。
嫌がらず優しく抱きしめてくれる。
「大丈夫だよ、大丈夫」
優しいエリオネルの声にだんだん震えが止まってきた。
「ありがとう、もう大丈夫」
そう言って顔を上げると、俺を見つめるエリオネルと目が合った。好きだなあ、この綺麗な人が俺を好きになってくれたらいいのに……
エリオネルから離れると、少し寂しくなった。
いつものようにエリオネルは先にベッドに入ると、腕を広げてきてくれる。俺は嬉しくなって、いそいそとその中に入っていった。
着痩せするタイプのエリオネルは、かなり筋肉がついていて抱きしめられるとよくわかる。
その厚い胸板に耳をつけるとドキドキしてるのがわかった。かなり早いような気がする。
心臓の音を聞いているといつの間にかぐっすり寝ていた。
「兄さんのせいだよ」
エリオネル曰く、あの求婚は本気だったらしく、すぐにでもお兄さんは私邸にやってくるとのことだった。
本気には思えなかったけどなあ。
「本気だと思ってないでしょう?完全に本気だから、どこかで会ったら絶対に逃げて」
「う、うん、わかった」
怖い顔をして言われて、頷くしかない。
「次はどこに行くの?」
「次の大きな目的地は、ビオルナさんの故郷のオーケンという国だよ。その間にたくさん立ち寄ると思うけど」
「そっかー、ビオルナさんも居なくなっちゃうのか」
何だか寂しくなって、窓の外を見つめる。 ウィラちゃんに引き続き、女の人が居なくなってしまう。
ただ、エリオネルと仲良くなったからか、不安はそんなになかった。
行きと同じくアリアムさんと、俺とエリオネル、御者の二人で街を出る。休憩所みたいなところで他のメンバーを待つということらしかった。
何事もなく合流し、次の目的地へと進む。オーケンの王都までは2か月ほどかかるらしい。とんでもなく遠い。そこから1か月かけてビオルナさんは故郷のシズルという村に帰るそうだ。
オーケンに着くまで、依頼をこなしながら行くのは変わりないみたいだった。
昨日一人で寝たので忘れていたが、今日からまたエリオネルと一緒のベッドなんだった。
エリオネルはいつものように先に寝転んで、俺を待ってくれる。毎日これって、心臓が本当にもたない。
エリオネルは寝るときシンプルな普段着を着ている。一昨日のローブ姿は激レアだったようだ。
昨日キスしてしまったからか、何だかすごく恥ずかしくて、エリオネルに背を向けて眠る。いつもは二人で天井向いて寝ている。
エリオネルがランプを消す音がして、天幕の中が真っ暗になった。
ーーーーーー
フローティアを出てから行った一つ目の村は、魔獣の被害に遭っている村だった。狼の群れが出るらしく、泊まった日に狼の遠吠えが聞こえてきた。
聞いたことのない遠吠えに、体が震えてしまって治らない。
「マリヤ?」
エリオネルが帰って来てくれて、飛びついてしまった。
嫌がらず優しく抱きしめてくれる。
「大丈夫だよ、大丈夫」
優しいエリオネルの声にだんだん震えが止まってきた。
「ありがとう、もう大丈夫」
そう言って顔を上げると、俺を見つめるエリオネルと目が合った。好きだなあ、この綺麗な人が俺を好きになってくれたらいいのに……
エリオネルから離れると、少し寂しくなった。
いつものようにエリオネルは先にベッドに入ると、腕を広げてきてくれる。俺は嬉しくなって、いそいそとその中に入っていった。
着痩せするタイプのエリオネルは、かなり筋肉がついていて抱きしめられるとよくわかる。
その厚い胸板に耳をつけるとドキドキしてるのがわかった。かなり早いような気がする。
心臓の音を聞いているといつの間にかぐっすり寝ていた。
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