流行りの異世界転生だけど、ストーリーは捨てて幸せになりたい

さくらもち

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初個展

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実は個展を開く予定だったので招待状を追加で殿下や公爵家の分も用意をする。
元々顧客の内で絵を大切にしてくれている(侯爵の父上からの情報がほとんど)方々を中心に父上の知人関係をメインでプレ招待するつもりだったんだけど、招待は同伴者1名までとしているからね。
ついでに父上が管理してくれていた実家である子爵邸でのガーデンパーティも兼ねているので今後このガーデンパーティに呼ばれる事が社交界のステータスになるとは思ってもいなかったんだけど、ガーデンパーティなので普段は年齢制限は無いけど落ち着きのない子供は受け入れられないので中等部に通える歳である13歳以上と記載させてもらっている。
この辺をキチンと守らなければ今後の個展には参加出来ないとも記載したのでめんどくさい客はこれで排除出来るだろう。
侯爵家の権力も少し借りる形になるが父上より目上の人は王族と公爵家2家だけなので大概はなんとかなるという楽観的な所は確かにあったよ?
まさか格下の子爵しかもまだ子供が開いたガーデンパーティだから記載してある条件なんて格上の自分には関係ないとゴリ押ししてくる招待客が以外と多い事に驚く事になるとは思わなかったよ。

ちなみにハラルとキャシーで1枚別に招待状を作ったりしたのは父上の方の招待客で2人の父親宛てで1枚発行していたから別で用意する必要があったという訳で、サイラス殿下の母親が父上の妹であるため妃殿下名義で招待状をだしているが国王陛下も参加すると楽しみにしているらしく別でコチラも用意する必要が出たので用意をした。

国王陛下が来てルールを守っているのに他の人がごねるという訳に行かなくなった事は騒ぎが大きくならずに済み正直助かったよ。

まぁルールを守っても飾ってある絵を商会のスタッフに我が家に寄越せとか命じていたりとやりたい放題している方もいて段取りは難しいと痛感したよ。

結局ギャラリーの気に入った番号を覚えておいてもらいガーデンパーティの時にオークションをすると説明をし何とかなだめたんだけどね。

オークションも見栄で高額落札されるのも何となくモヤモヤするので最低価格と最高価格を決めて最高価格でも競り合うようなら公平にくじ引きとさせてもらった。
もちろん最高価格まで行った際はほかの絵を落札している人は辞退するというルールももうけておいたので誰かだけが買い占めることもさけられるようにしておいた。

サイラス殿下やハラルやキャシー様もそれぞれ気に入った絵を比較的小さなもので落札してくれてその場を盛り上げてくれたことは感謝しかないよ。
子供部屋用にと小さな手頃価格のものを落札する親というていで自分用に買っていく比較的裕福でない招待客も購入しやすくなったのはいい流れだね。
そういう訳で全ての絵が売れた上に大きな絵はほとんどが最高価格でくじ引きをしたという大盛況だったが、数名恥をかかされたと逆恨みしているだろうなと思う人物は何も買わずに帰っていたりと全てが上手くいった訳では無いので今後に注意が必要そうだわ。

大半の絵の引渡しと支払いを済ませたが、ここでもまた説明を理解せず落札金を用意していないお客様がいたので後日商会にお金を持って来て引き渡しをする契約書を書いてもらいガーデンパーティはお開きになった。


「お疲れリーフ」
客が全て帰ったと報告を受けサロンで脱力していると、父上が顔を出す。
帰ったと思っていたのだが父上だけ残っていたらしく兄様達は先に帰ったそう。

「ありがとうございます父上」
「トラブルが無かったとは言わないが新しい形のガーデンパーティはとても良かったぞ。今日の反省点は次回に活かせるようだけする事だな。」
優しいけど厳しい父上は私を本当の息子のように扱ってくれている事には本当に感謝しかない。
「はい、今回は国王陛下たちがいらしてくれたからこの程度で済みましたが今後はそうはいかないでしょうからなおのこと気をつけたいと思います。」
「その事が分かっているなら大丈夫だろう。困った時はいつでも相談しなさい。」
「はい!」

こうして絵が芸術が発展していくのはやっぱりいいね。
色々課題はあるけど来年あたりにまた開催出来るように大小それぞれ絵をまた書いていこう。
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