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第六話・約束のひととき
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「もぐもぐ……。ん~、約束の味は最高だな~」
「なかなか約束を果たせなかったから……、もう一個、頼んでいい」
「おおっ、本当か!? じゃあ、次は~……、あ」
「どうした?」
シグルドに大急ぎで身支度を整えるようにと命じてから一時間後。
シャルロットはカフェテラスでもぐもぐと約束のケーキを御馳走になりながら表情を引き締めて言った。
「さっきのアルバート君の事だが、後で変な事をしちゃ駄目だぞ!!」
「……ちっ」
あぁ、やっぱり殺る気だったのか、この男は。
また今日もシャルロットのすぐ隣に座っているシグルドの肩をバシンッと叩き、シャルロットは言い含める。
「ああいう事はたまにあるんだ。対処の方法は幾らでも知ってるから、君が怒ったり行動する必要はない。私個人の問題だからな」
「……関わるなと言いたいのか?」
「そうだ。約束の件があったから今は一緒にいるが、もう次はない。君と私は無関係になるんだ」
交わした約束は守るが、これ以上の付き合いは無用だ。
それに、やはり危惧した通り……、シグルドは危険な存在だと再確認した。
自分と関わったせいで、この男はどんどんおかしくなっていく。
度を超す前に、きちんと突き放しておかなくては。
しかし、シグルドはムスッと押し黙ったかと思うと、シャルロットの食べかけのケーキ皿を奪い取り、反論に出た。
「何故関わってはいけないんだ?」
「私が嫌だからだ」
「何故?」
「……嫌なものは、嫌だからだ。私は君と友達になる気はないし」
「エリィは一緒にいる。エリィの事は拒んでない」
「エリィちゃんはいいんだ。特別だからな」
「特別……」
シャルロットが言った『特別』という一言に、治まったはずの殺意が彼の瞳に滲み出した。
皿を高く持ち上げたまま立ち上がり、シャルロットをきつく睨み付けながら見下ろす。
「何で……、エリィが特別なんだ?」
「エリィちゃんは私と同郷なんだ。同族だ」
「俺だってシャルロットと同じ天使の血が流れている。同族に変わりはない」
「違う。私は魔族側の混血だ。天界の者と関わる事は好まない」
「……シャルロットは、そればっかりだ。生まれやそれを盾にして、俺を拒む」
そうしなければ、絶対に不味い事が起こる。
シャルロットは自分の予感を現実のものとさせない為に、きちんと向き合い話しているというのに……。
やはり、ケーキなどに釣られるのではなかった。後悔が荒波となって押し寄せてくる。
……仕方ない。
「わかった。なら、もっと具体的に言おう」
「……」
「私はな、シグルド君……。魔王の娘なんだよ」
「……」
何も言わなかったが、その目が驚愕を覚えたのは確認出来た。
魔界を統治する、魔王の父。元天使の母。
シャルロットは混血であり、次代の魔王候補の一人でもあったのだ。
「ついでに、生まれた時に莫大な魔力を秘めた石を身体に宿して生まれた為に、その力を欲する者達から狙われる事もある身の上だ」」
魔王の娘の話は、天界にも伝っていると聞く。
シャルロットが抱く石は、彼女の身体を引き裂かなくては取り出す事が出来ず、その強大な力は、どの種族にとっても魅力的なものだ。
だが……、シグルドの反応は違っていた。
「だから、どうした?」
「私に関わっても、ろくな事はないという話だ。君は天界の軍人。魔王の血族と関わる事自体、悪い噂を呼ぶ可能性が強い。立場を悪くしたくなければ」
「構わない」
「は?」
「俺は、シャルロットを知りたい……。面白くて、温かいから、友達になりたいと、そう思っているだけだ」
「う~ん……、だから、だなぁ」
一体、何と言えば引き下がってくれるのだろうか。
天界の者の中にも、シャルロットの石を狙って来る欲深き存在はいる。
シグルドと関われば、嗅ぎつけて襲って来る者もいるだろう。
自分にとっても迷惑な話だし、……混血のシグルドをいじめっ子達のさらなる被害に遭わせるわけにも……。
「とにかく、駄目なものは駄目なんだ」
「駄目な点が全然わからない。俺が構わないのだから、友達になるくらい許されるはずだ」
「うぅ~……」
この場合、どうすればいいんだ? あ、そうだ。逃げよう。今すぐ全力で走り去って、この町を離れよう。
で、一回魔界に戻って、魔王城に引き籠ろう。シグルドが諦めてくれるまで。
「シグルド君、今日別れたら……、冷静になって考えてみてくれ。魔王の娘と関わる事の意味を」
「……」
真剣に、お互いの為に言い含めていると、不意に、シャルロットがテーブルの上に乗せていた荷物袋が偏っていた重みに引きずられるかのように、――ボトン、と、地面に落ちた。
布袋の中から、何冊かの『本』が飛び出して散らばる。
「……何だ、これは」
「さ、触るんじゃない!!」
「……絵、だな。若い男女が描かれている。……中も、……これは、どこの文字だ?」
「だぁあああああっ!! やめるんだっ!! 見るんじゃない!! 広げるなぁあああっ!!」
滅多に人前で読む事はない、この世界にはないはずの……、『漫画』と呼ばれる存在。
興味深げに本のページを捲るシグルドに襲い掛かるが、ひょいひょいと避けられてしまう。
魔王の娘、強大な石の所持者。それとは別にシャルロットが隠している……、意外な秘密。
そのひとつが、シグルドの目に映っている、『少女漫画』だ。
シャルロットが生まれつき持っている不思議な力で具現化……、正確には、『別の世界』にある存在を、こちらの世界で再構築し、具現化(コピー)する能力。それが、これだ。
「シャルロット……。中身が男女の色々だというのはわかるが、見た事がないものばかりが描写されている。説明してくれ」
「うぅ、ぁああっ……」
日本語と呼ばれる文字が読めずとも、漫画は絵の世界でもある。
シグルドはその描写を追いかける事によって中身を察したようだが、やはり、見た事がない、この世界には存在しないものだと、一瞬で見抜いてしまったようだ。
シャルロットの家族や近しい者達にとっては見慣れたものなのだが……。
「ま、……漫画、だ」
「マンガ……?」
「そうだ」
「なんだ、それは?」
「絵で物語を創っている物だ」
「……どこで手に入れたんだ?」
わかっている。シグルドが知りたいのは、自分の持っている本が何なのか、ではなく。
シャルロットが何故こんな物を持っているのか、どういう関りがあるのか、という事だろう。
だが、教えたくない。それを説明するには、……自分のもうひとつの秘密を口にしなければならなくなってしまうのだから。
「ま、魔界で流行っているんだ!!」
「魔界の文字じゃないだろう?」
「ぐっ」
どうせなら、こちら側の、魔界の文字仕様にしておくべきだった!!
シャルロットにとっては、慣れ親しんだ……、前世の記憶にある文字。
「シャルロット」
「……言いたくない」
「……」
シャルロットには僅かだが記憶がある。別の世界に関する知識や情報が……。
不思議な事に、それが自分の前世のいずれか、だという事はわかっているのだが、『彼女』と自分が魂を同じくするものである事以外は、別人のようにしか思えなかった。
『彼女』は二次元というものを愛し、思うがままに『萌え』を求めて生きていたようだ。
その点では、シャルロットも初めて漫画を具現化させた時に、『彼女』と自分が共通の嗜好をしている事を知り、それからは、記憶の中の友人だと認識するようになった。
意識を集中させる事で見える、別世界の情景。面白い物が読みたいと念じると、手に漫画や小説が具現化される。シャルロットにとって、この不思議な能力は便利と好奇心の塊だった。
「き、君には、関係ないんだっ!!」
「…………」
シグルドに自分の事を知られたくない。これ以上踏み込んで来られると、絶対に不味い事になる……。
その予感が、シャルロットの心を頑なにさせる。
「ほ、ほらっ、返すんだ!!」
「…………」
高く上げていた手を下ろし、シグルドが無言で本を差し出してくる。
ただ、じっとシャルロットの事を悲しそうな表情で見つめながら……。
「うっ……。だ、駄目だぞっ」
まるで自分がシグルドに酷い事をしでかしたような気になった。
いや、……酷い事をしているのだ。
ただ自分と仲良くなりたいと言っている相手を頑なに拒み、……傷付けている。
シャルロットの方に事情や面倒な予感があるからといって、それが正当化されるわけでもない。
胸の奥で嫌な痛みが生まれるのがわかる。シグルドに対して、もう少し優しくしてやれという自分の声が聞こえる。だけど……。
「と、友達にはなれないが……、今日一日は、一緒に遊んでもいい。約束だからな」
それが精一杯だった。
もし、シグルドを受け入れるのであれば、……きっと、覚悟が必要になる。
シャルロットの方は、目の前でまだ辛そうにしているわんこと違い、そういう方面において勘が良かった。
「なかなか約束を果たせなかったから……、もう一個、頼んでいい」
「おおっ、本当か!? じゃあ、次は~……、あ」
「どうした?」
シグルドに大急ぎで身支度を整えるようにと命じてから一時間後。
シャルロットはカフェテラスでもぐもぐと約束のケーキを御馳走になりながら表情を引き締めて言った。
「さっきのアルバート君の事だが、後で変な事をしちゃ駄目だぞ!!」
「……ちっ」
あぁ、やっぱり殺る気だったのか、この男は。
また今日もシャルロットのすぐ隣に座っているシグルドの肩をバシンッと叩き、シャルロットは言い含める。
「ああいう事はたまにあるんだ。対処の方法は幾らでも知ってるから、君が怒ったり行動する必要はない。私個人の問題だからな」
「……関わるなと言いたいのか?」
「そうだ。約束の件があったから今は一緒にいるが、もう次はない。君と私は無関係になるんだ」
交わした約束は守るが、これ以上の付き合いは無用だ。
それに、やはり危惧した通り……、シグルドは危険な存在だと再確認した。
自分と関わったせいで、この男はどんどんおかしくなっていく。
度を超す前に、きちんと突き放しておかなくては。
しかし、シグルドはムスッと押し黙ったかと思うと、シャルロットの食べかけのケーキ皿を奪い取り、反論に出た。
「何故関わってはいけないんだ?」
「私が嫌だからだ」
「何故?」
「……嫌なものは、嫌だからだ。私は君と友達になる気はないし」
「エリィは一緒にいる。エリィの事は拒んでない」
「エリィちゃんはいいんだ。特別だからな」
「特別……」
シャルロットが言った『特別』という一言に、治まったはずの殺意が彼の瞳に滲み出した。
皿を高く持ち上げたまま立ち上がり、シャルロットをきつく睨み付けながら見下ろす。
「何で……、エリィが特別なんだ?」
「エリィちゃんは私と同郷なんだ。同族だ」
「俺だってシャルロットと同じ天使の血が流れている。同族に変わりはない」
「違う。私は魔族側の混血だ。天界の者と関わる事は好まない」
「……シャルロットは、そればっかりだ。生まれやそれを盾にして、俺を拒む」
そうしなければ、絶対に不味い事が起こる。
シャルロットは自分の予感を現実のものとさせない為に、きちんと向き合い話しているというのに……。
やはり、ケーキなどに釣られるのではなかった。後悔が荒波となって押し寄せてくる。
……仕方ない。
「わかった。なら、もっと具体的に言おう」
「……」
「私はな、シグルド君……。魔王の娘なんだよ」
「……」
何も言わなかったが、その目が驚愕を覚えたのは確認出来た。
魔界を統治する、魔王の父。元天使の母。
シャルロットは混血であり、次代の魔王候補の一人でもあったのだ。
「ついでに、生まれた時に莫大な魔力を秘めた石を身体に宿して生まれた為に、その力を欲する者達から狙われる事もある身の上だ」」
魔王の娘の話は、天界にも伝っていると聞く。
シャルロットが抱く石は、彼女の身体を引き裂かなくては取り出す事が出来ず、その強大な力は、どの種族にとっても魅力的なものだ。
だが……、シグルドの反応は違っていた。
「だから、どうした?」
「私に関わっても、ろくな事はないという話だ。君は天界の軍人。魔王の血族と関わる事自体、悪い噂を呼ぶ可能性が強い。立場を悪くしたくなければ」
「構わない」
「は?」
「俺は、シャルロットを知りたい……。面白くて、温かいから、友達になりたいと、そう思っているだけだ」
「う~ん……、だから、だなぁ」
一体、何と言えば引き下がってくれるのだろうか。
天界の者の中にも、シャルロットの石を狙って来る欲深き存在はいる。
シグルドと関われば、嗅ぎつけて襲って来る者もいるだろう。
自分にとっても迷惑な話だし、……混血のシグルドをいじめっ子達のさらなる被害に遭わせるわけにも……。
「とにかく、駄目なものは駄目なんだ」
「駄目な点が全然わからない。俺が構わないのだから、友達になるくらい許されるはずだ」
「うぅ~……」
この場合、どうすればいいんだ? あ、そうだ。逃げよう。今すぐ全力で走り去って、この町を離れよう。
で、一回魔界に戻って、魔王城に引き籠ろう。シグルドが諦めてくれるまで。
「シグルド君、今日別れたら……、冷静になって考えてみてくれ。魔王の娘と関わる事の意味を」
「……」
真剣に、お互いの為に言い含めていると、不意に、シャルロットがテーブルの上に乗せていた荷物袋が偏っていた重みに引きずられるかのように、――ボトン、と、地面に落ちた。
布袋の中から、何冊かの『本』が飛び出して散らばる。
「……何だ、これは」
「さ、触るんじゃない!!」
「……絵、だな。若い男女が描かれている。……中も、……これは、どこの文字だ?」
「だぁあああああっ!! やめるんだっ!! 見るんじゃない!! 広げるなぁあああっ!!」
滅多に人前で読む事はない、この世界にはないはずの……、『漫画』と呼ばれる存在。
興味深げに本のページを捲るシグルドに襲い掛かるが、ひょいひょいと避けられてしまう。
魔王の娘、強大な石の所持者。それとは別にシャルロットが隠している……、意外な秘密。
そのひとつが、シグルドの目に映っている、『少女漫画』だ。
シャルロットが生まれつき持っている不思議な力で具現化……、正確には、『別の世界』にある存在を、こちらの世界で再構築し、具現化(コピー)する能力。それが、これだ。
「シャルロット……。中身が男女の色々だというのはわかるが、見た事がないものばかりが描写されている。説明してくれ」
「うぅ、ぁああっ……」
日本語と呼ばれる文字が読めずとも、漫画は絵の世界でもある。
シグルドはその描写を追いかける事によって中身を察したようだが、やはり、見た事がない、この世界には存在しないものだと、一瞬で見抜いてしまったようだ。
シャルロットの家族や近しい者達にとっては見慣れたものなのだが……。
「ま、……漫画、だ」
「マンガ……?」
「そうだ」
「なんだ、それは?」
「絵で物語を創っている物だ」
「……どこで手に入れたんだ?」
わかっている。シグルドが知りたいのは、自分の持っている本が何なのか、ではなく。
シャルロットが何故こんな物を持っているのか、どういう関りがあるのか、という事だろう。
だが、教えたくない。それを説明するには、……自分のもうひとつの秘密を口にしなければならなくなってしまうのだから。
「ま、魔界で流行っているんだ!!」
「魔界の文字じゃないだろう?」
「ぐっ」
どうせなら、こちら側の、魔界の文字仕様にしておくべきだった!!
シャルロットにとっては、慣れ親しんだ……、前世の記憶にある文字。
「シャルロット」
「……言いたくない」
「……」
シャルロットには僅かだが記憶がある。別の世界に関する知識や情報が……。
不思議な事に、それが自分の前世のいずれか、だという事はわかっているのだが、『彼女』と自分が魂を同じくするものである事以外は、別人のようにしか思えなかった。
『彼女』は二次元というものを愛し、思うがままに『萌え』を求めて生きていたようだ。
その点では、シャルロットも初めて漫画を具現化させた時に、『彼女』と自分が共通の嗜好をしている事を知り、それからは、記憶の中の友人だと認識するようになった。
意識を集中させる事で見える、別世界の情景。面白い物が読みたいと念じると、手に漫画や小説が具現化される。シャルロットにとって、この不思議な能力は便利と好奇心の塊だった。
「き、君には、関係ないんだっ!!」
「…………」
シグルドに自分の事を知られたくない。これ以上踏み込んで来られると、絶対に不味い事になる……。
その予感が、シャルロットの心を頑なにさせる。
「ほ、ほらっ、返すんだ!!」
「…………」
高く上げていた手を下ろし、シグルドが無言で本を差し出してくる。
ただ、じっとシャルロットの事を悲しそうな表情で見つめながら……。
「うっ……。だ、駄目だぞっ」
まるで自分がシグルドに酷い事をしでかしたような気になった。
いや、……酷い事をしているのだ。
ただ自分と仲良くなりたいと言っている相手を頑なに拒み、……傷付けている。
シャルロットの方に事情や面倒な予感があるからといって、それが正当化されるわけでもない。
胸の奥で嫌な痛みが生まれるのがわかる。シグルドに対して、もう少し優しくしてやれという自分の声が聞こえる。だけど……。
「と、友達にはなれないが……、今日一日は、一緒に遊んでもいい。約束だからな」
それが精一杯だった。
もし、シグルドを受け入れるのであれば、……きっと、覚悟が必要になる。
シャルロットの方は、目の前でまだ辛そうにしているわんこと違い、そういう方面において勘が良かった。
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