虐げられた王女は隣国の王太子と出会ったので、真実の愛を見つけることにしました。

朝日みらい

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第16章: 王太子の守護者

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毒の一件以来、レオニードの態度は少し変わった気がする。

私を守るために、レオニードがどれだけ気を使ってくれているのか、しばしば感じるようになった。

彼がどこからか見守っている気がする。

たとえば、庭園で侍女と作業しているとき、ふと目を向けると、遠くからその背中が見える。

まるで影のように、誰にも気づかれずに私を見守っている。

「姫様、今日はお花をもう少し摘んでおきましょうか?」

侍女の声に、私ははっと我に返る。

レオニードの姿はすでに見えなくなっていたけれど、その視線がどこかで感じ取られていた気がして、少しドキドキしていた。

「うーん…、もう少しだけ作業をしてみようかな。」

その後も、レオニードがどこかで見守っていることを感じながら、私は一生懸命花を摘んでいた。

彼の目がどこかで僕に向けられている気がして、少し恥ずかしくなる。

まるで監視されているみたいで、でも、心のどこかでその気配が嬉しい自分もいる。

でも、彼は何も言わない。

見守るだけ。

だから、私は何も言わず、敢えて問いただすこともなかった。

その日、カイルと顔を合わせた時、ふとその話が出た。

「アリシア様、レオニード様が姫様のことを気にかけていること、気づいてますか?」

カイルの言葉に、私は思わず顔を赤らめる。

心の中で「何を言ってるのよ…」と思いながらも、カイルの目が真剣そのもので、なかなか反論できない。

「え、ええ? 別にそんな…。」と、私はなんとかごまかそうとしたけれど、カイルはニヤリと笑った。

「姫様、そんなに素直に認めるのが恥ずかしいんですか?」

「別に! そんなことないわよ。」と、私は強がりながらも、目をそらして言う。

その瞬間、胸の中で何かがモヤモヤと渦巻く。

でも、それがなんなのか、まだよくわからない。

カイルが軽く肩をすくめて、「でも、レオニード様が守ってくれているのは確かですよ。あの人、姫様のことを思っているに決まってますから。」

「思ってる…?」

私がその言葉を反復すると、カイルがにっこりと笑う。

「もちろんですよ。レオニード様、いつも姫様のことを見守ってるじゃないですか。あれ、愛情の証拠ですよ。」と、カイルが言うと、私はその言葉にドキっとしてしまった。

愛情…?

その一言が、私の心を少しだけ揺さぶった。

レオニードが見守ってくれるのは、きっと守りたいからだと思っていた。

王太子としての義務からか、もしくは単なる優しさか。

それとも、カイルの言うように、彼が私を…?


その夜、私は寝室で天井を見上げながら、ずっとそのことを考えていた。

レオニードが僕を守ろうとしていること、その心の中に何があるのか、全然わからない。

ただ、彼の存在が少しずつ気になってくる自分がいる。

その時、カイルの言葉が頭をよぎる。

「レオニード様は姫様を想っていますよ。」

あの言葉を思い出すたびに、胸の奥がくすぐったくなるような気持ちになる。

それは、きっと恥ずかしさからだと思うけど、心の中で少しだけレオニードが、私の特別な存在として位置づけられている気がしてならなかった。

次の日、再び庭園でレオニードの姿を見かけた。

遠くから、またもや僕の様子を伺っている。

彼の目が僕に向けられていることに気づくと、なんだか嬉しい気持ちが湧き上がった。

「…また見てる。」と、私は思わずつぶやいてしまう。

でも、そのまま何も言わずに立ち去ろうとした時、ふと彼が近づいてきて、ちょっと照れくさい笑顔を見せてくれた。

「お前、カイルに何か言われたか?」

その問いかけに、私は顔が赤くなる。

「な、なんでもないわよ。」と、慌てて答えるが、レオニードの目が笑っているのがわかる。

「なら、いいけど。だが、俺はお前が無事でいてくれることが一番大切だ。」そう言う彼の真剣な目を見つめ返すと、なんだか胸がドキドキしてくる。

「ありがとう…。」と、私は静かに答える。

その瞬間、レオニードが少しだけ口元をゆるめ、優しく言った。

「お前が笑ってくれるだけで、俺は嬉しいんだ。」

その言葉に、心の中で何かが温かくなった。

彼の優しさに、私は少しだけ勇気を出して、ほんの少しだけ、素直な気持ちを伝えたくなった。

「じゃあ、レオニードも…私を守ってくれてるの?」と、つい言ってしまう。

レオニードは、少しだけ驚いた顔をして、でもすぐににっこりと笑った。

「もちろんだ。これからも、ずっと。」

その言葉に、私は顔を赤くしてうつむき、心の中で小さくガッツポーズをしていた。
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