虐げられた王女は隣国の王太子と出会ったので、真実の愛を見つけることにしました。

朝日みらい

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第17章: 失われた記憶の真実(第3者視点)

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その日、レオニードが宮廷内で古い記録を調べているとき、偶然見つけたのは、ひときわ美しい小さな鏡だった。

鏡の裏には、見慣れたヴァルトハイム王妃の紋章が刻まれており、どうしてこの鏡がこんな場所に?と、不思議に思った。

「これ、アリシアのものと同じ…?」

レオニードはすぐにその鏡を手に取ると、静かに深呼吸した。

「まさか、こんなところに…」

その瞬間、彼は確信した。

この鏡は、アリシアの母親に関する何か大切な秘密を抱えているに違いない。

アリシアが大切にしていたその鏡、そして母親が遺した理由。

レオニードは、真実を知るために動き始めた。


一方、アリシアは鏡を見つめていた。

懐かしい感覚が胸に込み上げてくる。

あの頃、母と一緒に過ごした日々、鏡を手にした時の母の優しい微笑み。

それが突然、心に浮かんできた。

「母様…どうして、こんなものを…?」

アリシアの目には涙が浮かんでいた。

その鏡は、単なる装飾品ではなく、母からの「思い」が込められていたからこそ、大切にしてきたのだ。

しかし、その思いを胸に抱きながらも、今も母が遺した意味を見つけられずにいた。

その時、レオニードが部屋に入ってきた。

「アリシア…?」

彼の声が優しく響いた。

アリシアは鏡を手に取りながら振り返る。

「レオニード…。これ、母が遺したものとそっくり!どうして、こんなものが…」

レオニードは、アリシアのそばに歩み寄ると、静かに鏡を見つめた。

そして、目を細めると、思わず彼女の顔をじっと見つめた。

「それは、ヴァルトハイム王妃の紋章が刻まれている。お前の母親、実はヴァルトハイム王室との関係があったんじゃないか?」

その言葉に、アリシアは目を大きく見開いた。

「ヴァルトハイム王室? 私の母が…?」

「確かだ。」

レオニードは冷静に答えながらも、その目には少し驚きが色濃く残っている。

「これを見つけたのは偶然だが、お前の母親の過去に関する真実を知るために、もう少し調べてみる必要がある。」

アリシアはしばらく黙ってレオニードを見つめていた。

その顔が少し赤くなっているのを、レオニードも気づく。

「なんで、そんなに顔を赤くするんだ?」

レオニードがからかうように言うと、アリシアは思わず顔をそらす。

「だって…、母がそんな大事なことを私に話さなかったなんて、何か隠してたんじゃないかって思うと…」

「心配するな。」

レオニードは少し笑うと、アリシアに優しく手を差し出した。

「一緒に調べよう。お前が知りたいこと、俺が手伝うから。」

その言葉に、アリシアの心はふわっと温かくなった。

「ありがとう、レオニード…。」

「お前のこと、大切だからな。」

レオニードは真剣な眼差しでそう言うと、少し照れたように目をそらす。

その瞬間、アリシアは胸がドキドキと高鳴るのを感じた。

レオニードが言うことは、いつも真摯で、いつも私を守ろうとしてくれる。

でも、この真剣さがまた、胸の奥に新しい感情を呼び起こしているのだ。

「それに、真実を知ることができれば、天国の母さまも安心すると思う。だから、一緒に調べてくれる?」

アリシアは少し強くそう言った。

レオニードは頷き、微笑んだ。

「もちろんだ。お前が安心できるように、俺が守るから。」

その一言に、アリシアの心は一層温かくなった。

レオニードの存在が、少しずつ大きくなっているのを感じる。

母のこと、そして自分の過去を知りたいと思いながらも、レオニードと共にその真実を探ることで、少しずつ明日への希望を感じていた。

「ありがとう、レオニード…。」

アリシアは心から感謝を込めて、もう一度その言葉を口にした。

レオニードは何も言わずに、ただ優しく頷く。

その姿に、アリシアはどこか安心感を覚えた。
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