虐げられた王女は隣国の王太子と出会ったので、真実の愛を見つけることにしました。

朝日みらい

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第22章: 共に迎える朝 

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あの夜、何もかもが静まり返った宮廷の中庭で、私はひとり、ぼんやりと星空を見上げていた。

深く息を吸い込むと、冷たい夜風が少しだけ心を落ち着けてくれる。

こんな夜、誰かと一緒に過ごせたら…なんて思っていると、ふと足音が聞こえた。

「アリシア、こんなところにいたんだな。」

振り向くと、そこにはレオニードが立っていた。

彼の笑顔を見た瞬間、胸の中にぽっと温かいものが広がった。

こんな風に、彼が現れると、世界が少しだけ明るく感じるんだから不思議だ。

「レオニード、こんな遅くにどうして?」

私は少し驚きながらも、無意識に彼の方に歩み寄った。

「いや、君がいないと眠れないんだよ。」

レオニードはにやりと笑った。

あぁ、またその顔だ。

あんまりデレデレしてると、私が恥ずかしくなっちゃうんだけど。

ちょっとツッコミたくなるけど、まあ…こうしている時間が心地よくて、言葉に詰まってしまう。

「私はただ、少し考え事をしていただけよ。」

私も思わずその場に座ると、レオニードも隣に座った。

どこかリラックスした姿勢で、彼は星空を見上げる。

風が少し強くなって、私の髪が少し顔にかかる。

それをレオニードは、あからさまに気にしている様子で、手を伸ばして髪を軽く払いのけてくれる。

「君がここに来てから、宮廷が少しずつ変わり始めた気がする。」

レオニードの言葉に、私はちょっと驚いた。

まさか、そんなことを言われるなんて…なんだか照れくさいけれど、嬉しい気持ちも湧いてきた。

「私一人の力じゃ、何も変えられないわ。」

つい謙虚に答えてしまう自分がちょっと恥ずかしい。

でも、レオニードの視線が私に注がれていると、どうしてもそう言いたくなってしまう。

「そんなことない。君がいるだけで、ここはもっと素晴らしい場所になってる。」

彼の言葉が私の心にしみわたる。

もう、なんでこんなに私をドキドキさせるんだろう…どうしてこんなに甘い言葉が似合うのか、気がつけば顔が赤くなっている自分がいる。

「どうして…そんなことを?」

私は顔をそむけて、星空を見上げるふりをする。

でも、どうしても心の中で彼の言葉が響いてくる。

「君がいて、宮廷の雰囲気が変わったんだ。もっと明るくなった。君の笑顔が、俺には必要なんだよ。」

レオニードは少し真剣な表情で、私を見つめていた。

その目が、少し照れくさいけれど、でも本当に私を見ているようで、胸がいっぱいになる。

「私、ただ…自分なりに頑張っているだけよ。」

私はちょっと照れて、肩をすくめた。

こういう話をされると、どうしても照れてしまう。

「それがいいんだよ。」

レオニードはふっと笑うと、少しだけ私の方に寄り添ってきた。

その距離感が、なんだかとても心地よくて、私は思わず息を呑んだ。

そのまま、私たちはしばらく黙って座っていた。

時々風が吹いてきて、二人の間を軽く揺らす。

あたりは深い静けさに包まれていて、ただレオニードの温もりが伝わってくるだけだった。

「ねえ、アリシア。」

突然、レオニードが声をかけてきた。

その声が優しくて、まるで私を誘うようだった。

「なに?」

私は少し驚いて彼を見ると、彼の顔が私にぐっと近づいてきて、あまりの距離にドキドキしてしまう。

「ずっと…君とこんな風に静かな時間を過ごしたかったんだ。」

レオニードの言葉が、私の胸に届く。

まるで甘いささやきみたいで、思わず顔が熱くなる。

「私も…」

言葉にするのが恥ずかしくて、結局私も彼の顔を見つめ返す。

その時、遠くから鳥のさえずりが聞こえてきた。

いつの間にか、夜が明ける時間が近づいている。

「朝日が昇るまで、もう少しだけ。」

レオニードはそう言って、私の肩に少しだけ寄り添った。

私は少し驚いたけれど、同時にその温もりがとても心地よかった。

そして、朝日が昇るまでの間、私たちは言葉少なくてもお互いの存在を感じながら、静かな夜を過ごした。

夜の静けさが、二人をもっと近づけてくれた気がした。
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