97 / 102
第97話
「確かに心はないですけど、ちゃんと良心はあります・・・!!」
しおりを挟むこの瞳・・・本気だ・・・本気でお兄様は、私を殺そうと・・・・・?
コチョウ「この際なので全部暴露しちゃいましょうか。市民が思ってるほどに、僕は・・・僕らは良いヒーローなどではないのですよ。
たくさん罪を犯してきました。
要はこういうことですよ。
人形を売って職人さんが素晴らしい人形を作りそれらを商品として金を儲けているのです、僕たちは。
貴方にあげた人形もそう・・・それらは元々、生きていた人間たちから作られたお人形なのです」
リチア「・・・・え・・・?」
コチョウ「人形を作る工程としてはまず、人間の首を切り落とし要らない眼球をくり抜き手足胴体などをバラバラにして、その首に新しい胴体を取り付け手足を付け加えて新しい眼球を入れて完成です。
その眼球は綺麗な瞳の人間から抜き取りました。
職人さんは最初は苦痛で苦労されて居たようですが、だんだん慣れてきて手際よく人形を作ってくれまして、よくやってくれた方ですね」
リチア「な・・・なに、言って、るの・・・・?」
コチョウ「あぁ、心配しないでください。痛みはほぼ感じませんから。そういう魔法をかけたので。だから手足など切ったところで痛みはしませんよ」
リチア「っそんなことを言ってるんじゃありません!!そんなことを・・・お兄様が・・・?」
コチョウ「僕らはただ人形を職人さんに提供しただけですが。まぁそれでも同罪には変わらないのですけど」
リチア「そん、な・・・じゃあ・・・じゃあ・・・人形屋にあった、あの人形は・・・・・」
"瞳が綺麗"
そんなセリフを人形屋で吐いていたことをリチアは思い出す。
コチョウ「はい。全部生きて居た人間です。
ちなみに、喋れる人形と喋らない人形の違いはその人形の中に元々生きて居た人間の心臓をくり抜いて人形に入れてやることで会話が可能となる仕組みです。
リチアさんにプレゼントされた人形もそれですね」
リチアはそれを想像してしまったのか、嘔吐しかけたが胃が空っぽのため吐くことはなかった。
うそ・・・・でしょ・・・・?
信じて、たのに・・・ずっと・・・・思って、たのに・・・・
今まで私に微笑んでくれて、守ってくれた先輩が・・・お兄様が・・・・
コチョウ「人形にされた者は死ぬ判定には入っていませんので、墓も建つこともありません。なにも心配は入りません。だからまさかこうなっているという事実はだれにも知られていない。唯一知っているのが職人様くらいでしょうか」
リチア「・・・っ全部・・・お兄様達の仕業、だったんですね・・・どうして・・・!
人間を、なんだと思ってるんですか・・・!?」
コチョウ「心のない僕らにとっては人間も何も関係ないと思いますけど」
リチア「私は・・・っ、確かに心はないですけど、ちゃんと良心はあります・・・!!」
コチョウ「・・・貴方の神様は特別な神の様ですね。貴方をみていると眩しくて敵いませんよ」
本当に・・・。
コチョウはその場にへたり込んでいるリチアの首元に剣の矛先を当てる。
コチョウ「今の僕は魔法が使えません。なので治療も使えません。
だから出来れば怪我を負わせたくありません。
神を教えてくれさえすれば、剣を振らずに済む・・・。
言えないのであれば、何回でも斬り刻み強引にでも吐かせてやりますよ」
リチア「・・・・っ」
リチアはそんなコチョウを見上げ怯えていたため一歩も動けずに一滴の涙を溢した。
0
あなたにおすすめの小説
五年後、元夫の後悔が遅すぎる。~娘が「パパ」と呼びそうで困ってます~
放浪人
恋愛
「君との婚姻は無効だ。実家へ帰るがいい」
大聖堂の冷たい石畳の上で、辺境伯ロルフから突然「婚姻は最初から無かった」と宣告された子爵家次女のエリシア。実家にも見放され、身重の体で王都の旧市街へ追放された彼女は、絶望のどん底で愛娘クララを出産する。
生き抜くために針と糸を握ったエリシアは、持ち前の技術で不思議な力を持つ「祝布(しゅくふ)」を織り上げる職人として立ち上がる。施しではなく「仕事」として正当な対価を払い、決して土足で踏み込んでこない救恤院の監督官リュシアンの温かい優しさに触れエリシアは少しずつ人間らしい心と笑顔を取り戻していった。
しかし五年後。辺境を襲った疫病を救うための緊急要請を通じ、エリシアは冷酷だった元夫ロルフと再会してしまう。しかも隣にいる娘の青い瞳は彼と瓜二つだった。
「すまない。私は父としての責任を果たす」
かつての合理主義の塊だった元夫は、自らの過ちを深く悔い、家の権益を捨ててでも母子を守る「強固な盾」になろうとする。娘のクララもまた、危機から救ってくれた彼を「パパ」と呼び始めてしまい……。
だが、どんなに後悔されても、どんなに身を挺して守られても、一度完全に壊された関係が元に戻ることは絶対にない。エリシアが真の伴侶として選ぶのは、凍えた心を溶かし、温かい日常を共に歩んでくれたリュシアンただ一人だった。
これは、全てを奪われた一人の女性が母として力強く成長し誰にも脅かされることのない「本物の家族」と「静かで確かな幸福」を自分の手で選び取るまでの物語。
【完結】お父様の再婚相手は美人様
すみ 小桜(sumitan)
恋愛
シャルルの父親が子連れと再婚した!
二人は美人親子で、当主であるシャルルをあざ笑う。
でもこの国では、美人だけではどうにもなりませんよ。
短編【シークレットベビー】契約結婚の初夜の後でいきなり離縁されたのでお腹の子はひとりで立派に育てます 〜銀の仮面の侯爵と秘密の愛し子〜
美咲アリス
恋愛
レティシアは義母と妹からのいじめから逃げるために契約結婚をする。結婚相手は醜い傷跡を銀の仮面で隠した侯爵のクラウスだ。「どんなに恐ろしいお方かしら⋯⋯」震えながら初夜をむかえるがクラウスは想像以上に甘い初体験を与えてくれた。「私たち、うまくやっていけるかもしれないわ」小さな希望を持つレティシア。だけどなぜかいきなり離縁をされてしまって⋯⋯?
【完結】私を捨てた皆様、どうぞその選択を後悔なさってください 〜婚約破棄された令嬢の、遅すぎる謝罪はお断りです〜
くろねこ
恋愛
王太子の婚約者として尽くしてきた公爵令嬢エリシアは、ある日突然、身に覚えのない罪で断罪され婚約破棄を言い渡される。
味方だと思っていた家族も友人も、誰一人として彼女を庇わなかった。
――けれど、彼らは知らなかった。
彼女こそが国を支えていた“本当の功労者”だったことを。
すべてを失ったはずの令嬢が選んだのは、
復讐ではなく「関わらない」という選択。
だがその選択こそが、彼らにとって最も残酷な“ざまぁ”の始まりだった。
【完結】一番腹黒いのはだあれ?
やまぐちこはる
恋愛
■□■
貧しいコイント子爵家のソンドールは、貴族学院には進学せず、騎士学校に通って若くして正騎士となった有望株である。
三歳でコイント家に養子に来たソンドールの生家はパートルム公爵家。
しかし、関わりを持たずに生きてきたため、自分が公爵家生まれだったことなどすっかり忘れていた。
ある日、実の父がソンドールに会いに来て、自分の出自を改めて知り、勝手なことを言う実父に憤りながらも、生家の騒動に巻き込まれていく。
【完結】クビだと言われ、実家に帰らないといけないの?と思っていたけれどどうにかなりそうです。
まりぃべる
ファンタジー
「お前はクビだ!今すぐ出て行け!!」
そう、第二王子に言われました。
そんな…せっかく王宮の侍女の仕事にありつけたのに…!
でも王宮の庭園で、出会った人に連れてこられた先で、どうにかなりそうです!?
☆★☆★
全33話です。出来上がってますので、随時更新していきます。
読んでいただけると嬉しいです。
【完結】侍女が王女に転生?!英雄と結婚して破滅の国を救います!
カナタカエデ
ファンタジー
八十歳で生涯を終えた、元王宮侍女カリナ。
その最期の瞬間――枕元に、かつて仕えた王女アメリアが現れた。
「お願い…私の人生をやり直して。国を、私を、救って――」
次に目を開くと、カリナは十八歳の“王女アメリア”として転生していた。
彼女は知っている。
このままでは王国は滅び、愛する主君が破滅する未来を。
未来を変えるため、アメリアは
冷徹と噂される英雄ヴァルクとの政略結婚を選ぶ。
これは、かつて守れなかった主人のための転生。
そのはずなのに――彼への想いは、気づけば変わり始めていた。
王女と英雄が紡ぐ、破滅回避ラブファンタジー開幕。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜
挿絵はA I画像を使用
10/20 第一章完結
12/20 第二章完結
2/16 第三章完結
他サイト掲載
(小説家になろう、Caita)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる