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第98話
「リチアから、離れろ・・・!」
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早く・・・一刻も早くこの学校から出て、全市民にこの事を伝えなくちゃ・・・!
騎士学校のあの連中はヤバいってことを・・・
関わってはいけないって、頼ってはいけないんだって・・・!!
皆に、はやく、はやくーー!
保険の先生が指紋認証で扉を開けて外に出ようとすると・・・
「・・・!」
立ちはだかる様にそこにキキョウが剣を構えて待ち構えていた。
「ひ・・・」
先生は後ずさる。
キキョウ「・・・真実に気づいた者は消す。1匹たりとも逃がさん。それがここのルールだ。お前もすでに・・・いや、ずいぶん前から真実に気づいているな?」
「い、いや・・・いやぁあ!」
なに・・・、な、なんで!?今まで気付かれてこなかったのに・・・!?
先生は学校の中へと引き返そうとすると、そこにノウゼンカズラとアザレアが立ちはだかる。
二人の手にも剣が握られてた。
「や・・・やめ、て・・・」
キキョウはそう言って怯えていた2年生の生徒の事を一瞬思い浮かべ、剣から炎を湧き上げるとそのまま先生の背後から胸を突き刺す。
先生の内側から炎が燃え盛り、先生は全身焼き尽くされる。
その燃え盛る炎を見ていたアザレア、ノウゼンカズラ、キキョウ。キキョウはその炎を見るたびに思いだす。
母と父が炎に焼かれていく光景を・・・。
キキョウは頭を抑え、剣を手元から消して拳を握った。
剣を消すと先生から上がっていた炎も消え、焼け焦げた先生がその場に倒れ伏せもう息はしていなかった。
それを見てからノウゼンカズラはキキョウに声をかけた。
ノウゼンカズラ「・・・大丈夫かよ」
キキョウ「あぁ・・・平気だ」
まだ私が人間であった頃の記憶が、ちらつく・・・。
あの男だけは・・・いつか・・・私の手で・・・・。
ノウゼンカズラ「てか、こいつの心臓貫いて良かったのか?まだ使うんじゃ・・・」
キキョウ「カトレア様はもう人形は作れないと仰った。・・・それに、心臓を貫かなければまた神との交渉により蘇ってくる輩が増えるかもしれんからな。念には念をだ」
ノウゼンカズラ「そう、か。人間なんて簡単に辞めれちまう世界だもんな。
・・・俺らみてぇに。神を持つ者は簡単には死なねぇし、神を簡単に明かす事はしねぇしで戦いづれぇし。神を教えちまったら自分が殺されるって気付くから・・・さりげなくで探りを入れるしかねぇんだ・・・」
キキョウ「・・・・」
ーーー
リチアはコチョウから後退していると、窓際に到達して背中は壁についたところでもうこれ以上後ろに下がることはできない。・・・逃げられない。
そう観念した時だった。
ケイリィ「リチアから、離れろ・・・!!」
そんな声が聞こえ見てみれば教室の入り口に剣を構えて立っているケイリィがいた。
かすかだが、ケイリィの剣を握る手が震えているのが見て分かる。
コチョウ「これはこれは、ケイリィさん。どうして学校に?なにか忘れ物ですか?」
ケイリィ「・・・そんなところです」
コチョウ「こんな夜更けに?」
ケイリィ「リチアという忘れ物です。
全部、聞きました。先輩達がこの学校でしてること・・・。ここにいた2年の先輩達は皆、人形にされて・・・売られてるって・・・!なにが市民を守る騎士ですか・・・・なにがヒーローですか・・・!ぜんぜん正しくないし・・!ただの犯罪集団じゃないですか・・・!!!」
リチア「・・・ケイ・・っ」
コチョウ「・・・」
コチョウは黙り、ケイリィに向き直る。
"どうして・・・?先輩達は正しいはず、なのに・・・恨まれるようなことなんて一度も・・・"
"騎士様があんな子供相手に負けるわけがない・・・!
我らのヒーロー・・・この世界の希望、なんだから・・・"
コチョウ「ずっと感じて、思ってたことです。そんなことは」
ケイリィ「え・・・?」
それはほんの一瞬の出来事だった。
目の前に立っていたコチョウは瞬間移動したかと思えばケイリィのすぐ目の前にいつの間にか立っていたことにケイリィは行動が遅れてしまった。
ケイリィ「!」
僕らは、ヒーローとは程遠い存在だということ・・・。
ケイリィに向かってコチョウが剣を振り下ろそうとするのをみてこの後どうなるか想像してしまったケイリィは避けようとした。だがその剣はケイリィの肩に深く刺されてそのままの勢いで丸ごと腕を一本切り落としたのだ。
ケイリィ「ぐわああああぁ!!!」
リチア「!!!」
ケイリィの切られた腕から大量の血が流れ、ケイリィはその場に倒れた。
コチョウ「やはりケイリィさんもあの者らと共に消してあげるべきでしたね」
片方の腕で、切断された部分を押さえて顔を苦痛に歪めながらコチョウを睨みあげる。
コチョウ「消えた1年の生徒ですが、あの子達は罰を与えることとしました。
人形にはしていません。ちゃんと、生きていますよ。
真実を知った者は消さないとならない。
だから今から僕は貴方を殺さなくてはいけません。
人形化にすれば痛みを伴わずに済んだのですが、残念ながら今の僕では力が弱くて、使えないのです。
だけど、カトレア様なら、あなたを永遠に死なずに生きれる命を下さると思います。
貴方達の消えた生徒側もこちら側にいます。
どうしますか?ケイリィさん。永遠に生きながらえる命が欲しいか、ここで野垂れ死ぬか」
ケイリィ「ぐ・・・うぅ・・・っ」
コチョウ「腕、痛むでしょう?早く答えないと、人間なのだからそんな大量の血を流していたら死んでしまいますよ」
ケイリィ「・・・・っ」
ケイリィはあまりの痛さに言葉を出すこともできずに、ただコチョウを睨むことしかできない。
血の流しすぎで頭がくらくらして今にも瞼を閉じてしまいそう。
ここで閉じてしまったら、リチアがラン先輩に・・・。
俺は・・・ここで死ぬのかな・・・。
好きな人すら守らずに・・・。
ケイリィが瞼を閉じかけたその時。
ふと体に暖かみを感じた。
なんとなくだが、痛みも引いていってるような・・・。
ケイリィは目を開いて見てみると、
自分にバリアが張られているのが分かる。
そのバリアから発生させているのだろうか。体が暖かみをもってるのって・・・。
そしてケイリィを守るようにしてリチアがコチョウの前に立ち剣を構えて剣の矛先をコチョウに向けていた。
その時のリチアの瞳は青く光っていて、その瞳はコチョウを睨んでいた。
騎士学校のあの連中はヤバいってことを・・・
関わってはいけないって、頼ってはいけないんだって・・・!!
皆に、はやく、はやくーー!
保険の先生が指紋認証で扉を開けて外に出ようとすると・・・
「・・・!」
立ちはだかる様にそこにキキョウが剣を構えて待ち構えていた。
「ひ・・・」
先生は後ずさる。
キキョウ「・・・真実に気づいた者は消す。1匹たりとも逃がさん。それがここのルールだ。お前もすでに・・・いや、ずいぶん前から真実に気づいているな?」
「い、いや・・・いやぁあ!」
なに・・・、な、なんで!?今まで気付かれてこなかったのに・・・!?
先生は学校の中へと引き返そうとすると、そこにノウゼンカズラとアザレアが立ちはだかる。
二人の手にも剣が握られてた。
「や・・・やめ、て・・・」
キキョウはそう言って怯えていた2年生の生徒の事を一瞬思い浮かべ、剣から炎を湧き上げるとそのまま先生の背後から胸を突き刺す。
先生の内側から炎が燃え盛り、先生は全身焼き尽くされる。
その燃え盛る炎を見ていたアザレア、ノウゼンカズラ、キキョウ。キキョウはその炎を見るたびに思いだす。
母と父が炎に焼かれていく光景を・・・。
キキョウは頭を抑え、剣を手元から消して拳を握った。
剣を消すと先生から上がっていた炎も消え、焼け焦げた先生がその場に倒れ伏せもう息はしていなかった。
それを見てからノウゼンカズラはキキョウに声をかけた。
ノウゼンカズラ「・・・大丈夫かよ」
キキョウ「あぁ・・・平気だ」
まだ私が人間であった頃の記憶が、ちらつく・・・。
あの男だけは・・・いつか・・・私の手で・・・・。
ノウゼンカズラ「てか、こいつの心臓貫いて良かったのか?まだ使うんじゃ・・・」
キキョウ「カトレア様はもう人形は作れないと仰った。・・・それに、心臓を貫かなければまた神との交渉により蘇ってくる輩が増えるかもしれんからな。念には念をだ」
ノウゼンカズラ「そう、か。人間なんて簡単に辞めれちまう世界だもんな。
・・・俺らみてぇに。神を持つ者は簡単には死なねぇし、神を簡単に明かす事はしねぇしで戦いづれぇし。神を教えちまったら自分が殺されるって気付くから・・・さりげなくで探りを入れるしかねぇんだ・・・」
キキョウ「・・・・」
ーーー
リチアはコチョウから後退していると、窓際に到達して背中は壁についたところでもうこれ以上後ろに下がることはできない。・・・逃げられない。
そう観念した時だった。
ケイリィ「リチアから、離れろ・・・!!」
そんな声が聞こえ見てみれば教室の入り口に剣を構えて立っているケイリィがいた。
かすかだが、ケイリィの剣を握る手が震えているのが見て分かる。
コチョウ「これはこれは、ケイリィさん。どうして学校に?なにか忘れ物ですか?」
ケイリィ「・・・そんなところです」
コチョウ「こんな夜更けに?」
ケイリィ「リチアという忘れ物です。
全部、聞きました。先輩達がこの学校でしてること・・・。ここにいた2年の先輩達は皆、人形にされて・・・売られてるって・・・!なにが市民を守る騎士ですか・・・・なにがヒーローですか・・・!ぜんぜん正しくないし・・!ただの犯罪集団じゃないですか・・・!!!」
リチア「・・・ケイ・・っ」
コチョウ「・・・」
コチョウは黙り、ケイリィに向き直る。
"どうして・・・?先輩達は正しいはず、なのに・・・恨まれるようなことなんて一度も・・・"
"騎士様があんな子供相手に負けるわけがない・・・!
我らのヒーロー・・・この世界の希望、なんだから・・・"
コチョウ「ずっと感じて、思ってたことです。そんなことは」
ケイリィ「え・・・?」
それはほんの一瞬の出来事だった。
目の前に立っていたコチョウは瞬間移動したかと思えばケイリィのすぐ目の前にいつの間にか立っていたことにケイリィは行動が遅れてしまった。
ケイリィ「!」
僕らは、ヒーローとは程遠い存在だということ・・・。
ケイリィに向かってコチョウが剣を振り下ろそうとするのをみてこの後どうなるか想像してしまったケイリィは避けようとした。だがその剣はケイリィの肩に深く刺されてそのままの勢いで丸ごと腕を一本切り落としたのだ。
ケイリィ「ぐわああああぁ!!!」
リチア「!!!」
ケイリィの切られた腕から大量の血が流れ、ケイリィはその場に倒れた。
コチョウ「やはりケイリィさんもあの者らと共に消してあげるべきでしたね」
片方の腕で、切断された部分を押さえて顔を苦痛に歪めながらコチョウを睨みあげる。
コチョウ「消えた1年の生徒ですが、あの子達は罰を与えることとしました。
人形にはしていません。ちゃんと、生きていますよ。
真実を知った者は消さないとならない。
だから今から僕は貴方を殺さなくてはいけません。
人形化にすれば痛みを伴わずに済んだのですが、残念ながら今の僕では力が弱くて、使えないのです。
だけど、カトレア様なら、あなたを永遠に死なずに生きれる命を下さると思います。
貴方達の消えた生徒側もこちら側にいます。
どうしますか?ケイリィさん。永遠に生きながらえる命が欲しいか、ここで野垂れ死ぬか」
ケイリィ「ぐ・・・うぅ・・・っ」
コチョウ「腕、痛むでしょう?早く答えないと、人間なのだからそんな大量の血を流していたら死んでしまいますよ」
ケイリィ「・・・・っ」
ケイリィはあまりの痛さに言葉を出すこともできずに、ただコチョウを睨むことしかできない。
血の流しすぎで頭がくらくらして今にも瞼を閉じてしまいそう。
ここで閉じてしまったら、リチアがラン先輩に・・・。
俺は・・・ここで死ぬのかな・・・。
好きな人すら守らずに・・・。
ケイリィが瞼を閉じかけたその時。
ふと体に暖かみを感じた。
なんとなくだが、痛みも引いていってるような・・・。
ケイリィは目を開いて見てみると、
自分にバリアが張られているのが分かる。
そのバリアから発生させているのだろうか。体が暖かみをもってるのって・・・。
そしてケイリィを守るようにしてリチアがコチョウの前に立ち剣を構えて剣の矛先をコチョウに向けていた。
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