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2.吹き荒れるは、春疾風
26*
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「あっ、ああ! んんんっ」
遠慮なく私の体を弄ぶ彼の指は、綻び始めた蕾を開かせつつあった。快感は波のように次々押し寄せ、自分の体の中を駆け巡る。
何も考えられなくて、ただ彼に翻弄され嬌声を上げ、彼の首に縋り付く。
「あっ、んっ……もっ、だめっ……」
「……いきそう?」
息も絶え絶えに吐き出される言葉に、彼は余裕のある声で尋ねる。その間もその指の動きは止まらず、グチュグチュと泡立つような音を立ていた。
「や、あ! ああんっ、ん~~‼︎」
彼の耳元で、あられもない声を張り上げ腕に力を込める。体は自分の意志では止められないほど跳ね、彼の指にヒクヒクとまとわりついていた。
はぁはぁと部屋に響くのは、自分一人の息遣い。波が去ると、途端に一人で達したことに羞恥心が押し寄せた。
彼の首から腕を離すと、彼は体を起こす。
「恵舞が気持ち良さそうで、なによりだ」
揶揄うようなその声に、思わず両手で顔を覆い隠す。余裕なんて全くなくて、彼の手の上で転がされているだけだ。
「俺も……そろそろ気持ち良くなりたいけど、いい?」
私が身の置き所がなく狼狽えている間に、彼は何かしている気配はしていた。それが消えるとまたベッドが軋み、彼は囁いた。
「ど、どうぞ」
顔を隠したまま、色気の一つない返事をすると、彼から笑い声が漏れる。
「取って食ったりしないって」
腕を取られ、視界が開ける。前髪が下りて額にかかっているその顔は、自分より何倍も艶のある色気を発していた。
「恵舞……」
胸の奥が疼くような切ない声で名前を呼ばれ、唇を塞がれる。まるで恋人にするみたいに優しく、愛おしげに。
ゆるゆると屹立したものを押し付けられると、それは少しずつ押し入ってくる。
「……んっ」
忘れていたこの感覚。自分以外の熱が、自分の中に入ってくる圧迫感に歯を食いしばってしまう。
はぁっ、と色っぽい吐息を吐き出すと、彼はシーツの上に手をついた。
その時だった。
「い、痛っ!」
反射的にそう口走ってしまったのは。
「え……?」
彼はピタリと動きを止めると、呆気に取られたようにこちらを見ていた。
「ち、違うんです。初めてじゃなくて! したことありますから! じゃなくて、髪、引っ張ってます!」
こんな状況で慌てふためき言い訳じみた説明していると、彼は「悪い」と手を退かす。その顔が妙に不機嫌そうに歪んだかと思うと、彼は私に覆い被さった。
「他の男の話しはしないでくれ。……嫉妬する」
今度は自分のほうが呆気に取られる番だった。くぐもった声は、確かに嫉妬と言っていた。私たちは、そんな感情を抱くほどの間柄じゃないはずだ。彼が私に好意を持っていたとしても、それはただ自分が宮藤の血縁だから。それだけのはずだ。
けれど頭の中で考えていられたのもここまでで、次の瞬間、圧倒的な質量に貫かれ悲鳴のような声を上げた。
「ひっ、あああっ‼︎」
彼が自分の隘路を押し広げ、満たしている。奥からジンジンと熱が広がって、さっきとは違う感覚が湧き出していた。
「俺のことしか考えられないようにしてやるから」
不遜にも聞こえるその言葉通り、そこから他のことを考える余裕などなくなる。
動きを早めた彼に体は簡単に開かれる。与えられることに悦び、自分の意志では抑えられないほどわななく。
溶かされた体が絡み合い、一つになっていくような感覚。セックスがこんなにも気持ちの善いものだと、彼は私の体に刻んでいく。
「恵舞……。恵舞……」
何度も繰り返し名前を呼ぶ彼にしがみつく。もう何度絶頂を迎えたかなんてわからない。ただ一つわかったのは、きっと私たちの体の相性は、いいってことだ。
体を震わせると、熱を帯びた優しい唇が降ってくる。
「……ん、あぁっ! い、依澄さ……」
激しいエクスタシーが駆け巡る。そのまま私たちは、二人で昇り詰めていた。
酸素を取り込もうと荒い息を繰り返す。それが落ち着くと、気怠い体は休息を欲した。
とろとろとまどろんでいる私の髪を、彼が撫でている気配がする。彼はどんな表情をしているか、見たいのに瞼が重くて開かない。
「もう、…………と…………さない……」
彼の小さな呟きは、最後まで耳に届いてはいなかった。
遠慮なく私の体を弄ぶ彼の指は、綻び始めた蕾を開かせつつあった。快感は波のように次々押し寄せ、自分の体の中を駆け巡る。
何も考えられなくて、ただ彼に翻弄され嬌声を上げ、彼の首に縋り付く。
「あっ、んっ……もっ、だめっ……」
「……いきそう?」
息も絶え絶えに吐き出される言葉に、彼は余裕のある声で尋ねる。その間もその指の動きは止まらず、グチュグチュと泡立つような音を立ていた。
「や、あ! ああんっ、ん~~‼︎」
彼の耳元で、あられもない声を張り上げ腕に力を込める。体は自分の意志では止められないほど跳ね、彼の指にヒクヒクとまとわりついていた。
はぁはぁと部屋に響くのは、自分一人の息遣い。波が去ると、途端に一人で達したことに羞恥心が押し寄せた。
彼の首から腕を離すと、彼は体を起こす。
「恵舞が気持ち良さそうで、なによりだ」
揶揄うようなその声に、思わず両手で顔を覆い隠す。余裕なんて全くなくて、彼の手の上で転がされているだけだ。
「俺も……そろそろ気持ち良くなりたいけど、いい?」
私が身の置き所がなく狼狽えている間に、彼は何かしている気配はしていた。それが消えるとまたベッドが軋み、彼は囁いた。
「ど、どうぞ」
顔を隠したまま、色気の一つない返事をすると、彼から笑い声が漏れる。
「取って食ったりしないって」
腕を取られ、視界が開ける。前髪が下りて額にかかっているその顔は、自分より何倍も艶のある色気を発していた。
「恵舞……」
胸の奥が疼くような切ない声で名前を呼ばれ、唇を塞がれる。まるで恋人にするみたいに優しく、愛おしげに。
ゆるゆると屹立したものを押し付けられると、それは少しずつ押し入ってくる。
「……んっ」
忘れていたこの感覚。自分以外の熱が、自分の中に入ってくる圧迫感に歯を食いしばってしまう。
はぁっ、と色っぽい吐息を吐き出すと、彼はシーツの上に手をついた。
その時だった。
「い、痛っ!」
反射的にそう口走ってしまったのは。
「え……?」
彼はピタリと動きを止めると、呆気に取られたようにこちらを見ていた。
「ち、違うんです。初めてじゃなくて! したことありますから! じゃなくて、髪、引っ張ってます!」
こんな状況で慌てふためき言い訳じみた説明していると、彼は「悪い」と手を退かす。その顔が妙に不機嫌そうに歪んだかと思うと、彼は私に覆い被さった。
「他の男の話しはしないでくれ。……嫉妬する」
今度は自分のほうが呆気に取られる番だった。くぐもった声は、確かに嫉妬と言っていた。私たちは、そんな感情を抱くほどの間柄じゃないはずだ。彼が私に好意を持っていたとしても、それはただ自分が宮藤の血縁だから。それだけのはずだ。
けれど頭の中で考えていられたのもここまでで、次の瞬間、圧倒的な質量に貫かれ悲鳴のような声を上げた。
「ひっ、あああっ‼︎」
彼が自分の隘路を押し広げ、満たしている。奥からジンジンと熱が広がって、さっきとは違う感覚が湧き出していた。
「俺のことしか考えられないようにしてやるから」
不遜にも聞こえるその言葉通り、そこから他のことを考える余裕などなくなる。
動きを早めた彼に体は簡単に開かれる。与えられることに悦び、自分の意志では抑えられないほどわななく。
溶かされた体が絡み合い、一つになっていくような感覚。セックスがこんなにも気持ちの善いものだと、彼は私の体に刻んでいく。
「恵舞……。恵舞……」
何度も繰り返し名前を呼ぶ彼にしがみつく。もう何度絶頂を迎えたかなんてわからない。ただ一つわかったのは、きっと私たちの体の相性は、いいってことだ。
体を震わせると、熱を帯びた優しい唇が降ってくる。
「……ん、あぁっ! い、依澄さ……」
激しいエクスタシーが駆け巡る。そのまま私たちは、二人で昇り詰めていた。
酸素を取り込もうと荒い息を繰り返す。それが落ち着くと、気怠い体は休息を欲した。
とろとろとまどろんでいる私の髪を、彼が撫でている気配がする。彼はどんな表情をしているか、見たいのに瞼が重くて開かない。
「もう、…………と…………さない……」
彼の小さな呟きは、最後まで耳に届いてはいなかった。
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