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5. 行き合いの空に広がる
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ジェイクのことを知らされたはいいが、連絡方法はメールのみ。そしてその差出人がリアムだと、確信が持てるのに時間が掛かっていた。
「最初から全て知らせてくれればよかっただろう」
「けど、はなから信用なんてしないでしょ?」
不愉快そうに眉を顰める依澄さんに、リアムはあっけらかんとした様子で返す。
「確かにな。結局同じだけ、時間がかかっていたかもな」
リアムは依澄さんと連絡を取っていると、ジェイクに悟られないよう細心の注意を払っていたのだと言う。そして万が一に備え、ジェイクを監視する人を雇っていたことも明かした。
「でも……自分の力なんてちっぽけだったって、痛感したよ」
リアムは気落ちしたように、そう漏らす。
ジェイクがリアムには秘密で、このホテルに部屋を取ったことは把握できたらしい。だから今日行動を起こすだろう、ということも。
けれどさすがに、ホテル側に問い合わせたところで、鍵を受け取るどころか、宿泊の事実すら教えてもらえなかったようだ。
「せめてマンハッタンにあるホテルなら、どうにかなったのに」
将来ハワードの当主となるだろうリアムの言葉は、さすがと言うべきなのだろうか。
けれどリアムさえできなかったことを、いったい誰が……と思うしかない。
「それを言うなら、俺もだ。自分の無力さを思い知った。だが一人だけ。もしかすると力になってくれるかも知れない人の顔が浮かんだ。恵舞、気づいてないか?」
「まさか……。お祖父、ちゃん?」
「ああ。会長に事情を話して手を回してもらった。と言っても簡単な話じゃなかったが。それで、来るのが遅くなってしまったんだ」
祖父が宮藤の会長だからという理由で、人より優先されるような場面は見たことがない。私にとっては、ごく普通のおじいちゃんだが、いまさらその影響力に驚愕するしかない。
頭もはっきりしてきたし、目眩もなくなった。もう車に乗れそうだと伝えると、続きは帰ってからということになった。
「じゃあ、僕はジェイクの様子を見に行くよ。そろそろ頭も冷えただろうし。で、ガツンと一発! は入れないけど、叱ってくるよ。友人として」
「そうだな。ジェイコブを頼む。ウィリアム」
依澄さんが差し出した手を、リアムはしっかりと握り返す。
「僕のことはリアムって呼んで。あとジェイクも。ニックネームの方がきっと喜ぶ」
「わかった、リアム。俺のことは依澄と呼んで欲しい。ジェイクにまで求めないが」
固く握手を交わしながら言葉を交わす二人の顔は、どこか晴れやかに見えた。
「最初から全て知らせてくれればよかっただろう」
「けど、はなから信用なんてしないでしょ?」
不愉快そうに眉を顰める依澄さんに、リアムはあっけらかんとした様子で返す。
「確かにな。結局同じだけ、時間がかかっていたかもな」
リアムは依澄さんと連絡を取っていると、ジェイクに悟られないよう細心の注意を払っていたのだと言う。そして万が一に備え、ジェイクを監視する人を雇っていたことも明かした。
「でも……自分の力なんてちっぽけだったって、痛感したよ」
リアムは気落ちしたように、そう漏らす。
ジェイクがリアムには秘密で、このホテルに部屋を取ったことは把握できたらしい。だから今日行動を起こすだろう、ということも。
けれどさすがに、ホテル側に問い合わせたところで、鍵を受け取るどころか、宿泊の事実すら教えてもらえなかったようだ。
「せめてマンハッタンにあるホテルなら、どうにかなったのに」
将来ハワードの当主となるだろうリアムの言葉は、さすがと言うべきなのだろうか。
けれどリアムさえできなかったことを、いったい誰が……と思うしかない。
「それを言うなら、俺もだ。自分の無力さを思い知った。だが一人だけ。もしかすると力になってくれるかも知れない人の顔が浮かんだ。恵舞、気づいてないか?」
「まさか……。お祖父、ちゃん?」
「ああ。会長に事情を話して手を回してもらった。と言っても簡単な話じゃなかったが。それで、来るのが遅くなってしまったんだ」
祖父が宮藤の会長だからという理由で、人より優先されるような場面は見たことがない。私にとっては、ごく普通のおじいちゃんだが、いまさらその影響力に驚愕するしかない。
頭もはっきりしてきたし、目眩もなくなった。もう車に乗れそうだと伝えると、続きは帰ってからということになった。
「じゃあ、僕はジェイクの様子を見に行くよ。そろそろ頭も冷えただろうし。で、ガツンと一発! は入れないけど、叱ってくるよ。友人として」
「そうだな。ジェイコブを頼む。ウィリアム」
依澄さんが差し出した手を、リアムはしっかりと握り返す。
「僕のことはリアムって呼んで。あとジェイクも。ニックネームの方がきっと喜ぶ」
「わかった、リアム。俺のことは依澄と呼んで欲しい。ジェイクにまで求めないが」
固く握手を交わしながら言葉を交わす二人の顔は、どこか晴れやかに見えた。
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