勇者様より私ががんばってます

空沙樹

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メインストーリー

9.最後の試練2

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「試練なんて言っても大したことはありませんよ、私に負けを認めさせてください」

 このテストについて説明してしまえば、彼らが私より自分の方が優れたことを列挙すれば直ぐに終わるテストなのですが、この方たちは。
 つまり、争いなく、勝つことが重要ということです。
 前日に泣いた奴が何言ってんだって? 記憶にありませんね。

「よしっ! 特訓の成果を見せましょう」

「そうですね、勇者様」

「女の子に負けてられねえしな」

 はい、こいつら馬鹿だな。
 あなた達に足りないのは頭脳プレイと今まで伝えようとしていたのに、お祝いのケーキも買ってたのに。
 男って生き物はみんなそうなんですかね、だとしたら魔王のがまだ惚れる要素があります。

「それじゃあいくぜ! 憎き魔女め、ジャスティスソード!」

 この騎士、魔女と呼びましたか、ついに。
 確かに魔族で女だから魔女であっているかもしれませんが、指導してやった人間を憎いとか言いましたか。

「テンペスト!」

 今回は一キロメートルですね。
 新記録達成です、嬉しい限りですね。

 結局ヒールはかけましたが、一人が戦闘不能になったらヒールかけるとか、さすがに私でも魔力が足りません。

「武闘家さん! 協力していきましょう」

「おうともさ」

 この二人は学んだことは学んだのですが、争いをせずに終わらせる気がないのがマイナスポイントです。

「出でよ! カマイタチ」

 これは私が初めて従えたペットです。
 風の壁を作り、入ってきた相手に少しずつ切り傷をつける厄介な魔物です。
 ケロちゃんと並ぶ毛並みの持ち主です。

 全く、二人とも考えなしに突っ込んでくるから、出血多量で気絶しちゃいましたよ。
 これは、私が風魔法で高速移動しながら、いっちゃん(カマイタチ)の壁を量産しただけのことです。
 戦術的勝利ですね。

 さて、またヒールをかけに行かないと。

「油断してんじゃね~! この悪女が」

 私が箒を持ってないことに気づいてほしいものです。
 背中に箒が当たり、本日二回目、ぶっ飛びました。

 悪女って、悪女はないんじゃないかな、あいつ地味に私のメンタル破壊しにきてるよ。

 三人はとりあえず戦略的撤退をしたようだ。
 こうなってしまうと私は暇だ。

 よし、索敵でもするか。

「アニマルマジック イーグルアイ」

 獣魔法 鷹の目でもいいんじゃないか、とか言わないでくださいよ。
 こっちのが、かっこいいんですもん。

 そして、勇者様達は三キロ離れた洞穴に身を隠していますね。
 魔物に邪魔されたくないので、近くの魔物を狩りに行きますか。

「さーて、一狩り行きますかー! まあ、勇者様達もいじめに行くんで人狩りとも言いますね」

 言ってからとんでもないこと言ってるんじゃないかと思ったことは内緒ですよ。
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