勇者様より私ががんばってます

空沙樹

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メインストーリー

10.最後の試練3

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 その後の経過と言えば、三人とも私にボロボロにされ、夜になったので宿に帰ったということになります。
 いつも通り武闘家さんは料理を作っていると、何かを思いついたかのようにこちらに寄ってきました。

「魔法使いちゃん、俺と料理で勝負してくれないかな」

 やっと、一人、私の問題の意味がわかったようです。
 騎士さんと勇者様は仲良くお風呂に入っているので、二人はまだ合格とは言えませんが。
 私は、少し笑みを浮かべながら武闘家さんに話しかけました。

「合格です。私は武闘家さんより美味しい料理を作る自信がありません」

「やっぱりそういうことだったのか」

 一番年上ということもあり、一番最初に合格するのはきっと武闘家さんだと思いましたが、1日目に合格するとは思いませんでした。

「簡単にいってしまえば今回の課題は、争いなく勝負を終わらせられるかというのが重要だったのです」

「確かに内容は私に負けを認めさせてください、だったな」

 この理解力を向こうの二人にも教えてあげたいものだ。
 二人は呑気にお風呂から上がって、満足気にご飯を食べていた。

「はいはーい、今日の合格者は武闘家さんです! 他のお二人は頑張ってください」

 二人は驚きを隠せない様子だった。
 まあ、多分私くらいの強さの人間にどうやって負けを認めさせたのかが気になっているのだろう。
 違うって、戦闘じゃないんだって。

 私もお風呂に入って、寝間着に着替えて就寝しようとしたとき。

「覚悟しろー!筋肉好きが」

 騎士さんが私の部屋の窓に突っ込んできた。
 ていうか、筋肉好きって私と武闘家さん二人を傷つけてるじゃないですか。

「ライトニング!」

 雷系の魔法です。
 上級魔法のように思う人もいるかかもしれませんが、相手の身動きを数時間奪う魔法です。

 仕方なく武闘家さんに引き取ってもらうことにした。

「武闘家さーん! 御宅のバカ息子(笑)が私の寝込みを襲ったのですが」

「おいおい、なんでその馬鹿は魔法使いちゃんにおんぶされてるんだ」

「魔法です。数時間は動けません」

 満面の笑みで武闘家さんに答えた。
 武闘家さんは、やれやれといった感じで仕方なく引き取ってくれた。

「次寝込みを襲った場合は死ぬか、殺されるかということを自覚してくださいね?」

「化け物が…」

「では、お休みなさーい」

 おっと、化け物はだいぶ心にくるものがあるな。
 メンタル勝負なら私はとっくに負けていますね。
 私は、腹いせに魔王城に酒を飲みに行った。

「もっと酒持ってこーい!」

「ナノ様、他の幹部にバレるのでお静かに~!」

 次の日、私の記憶はほとんど飛んでいた。
 
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