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メインストーリー
17.敗北
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視点が元に戻ります( *`ω´)
あれから数日が経ち、会議は何回か行われた。
依然賛同者が増えないのは変わっていない。
自分で出せる手は出しつくしたので正直何をやっていいかわからない。
「それはそれはご苦労なことだね」
背後から労いの言葉が聞こえてきた。
「その馬鹿にするような笑みのせいでもっと疲れたね」
妖怪は私が行き詰まるたびに嫌がらせのついでとしてヒントを出す。
根は優しいのだが、茎から葉までは腐っていた。
「今の幹部が心配しているのは、先代魔王の二の舞になることへの不安からさ」
私はお父さんとは違い、能力も力も指導力も問題ない。
そんな私に弱さなんてあるわけがない。
「何言ってんのさ、君の心の弱さはメンバーの誰もが知っているだろうに」
普通に心読んで会話してくるのはマジでやめてほしいんですけど。
私は何をしても負けないし、正直言って心が動揺しても勝つ自信あるんですけど。
「それではボートゲームしませんか?」
「負けないからいいけど」
~15分後~
「詰み」
そういやこいつ心読めるんだった。
あまりに自然に心読まれてて、それが普通だと思ってしまっていた。
私としたことがなんという墓穴を掘ってしまったのだろうか。
「負けないからいいけど…ぷっ…」
腹を抱えながら笑うこいつの腹を思い切り殴ってやりたいと思う気持ちを抑え、私は深呼吸をした。
「いやっwにしてもサトリに心理戦で勝とうとするとはw」
やっぱり少し、抑えられない何かを感じたので殴ることにした。
「風流拳!」
私が殴ったのは、服を着た丸太だった。
「忍法変わり身の術w だからそれも心理戦ですって」
後ろでニヤニヤ笑うこいつを見ると、こんなやつがよく他のメンバーから嫌われたり、殺されたりしないものだなとつくづく思う。
「いやいや、やらないんじゃなくてできないの」
なんでこんなすかした心を読むだけの妖怪を倒すことができないんだ。
こんなの地球壊滅クラスの魔法で飛ばせばなんとかなるだろう。
「僕は他人の技をコピーできるんだよわ。今のストックは100個だけどね、さっき見せたのは故郷にいた忍びってやつらの技だよ」
チートじゃないですか。
「お前がいうか」
私たちはその後も少し揉めたが、今度からこいつに相手の表情で心を読む方法を教わることにした。
交渉に役立つらしいので渋々受け入れたが、私のために手伝ってくれる妖怪は優しいものだと思った。
「カロン~妖怪が強いって本当?」
「ええ、昔妖怪たちの中で反乱が起こったのですが一夜のうちにその争いは鎮火したと言います」
これはもしかして、もしかすると、もしかしてしまうのか。
「うん僕だよ」
こんな駄目妖怪が自分のため以外で動くことに魔界に来てから一番の衝撃を受けた一日だった。
あれから数日が経ち、会議は何回か行われた。
依然賛同者が増えないのは変わっていない。
自分で出せる手は出しつくしたので正直何をやっていいかわからない。
「それはそれはご苦労なことだね」
背後から労いの言葉が聞こえてきた。
「その馬鹿にするような笑みのせいでもっと疲れたね」
妖怪は私が行き詰まるたびに嫌がらせのついでとしてヒントを出す。
根は優しいのだが、茎から葉までは腐っていた。
「今の幹部が心配しているのは、先代魔王の二の舞になることへの不安からさ」
私はお父さんとは違い、能力も力も指導力も問題ない。
そんな私に弱さなんてあるわけがない。
「何言ってんのさ、君の心の弱さはメンバーの誰もが知っているだろうに」
普通に心読んで会話してくるのはマジでやめてほしいんですけど。
私は何をしても負けないし、正直言って心が動揺しても勝つ自信あるんですけど。
「それではボートゲームしませんか?」
「負けないからいいけど」
~15分後~
「詰み」
そういやこいつ心読めるんだった。
あまりに自然に心読まれてて、それが普通だと思ってしまっていた。
私としたことがなんという墓穴を掘ってしまったのだろうか。
「負けないからいいけど…ぷっ…」
腹を抱えながら笑うこいつの腹を思い切り殴ってやりたいと思う気持ちを抑え、私は深呼吸をした。
「いやっwにしてもサトリに心理戦で勝とうとするとはw」
やっぱり少し、抑えられない何かを感じたので殴ることにした。
「風流拳!」
私が殴ったのは、服を着た丸太だった。
「忍法変わり身の術w だからそれも心理戦ですって」
後ろでニヤニヤ笑うこいつを見ると、こんなやつがよく他のメンバーから嫌われたり、殺されたりしないものだなとつくづく思う。
「いやいや、やらないんじゃなくてできないの」
なんでこんなすかした心を読むだけの妖怪を倒すことができないんだ。
こんなの地球壊滅クラスの魔法で飛ばせばなんとかなるだろう。
「僕は他人の技をコピーできるんだよわ。今のストックは100個だけどね、さっき見せたのは故郷にいた忍びってやつらの技だよ」
チートじゃないですか。
「お前がいうか」
私たちはその後も少し揉めたが、今度からこいつに相手の表情で心を読む方法を教わることにした。
交渉に役立つらしいので渋々受け入れたが、私のために手伝ってくれる妖怪は優しいものだと思った。
「カロン~妖怪が強いって本当?」
「ええ、昔妖怪たちの中で反乱が起こったのですが一夜のうちにその争いは鎮火したと言います」
これはもしかして、もしかすると、もしかしてしまうのか。
「うん僕だよ」
こんな駄目妖怪が自分のため以外で動くことに魔界に来てから一番の衝撃を受けた一日だった。
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