地球に落ちた(元)神様〜移住先で自由気ままな人生はじめました〜

涼月あん

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52☆ 島巡り7=宇賀野・前編=

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宇賀野《うかの》☆【ウカノミタマ神社】ーーー

【ウカノミタマ神社】。全国各地に多くある、お稲荷で知られる稲荷神社の御祭神がこのウカノミタマ女神だ。御利益は【五穀豊穣】【商売繁盛】。

宇賀野は平野なので、田んぼや畑が広がっていた。その中にポツンと小高い丘があり、赤い鳥居が並んでいるのが見える。どうやらウカノミタマ神社のようだ。

入口から神社までは、数にして約八十の鳥居が続く。鳥居を通り、神社に着いて、みなで二礼二拍手、合掌し⋯祈っていたら⋯突然いきなり周りが眩しい光に包まれた。

目を開くと何も無い真っ白な空間が広がっていた。

「な⋯既視感デジャヴ?」
「ここは⋯?神界か⋯?」

「『「わぁ~~⋯⋯⋯!!!」』」
「『「キャ~⋯⋯!!!」』」

すると、キツネのお面をかぶった女性が現れた。突然の出現にみんなビックリした。

『ほほほ!お初にお目にかかります。わらわは、ウカノミタマと申す』

「『「あ⋯あ⋯はじめまして⋯」』」

キツネ面の女性は、ウカノミタマ神だった。ギリリッシア全員慌てて挨拶をし、また何か問題が起きたのか?と身構えた。
ウカノミタマ神は、笑いながら神界に呼んだ訳を話した。

『ほほほ!そう身構えなくてもよいぞえ。そちらの強運の持ち主を一目見ようと神界によんだのじゃ』

「『「強運の持ち主って誰?」』」

『ほほほ⋯前に⋯宝くじに当選した者じゃ』

ウカノミタマ神は⋯宝くじに当選した者を見たいがために、神界に呼んだようだ。皆一斉にアレスターを見た。

「俺?確かに当選したな⋯しかも立て続けに二回⋯」

『そなたであったか!筋肉ムキムキの美男子じゃ!逞しいのう⋯それにスサノオに負けない覇気があるぞえ』

「アレス⋯買ったのは人間界に降りて、すぐだったよな⋯宝くじは、ロト7とロト6だったか?」

ーーー

ロトとは数字を選び、その当たっている数で賞金額が決まる宝くじだ。ロト7は七つの数字を、ロト6は六つの数字を当てる。

ーーー

「ああ!暇だったからな~気まぐれに二枚宝くじを買ったぞ!そしたら、当たった!キャリーオーバー発生してて最高額だったぞ⋯確か⋯十二億と六億?これからのギリリッシア家の資金だ!と⋯全額母上に渡したぞ!」

「気まぐれ⋯まさか⋯神力で当てたのか?」

「いや⋯数字が浮かんできて、それを書いて⋯神力いらないから⋯当たってくれ!って祈っただけ⋯だが⋯」

「それで⋯一等が当たったのか⋯」

「ああ!当たったな!ははは」

アレスターは、元武道の神。武の道は、常に勝ちと負けの戦いだ。アレスターの勝負強さが現れたようだ。

これにより⋯ギリリッシア家は資産家になっていた。なので⋯酪農園もワイナリーも買えるのだ!

なんとも⋯都合の良い展開だと思うだろう⋯。だが⋯運とは⋯神頼みだけでなく⋯時には自力で掴み取るものだ!したがって神の力は働いていない!

「さすが⋯勝負師だな⋯」

「力があっても、人間界じゃ⋯あまり意味ないだろう?それに別に神力はいらないぞ。勝負出来る人間はいないから⋯本気でぶつかることも出来ないしな~⋯」

『ほほほ。そなたは⋯欲のない男よのう。気に入ったぞえ!わらわもギリリッシア家を加護しようぞ』

ヘルメストは、ウカノミタマ神の加護をもらったので、仕事バカに拍車がかかる。

「加護?商売の神様からの贈り物?これで私の仕事運もアゲアゲ~だ!もっとフル稼働しなければ!」

「ヘル⋯仕事運って⋯。お前は元商売の神だろう。運なんて関係ないし、実力でカバー出来てるぞ⋯」

「何を言ってるんですか!父様、私は前のような神力ありませんから!レストランも美容サロンも酪農も、日本の商売の神がついていれば安泰です!頑張らねば!」

《パンパン!》

「商売繁盛!商売繁盛!商売繁盛!一も二もなくて商売繁盛!」

「『「仕事バカだな⋯」』」
「ヘル⋯何事もほどほどがちょうどいいぞ⋯」

ヘルメストは、ウカノミタマ神に向いて、まるで呪文のように【商売繁盛】を繰り返し願った。
あまり空回りしすぎれば、失敗する事もある。ますます張り切るヘルメストに全員が頭を抱えた。

そんなギリリッシア家の様子を見て、ウカノミタマ神は笑いながら、話を続けた。

『ほほほ、仲が良いのう。実はもう一つ⋯話があるぞえ。そちらには、わらわと同じ豊穣の神がおるようじゃが⋯』

「はい⋯はじめまして⋯私が⋯ギリリッシアの元豊穣神で⋯ハデストです」

『ほほほ。そなたも美男子じゃのう。実は⋯時期は分からぬが⋯高天平野の農作物に病気が発生するやもしれぬ⋯』

もう一つの話とは、農作物の病気の事だった。まだ発生する兆しはないようだが⋯。農作物の病気というものは⋯病気が見つかると爆発的に被害が拡大する。

「農作物の病気⋯ですか?それは⋯どのような?」

『そこまでは⋯わからないぞえ。予言ではない⋯わらわの直感ぞ。もしや、日本全土に蔓延するやもしれぬ⋯できれば⋯そなたに、この土地を定期的に監視して欲しいのじゃ⋯。勝手なお願いで申し訳ない⋯』

「わかり⋯ました。⋯農業関係の⋯所に⋯行って⋯みま⋯しょう」

『よろしく頼むぞえ。そろそろ時間となってきたようじゃ。また、会おうぞ⋯⋯⋯』

はっ!と気がつくと元いた場所に帰ってきていた。ゼウスナーとハデストは、これから宿に行くか、どうするか話し合った。
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