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第一章
8話僕と手鏡さん2
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えぇ!アンジェロは猫又なの…。猫又って…ゆ、幽霊。だよね…。
僕は猫又なり損ないのアムの言った言葉に驚いて、肩を震わせた。
「キミ、震えてるけど大丈夫か?猫又を恐れるんじゃあねーよ。猫又は思いが強い者がなるが、一番は位の高い者がなるんだ。俺もアンジェロ程までとは言えないが、尽くしていた人の元に身を委ねていた事があった。猫の俺も優しくしてもらっていたんだ。それで、優秀な猫又になって、今度は俺が執事としてその人の元に仕えようとした。だが、その人は断ったんだ。
それで、身を寄せる人がいなくなった。だから、俺は猫又になる事も出来なかったんだ」
アムは一通り言った。
「そうなんだね、アム。教えてくれてありがと。アムは尽くしていた人がいたのに。何で猫又になれなかったんだろうね」
僕はキョトンとした。尽くしていた人がいるのに、なれないんなて可哀想じゃないか。
「それは、俺にアンジェロくらいの気持ちが無いとみなされたんだろうな」
とアム。僕は腑に落ちない気持ちになった。それと僕は聞いてみた。
「アンジェロはお父さんが小さい時から執事って言うのはどういう事なの?」
と僕は聞いた。気になるんだもん。そんな時から猫又で執事でお父さんを成長させたなんて…。
「それはな、アンジェロにはオーウェン様のお父様を愛し、愛されていたんだ。だが、お父様は戦時中にお亡くなりになった。その報告がアンジェロの心に傷を付けた。それで、取り残されたオーウェン様とお母様を守ろうと決心し、猫という命を終え、猫又となる魔法道を通って、合格して猫又になり、執事になったんだ」
そうなんだ。アンジェロの事もアムの事も気持ちを思うと、なんだか、胸が痛いや。
「ねぇ、アム…。動かないで聞いてほしいんだけど。僕を見せてほしいな」
僕はお願いと両手をくっ付けてお願いした。
するとアムは、いや、手鏡がほんのりと濃い赤色になった。んー、何でだろう。
「分かった、分かった。俺は手鏡だもんな。そうだよな。…分かる。分かってる…」
手鏡から湯気みたいなのが出てきた。アムは少しの間、縦、横と大きく動いた。そして、ピタッと止まり、僕の右手へと寄ってきた。
僕はギュッと掴んだ。すると、鏡に写った顔は澄んだ黄色、ゴールド色の目に、桃色のような銀色の髪。とても色白でふわふわそうなほんのりピンクの頬の小さな男の子だった。
僕は自分の頬に左手で触った。そして、クイッと頬を引っ張った。すると、痛くて、左頬が赤くなった男の子が写る。
「これ…が、僕なの?」
「そりゃあ、そうだろう。鏡なんだからよ。もういいか。これ以上、俺は止まってられない。動いていないと君を見ていられないよ~」
とアムが言って、僕の右手から手鏡がスルッと抜けた。
「ちょっ、アム。動くなって」
と僕は言ったが、アムは止まらない。
「もう、いいだろう。見なくてもよ!もう俺は寝る、寝るからな。俺も暇じゃないんだ。もう俺を掴むんじゃねーよ」
「はぁ、アム。何言ってるの!」
アムは辻褄の合わない言葉を放ち、お洒落にタンスの上に飾られている1足のブーツの中に鏡のある方を下にして潜り込んだ。
あんな所よく入れたなと僕は思った。ほとんど無理矢理のようだ。ブーツが横に膨れている。
「もう、アムったら…」
僕はやれやれとブーツに近づいて行った。だが、それを取ることは辞めた。
僕を見れたから。あれが、僕なのか。かっこ良くはないな。…可愛い、感じだ。うぅ、なんだか、前世と変わらないような。いや、今の方の僕のが良いけれど、大きくなるにつれてなよなよするのは嫌だ。
よし、前世みたく、部屋に閉じこもらずに筋トレしよう。
僕はかっこ良くなるんだから。お父さんみたく、立派になるだ。
立派になって、色んな人達と肩を組む勇敢な王子様に僕はなる。
ん、何だか。前世に見ていたアニメのキャラみたいな事を言ったぞ。僕。
僕はとーってもかっこ良い王子様。王子様。
「チーロ様、お食事のお時間ですよ」
とアンジェロが来た。右手をグーにして上にピンッと伸ばしてガッツポーズしている僕をアンジェロに見られちゃった。僕は、恥ずかしい気持ちを抑えて、言った。
「…う、うん!アンジェロ。僕すぐに着替えてそっち向かうね」
と伝えた。アンジェロは
「はい、では食堂でオーウェン様、ロラ様達と待っておりますね」
と言った。
僕は急いで、クローゼットを開けて服を取り出した。
青のズボンに白のワイシャツ、水色の蝶ネクタイを付けた。これが、お父さんとお母さんに決められた僕の服装だ。
僕はこの格好をすごく気に入っている。前世も青色が好きで、今でも青色が好きだから。
そして、食事を取る。僕はここに転生して、今を。僕を周りの人を大切にしよう。
こうして、僕のこれからが始まる。
僕は猫又なり損ないのアムの言った言葉に驚いて、肩を震わせた。
「キミ、震えてるけど大丈夫か?猫又を恐れるんじゃあねーよ。猫又は思いが強い者がなるが、一番は位の高い者がなるんだ。俺もアンジェロ程までとは言えないが、尽くしていた人の元に身を委ねていた事があった。猫の俺も優しくしてもらっていたんだ。それで、優秀な猫又になって、今度は俺が執事としてその人の元に仕えようとした。だが、その人は断ったんだ。
それで、身を寄せる人がいなくなった。だから、俺は猫又になる事も出来なかったんだ」
アムは一通り言った。
「そうなんだね、アム。教えてくれてありがと。アムは尽くしていた人がいたのに。何で猫又になれなかったんだろうね」
僕はキョトンとした。尽くしていた人がいるのに、なれないんなて可哀想じゃないか。
「それは、俺にアンジェロくらいの気持ちが無いとみなされたんだろうな」
とアム。僕は腑に落ちない気持ちになった。それと僕は聞いてみた。
「アンジェロはお父さんが小さい時から執事って言うのはどういう事なの?」
と僕は聞いた。気になるんだもん。そんな時から猫又で執事でお父さんを成長させたなんて…。
「それはな、アンジェロにはオーウェン様のお父様を愛し、愛されていたんだ。だが、お父様は戦時中にお亡くなりになった。その報告がアンジェロの心に傷を付けた。それで、取り残されたオーウェン様とお母様を守ろうと決心し、猫という命を終え、猫又となる魔法道を通って、合格して猫又になり、執事になったんだ」
そうなんだ。アンジェロの事もアムの事も気持ちを思うと、なんだか、胸が痛いや。
「ねぇ、アム…。動かないで聞いてほしいんだけど。僕を見せてほしいな」
僕はお願いと両手をくっ付けてお願いした。
するとアムは、いや、手鏡がほんのりと濃い赤色になった。んー、何でだろう。
「分かった、分かった。俺は手鏡だもんな。そうだよな。…分かる。分かってる…」
手鏡から湯気みたいなのが出てきた。アムは少しの間、縦、横と大きく動いた。そして、ピタッと止まり、僕の右手へと寄ってきた。
僕はギュッと掴んだ。すると、鏡に写った顔は澄んだ黄色、ゴールド色の目に、桃色のような銀色の髪。とても色白でふわふわそうなほんのりピンクの頬の小さな男の子だった。
僕は自分の頬に左手で触った。そして、クイッと頬を引っ張った。すると、痛くて、左頬が赤くなった男の子が写る。
「これ…が、僕なの?」
「そりゃあ、そうだろう。鏡なんだからよ。もういいか。これ以上、俺は止まってられない。動いていないと君を見ていられないよ~」
とアムが言って、僕の右手から手鏡がスルッと抜けた。
「ちょっ、アム。動くなって」
と僕は言ったが、アムは止まらない。
「もう、いいだろう。見なくてもよ!もう俺は寝る、寝るからな。俺も暇じゃないんだ。もう俺を掴むんじゃねーよ」
「はぁ、アム。何言ってるの!」
アムは辻褄の合わない言葉を放ち、お洒落にタンスの上に飾られている1足のブーツの中に鏡のある方を下にして潜り込んだ。
あんな所よく入れたなと僕は思った。ほとんど無理矢理のようだ。ブーツが横に膨れている。
「もう、アムったら…」
僕はやれやれとブーツに近づいて行った。だが、それを取ることは辞めた。
僕を見れたから。あれが、僕なのか。かっこ良くはないな。…可愛い、感じだ。うぅ、なんだか、前世と変わらないような。いや、今の方の僕のが良いけれど、大きくなるにつれてなよなよするのは嫌だ。
よし、前世みたく、部屋に閉じこもらずに筋トレしよう。
僕はかっこ良くなるんだから。お父さんみたく、立派になるだ。
立派になって、色んな人達と肩を組む勇敢な王子様に僕はなる。
ん、何だか。前世に見ていたアニメのキャラみたいな事を言ったぞ。僕。
僕はとーってもかっこ良い王子様。王子様。
「チーロ様、お食事のお時間ですよ」
とアンジェロが来た。右手をグーにして上にピンッと伸ばしてガッツポーズしている僕をアンジェロに見られちゃった。僕は、恥ずかしい気持ちを抑えて、言った。
「…う、うん!アンジェロ。僕すぐに着替えてそっち向かうね」
と伝えた。アンジェロは
「はい、では食堂でオーウェン様、ロラ様達と待っておりますね」
と言った。
僕は急いで、クローゼットを開けて服を取り出した。
青のズボンに白のワイシャツ、水色の蝶ネクタイを付けた。これが、お父さんとお母さんに決められた僕の服装だ。
僕はこの格好をすごく気に入っている。前世も青色が好きで、今でも青色が好きだから。
そして、食事を取る。僕はここに転生して、今を。僕を周りの人を大切にしよう。
こうして、僕のこれからが始まる。
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