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5年生6月
時鳴さん家のお茶会(上)
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もう6月も終わりが近い日のことです。
「みかんちゃん、お客さんだよ」
お昼休みに、そう彩ちゃんが教えてくれました。
「はーい」
わたしは教室の前の扉に行きます。
誰かな?って思ったら、そこにいたのは時鳴響香ちゃんでした。
前に家に少しいたことのある、リリーちゃんの飼い主さんだよ。
「あー!響香ちゃん、来てくれたんだね」
わたしはうれしくて、思わず大きな声でいいました。
リリーちゃんを返しに行った時のことを覚えてる?
その時に響香ちゃんのお母さんの晴香さんが、今度お茶会に招待してくれるっていっていました。
その日にちが決まったら教えに来てくれるっていっていたので、きっとそのことです。
やっぱりその通りで、響香ちゃんはきちんとお誘いしてくれました。
「みかんちゃん、こんにちは!
約束のお茶会に、ご招待します。
次の土曜日はお休みなので、1時から始めたいと思っているんだけど、いいですか?」
「うん、行けるよ」
わたしははっきりうなずきます。
「よかった!じゃあ待ってます。
リリーちゃんも楽しみにしてるの」
「うん、わたしもだよ。
教えに来てくれて、ありがとう」
まだ魔法は使えないから、動物とお話はできません。
でも久しぶりにリリーちゃんに会えるのがうれしいです。
わたしはそう思って、返事をします。
その答えを聞いた響香ちゃんは、すぐにぱたぱたと帰っていきました。
もう午後の授業まで時間がなかったからね。
わたしはその後ろ姿を見送りながら考えます。
リリーちゃんと一緒にいたのは、1ヶ月前のことだったんだよね。
あれからいろいろあったから、それしか経っていないのが不思議な感じです。
そしてそのリリーちゃんがきっかけで、テトリちゃんが来てくれたんだよね。
今ではすっかり仲良しになったテトリちゃん。
時鳴さん家に連れていったら驚かれるかな。
…なんて、5日後が楽しみです。
そしてお茶会の土曜日になりました。
約束の30分前には、みんな用事を済ませます。
お呼ばれだから、家からもお土産を持っていくことにしました。
午前中にお母さんとクッキーを作ったんだよ。
わたしもいっぱいお手伝いしました。
そう持って行くものをバスケットに入れて、いよいよ出発です。
その時にお母さんが素敵な提案をしてくれました。
「歩いても行ける距離だけど、久しぶりに絨毯を使ってみましょうか」
「じゅうたん!?」
そう聞いて、わたしは懐かしくてうれしくなりました。
魔法の絨毯には、ほうきの乗り方を練習していた1年生の頃までは、よく乗せてもらっていました。
でも今ではめったにありません。
絨毯は2人以上で乗る物です。
だからお母さんもわたしも自分のほうきで飛べる今は、使う必要がないからです。
わたしは絨毯に乗せてもらうの、大好きなんだけどね。
でも今わたしはほうきに乗れません。
めったにないチャンスというわけです。
「せっかくだから乗りたいなあ」
わたしの期待している様子を見て、お母さんは決めました。
「じゃあ取ってくるわね」
絨毯は魔法の部屋に置いてあるんです。
わたしがわくわくして待っていると、テトリちゃんもいいました。
「憧れの絨毯に乗れるなんて、楽しみです」
ほうきで飛んでいる時に、テトリちゃんにも教えたことがありました。
同じ空を飛ぶでも、ほうきとは違った感じなんだよって。
お母さんはすぐに、丸まっていた絨毯を抱えて持ってきました。
全体が桃色で小さないちご柄が入っていて、とってもかわいいんだよ。
絨毯は好きな模様にできるそうです。
そこでわかりやすいように、自分の名前と合ったものにする人が多いそうです。
お母さんは絨毯で手がふさがっています。
だからわたしが荷物を持って、外に出ます。
お母さんは家の前で絨毯を広げました。
そしてペンダントをステッキに変えます。
「マジカル・ドリーミング」
そして絨毯の前の方に座ります。
それからわたし達を呼びました。
「さっ、2人とも座って」
テトリちゃんは、わたしがだっこしていくことにしました。
テトリちゃんは軽いから、風で飛ばされちゃうかもしれないもんね。
みんなが座ると、ここが1番大事な時です。
ほうきは自分で助走がつけられます。
だからあとは魔法のバランスを取れば飛ぶことができます。
でも絨毯は止まっている状態からなので、最初は魔法が必要なのです。
「風の精霊、この絨毯を飛ばしてね」
そういってお母さんがステッキを流れるように振り始めると、
ブワッ
風が起きて、絨毯は勢いを付けて浮き上がりました。
お母さんがいっていた通り、風の精霊さんがやってくれたんだよ。
これは自然魔法という種類で、精霊さんの力を借りる魔法です。
こうやって風を吹かせてもらったり、火の精霊さんには火をつけてもらったりできます。
わたしは精霊さんをよく見かけるし、お話をすることもあります。
でもこの種類のやり方を覚えないと、力は貸してもらえないそうです。
精霊さんが大好きなわたしにとっては、早くかけられるようになりたい種類です。
その精霊さんによってステッキの振り方が違うから、難しいそうなんだけどね。
やっぱりとっても素敵に思えます。
後ろを振り返ると、小さくて透明なかわいい風の精霊さんがたくさんいました。
わたし達に手を振ってくれています。
わたしとテトリちゃんも手を振り返します。
お母さんも振り返っていいました。
「手助けありがとう」
そう精霊さんに、ある程度の高さまで飛ばしてもらいました。
ここからはお母さんの力で飛びます。
ステッキを振るのをやめました。
そして絨毯に気持ちを集中しているようです。
絨毯は、わたしはただ乗っているだけです。
だから自分がほうきで飛ぶ時とは全然気分が違います。
こうやって浮いていることが、不思議な気さえするよ。
「みかんちゃん、お客さんだよ」
お昼休みに、そう彩ちゃんが教えてくれました。
「はーい」
わたしは教室の前の扉に行きます。
誰かな?って思ったら、そこにいたのは時鳴響香ちゃんでした。
前に家に少しいたことのある、リリーちゃんの飼い主さんだよ。
「あー!響香ちゃん、来てくれたんだね」
わたしはうれしくて、思わず大きな声でいいました。
リリーちゃんを返しに行った時のことを覚えてる?
その時に響香ちゃんのお母さんの晴香さんが、今度お茶会に招待してくれるっていっていました。
その日にちが決まったら教えに来てくれるっていっていたので、きっとそのことです。
やっぱりその通りで、響香ちゃんはきちんとお誘いしてくれました。
「みかんちゃん、こんにちは!
約束のお茶会に、ご招待します。
次の土曜日はお休みなので、1時から始めたいと思っているんだけど、いいですか?」
「うん、行けるよ」
わたしははっきりうなずきます。
「よかった!じゃあ待ってます。
リリーちゃんも楽しみにしてるの」
「うん、わたしもだよ。
教えに来てくれて、ありがとう」
まだ魔法は使えないから、動物とお話はできません。
でも久しぶりにリリーちゃんに会えるのがうれしいです。
わたしはそう思って、返事をします。
その答えを聞いた響香ちゃんは、すぐにぱたぱたと帰っていきました。
もう午後の授業まで時間がなかったからね。
わたしはその後ろ姿を見送りながら考えます。
リリーちゃんと一緒にいたのは、1ヶ月前のことだったんだよね。
あれからいろいろあったから、それしか経っていないのが不思議な感じです。
そしてそのリリーちゃんがきっかけで、テトリちゃんが来てくれたんだよね。
今ではすっかり仲良しになったテトリちゃん。
時鳴さん家に連れていったら驚かれるかな。
…なんて、5日後が楽しみです。
そしてお茶会の土曜日になりました。
約束の30分前には、みんな用事を済ませます。
お呼ばれだから、家からもお土産を持っていくことにしました。
午前中にお母さんとクッキーを作ったんだよ。
わたしもいっぱいお手伝いしました。
そう持って行くものをバスケットに入れて、いよいよ出発です。
その時にお母さんが素敵な提案をしてくれました。
「歩いても行ける距離だけど、久しぶりに絨毯を使ってみましょうか」
「じゅうたん!?」
そう聞いて、わたしは懐かしくてうれしくなりました。
魔法の絨毯には、ほうきの乗り方を練習していた1年生の頃までは、よく乗せてもらっていました。
でも今ではめったにありません。
絨毯は2人以上で乗る物です。
だからお母さんもわたしも自分のほうきで飛べる今は、使う必要がないからです。
わたしは絨毯に乗せてもらうの、大好きなんだけどね。
でも今わたしはほうきに乗れません。
めったにないチャンスというわけです。
「せっかくだから乗りたいなあ」
わたしの期待している様子を見て、お母さんは決めました。
「じゃあ取ってくるわね」
絨毯は魔法の部屋に置いてあるんです。
わたしがわくわくして待っていると、テトリちゃんもいいました。
「憧れの絨毯に乗れるなんて、楽しみです」
ほうきで飛んでいる時に、テトリちゃんにも教えたことがありました。
同じ空を飛ぶでも、ほうきとは違った感じなんだよって。
お母さんはすぐに、丸まっていた絨毯を抱えて持ってきました。
全体が桃色で小さないちご柄が入っていて、とってもかわいいんだよ。
絨毯は好きな模様にできるそうです。
そこでわかりやすいように、自分の名前と合ったものにする人が多いそうです。
お母さんは絨毯で手がふさがっています。
だからわたしが荷物を持って、外に出ます。
お母さんは家の前で絨毯を広げました。
そしてペンダントをステッキに変えます。
「マジカル・ドリーミング」
そして絨毯の前の方に座ります。
それからわたし達を呼びました。
「さっ、2人とも座って」
テトリちゃんは、わたしがだっこしていくことにしました。
テトリちゃんは軽いから、風で飛ばされちゃうかもしれないもんね。
みんなが座ると、ここが1番大事な時です。
ほうきは自分で助走がつけられます。
だからあとは魔法のバランスを取れば飛ぶことができます。
でも絨毯は止まっている状態からなので、最初は魔法が必要なのです。
「風の精霊、この絨毯を飛ばしてね」
そういってお母さんがステッキを流れるように振り始めると、
ブワッ
風が起きて、絨毯は勢いを付けて浮き上がりました。
お母さんがいっていた通り、風の精霊さんがやってくれたんだよ。
これは自然魔法という種類で、精霊さんの力を借りる魔法です。
こうやって風を吹かせてもらったり、火の精霊さんには火をつけてもらったりできます。
わたしは精霊さんをよく見かけるし、お話をすることもあります。
でもこの種類のやり方を覚えないと、力は貸してもらえないそうです。
精霊さんが大好きなわたしにとっては、早くかけられるようになりたい種類です。
その精霊さんによってステッキの振り方が違うから、難しいそうなんだけどね。
やっぱりとっても素敵に思えます。
後ろを振り返ると、小さくて透明なかわいい風の精霊さんがたくさんいました。
わたし達に手を振ってくれています。
わたしとテトリちゃんも手を振り返します。
お母さんも振り返っていいました。
「手助けありがとう」
そう精霊さんに、ある程度の高さまで飛ばしてもらいました。
ここからはお母さんの力で飛びます。
ステッキを振るのをやめました。
そして絨毯に気持ちを集中しているようです。
絨毯は、わたしはただ乗っているだけです。
だから自分がほうきで飛ぶ時とは全然気分が違います。
こうやって浮いていることが、不思議な気さえするよ。
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