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Ⅵ 反旗
熱烈大歓迎
しおりを挟む「なんだ、そう言う事かい。
おばさん、早とちりしちゃったわ。
リーダーの家に行くつもりなら、今は来客中だよ」
「この旗の量。
大口の取引でも入ったんですか?」
「ええ。
収穫祭の準備で忙しいこの時期に、迷惑な話さ」
ナタリーが肩を竦めてみせる。
そのとき道を斜めに挟んだ家の戸口から、身なりの良い男が外へと出てきた。
Gが咄嗟にマントの襟でサッと顔を隠す。
「やっと疫病神が帰るみたいだね」
「あの男の顔は、城内で何度か見かけた事があります。
まさかこれは王国依頼なのですか?」
男の姿が見えなくなった後。
Gに気付いた家の主が大きく手を振って駆け出すと、ワンピースの裾に足を引っ掛けて派手に転んだ。
「リーダー?!」
慌てて駆け寄るG。
「……い、いったぁ~い。
あ、ジーク。
えへへ、おかえりぃ」
手を貸してもらって立ち上がると反乱軍のリーダー、ハルナーフは照れ笑いを浮かべた。
「リーダー、Gは戻ってきた訳ではないのです。
ある重大な情報を伝えにやって来ました」
「重大な情報?」
埃を払いながらハルナーフが聞き返す。
「五日後、王国中に散らばる反乱軍を壊滅させる為に、大規模な掃討作戦が決行されます」
「まぁ、それは大変だわ。
急いで皆に報せないと~」
おっとりした口調からはまったく動揺が感じられないが、ハルナーフは小さな角笛を取り出すと空に向かって吹き鳴らした。
それを合図に続々と反乱軍の面々が屋外に集結する。
「リーダー、何事だい?」
ある者は槍を片手にG達を威嚇し、またある者は屋根の上から弓で狙いを定めている。
その数、ざっと二百人あまり。
女子供から年寄りまで、全員が反乱軍の戦力だ。
「こんな大人数。
どっから沸いて出たにゃ?!」
「この村には地下空間があるんですよ。
おーい、皆。
敵じゃない、ジークだよー!」
反乱軍の面々がざわめき始める。
「おい、ありゃ確かにジークだぞ」
「良かった。あいつ元気そうだな」
「よし、野郎共。
やっちまえー!」
「ええっ?!」
襲い掛かる弓矢と刃を右に左にかわすG。
統率の取れた二百人の波状攻撃は、千人の軍隊にも匹敵しようかと言う勢いだ。
「なんでネム達、攻撃されてるにゃあっ?!」
「こ、これが彼ら流の歓迎の仕方なんですよ。
ほら、猫さん。
ぼさっとしてると死にますよ」
「こ、こんな物騒な村、大嫌いにゃ~~‼」
村内を縦横無尽に走り回り、Gとネムネムが村人達から次々と武器を取り上げ無力化していく。
最後の一人の短剣を取り上げた時、村中から拍手と喝采が沸き起こった。
「やっぱりジークは強いや!」
「ほらよ、ジーク。
うちの果樹園で取れた林檎だ」
「そっちの姉ちゃんもいい動きしてたなぁ。
どうだ、今晩一緒に呑まねえか?」
「おい、トマス。
ジェシカに言いつけるぞ」
「げっ?!
お前は俺を殺す気か!」
和気藹々とはしゃぐ村人達の中心で、ハルナーフが声を張り上げた。
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