70 / 102
雨の夜の出来事
68
しおりを挟む
…知っているというより、記憶があると言った方が正確かもしれない。
ノアールは、二人にあった出来事を誰にも話していない。
ユリウスもきっとそうだ。
記憶にあるだけの事を、俺が語ることは憚られる。
「…もうよい。仮にノアが知っているとしても、それが事実かどうか妾たちには今更確認のしようがないであろう。」
「…そうですね。つい知りたがる癖は直さないと。ただ、子を宿せる王子が王族にだけ現れるのは、きっとその事に関係していると憶測せざるを得ません。憶測の域は超えませんがね。」
ノアールとユリウスにあった出来事について、追求されなかったことにほっとする。
「…ひー、ふー、みー…」
六妃が立ち上がると、唐突に数え始める。
「なに?」
「何を数えているの?」
母様たちが不審がっている。
…まさかだけど。
「…十人あるよ。同じある!」
え、今更?
数えなくても分かるだろ…
皆んな、きっとそう思っているはずだ。
「…そうじゃな。十人…。不思議なものじゃ。十人の女子たちは、ここで何を思って過ごしていたのだろうな…。」
一妃がぼそっと呟く。
「…ノアールは、」
ノアールは彼女たちのことをとても大切に思っていた。
ユリウスへの想いとは別のところで、彼女たちの存在に救われていた。
「…彼女たちがいたから、子を産むことができた。だから、とても感謝してる。」
この国で初めて子を産んだ王子は、ノアールだ。
閉ざされた後宮の奥深く、この部屋で十人の女たちに見守られながら。
皆が部屋を出払い、一人寝台に寝転ぶとユリウスの事を考える。
こんな雨の日に牢に入れられているなんて。
明日には出してもらえるだろうか。
父さんはあの日からここを訪れることはない。
早く出して欲しいという思いと、牢から出たらまた二度と会えなくなるような気がして、どこにも行かせたくないという複雑な思いのまま夜を過ごす。
窓に叩きつける雨音を聴きながら目を閉じていると、雨音の中にはいつしか賑やかな宴の音が混ざり合う。
ああこれは、ノアールの記憶だ。
長く続いた戦闘が終わりを迎え、勝利を祝う宴の晩。
王宮も後宮もまだ存在しなかった時代。
その日は街中が朝から湧いて、ノアールの家では戦いに参加した騎士やその家族を労う宴が準備された。
張り詰めていた緊張が解け、皆よく飲みよく食べよく笑い、賑やかな声が一晩中家の中に響いていた。
「ユリウス、戦いは終わったんだ。お前もそんな顔をしてないで、今日ばかりはもっと寛いだらいいじゃないか。」
酒の勢いで皆無礼講の中、ユリウスだけはいつもと変わらない様子でノアールの側に控えている。
「これでも充分に楽しんでいるつもりですが…」
「そうなのか?そうは見えないが。ほら、酒をついでやるから飲め。」
「いえ、酒は…」
「少しぐらいいいだろう。正直お前がいなければ、難しい戦いだった。感謝してるんだ。少しぐらい労わせてくれ。」
ノアールが注ぐ酒をユリウスはすいすいと口に入れていく。
「なんだ、お前飲める口なのか?」
「まあ、そうですね。それなりに。ノアール様よりは…。」
ニヤリと笑うユリウスに、ノアールは負けじと酒を口にしていく。
身体が熱い。
俺はまだ成人を迎えていないので酒を飲んだことはないのに、こうしている今も酔ったように熱っぽい。
ばたんと寝返りをうつと、掛け布はだらりと床に落ちた。
二人だけで酒を酌み交わしていても、誰も不思議に思う様子はない。
戦闘の間、ずっとユリウスはノアールに付き従っていた。
戦闘中も、戦闘外でも。
その献身ぶりは有名で、ノアールがそんなユリウスのことを殊更に信頼していたことは周知の事実だ。
「ノアール様!建国されたら、早くに妃を娶らねば!」
騎士の誰かが声を上げると、そうだそうだと粋狂たちがこぞって囃し立てる。
「早くにお世継ぎを!」
いつも父から言われていることだ。
戦闘が終わった今、誰しもがそれを望んでいる。
「ユリウス殿もうちの娘などいかがですか?」
「いや、何を言う!それならうちの娘に!」
娘たちが頬を染めて父親にやめてくれとすがっているが、その顔は満更でもない。
ああ、もやもやする。飲み過ぎたのかもしれない。
娘たちは頬に手を当ててちらちらとユリウスに視線を送っている。
…羨ましい。
あんな風に好意を隠す必要もない娘たちを、羨ましく思う。
何処にも行き場がないこの想いは、永遠に日の目を見ることはない。
同性婚は禁じられている。
この地に古くから存在する神は、同性同士の交わりを固く禁じている。
教えに反した者たちが罰せられる姿を何度も目にしてきた。
信じてついてきた者たちを裏切ることは出来ない。
「…ユリウス、お前はどんな娘が好みだ?」
自分の発した言葉に、ずきんと胸が痛む。
「わたしは、特には…。それよりも、少し飲み過ぎです。」
「あの長い髪の娘なんてどうだ?綺麗な娘じゃないか。」
「…ノアール様、お部屋にお連れしますから、お休みください。たいぶ酔っているようです。そのようなお姿では…」
「…酔ってなんかいないぞ。でも、まあ少し休むか。連れて行ってくれるか?」
「…ええ。歩けますか?」
「…当たり前だろ。」
ユリウスは娘たちからの視線を無視し、ふらつく俺を支えて部屋へと向かう。
いつだって優先されるのは俺だ。
そこに感じている優越感は否めない。
「部屋に戻るのか?」
二人と離れた所で飲んでいた父から声を掛けられる。あれだけ飲んでいるのに、まだ平然としている。
「申し訳ありません、父上。少しばかり酔ってしまったようで。」
「気にするな。ゆっくり休めばいい。お前はよくやってくれた。…ユリウスも無理せずに早く休んで構わないからな。」
父上も今日は機嫌がいい。
部屋までの階段がいつもより長く感じる。
「…ああ、雨が降っていたんだな。」
階下の喧騒から遠ざかると、窓に叩きつける雨音にやっと気がつく。
「…そのようですね。」
張り詰めていた何かから解放される。
ユリウスは何も言わず、力の抜けた俺の身体を後ろからぎゅっと強く支えてくれた。
ノアールは、二人にあった出来事を誰にも話していない。
ユリウスもきっとそうだ。
記憶にあるだけの事を、俺が語ることは憚られる。
「…もうよい。仮にノアが知っているとしても、それが事実かどうか妾たちには今更確認のしようがないであろう。」
「…そうですね。つい知りたがる癖は直さないと。ただ、子を宿せる王子が王族にだけ現れるのは、きっとその事に関係していると憶測せざるを得ません。憶測の域は超えませんがね。」
ノアールとユリウスにあった出来事について、追求されなかったことにほっとする。
「…ひー、ふー、みー…」
六妃が立ち上がると、唐突に数え始める。
「なに?」
「何を数えているの?」
母様たちが不審がっている。
…まさかだけど。
「…十人あるよ。同じある!」
え、今更?
数えなくても分かるだろ…
皆んな、きっとそう思っているはずだ。
「…そうじゃな。十人…。不思議なものじゃ。十人の女子たちは、ここで何を思って過ごしていたのだろうな…。」
一妃がぼそっと呟く。
「…ノアールは、」
ノアールは彼女たちのことをとても大切に思っていた。
ユリウスへの想いとは別のところで、彼女たちの存在に救われていた。
「…彼女たちがいたから、子を産むことができた。だから、とても感謝してる。」
この国で初めて子を産んだ王子は、ノアールだ。
閉ざされた後宮の奥深く、この部屋で十人の女たちに見守られながら。
皆が部屋を出払い、一人寝台に寝転ぶとユリウスの事を考える。
こんな雨の日に牢に入れられているなんて。
明日には出してもらえるだろうか。
父さんはあの日からここを訪れることはない。
早く出して欲しいという思いと、牢から出たらまた二度と会えなくなるような気がして、どこにも行かせたくないという複雑な思いのまま夜を過ごす。
窓に叩きつける雨音を聴きながら目を閉じていると、雨音の中にはいつしか賑やかな宴の音が混ざり合う。
ああこれは、ノアールの記憶だ。
長く続いた戦闘が終わりを迎え、勝利を祝う宴の晩。
王宮も後宮もまだ存在しなかった時代。
その日は街中が朝から湧いて、ノアールの家では戦いに参加した騎士やその家族を労う宴が準備された。
張り詰めていた緊張が解け、皆よく飲みよく食べよく笑い、賑やかな声が一晩中家の中に響いていた。
「ユリウス、戦いは終わったんだ。お前もそんな顔をしてないで、今日ばかりはもっと寛いだらいいじゃないか。」
酒の勢いで皆無礼講の中、ユリウスだけはいつもと変わらない様子でノアールの側に控えている。
「これでも充分に楽しんでいるつもりですが…」
「そうなのか?そうは見えないが。ほら、酒をついでやるから飲め。」
「いえ、酒は…」
「少しぐらいいいだろう。正直お前がいなければ、難しい戦いだった。感謝してるんだ。少しぐらい労わせてくれ。」
ノアールが注ぐ酒をユリウスはすいすいと口に入れていく。
「なんだ、お前飲める口なのか?」
「まあ、そうですね。それなりに。ノアール様よりは…。」
ニヤリと笑うユリウスに、ノアールは負けじと酒を口にしていく。
身体が熱い。
俺はまだ成人を迎えていないので酒を飲んだことはないのに、こうしている今も酔ったように熱っぽい。
ばたんと寝返りをうつと、掛け布はだらりと床に落ちた。
二人だけで酒を酌み交わしていても、誰も不思議に思う様子はない。
戦闘の間、ずっとユリウスはノアールに付き従っていた。
戦闘中も、戦闘外でも。
その献身ぶりは有名で、ノアールがそんなユリウスのことを殊更に信頼していたことは周知の事実だ。
「ノアール様!建国されたら、早くに妃を娶らねば!」
騎士の誰かが声を上げると、そうだそうだと粋狂たちがこぞって囃し立てる。
「早くにお世継ぎを!」
いつも父から言われていることだ。
戦闘が終わった今、誰しもがそれを望んでいる。
「ユリウス殿もうちの娘などいかがですか?」
「いや、何を言う!それならうちの娘に!」
娘たちが頬を染めて父親にやめてくれとすがっているが、その顔は満更でもない。
ああ、もやもやする。飲み過ぎたのかもしれない。
娘たちは頬に手を当ててちらちらとユリウスに視線を送っている。
…羨ましい。
あんな風に好意を隠す必要もない娘たちを、羨ましく思う。
何処にも行き場がないこの想いは、永遠に日の目を見ることはない。
同性婚は禁じられている。
この地に古くから存在する神は、同性同士の交わりを固く禁じている。
教えに反した者たちが罰せられる姿を何度も目にしてきた。
信じてついてきた者たちを裏切ることは出来ない。
「…ユリウス、お前はどんな娘が好みだ?」
自分の発した言葉に、ずきんと胸が痛む。
「わたしは、特には…。それよりも、少し飲み過ぎです。」
「あの長い髪の娘なんてどうだ?綺麗な娘じゃないか。」
「…ノアール様、お部屋にお連れしますから、お休みください。たいぶ酔っているようです。そのようなお姿では…」
「…酔ってなんかいないぞ。でも、まあ少し休むか。連れて行ってくれるか?」
「…ええ。歩けますか?」
「…当たり前だろ。」
ユリウスは娘たちからの視線を無視し、ふらつく俺を支えて部屋へと向かう。
いつだって優先されるのは俺だ。
そこに感じている優越感は否めない。
「部屋に戻るのか?」
二人と離れた所で飲んでいた父から声を掛けられる。あれだけ飲んでいるのに、まだ平然としている。
「申し訳ありません、父上。少しばかり酔ってしまったようで。」
「気にするな。ゆっくり休めばいい。お前はよくやってくれた。…ユリウスも無理せずに早く休んで構わないからな。」
父上も今日は機嫌がいい。
部屋までの階段がいつもより長く感じる。
「…ああ、雨が降っていたんだな。」
階下の喧騒から遠ざかると、窓に叩きつける雨音にやっと気がつく。
「…そのようですね。」
張り詰めていた何かから解放される。
ユリウスは何も言わず、力の抜けた俺の身体を後ろからぎゅっと強く支えてくれた。
200
あなたにおすすめの小説
ギャルゲー主人公に狙われてます
一寸光陰
BL
前世の記憶がある秋人は、ここが前世に遊んでいたギャルゲームの世界だと気づく。
自分の役割は主人公の親友ポジ
ゲームファンの自分には特等席だと大喜びするが、、、
不幸体質っすけど、大好きなボス達とずっと一緒にいられるよう頑張るっす!
タッター
BL
ボスは悲しく一人閉じ込められていた俺を助け、たくさんの仲間達に出会わせてくれた俺の大切な人だ。
自分だけでなく、他者にまでその不幸を撒き散らすような体質を持つ厄病神な俺を、みんな側に置いてくれて仲間だと笑顔を向けてくれる。とても毎日が楽しい。ずっとずっとみんなと一緒にいたい。
――だから俺はそれ以上を求めない。不幸は幸せが好きだから。この幸せが崩れてしまわないためにも。
そうやって俺は今日も仲間達――家族達の、そして大好きなボスの役に立てるように――
「頑張るっす!! ……から置いてかないで下さいっす!! 寂しいっすよ!!」
「無理。邪魔」
「ガーン!」
とした日常の中で俺達は美少年君を助けた。
「……その子、生きてるっすか?」
「……ああ」
◆◆◆
溺愛攻め
×
明るいが不幸体質を持つが故に想いを受け入れることが怖く、役に立てなければ捨てられるかもと内心怯えている受け
【完結】僕はキミ専属の魔力付与能力者
みやこ嬢
BL
【2025/01/24 完結、ファンタジーBL】
リアンはウラガヌス伯爵家の養い子。魔力がないという理由で貴族教育を受けさせてもらえないまま18の成人を迎えた。伯爵家の兄妹に良いように使われてきたリアンにとって唯一安らげる場所は月に数度訪れる孤児院だけ。その孤児院でたまに会う友人『サイ』と一緒に子どもたちと遊んでいる間は嫌なことを全て忘れられた。
ある日、リアンに魔力付与能力があることが判明する。能力を見抜いた魔法省職員ドロテアがウラガヌス伯爵家にリアンの今後について話に行くが、何故か軟禁されてしまう。ウラガヌス伯爵はリアンの能力を利用して高位貴族に娘を嫁がせようと画策していた。
そして見合いの日、リアンは初めて孤児院以外の場所で友人『サイ』に出会う。彼はレイディエーレ侯爵家の跡取り息子サイラスだったのだ。明らかな身分の違いや彼を騙す片棒を担いだ負い目からサイラスを拒絶してしまうリアン。
「君とは対等な友人だと思っていた」
素直になれない魔力付与能力者リアンと、無自覚なままリアンをそばに置こうとするサイラス。両片想い状態の二人が様々な障害を乗り越えて幸せを掴むまでの物語です。
【独占欲強め侯爵家跡取り×ワケあり魔力付与能力者】
* * *
2024/11/15 一瞬ホトラン入ってました。感謝!
【完結】双子の兄が主人公で、困る
* ゆるゆ
BL
『きらきら男は僕のモノ』公言する、ぴんくの髪の主人公な兄のせいで、見た目はそっくりだが質実剛健、ちいさなことからコツコツとな双子の弟が、兄のとばっちりで断罪されかけたり、 悪役令息からいじわるされたり 、逆ハーレムになりかけたりとか、ほんとに困る──! 伴侶(予定)いるので。……って思ってたのに……!
本編、両親にごあいさつ編、完結しました!
おまけのお話を、時々更新しています。
本編以外はぜんぶ、アルファポリスさまだけですー!
名前が * ゆるゆ になりましたー!
中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!
災厄の魔導士と呼ばれた男は、転生後静かに暮らしたいので失業勇者を紐にしている場合ではない!
椿谷あずる
BL
かつて“災厄の魔導士”と呼ばれ恐れられたゼルファス・クロードは、転生後、平穏に暮らすことだけを望んでいた。
ある日、夜の森で倒れている銀髪の勇者、リアン・アルディナを見つける。かつて自分にとどめを刺した相手だが、今は仲間から見限られ孤独だった。
平穏を乱されたくないゼルファスだったが、森に現れた魔物の襲撃により、仕方なく勇者を連れ帰ることに。
天然でのんびりした勇者と、達観し皮肉屋の魔導士。
「……いや、回復したら帰れよ」「えーっ」
平穏には程遠い、なんかゆるっとした日常のおはなし。
無能の騎士~退職させられたいので典型的な無能で最低最悪な騎士を演じます~
紫鶴
BL
早く退職させられたい!!
俺は労働が嫌いだ。玉の輿で稼ぎの良い婚約者をゲットできたのに、家族に俺には勿体なさ過ぎる!というので騎士団に入団させられて働いている。くそう、ヴィがいるから楽できると思ったのになんでだよ!!でも家族の圧力が怖いから自主退職できない!
はっ!そうだ!退職させた方が良いと思わせればいいんだ!!
なので俺は無能で最悪最低な悪徳貴族(騎士)を演じることにした。
「ベルちゃん、大好き」
「まっ!準備してないから!!ちょっとヴィ!服脱がせないでよ!!」
でろでろに主人公を溺愛している婚約者と早く退職させられたい主人公のらぶあまな話。
ーーー
ムーンライトノベルズでも連載中。
αからΩになった俺が幸せを掴むまで
なの
BL
柴田海、本名大嶋海里、21歳、今はオメガ、職業……オメガの出張風俗店勤務。
10年前、父が亡くなって新しいお義父さんと義兄貴ができた。
義兄貴は俺に優しくて、俺は大好きだった。
アルファと言われていた俺だったがある日熱を出してしまった。
義兄貴に看病されるうちにヒートのような症状が…
義兄貴と一線を超えてしまって逃げ出した。そんな海里は生きていくためにオメガの出張風俗店で働くようになった。
そんな海里が本当の幸せを掴むまで…
この俺が正ヒロインとして殿方に求愛されるわけがない!
ゆずまめ鯉
BL
五歳の頃の授業中、頭に衝撃を受けたことから、自分が、前世の妹が遊んでいた乙女ゲームの世界にいることに気づいてしまったニエル・ガルフィオン。
ニエルの外見はどこからどう見ても金髪碧眼の美少年。しかもヒロインとはくっつかないモブキャラだったので、伯爵家次男として悠々自適に暮らそうとしていた。
これなら異性にもモテると信じて疑わなかった。
ところが、正ヒロインであるイリーナと結ばれるはずのチート級メインキャラであるユージン・アイアンズが熱心に構うのは、モブで攻略対象外のニエルで……!?
ユージン・アイアンズ(19)×ニエル・ガルフィオン(19)
公爵家嫡男と伯爵家次男の同い年BLです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる