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ピンク頭のヒドイン登場。
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「なんでアタシがBクラスなのよ。光属性の魔力は貴重な筈よ。やっぱりアンタが裏から手を回してアタシを虐めるのね」
廊下で騒ぐピンクの髪にピンクの瞳をした、割とみられる顔にさすが18禁ゲームのヒロインと思える、やたらでかい胸の少女がイザベルを指刺しながら喚いているのを、シルヴィーは背中にイザベルを庇いながら、じっと見ていた。
背後のイザベルは、怯えてはいない。黙っているのは、心底呆れているからだ。
「確かに光属性は数は少ないですが、貴女位の魔力なら学園には既に数人は居ます」
ギャーギャー騒ぐピンク頭の生徒に、教師の様に冷静に対応するシルヴィー。
その玲瓏な横顔をうっとり見詰める生徒の多さに、シルヴィーはまるで気が付いていない。
「そんな筈ない。アタシは強い力を持っているの。モブのアンタなんかに判るわけ無いの」
確かにゲームのヒロインは強い光属性の魔力を持っていたが、目の前の、キンキン声で喚くピンク頭の生徒は、お粗末なくらい微弱な力しか持っていない。
ようはゲーム内の設定だけを信じ、現実世界では努力をして来なかったのだ。
この世界では魔術のレベルは、たとえ希少な属性でも鍛えなければ上がらない。
例え、どれ程希少でも使えなければ意味が無い。
「では、私の力を抑え込んでみて下さい。私以上の力があれば、学園長に掛け合ってみます」
力の差を見せつける様でやり方は悪いが、これ以上騒ぎになるのは面倒だ、と判断したシルヴィーが手を出して魔力を掌に集めた。
Bクラスの魔力は大体30前後。
Aクラスは30~70。
Sクラスは70以上だから、レベル50の魔力で作れる魔球が潰せれば、Aクラスの実力を証明する事になる。
だが、今年は入学する生徒が多い為、Aクラスが2つになり、Bクラスは実際、魔力が20未満の者達が集められた、成績不良のクラスになっており、在籍者は10名くらいしか居なかった。
ビー玉位の小さな魔球がフワリ、とシルヴィーの掌に現れた。
「こんなちゃちな魔力しかないくせして、良くSクラスだなんて言えるもんね」
ピンク頭の生徒は鼻で笑いながら、握り潰そうと掴んだ。
小さいから掌に入る筈なのに、シルヴィーが作った魔球は潰れるどころか、ピンク頭の生徒の手が全く動かせない程の硬さと重さがあった。
「もっと大きくしなさいよ。潰し辛いったら」
文句を言うからシルヴィーが指を振ってテニスボールくらいにするとピンク頭の生徒は両手で押し潰そうとしたが、全く変化しない。
その様子に、その場に居た他の生徒達がざわつき始めた。
「あの魔球、確かレベル50で習う魔球よね。Sクラスに入れる魔力があるなら、潰せないなんてありえないわ」
「それより、ロードライト伯爵令嬢は呪文さえ唱えないで出したよな。無詠唱でレベル50の魔法を使えるなんて、令嬢のレベルっていくつだ?」
「光属性の魔力って本当かしら?あの人の魔力じゃ治癒も浄化も出来なさそうよ」
否定的な言葉にピンク頭の生徒は、とうとう癇癪を起こし、魔球を投げ捨てた。
「自分が強いから特別だ、なんて思い上がってアタシを虐めるなんて、どんだけ嫌味な女なの」
それをお前が言うのかよ、と周りの者達は冷たい目でピンク頭の生徒を見るが、彼女はまるで気が付いていない。
「思い通りにならないからって、癇癪を起こすのは幼児のやる事です」
「酷いわ。今日は体調が良くないから力が出ないだけなの」
バッサリと切り捨てる様なシルヴィーの言葉に、ピンク頭の生徒はとうとう泣き出した。
普通、女の子が目の前で泣き出したらだいたいは慌てるものだが、嘘泣きであると解っているシルヴィーはまるで動じない。
「では、冬のクラス査定の試験には万全の状態で挑んでください」
「それがいいね。試験に緊張して本領発揮出来なかった生徒への救済措置でもあるからね」
いつの間にかシルヴィーの横にパトリック達が立っており、仮面のようににこやかに笑うが、兄のウィリアム同様、目は笑っていなかった。
「シルヴィー様、お久しぶりです。私、共に学べるこの日を心待ちにしておりましたの」
シンシアは、本当に嬉しそうにシルヴィーに微笑みかけ、さり気なくシルヴィーの手を取った。
「パトリック第二王子殿下、シンシア王女殿下お久しぶりです」
プライベートでは敬称無しで名前を呼んで欲しい、と言われているが多くの学生がいる此処では当然のように彼らの身分を敬称として呼んだ。
「やだなぁ、シルヴィー嬢。貴女は兄上の参謀なのだから、僕の事を殿下付きで呼ぶのはやめて欲しいな」
嘘泣きをしていたピンク頭が、ガバッと顔を上げた。涙の跡などどこにも無いが、まるで気にしていない様だ。
「そうですわ。私の命の恩人でもあるのだから、私の事も敬称なしで呼んで下さいませ」
「なんでファーストのイベントクリアしちゃってんのよ」
シンシアの言葉を遮って怒鳴るピンク頭を、パトリックが冷たい目で見据える。
「君、シンシアが話しているのに遮るなんて、何様だ?一応男爵令嬢なら貴族の礼儀くらいは身に付けたまえ」
「煩いわよ。モブのくせして偉そうにしないで。此処はヒロインの、アタシだけが幸せになるゲームの世界なんだから」
本人はそう信じている様だが、現実は残酷だ。
学園内だからスルーされるが、他では不敬罪で投獄されても文句すら言えない。
「ふーん、アレキサンド王国、第二王子の僕に随分と偉そうな事を」
パトリックから噴き出す絶対零度の空気に、周りの者達が凍り付いている。
「パトリック殿下、学園内では一応平等を謳ってます」
フォローはしないが、規則では学生の内は身分は平等である事をシルヴィーが言うと、パトリックはクスッと笑う。
「そうだったね。じゃあ、言い換えて。上級生に対しての礼儀を守れない、グズの落ちこぼれのくせしてって所かな」
「妥当ですね」
どんどんパトリックの言葉が辛辣になっていく気がするが、上級生に対しては礼儀を守る、と言う規則があるから批判はしない。
廊下で騒ぐピンクの髪にピンクの瞳をした、割とみられる顔にさすが18禁ゲームのヒロインと思える、やたらでかい胸の少女がイザベルを指刺しながら喚いているのを、シルヴィーは背中にイザベルを庇いながら、じっと見ていた。
背後のイザベルは、怯えてはいない。黙っているのは、心底呆れているからだ。
「確かに光属性は数は少ないですが、貴女位の魔力なら学園には既に数人は居ます」
ギャーギャー騒ぐピンク頭の生徒に、教師の様に冷静に対応するシルヴィー。
その玲瓏な横顔をうっとり見詰める生徒の多さに、シルヴィーはまるで気が付いていない。
「そんな筈ない。アタシは強い力を持っているの。モブのアンタなんかに判るわけ無いの」
確かにゲームのヒロインは強い光属性の魔力を持っていたが、目の前の、キンキン声で喚くピンク頭の生徒は、お粗末なくらい微弱な力しか持っていない。
ようはゲーム内の設定だけを信じ、現実世界では努力をして来なかったのだ。
この世界では魔術のレベルは、たとえ希少な属性でも鍛えなければ上がらない。
例え、どれ程希少でも使えなければ意味が無い。
「では、私の力を抑え込んでみて下さい。私以上の力があれば、学園長に掛け合ってみます」
力の差を見せつける様でやり方は悪いが、これ以上騒ぎになるのは面倒だ、と判断したシルヴィーが手を出して魔力を掌に集めた。
Bクラスの魔力は大体30前後。
Aクラスは30~70。
Sクラスは70以上だから、レベル50の魔力で作れる魔球が潰せれば、Aクラスの実力を証明する事になる。
だが、今年は入学する生徒が多い為、Aクラスが2つになり、Bクラスは実際、魔力が20未満の者達が集められた、成績不良のクラスになっており、在籍者は10名くらいしか居なかった。
ビー玉位の小さな魔球がフワリ、とシルヴィーの掌に現れた。
「こんなちゃちな魔力しかないくせして、良くSクラスだなんて言えるもんね」
ピンク頭の生徒は鼻で笑いながら、握り潰そうと掴んだ。
小さいから掌に入る筈なのに、シルヴィーが作った魔球は潰れるどころか、ピンク頭の生徒の手が全く動かせない程の硬さと重さがあった。
「もっと大きくしなさいよ。潰し辛いったら」
文句を言うからシルヴィーが指を振ってテニスボールくらいにするとピンク頭の生徒は両手で押し潰そうとしたが、全く変化しない。
その様子に、その場に居た他の生徒達がざわつき始めた。
「あの魔球、確かレベル50で習う魔球よね。Sクラスに入れる魔力があるなら、潰せないなんてありえないわ」
「それより、ロードライト伯爵令嬢は呪文さえ唱えないで出したよな。無詠唱でレベル50の魔法を使えるなんて、令嬢のレベルっていくつだ?」
「光属性の魔力って本当かしら?あの人の魔力じゃ治癒も浄化も出来なさそうよ」
否定的な言葉にピンク頭の生徒は、とうとう癇癪を起こし、魔球を投げ捨てた。
「自分が強いから特別だ、なんて思い上がってアタシを虐めるなんて、どんだけ嫌味な女なの」
それをお前が言うのかよ、と周りの者達は冷たい目でピンク頭の生徒を見るが、彼女はまるで気が付いていない。
「思い通りにならないからって、癇癪を起こすのは幼児のやる事です」
「酷いわ。今日は体調が良くないから力が出ないだけなの」
バッサリと切り捨てる様なシルヴィーの言葉に、ピンク頭の生徒はとうとう泣き出した。
普通、女の子が目の前で泣き出したらだいたいは慌てるものだが、嘘泣きであると解っているシルヴィーはまるで動じない。
「では、冬のクラス査定の試験には万全の状態で挑んでください」
「それがいいね。試験に緊張して本領発揮出来なかった生徒への救済措置でもあるからね」
いつの間にかシルヴィーの横にパトリック達が立っており、仮面のようににこやかに笑うが、兄のウィリアム同様、目は笑っていなかった。
「シルヴィー様、お久しぶりです。私、共に学べるこの日を心待ちにしておりましたの」
シンシアは、本当に嬉しそうにシルヴィーに微笑みかけ、さり気なくシルヴィーの手を取った。
「パトリック第二王子殿下、シンシア王女殿下お久しぶりです」
プライベートでは敬称無しで名前を呼んで欲しい、と言われているが多くの学生がいる此処では当然のように彼らの身分を敬称として呼んだ。
「やだなぁ、シルヴィー嬢。貴女は兄上の参謀なのだから、僕の事を殿下付きで呼ぶのはやめて欲しいな」
嘘泣きをしていたピンク頭が、ガバッと顔を上げた。涙の跡などどこにも無いが、まるで気にしていない様だ。
「そうですわ。私の命の恩人でもあるのだから、私の事も敬称なしで呼んで下さいませ」
「なんでファーストのイベントクリアしちゃってんのよ」
シンシアの言葉を遮って怒鳴るピンク頭を、パトリックが冷たい目で見据える。
「君、シンシアが話しているのに遮るなんて、何様だ?一応男爵令嬢なら貴族の礼儀くらいは身に付けたまえ」
「煩いわよ。モブのくせして偉そうにしないで。此処はヒロインの、アタシだけが幸せになるゲームの世界なんだから」
本人はそう信じている様だが、現実は残酷だ。
学園内だからスルーされるが、他では不敬罪で投獄されても文句すら言えない。
「ふーん、アレキサンド王国、第二王子の僕に随分と偉そうな事を」
パトリックから噴き出す絶対零度の空気に、周りの者達が凍り付いている。
「パトリック殿下、学園内では一応平等を謳ってます」
フォローはしないが、規則では学生の内は身分は平等である事をシルヴィーが言うと、パトリックはクスッと笑う。
「そうだったね。じゃあ、言い換えて。上級生に対しての礼儀を守れない、グズの落ちこぼれのくせしてって所かな」
「妥当ですね」
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