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第一章.惚れ薬を飲んだ男
11.私が知らない彼の姿(後編)
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村にいた頃のルーカスはどちらかと言うと、体を使うことよりも頭の良さが際立っていた。
それに、そんなに運動神経は良くなかったのに……。
一体どれだけ血の滲むような努力を積んできたのだろう。
「…そんなに凄い人が、簡単に騎士団を辞める事が出来たのですか?」
しかも最年少で皇室直属騎士団に入団したのなら、それなりに注目もされていたはず…。
実力があるなら皇室が手放すはずが無いと、普通なら思うのだけど。
「それが出来たんだよね。なんせ彼は命令違反の常習犯だったからね。団長の待機命令を無視してよく突っ走っていたよ。団長はそんな彼の扱いにいつも困っていたよ」
…さすがルーカス。戦地でもせっかちな所はブレなかったのね。
「でも、彼の判断はいつも迅速で正しかったよ。その判断に命を救われた仲間は多い…だから彼が騎士団を辞めた後も慕うやつは多いんだよ。私もその一人だしね」
…そうだったんだ。
私はルーカスが村を去った後、寂しさから家に閉じこもり気味になっていた。
彼と過ごした日々を思い出す事も辛くて、忘れようと思った時期もあった。
だけど、そんな風に私が過ごしている時、彼はいつ死んでもおかしくない過酷な地で戦っていた。
そしてたくさんの人達の命を救っていた…。
私は彼の無事を祈る事すらしていなかったというのに…。
でも、私は本当に何も知らなかったから。
……いや、知ろうとしなかったんだ。
「そんな彼の事だから、男爵の地位を得た時には、さっさと村で待たせてる女性と結婚すると思ってたんだ。彼が村を出る時、思いを綴った手紙を残して離れ離れになった女の子とね」
……手紙?
ルーカスは村を出る時に、誰かに手紙を渡していたの?
その人が、ルーカスが大切に思っていた人?
「ねえ、君なんでしょ?彼が待たせてた女の子って」
「……え?」
さも当たり前の様に言われ、戸惑う私をジルさんは不思議そうに見つめた。
「あれ?だって彼がいつも持ち歩いている飴玉。あれって君の瞳の色をしているよね?」
ジルさんは身を乗り出し、私の瞳を覗き込む様に見つめた。
飴玉?ルーカスがくれた、あのメロン味の飴玉のこと?
「彼はいつもその飴玉を愛しそうに見つめていたよ。ちょうだいって言っても絶対くれなかったしね。いつだったか、気になってこっそり拝借した時には本気で殺されかけたよ。あの時の恐怖は今思い出しても震えるなぁ…」
ジルさんは苦笑いしながらも、その時を思い出すように身震いした。
「だから君の瞳を見た時に、その理由が分かったんだよ。彼はどんな時でも、君の事を想っていたんだね」
そう話すジルさんは、ルーカスの想い人が私だと信じて疑っていないようだ。
だけど……
「それは多分、私ではありません。私はルーカスから手紙を貰ったことなんてないから」
「え…?」
「あと、私と同じ様に緑色の瞳を持つ人は、もう1人いるので…」
私の言葉に、ジルさんは信じられない様子で呆気に取られている。
「え…?でもさっきのルーカスの私に対する態度は、どう見ても嫉妬だよね?」
「えっと…それはちょっと事情があって…」
惚れ薬の事、この人に話しても良いのだろうか?
私はテーブルに置かれたティーカップを両手で持ち、口元へ近づけた。
その様子を見ていたジルさんは、何かに気付いた様に眉を上げた。
「おや?エリーゼ嬢…もしかして君は左手が不自由なのかい?」
その言葉に私はドキリとして、持っていたティーカップが揺れた。
零さない様にと両手でティーカップを持つのは私の癖でもある。
だけどその仕草だけで左手の事に気付くなんて…それだけ洞察力が鋭いのだろうか。
ルーカスの話をたくさん聞かせてもらったこともあって、私もこの傷のことをジルさんに話しても良い気がした。
出会ったばかりで、少ししか会話もしていないけど、何となくこの人は信頼しても良い気がする。
緊張して乾いていた喉を紅茶で潤し、私は深呼吸した後、俯いたままゆっくりと話し始めた。
「私達が12歳の頃の話ですが、ルーカスと2人でいる時に野生の狼と遭遇した事があるんです。襲いかかってき狼からルーカスを助けようと彼を突き飛ばした時、この左手の小指に噛みつかれて……。だけど今は痛みも無くて、そんなに不自由はしていません」
私は持っていたティーカップを置き、右手で左手を握った。
「ルーカスはこの傷を自分のせいだと、ずっと気にしているんです。…彼が私に対して優しいのは、この傷のせいでもあるんです…」
私が話す間、ジルさんは黙って聞いてくれていた。
なんとなく顔が合わせずらく、俯いたまま話したので、その表情は伺えない。
「へえ!すごいじゃないか!あのルーカスを君が守ったのかい?」
思いがけない言葉に、ずっと俯いていた私が顔を上げると、ジルさんは感心する様に私を見つめていた。
「あ…はい…」
「じゃあその左手の傷は君がルーカスを守った証だね。そう誰でも出来る事じゃないよ」
ジルさんは優しい眼差しを私に向け、この傷を称えてくれた。
その言葉に、私は胸がジワジワと熱くなってくるのを感じた。
私にとってはこの傷は、良い思い出とは言えなかった。
狼に襲われた恐怖、小指を食いちぎられた時の痛み…そして……ルーカスとの別れ。
それらを連想させるから、あまり気にしないようにしてきたけど…。
ジルさんが言ってくれた、ルーカスを守った証…そう思うと、この傷を誇らしく思えた。
「私も数多く経験した修羅場の中で、多くの傷を体に受けてきたよ。だけど、どれも私にとってはこの国の騎士として戦った誇りでもあるんだ」
ジルさんは右腕の袖を捲りあげた。そこには肘から手首にかけ、一筋の傷跡が残されていた。
「この傷は鬼神と呼ばれた敵国の将軍との戦いで受けた傷なんだ。かなり手強かったけど、ルーカスの援護もあって2人がかりで討ち取る事が出来たんだよ。あ、ちなみにこっちは騎士団長を守った時の傷でね、これを見せると今でも飯を奢ってくれるんだよ。あとね…」
体のあちこちにある傷跡を見せながら、楽しそうに自分の武勇伝を語るジルさんを見ていると、なんだか私も左手の傷を見てもらいたくなった。
皆から同情され、誰からも触れられる事の無いこの傷を、ジルさんならきっと笑いながら褒めてくれるかもしれないと、期待してしまった。
今はルーカスもいないし、少しだけならいいかな。
私は少し緊張しながら左手の手袋を慎重に外した…。
それに気付いたジルさんは興味深そうに私の左手に目を向けた。
その時だった。
「エリーゼ…?」
その声にハッとして、いつの間にか開いていた扉の方へ顔を向けた。
そこには見覚えのある表情を浮かべたルーカスが佇んでいた。
その瞬間、私はこの手袋を外してしまった事を、心の底から後悔した。
6年前、彼が私の左手の傷を初めて見た時。
あの時の彼は、今と同じ顔をしていた。
絶望した様な、酷く傷付き悲しみに歪む表情を…。
だから私はあの日から手袋を着け始めた。
彼のそんな顔を二度と見たくはなかったから……。
それに、そんなに運動神経は良くなかったのに……。
一体どれだけ血の滲むような努力を積んできたのだろう。
「…そんなに凄い人が、簡単に騎士団を辞める事が出来たのですか?」
しかも最年少で皇室直属騎士団に入団したのなら、それなりに注目もされていたはず…。
実力があるなら皇室が手放すはずが無いと、普通なら思うのだけど。
「それが出来たんだよね。なんせ彼は命令違反の常習犯だったからね。団長の待機命令を無視してよく突っ走っていたよ。団長はそんな彼の扱いにいつも困っていたよ」
…さすがルーカス。戦地でもせっかちな所はブレなかったのね。
「でも、彼の判断はいつも迅速で正しかったよ。その判断に命を救われた仲間は多い…だから彼が騎士団を辞めた後も慕うやつは多いんだよ。私もその一人だしね」
…そうだったんだ。
私はルーカスが村を去った後、寂しさから家に閉じこもり気味になっていた。
彼と過ごした日々を思い出す事も辛くて、忘れようと思った時期もあった。
だけど、そんな風に私が過ごしている時、彼はいつ死んでもおかしくない過酷な地で戦っていた。
そしてたくさんの人達の命を救っていた…。
私は彼の無事を祈る事すらしていなかったというのに…。
でも、私は本当に何も知らなかったから。
……いや、知ろうとしなかったんだ。
「そんな彼の事だから、男爵の地位を得た時には、さっさと村で待たせてる女性と結婚すると思ってたんだ。彼が村を出る時、思いを綴った手紙を残して離れ離れになった女の子とね」
……手紙?
ルーカスは村を出る時に、誰かに手紙を渡していたの?
その人が、ルーカスが大切に思っていた人?
「ねえ、君なんでしょ?彼が待たせてた女の子って」
「……え?」
さも当たり前の様に言われ、戸惑う私をジルさんは不思議そうに見つめた。
「あれ?だって彼がいつも持ち歩いている飴玉。あれって君の瞳の色をしているよね?」
ジルさんは身を乗り出し、私の瞳を覗き込む様に見つめた。
飴玉?ルーカスがくれた、あのメロン味の飴玉のこと?
「彼はいつもその飴玉を愛しそうに見つめていたよ。ちょうだいって言っても絶対くれなかったしね。いつだったか、気になってこっそり拝借した時には本気で殺されかけたよ。あの時の恐怖は今思い出しても震えるなぁ…」
ジルさんは苦笑いしながらも、その時を思い出すように身震いした。
「だから君の瞳を見た時に、その理由が分かったんだよ。彼はどんな時でも、君の事を想っていたんだね」
そう話すジルさんは、ルーカスの想い人が私だと信じて疑っていないようだ。
だけど……
「それは多分、私ではありません。私はルーカスから手紙を貰ったことなんてないから」
「え…?」
「あと、私と同じ様に緑色の瞳を持つ人は、もう1人いるので…」
私の言葉に、ジルさんは信じられない様子で呆気に取られている。
「え…?でもさっきのルーカスの私に対する態度は、どう見ても嫉妬だよね?」
「えっと…それはちょっと事情があって…」
惚れ薬の事、この人に話しても良いのだろうか?
私はテーブルに置かれたティーカップを両手で持ち、口元へ近づけた。
その様子を見ていたジルさんは、何かに気付いた様に眉を上げた。
「おや?エリーゼ嬢…もしかして君は左手が不自由なのかい?」
その言葉に私はドキリとして、持っていたティーカップが揺れた。
零さない様にと両手でティーカップを持つのは私の癖でもある。
だけどその仕草だけで左手の事に気付くなんて…それだけ洞察力が鋭いのだろうか。
ルーカスの話をたくさん聞かせてもらったこともあって、私もこの傷のことをジルさんに話しても良い気がした。
出会ったばかりで、少ししか会話もしていないけど、何となくこの人は信頼しても良い気がする。
緊張して乾いていた喉を紅茶で潤し、私は深呼吸した後、俯いたままゆっくりと話し始めた。
「私達が12歳の頃の話ですが、ルーカスと2人でいる時に野生の狼と遭遇した事があるんです。襲いかかってき狼からルーカスを助けようと彼を突き飛ばした時、この左手の小指に噛みつかれて……。だけど今は痛みも無くて、そんなに不自由はしていません」
私は持っていたティーカップを置き、右手で左手を握った。
「ルーカスはこの傷を自分のせいだと、ずっと気にしているんです。…彼が私に対して優しいのは、この傷のせいでもあるんです…」
私が話す間、ジルさんは黙って聞いてくれていた。
なんとなく顔が合わせずらく、俯いたまま話したので、その表情は伺えない。
「へえ!すごいじゃないか!あのルーカスを君が守ったのかい?」
思いがけない言葉に、ずっと俯いていた私が顔を上げると、ジルさんは感心する様に私を見つめていた。
「あ…はい…」
「じゃあその左手の傷は君がルーカスを守った証だね。そう誰でも出来る事じゃないよ」
ジルさんは優しい眼差しを私に向け、この傷を称えてくれた。
その言葉に、私は胸がジワジワと熱くなってくるのを感じた。
私にとってはこの傷は、良い思い出とは言えなかった。
狼に襲われた恐怖、小指を食いちぎられた時の痛み…そして……ルーカスとの別れ。
それらを連想させるから、あまり気にしないようにしてきたけど…。
ジルさんが言ってくれた、ルーカスを守った証…そう思うと、この傷を誇らしく思えた。
「私も数多く経験した修羅場の中で、多くの傷を体に受けてきたよ。だけど、どれも私にとってはこの国の騎士として戦った誇りでもあるんだ」
ジルさんは右腕の袖を捲りあげた。そこには肘から手首にかけ、一筋の傷跡が残されていた。
「この傷は鬼神と呼ばれた敵国の将軍との戦いで受けた傷なんだ。かなり手強かったけど、ルーカスの援護もあって2人がかりで討ち取る事が出来たんだよ。あ、ちなみにこっちは騎士団長を守った時の傷でね、これを見せると今でも飯を奢ってくれるんだよ。あとね…」
体のあちこちにある傷跡を見せながら、楽しそうに自分の武勇伝を語るジルさんを見ていると、なんだか私も左手の傷を見てもらいたくなった。
皆から同情され、誰からも触れられる事の無いこの傷を、ジルさんならきっと笑いながら褒めてくれるかもしれないと、期待してしまった。
今はルーカスもいないし、少しだけならいいかな。
私は少し緊張しながら左手の手袋を慎重に外した…。
それに気付いたジルさんは興味深そうに私の左手に目を向けた。
その時だった。
「エリーゼ…?」
その声にハッとして、いつの間にか開いていた扉の方へ顔を向けた。
そこには見覚えのある表情を浮かべたルーカスが佇んでいた。
その瞬間、私はこの手袋を外してしまった事を、心の底から後悔した。
6年前、彼が私の左手の傷を初めて見た時。
あの時の彼は、今と同じ顔をしていた。
絶望した様な、酷く傷付き悲しみに歪む表情を…。
だから私はあの日から手袋を着け始めた。
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