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三章
37.魔の森
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「コンコーンッ!リョカー、居るー?迎えに来たよー」
レビアの声が聞こえたので急いで身支度を整え扉を開ける
ガチャッ
「ごめんお待たせ!」
「んーん、大丈夫だよー、最初図書館に迎えに行こうかと思ったけど、なんか家にいるのを見たって人が何人かいたから家の方に来たんだー、来て正解だったよー」
「デリーあたりにでも知らせとけばよかったな、悪いレビア」
「気にしないでー!それよりもう出発しようかー忘れ物とかないー?」
「うん、大丈夫だ、じゃあスイそう言うことだから帰りがどのくらいになるかは分からないけど留守の間この家よろしくなー!」
「ああ、気にしないで行っておいで、気を付けてね」
そう言って俺のおでこにキスをするスイ
「勝手に何をする!」
「これから何日か会えないと考えたら思わず」
よよよ、と泣き真似をするスイ
するとレビアが俺のおでこを洋服の裾で激しく擦り出した
「痛い痛い痛い!なに!?やめてレビア!」
突然のことにびっくりする俺
「リョカのおでこが汚れたからちゃんと綺麗にしておいたよー、リョカ、俺偉いでしょー?」
そう言って笑うレビア
取り敢えず偉い偉いと言っておくとするか
「偉い、ありがとう」
俺はレビアの頭をついでに撫でる
「んふふー」
なんだか満足したみたいだ、良かったー
これ以上二人が喧嘩しないようにさっさと出発するか
「じゃあレビア、準備もできたし行こう!行ってきます!スイ」
「行ってらっしゃい」
そう言って俺達を壁にもたれて見送るスイ
俺がいない間に無事黒歴史を作ってくれることを祈ろう、ウッシッシッ
「さてー、集合場所が魔の森の入り口だから歩いていくよー」
「了解」
そう言って俺とレビアは魔の森に向けて歩き出す
「どう?この3日でこの間言ってた魔法陣の研究は進んだ?」
「それが聞いてくれよ!ものすごく難しくてさー、最終的にはイメージという名の力技で魔法陣組み立てようと思ってさ!あ、一応これが魔法陣の設計図なんだけど見る?」
「うんー、見てみるー」
俺はインベントリから設計図を何枚か取り出しレビアに渡す
それを受け取ったレビアがしばらく設計図とにらめっこすると口を開き、おそるおそる話しかけてきた。
「リ、リョカー、この魔法陣本当に発動する事ができるのー?」
「分からないな、瘴気の濃度にもよると思う、でも魔道具とかじゃなくて魔法陣だから万が一にも故障して使えなくなった、なんて事は起こらないと思う。」
「じゃあ結局のところ森を見てみないと分からないんだぁ?」
「そゆこと!」
そうこう話しているうちに魔の森の入り口に着いた
こちらに気がついた第一王子のコール・アロール殿下が走ってくる。
「ユリアシス先生!リョカ先生!道中何事もなかったですか?」
「ええー、大丈夫でしたよー」
「私も大丈夫でした、本日はよろしくお願いいたします」
俺は軽く頭を下げる
「良かった、では今日の予定を確認しましょう」
その言葉に俺とレビアは首を縦に振って頷く。
「こちらのテントに来て下さい」
第一王子の後をついて行くとテントの中には知らない二人が待機していた。
誰だろう?
そう疑問に思っていると第一王子が紹介をしてくれた。
「ユリアシス先生、リョカ先生、こちら今回の魔の森の調査に参加してくれる騎士団長のナダル・ラシータ殿と魔術師団長のタジェ・マジスター殿だ。そしてこちらがアロール学園の実技担当の先生であるレビア・ユリアシス先生と助手であるリョカ先生だ」
「ご紹介に預かりましたー、レビア・ユリアシスです、どうぞよろしくお願いしますー」
「リョカと申します、よろしくお願いいたします。」
俺とレビアは軽く頭を下げる
「ああ、あなた方が例の...この度は息子達が世話になりました。あのままで取り返しのつかないことになっていたと思います。それにまさか魅了魔法を見抜けるとは、素晴らしい目をお持ちです。」
と魔術師団長が感謝と興味の視線を向けてくる
「私の息子も世話になりました。お陰で廃嫡せずにすみました、なんとお礼を言っていいのか、本当にありがとうございます」
そう言って今度は騎士団長が頭を下げてくる
「いえ、私達はやるべきことをやっただけですのでお気になさらず。ね、レビア」
「そうですよー、気になさらないでくださいー」
「さて!挨拶もすみましたね!では改めて今回の魔の森の調査についてですが」
そういうと第一王子が魔の森の地図をバサリと広げる
「浅いところから最深部までで、レベルC、レベルB、レベルAと危険度があります因みにレベルAが最深部です。今日はこのレベルCの区域まで調査してみたいと思います。それでリョカ先生の判断をあおぎたいのですが...どうでしょう?」
「ふむ、いいと思います、俺が設計した魔法陣がどの程度の瘴気なら機能するのかも気になりますし。」
「魔法陣...?まさかそれはオリジナルですか!?」
ギランと目の色を変えて俺を見てきたのは魔術師団長だ。
「ええ、この理論であっていればおそらくちゃんと機能するはずです、あとは実際に瘴気の濃度を見てみなければ何とも...」
「少し見せてもらっても!?」
「良いですよ」
俺はインベントリから魔法陣の設計図を何枚か取り出して魔術師団長に渡した
「こっ、これは...!」
レビアの声が聞こえたので急いで身支度を整え扉を開ける
ガチャッ
「ごめんお待たせ!」
「んーん、大丈夫だよー、最初図書館に迎えに行こうかと思ったけど、なんか家にいるのを見たって人が何人かいたから家の方に来たんだー、来て正解だったよー」
「デリーあたりにでも知らせとけばよかったな、悪いレビア」
「気にしないでー!それよりもう出発しようかー忘れ物とかないー?」
「うん、大丈夫だ、じゃあスイそう言うことだから帰りがどのくらいになるかは分からないけど留守の間この家よろしくなー!」
「ああ、気にしないで行っておいで、気を付けてね」
そう言って俺のおでこにキスをするスイ
「勝手に何をする!」
「これから何日か会えないと考えたら思わず」
よよよ、と泣き真似をするスイ
するとレビアが俺のおでこを洋服の裾で激しく擦り出した
「痛い痛い痛い!なに!?やめてレビア!」
突然のことにびっくりする俺
「リョカのおでこが汚れたからちゃんと綺麗にしておいたよー、リョカ、俺偉いでしょー?」
そう言って笑うレビア
取り敢えず偉い偉いと言っておくとするか
「偉い、ありがとう」
俺はレビアの頭をついでに撫でる
「んふふー」
なんだか満足したみたいだ、良かったー
これ以上二人が喧嘩しないようにさっさと出発するか
「じゃあレビア、準備もできたし行こう!行ってきます!スイ」
「行ってらっしゃい」
そう言って俺達を壁にもたれて見送るスイ
俺がいない間に無事黒歴史を作ってくれることを祈ろう、ウッシッシッ
「さてー、集合場所が魔の森の入り口だから歩いていくよー」
「了解」
そう言って俺とレビアは魔の森に向けて歩き出す
「どう?この3日でこの間言ってた魔法陣の研究は進んだ?」
「それが聞いてくれよ!ものすごく難しくてさー、最終的にはイメージという名の力技で魔法陣組み立てようと思ってさ!あ、一応これが魔法陣の設計図なんだけど見る?」
「うんー、見てみるー」
俺はインベントリから設計図を何枚か取り出しレビアに渡す
それを受け取ったレビアがしばらく設計図とにらめっこすると口を開き、おそるおそる話しかけてきた。
「リ、リョカー、この魔法陣本当に発動する事ができるのー?」
「分からないな、瘴気の濃度にもよると思う、でも魔道具とかじゃなくて魔法陣だから万が一にも故障して使えなくなった、なんて事は起こらないと思う。」
「じゃあ結局のところ森を見てみないと分からないんだぁ?」
「そゆこと!」
そうこう話しているうちに魔の森の入り口に着いた
こちらに気がついた第一王子のコール・アロール殿下が走ってくる。
「ユリアシス先生!リョカ先生!道中何事もなかったですか?」
「ええー、大丈夫でしたよー」
「私も大丈夫でした、本日はよろしくお願いいたします」
俺は軽く頭を下げる
「良かった、では今日の予定を確認しましょう」
その言葉に俺とレビアは首を縦に振って頷く。
「こちらのテントに来て下さい」
第一王子の後をついて行くとテントの中には知らない二人が待機していた。
誰だろう?
そう疑問に思っていると第一王子が紹介をしてくれた。
「ユリアシス先生、リョカ先生、こちら今回の魔の森の調査に参加してくれる騎士団長のナダル・ラシータ殿と魔術師団長のタジェ・マジスター殿だ。そしてこちらがアロール学園の実技担当の先生であるレビア・ユリアシス先生と助手であるリョカ先生だ」
「ご紹介に預かりましたー、レビア・ユリアシスです、どうぞよろしくお願いしますー」
「リョカと申します、よろしくお願いいたします。」
俺とレビアは軽く頭を下げる
「ああ、あなた方が例の...この度は息子達が世話になりました。あのままで取り返しのつかないことになっていたと思います。それにまさか魅了魔法を見抜けるとは、素晴らしい目をお持ちです。」
と魔術師団長が感謝と興味の視線を向けてくる
「私の息子も世話になりました。お陰で廃嫡せずにすみました、なんとお礼を言っていいのか、本当にありがとうございます」
そう言って今度は騎士団長が頭を下げてくる
「いえ、私達はやるべきことをやっただけですのでお気になさらず。ね、レビア」
「そうですよー、気になさらないでくださいー」
「さて!挨拶もすみましたね!では改めて今回の魔の森の調査についてですが」
そういうと第一王子が魔の森の地図をバサリと広げる
「浅いところから最深部までで、レベルC、レベルB、レベルAと危険度があります因みにレベルAが最深部です。今日はこのレベルCの区域まで調査してみたいと思います。それでリョカ先生の判断をあおぎたいのですが...どうでしょう?」
「ふむ、いいと思います、俺が設計した魔法陣がどの程度の瘴気なら機能するのかも気になりますし。」
「魔法陣...?まさかそれはオリジナルですか!?」
ギランと目の色を変えて俺を見てきたのは魔術師団長だ。
「ええ、この理論であっていればおそらくちゃんと機能するはずです、あとは実際に瘴気の濃度を見てみなければ何とも...」
「少し見せてもらっても!?」
「良いですよ」
俺はインベントリから魔法陣の設計図を何枚か取り出して魔術師団長に渡した
「こっ、これは...!」
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