何でも屋さん

みのる

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小話 栗。

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いつもの青年が来店と共に言いはなった。

『木枯らしが吹き始め、すっかり寒くなってきたな。それよりおっさん栗あるだろ栗、出来立てを食べるのが美味いんだよ…栗出してくれよ?』

店主がハイよってにやにやしながら取り出した…篭の上に乗ったイガ付きの栗を。

青年が、

『そうそうこれこれ!イガ付きで新鮮じゃないか…って違うよ!!これ生じゃねぇか?直ぐに食えるやつだよ!!』

と青年はカウンターを叩きながら叫んだ。

店主が、

『しかしお前さん、栗を出してくれと言ったじゃないか?栗と言ったらこれだよ』

とにやにやしながら返答した。

栗を引っ込め、『ほらよ!』と瓶をカウンターの上に置いた。

青年は、

『そうそうこれこれ!甘くて美味いんだよ…ってこれもちげーよ!!おっさん人の話を聞いてるのかよ?これは甘露煮の栗だろうが。俺は出来立てが美味いって言っただろ?言ったよな!?』

店主は相変わらずにやにやしながら、

『しかし、すぐに食えるやつって言ったらこれだろう?』

店主は、

『じゃあこっちか…?』と言いながら瓶を引っ込め、代わりに甘栗天津を取り出した。

青年は、

『そうそれだよ!それ!!俺はそれが食いたかったんだよ!?』

一瞬間が空いて、

『…おっさん…まさかとは思うが…わざとやってないよな?』

店主、

『いや~すまんすまん、お前さんの反応が面白くてな?』

としたり顔で言いやがった。
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