29 / 87
そしてふたりは………
エピローグ
しおりを挟む
とある高級ホテルの一室で…男が女を己の身体で包み込む。
『お嬢様…』
その腕に抱きしめながら、腕の中の女性を呼ぶ。
女性は、その男の温かな体温に身を寄せ…少し躊躇いながら男の身体に手を回し…こう呟く。
「…私の事を…2人の時は名前で呼んで…」
言われて男は思わず焦る。
(…お嬢様の名前……何だっけ……(激滝汗))
仕方ないので、適当に誤魔化す。
『…お嬢様は、オレに取っては何処にいても「お嬢様」です!(ダラリダラダラ…)』
そこでお嬢様、ピンと来た。
『……さては…私の名前を…忘れてしまったのですね……(怒)』
慌てた男はお嬢様に返す。
『ではお嬢様…オレの名前は…何ですか?』
そこでお嬢様もフリーズする。
『………栗栖は栗栖じゃない‼いけないの⁉』
そこで男は可笑しくなり、笑う。
不貞腐れるお嬢様。
笑い疲れた男が、お嬢様の頬にキスを落としながら呟く。
「…なんだ、お互い様じゃないですか…」
オレ達の恋はずっと秘密で育まれてゆく。…これからもずっと…多分。いつかは…堂々と旦那様と奥様に紹介されたいな…と、密かに思うオレ。
オレは気になった事があった。
『…お嬢様は…一体、オレの何処が好きになったのですか?…第一印象…最悪で始まったでしょ?』
オレはダイレクトに聞いた。するとお嬢様は、顔を真っ赤に染めて…そっぽ向いてポソリ零した。
「……何時の間にか…よ‼じゃあ栗栖は私の何処に惹かれたの?」
…今度は逆に質問返しされた。
『……オレも同じ理由ですね(笑)』
同じように答えた。するとやはりお嬢様の怒りを買った。
『私と同じってなんなのよ⁉』
オレの何よりも大切にしている生命の髪の毛を、グッチャグチャに掻き乱された。
…本当は…さり気なく見せる、その屈託ない笑顔に、何時の間にか惹かれていたのですよ。(言わないけど)
お嬢様、約束通り風呂に一緒に入りましょうね♡
オレがまた、綺麗に洗ってあげますから…
『お嬢様…………』
『栗栖……………』
2人は白昼のホテルの部屋で愛を囁く。
誰も邪魔は入らない…思う存分に…甘く蕩ける程に…
~fin~
『お嬢様…』
その腕に抱きしめながら、腕の中の女性を呼ぶ。
女性は、その男の温かな体温に身を寄せ…少し躊躇いながら男の身体に手を回し…こう呟く。
「…私の事を…2人の時は名前で呼んで…」
言われて男は思わず焦る。
(…お嬢様の名前……何だっけ……(激滝汗))
仕方ないので、適当に誤魔化す。
『…お嬢様は、オレに取っては何処にいても「お嬢様」です!(ダラリダラダラ…)』
そこでお嬢様、ピンと来た。
『……さては…私の名前を…忘れてしまったのですね……(怒)』
慌てた男はお嬢様に返す。
『ではお嬢様…オレの名前は…何ですか?』
そこでお嬢様もフリーズする。
『………栗栖は栗栖じゃない‼いけないの⁉』
そこで男は可笑しくなり、笑う。
不貞腐れるお嬢様。
笑い疲れた男が、お嬢様の頬にキスを落としながら呟く。
「…なんだ、お互い様じゃないですか…」
オレ達の恋はずっと秘密で育まれてゆく。…これからもずっと…多分。いつかは…堂々と旦那様と奥様に紹介されたいな…と、密かに思うオレ。
オレは気になった事があった。
『…お嬢様は…一体、オレの何処が好きになったのですか?…第一印象…最悪で始まったでしょ?』
オレはダイレクトに聞いた。するとお嬢様は、顔を真っ赤に染めて…そっぽ向いてポソリ零した。
「……何時の間にか…よ‼じゃあ栗栖は私の何処に惹かれたの?」
…今度は逆に質問返しされた。
『……オレも同じ理由ですね(笑)』
同じように答えた。するとやはりお嬢様の怒りを買った。
『私と同じってなんなのよ⁉』
オレの何よりも大切にしている生命の髪の毛を、グッチャグチャに掻き乱された。
…本当は…さり気なく見せる、その屈託ない笑顔に、何時の間にか惹かれていたのですよ。(言わないけど)
お嬢様、約束通り風呂に一緒に入りましょうね♡
オレがまた、綺麗に洗ってあげますから…
『お嬢様…………』
『栗栖……………』
2人は白昼のホテルの部屋で愛を囁く。
誰も邪魔は入らない…思う存分に…甘く蕩ける程に…
~fin~
0
あなたにおすすめの小説
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
屈辱と愛情
守 秀斗
恋愛
最近、夫の態度がおかしいと思っている妻の名和志穂。25才。仕事で疲れているのかとそっとしておいたのだが、一か月もベッドで抱いてくれない。思い切って、夫に聞いてみると意外な事を言われてしまうのだが……。
人狼な幼妻は夫が変態で困り果てている
井中かわず
恋愛
古い魔法契約によって強制的に結ばれたマリアとシュヤンの14歳年の離れた夫婦。それでも、シュヤンはマリアを愛していた。
それはもう深く愛していた。
変質的、偏執的、なんとも形容しがたいほどの狂気の愛情を注ぐシュヤン。異常さを感じながらも、なんだかんだでシュヤンが好きなマリア。
これもひとつの夫婦愛の形…なのかもしれない。
全3章、1日1章更新、完結済
※特に物語と言う物語はありません
※オチもありません
※ただひたすら時系列に沿って変態したりイチャイチャしたりする話が続きます。
※主人公の1人(夫)が気持ち悪いです。
【完結】退職を伝えたら、無愛想な上司に囲われました〜逃げられると思ったのが間違いでした〜
来栖れいな
恋愛
逃げたかったのは、
疲れきった日々と、叶うはずのない憧れ――のはずだった。
無愛想で冷静な上司・東條崇雅。
その背中に、ただ静かに憧れを抱きながら、
仕事の重圧と、自分の想いの行き場に限界を感じて、私は退職を申し出た。
けれど――
そこから、彼の態度は変わり始めた。
苦手な仕事から外され、
負担を減らされ、
静かに、けれど確実に囲い込まれていく私。
「辞めるのは認めない」
そんな言葉すらないのに、
無言の圧力と、不器用な優しさが、私を縛りつけていく。
これは愛?
それともただの執着?
じれじれと、甘く、不器用に。
二人の距離は、静かに、でも確かに近づいていく――。
無愛想な上司に、心ごと囲い込まれる、じれじれ溺愛・執着オフィスラブ。
※この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。
愛しているなら拘束してほしい
守 秀斗
恋愛
会社員の美夜本理奈子(24才)。ある日、仕事が終わって会社の玄関まで行くと大雨が降っている。びしょ濡れになるのが嫌なので、地下の狭い通路を使って、隣の駅ビルまで行くことにした。すると、途中の部屋でいかがわしい行為をしている二人の男女を見てしまうのだが……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる