甘く蕩ける程に愛して

みのる

文字の大きさ
56 / 87
4人で生きる!

とあるとぅちゃん栗栖の休日

しおりを挟む
今日は5月の第3日曜日である。
従って、仕事先が休み♪(ヤッホゥー)

かもめも生まれて5ヶ月となり!…オレはふと、考えた。
(そういやばぁさんには手伝ってもらってるだろうけど…かなえ、かもめが生まれてからちゃんと休んでねぇんじゃねぇのか?)

オレは1人「妻を案じるこころ優しき夫な自分」に酔いしれて、今日1日を“かなえ育児休業日”と決定した。(独断)


朝早く(※既に朝の10時ですが?)目覚めたオレは、そのかなえへのプレゼントを伝えにかなえを探す旅に出る。

『かなえ~!かなえ~?何処だ~‼』

とにかくでっかい声を腹の底から出して妻を呼ぶオレ。

『なんなのよ‼栗栖‼』

……おや?(苦笑)

スグ隣の部屋からかなえがかもめを抱いて顔を出した。
ので、オレは即!その(嬉しいであろう)ニュースをかなえに伝える。

するとかなえは半分呆れてオレに言う。

『……今日1日……栗栖にかもめの面倒を見きれるの?』

明らかに疑いの目でオレをジトーっと見下し続けるかなえに(失礼な‼)オレは「オレは実はデキル子」であるという事を見せつけてやりたくなった。

『デキルとも‼(自信満々)』

………………………後に、オレは激しく後悔する事になる。

オレはかなえをTVの前に座らせて、自分は片時もかもめの側を離れまいと…装備をして(※主婦の象徴シンボルエプロン♡)じっと何が起こっても構わないように待機を続ける。

『ふぇ…ほぎゃあ‼おぎゃあ‼』

む、ホシが動いた‼そこでオレは怯む。……が、

『ほーら♡かもめちゃあ~ん♡どぉしたのかなぁ~?』

とりあえずオムツを見る。………イヤン♡(照)
オレはかもめが「女の子」である事を改めて知る。
(でもオムツが原因で泣いてるのでは無かった(テヘペロ☆))

『ほらほら、私の手が必要なんでしょ?栗栖』

若干ニヤニヤしながらオレの近くに寄ってくる妻。

…………オレにだって‼「授乳」位出来ます‼

泣きじゃくるかもめの前に、そっとオレのを露にして差し出す……姿がかなえに見つかり‼
(※後のお仕置きはご想像にお任せ致します)


かもめをオレから奪い、おもむろに自らのおっぱいを出して欲求不満の自己主張を続けるかもめの口元に乳首を持っていくかなえ。無論、“あたちのまっていたのはコレなのぉ!”とバリに吸い付くかもめ。
勝ち誇ったような目でオレを見るかなえに、ただ敗北感を感じるしか出来ないオレであった。

かなえがわざとらしくオレに言う。

『あ!そろそろ私達のお昼ご飯の時間じゃない?』

え?(フリーズとぅちゃん栗栖)……お…おばぁさま‼

そこにまた追い討ちをかけるようなかなえの一言。

『あ、今日はばぁや、なんか寄合みたいだから…居ないわよ?』

な…なんだってぇぇぇぇぇえええ!??(絶望)

オレはまた…「何時かの例のアレ」を作り、昼メシをやり過ごした。

(オレ……、晩メシは何作ろう…?)


ご無沙汰ぶりにかなえにレモンティーを淹れるオレ。
その最中にもかもめ姫様は要求内容不明な号泣を続ける。
オレはかもめ姫様の要求を何とか、理解し……(出来なかった場合も多い)何とかかんとか!チビ姫様を寝かしつけた。
その頃には、オレは色んな面で疲れ果てていた。

おやつのティーTIMEを迎え、かなえにも疲れ果てたカラダを引きずってまた、お茶を淹れる。

かなえは、レモンティーを飲みながら…見るからにバトンタッチを求めてるオレの表情を読み取ってか…

『栗栖。もう…ギブアップしても…別に構わないわよ?』

そうオレに提案してきた。が……何か上から目線なかなえの態度が気に入らなかったのと”言い出した事を途中で投げるのは『オトコ』じゃねぇ‼“とのオレのポリシー(?)←単なる自己満(?)が許さなかったのとで、

『オレは……今日は1日!かもめ姫様のお守り役となるのだァーーーーー‼』

……言い切ってしもた……OTL(後悔ハンパない)

かなえは、
”あーあ、このヒト宣言しちゃったよ“みたいな、また呆れた顔をして…

『栗栖がそこまで言うならば…後は頼んだからね?』

”ごちそうさま“と呟くと、カップを流しに浸けに行った。

さて、残されたオレは…晩メシのメニューを考える。
”うーーーーーーーーーーーーーーん……『アレ』しかないよなぁ……(苦笑)“
そしてオレは具材を探して台所を彷徨う。
(チビ姫様が大人しい間に作んないとな)

具材をまな板の上に並べ!(奇跡的に全て揃う!)大昔の水泳メガネを設置して…いざ!尋常に勝負!!オレは慣れぬ包丁を握りしめた。←何故か果物用。

ぐさっ‼……痛いよぉーーーーー‼指切ったよーーー
なんでだよっ⁉肉が切れないぞ??
皮がキレイにムケナイヨーーーー!?

オレの激闘は続く。

ー闘う事約2時間ー

『お♡完璧‼』

忘れずに味見をしたオレは喜びの声を上げた。
(因みに…バトル中はチビ姫様を全くの放置)

6時か……ふむふむ、イィ時間に出来上がったぜ!
そしてそれを得意気に皿に盛り付けるオレ………
???……なんだ…?何かが足りない……。
!!!?てか!気づいてしまったオレ!

コメ……炊くのすっかり忘れてた……(やっちまった感満載)←どっかで聞いた台詞…(滝汗)
そして、本日のメニューはほぼ皆さん気付いたと思われるが!カレー(かなえ好みな甘口)

何時の間にか後ろには、オレがお世話を放置してしまっていたチビ姫様を抱っこしたかなえが、薄く微笑いながら立っていた。

(でも……オレの敢闘ぶりは誰か少しでも誉めてくれ……←悲痛な叫び)


その後慌ててコメを炊いて、ばぁさんが寄合から戻るまでには晩メシが出来上がった。(安堵)
(やはりサラダ無し)
※かなえ、何時もはばぁさんに「辛口のカレー」も作る。(因みにオレは中辛)

(その1週間前が実は『母の日』であったことに、オレは無論気づいていなかった)


その後も…カレーのこびりついた3枚の皿を(それとスプーンくらい、後昼の皿とか)洗うのに悪戦苦闘し、チビ姫様の風呂にまた温度設定を間違えて更にかなえの怒りを買うことになりOTL(オレ達と同じ普通な温度だといけないという事を知る)←チビ姫様の入浴の前にかなえに慌てて止められた。


オレはもう!何をされても起きねぇ!って程に疲れ果てた。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です

朝陽七彩
恋愛
 私は。 「夕鶴、こっちにおいで」  現役の高校生だけど。 「ずっと夕鶴とこうしていたい」  担任の先生と。 「夕鶴を誰にも渡したくない」  付き合っています。  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  神城夕鶴(かみしろ ゆづる)  軽音楽部の絶対的エース  飛鷹隼理(ひだか しゅんり)  アイドル的存在の超イケメン先生  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  彼の名前は飛鷹隼理くん。  隼理くんは。 「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」  そう言って……。 「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」  そして隼理くんは……。  ……‼  しゅっ……隼理くん……っ。  そんなことをされたら……。  隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。  ……だけど……。  え……。  誰……?  誰なの……?  その人はいったい誰なの、隼理くん。  ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。  その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。  でも。  でも訊けない。  隼理くんに直接訊くことなんて。  私にはできない。  私は。  私は、これから先、一体どうすればいいの……?

ヘンタイ好きシリーズ・女子高校生ミコ

hosimure
恋愛
わたしには友達にも親にも言えない秘密があります…。 それは彼氏のこと。 3年前から付き合っている彼氏は実は、ヘンタイなんです!

屈辱と愛情

守 秀斗
恋愛
最近、夫の態度がおかしいと思っている妻の名和志穂。25才。仕事で疲れているのかとそっとしておいたのだが、一か月もベッドで抱いてくれない。思い切って、夫に聞いてみると意外な事を言われてしまうのだが……。

人狼な幼妻は夫が変態で困り果てている

井中かわず
恋愛
古い魔法契約によって強制的に結ばれたマリアとシュヤンの14歳年の離れた夫婦。それでも、シュヤンはマリアを愛していた。 それはもう深く愛していた。 変質的、偏執的、なんとも形容しがたいほどの狂気の愛情を注ぐシュヤン。異常さを感じながらも、なんだかんだでシュヤンが好きなマリア。 これもひとつの夫婦愛の形…なのかもしれない。 全3章、1日1章更新、完結済 ※特に物語と言う物語はありません ※オチもありません ※ただひたすら時系列に沿って変態したりイチャイチャしたりする話が続きます。 ※主人公の1人(夫)が気持ち悪いです。

【完結】退職を伝えたら、無愛想な上司に囲われました〜逃げられると思ったのが間違いでした〜

来栖れいな
恋愛
逃げたかったのは、 疲れきった日々と、叶うはずのない憧れ――のはずだった。 無愛想で冷静な上司・東條崇雅。 その背中に、ただ静かに憧れを抱きながら、 仕事の重圧と、自分の想いの行き場に限界を感じて、私は退職を申し出た。 けれど―― そこから、彼の態度は変わり始めた。 苦手な仕事から外され、 負担を減らされ、 静かに、けれど確実に囲い込まれていく私。 「辞めるのは認めない」 そんな言葉すらないのに、 無言の圧力と、不器用な優しさが、私を縛りつけていく。 これは愛? それともただの執着? じれじれと、甘く、不器用に。 二人の距離は、静かに、でも確かに近づいていく――。 無愛想な上司に、心ごと囲い込まれる、じれじれ溺愛・執着オフィスラブ。 ※この物語はフィクションです。 登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。

愛しているなら拘束してほしい

守 秀斗
恋愛
会社員の美夜本理奈子(24才)。ある日、仕事が終わって会社の玄関まで行くと大雨が降っている。びしょ濡れになるのが嫌なので、地下の狭い通路を使って、隣の駅ビルまで行くことにした。すると、途中の部屋でいかがわしい行為をしている二人の男女を見てしまうのだが……。

処理中です...