『サエキ家政夫紹介所』

みのる

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歓迎会での昔話

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良がこの「サエキ家政夫紹介所」で地味~に他のヤツらのヘルプしたりしながら働き始めて、季節は薄紅色の蕾が膨らみを帯びはじめた頃。

『おい!今夜辺り良の「歓迎会」兼ねてみんなで盛大に花見にでも行かねぇか?』

俺はその時事務所に居たヤツらに声をかけてみた。

桜の花がちょうど見頃だったからな?(←単に澄海が行きたかっただけである)


その時事務所に居たのは、秀に事務員の笠井、俺に当人の良、咲良の五人である。

『あ!俺、今日(も)用事があるんだった!!
いやぁ、良くんを歓迎したい気持ちは満載なんだけど!
ホンットにごめんねぇ?(そそくさ)』

笠井から次の依頼者を紹介されて即座に事務所を出ていく秀の野郎。

…………アイツ、結局今まで誰の歓迎会にもカオ出してねぇんじゃねぇか?(謎)


『…………悪いけど僕も所用があるから出席出来ないな。』

更に欠席の声を上げたのは咲良だ。ヤツも笠井から依頼者の紹介を受けて颯爽と事務所を後にする。

『僕も登録してる家政夫に、個人的関係は築いてはいけない規則があるんで………(逃走)』


やれやれ、どいつもこいつもハクジョウなモンだねぇ。


『……………良、今夜花見に行かねぇか?
俺と二人だけになっちまったが。(苦笑)』

すると良のヤツ、その目をキラキラと輝かせながら嬉しそうに。

『ハイ!是非ともお願いします!!』

……………ヤツの前世は間違いなく犬だな。(密やかに萌え萌え澄海)



チューハイを二本ずつ買い、ツマミに某こんびにの「カラアゲちゃん」をふたつ購入した。
代金は俺持ちである。(当然じゃねぇか?)

仕事の都合上、歓迎会開始は夜もイイ時間になってからだ。
俺は普通の居酒屋とかで済ませる気は毛頭なく、こんびにで購入したブツを持って向かうは………

『澄海さん、ココ………公園………?ですか?』

公園のようで遊具は皆無である。小高い場所にあり街が見下ろせる、まるでちょっとした秘密基地のようなソコはとある住宅街にあった。

人知れぬ「桜の穴場スポット」である!

照明は一切無く、月明かりだけが頼りだ。

『………綺麗ですね………』

桜の花が満開とは言えなかったけれども、俺と良は暫しその雰囲気に見とれていた。
少し下にはちょっとした寺がある。
だからソコの住職がココに桜を植樹したのだろうか?
(澄海、寺には桜の花という謎なこだわりを持つ男)


「あくまでも!ココは『住宅街』だから静かにな?」

良は慌てて己の口を両手で抑えてコクリと頷いた。


 
『…………で、俺は今の事務所に入る前までは実は!人には言えねぇ事ばかりしてたワケよ?』

言いながら最後の一口の桃チューハイを喉に流し込む。
俺は実は酒にはめっぽう弱い!
ソレは実は良も同じようだ。

『………最後にとある家で「とある行動」を起こしてまた!失敗に終わってな…………(遠い目)
だが、その家で「今の事務所」での仕事が実は俺には向いてるんじゃねぇかって密やかに思ったワケよ。』

俺は飲んでも我を忘れる程には至らない。?酒には弱いだけである。
良もチューハイ二本ならばイケるクチなようだ。

俺が「自らの半生」を語った後、良もぽつりぽつりと自らの半生を言葉にし始めた。


『…………オレも高校出た後、とある会社の歯車の一部となって働いてて………
でもある時!「オレの人生コンナトコロで終わらせてはダメだ!!」
何故かそう思ったんです。
そう思ったらもう!ソコ辞めるのはソッコーでして……(照)』

自分に合わないコトを続けて生活の糧を得るのはしんどいよな?

………………おや?

気づけば、俺と良が同時に最後のカラアゲちゃんをその指でツマもうとしていた。

『……………………………………………
澄海さん、どどどうぞ!(惜)』

『……………………………………………おう、スマねぇな?(だって俺が買ったんだし?)』

譲られて当然!と言ったカオで俺は最後のカラアゲちゃんを美味しく頬張る。


さて!
明日も元気に事務所に出張るか!!
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