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店主中村の夢敗れ去る
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『クソ~!!何故売れないんだぁ~!!』
『ブームまっただ中のアニメ、タイガーボールのアイテムだぞ!?何故売れないんだ!?何をどこでどう間違えたんだ!?』
店主中村が朝っぱらから吼えていた。先月末にブームに乗っかり旧店主を巻き込んで販売された新商品、店主中村の脳内予想では売れに売れてウハウハとなる予定で有った。
そんな店主中村が何故売れないのかと不思議がってはいるが…親が子供の遊ぶおもちゃに高価な品など買い与える事など無い事は少し考えれば直ぐにわかる事である。
「くそっ、自信満々で新商品を取り出してもらった手前このままじゃおっさんに顔を会わせづらいぜ・・・」
店主中村がブツブツ言ってると店の入り口がガラガラガラと開き近所の子供たち数人が入って来る。
『おっちゃん、そこのタイガーボールの・・・』
『お、おぅ、どれがいいんだ?』
子供のタイガーボール発言に思わず目を輝かせる店主中村。
『ボールスーパー2個ちょうだい!!』
『なんだよ、ボールスーパーかよ!思わせぶりやがって…それに俺はおっちゃんじゃなくてお兄さんだ!!(怒)』
ガクッとなる店主中村だがすぐにおっちゃん呼ばわりされた事に腹を立て語尾を荒げる。
『私、アイスが欲しいな♪おじちゃんチョコモナカビッグ有る?』
『俺もタイガーボールのボールスーパー1つ!』
『僕もそのボールスーパー1つ欲しいな!』
『おじさん、僕はお小遣い少ないからぶくぶくたい焼き1つちょうだい!』
『わたちはチロリンチョコ3個 ♪』
『おじさんじゃなくて、お・に・い・さ・ん!!
ボールスーパーとアイスは1つ100円、ぶくぶくたい焼きは50円、チロリンチョコは1個10円だ。』
子供の言う些細なことにも目くじらを立てる心の狭い店主中村が、子供達のお会計を済ませてると横から更なる注文が入る。
『ねぇねぇおじちゃん、私にはアイスコーヒーをちょうだい♪』
『だから、おじちゃんじゃなくてお兄さ・・・ん?えっ?アイスコーヒー?って、これまた図体のデカい子供だな、えー、おい!!』
子供らしからぬ注文を不思議に思い思わず振り向く店主中村。
『…なぁおっさん、あんたいつから子供の仲間入りしたんだ?どさくさに紛れて子供みたいな喋り方しやがって‼』
『いや~、子供達の姿を見てるとつい童心に戻ってしまってね!』
『へ~そうかい、で、建前はそのくらいにしといて本音は?』
『お前さんを揶揄うと面白いから。(キッパリ)』
『んなこったろうと思ったぜ、最もらしい事言いやがってもおっさんの考えてる事なんかバレバレだっての、ほんとにまったく!!』
子供のフリして注文した事に苦情を言われ、サラリと嘘をついてやり過ごそうとした元店主であったが、店主中村には全てお見通しで呆れ顔で問い詰められる。
『それよりもいつ子供達の中に紛れ込んだ・・・つうかいつの間に入ってきたんだ?』
『入り口が開きっぱなしだったから簡単に紛れ込めたよ。』
いつ入ってきたのか不思議に思い元店主に尋ねるがしたり顔で返される。
『チッ、あのガキども入って来たなら入り口を閉めろよな、ほんとにまったく!
で、今日はいったいなんの用だ?』
『なんだね、聞いていなかったのかね?私はアイスコーヒーが欲しいと言っただろう。』
『チッ、これから出す所だったんだよ!!そんな事より他に何か用でも有るのかって話しだよ!』
『いや、あれからしばらくたつが…タイガーボールグッズの売上はどうかな?と思ってね、どうなんだいよく売れてるかね?』
『うっ、あ、あぁ、それなりよく売れてる・・・よ?(ボールスーパーが)』
先程までは威勢が良かったが元店主に痛い所をつかれ言い淀む店主中村、自信満々で催促したもののグッズの売れゆきが悪く、売れた物と言えばボールスーパーぐらいなもので、1つしか無かった神虎の音で動く置物に至っては、中村奥さんが気に入ってしまい取られてしまった等と口が裂けても言えない店主中村であった。
『お、そうかね。そりゃあ良かったね、自信ありげだったし売れてるのは当然かね?』
『う、ま、まぁ・・・な。』
『私はてっきり売れないものと思い込んでいたんだがねぇ?』
と妙にニヤニヤしながら痛い所ばかりチクチクせめ続ける元店主、一方店主中村は冷や汗をだらだら流しながら返答に困っている。
・・・
・・・
『・・・おっさんすまない、実は1つも売れなかったんだ・・・』
沈黙に耐えかねた店主中村がついに白状する。
『最初からそう言えば良いのだよ。』
『え?おっさんは売れてない事を知ってたのか!?』
『あぁ、だってお前さんはさっき程、なぜ売れないんだ!!って叫んでたじゃないか、わっはっはっは!』
グッズが売れていない事元店主がを知ってる事を不思議に思い店主中村が問いかけると、冒頭の台詞から全て聞いていたらしくその事への面白さのあまり笑い出す元店主。
『いつから来てたんだよ!!それに来たなら来たで直ぐに入って来いっての!!』
『いや~、直ぐに入っても良かったんだけどお前さんが私と顔を会わせづらそうだったからな。』
『お、おっさん、俺の為を思ってワザとタイミングをずらせてくれてたのか・・・
とでもおれが言うと思ったか?で、本音は?』
『チッ、バレてたか、それはもちろん知らないフリをしてお前さんを揶揄ったら面白いからに決まってるだろ?』
『当たり前だ!!本当に俺の事を思って入るタイミングを測ってくれてたのなら、あんな意地の悪い取り調べの様な真似をするか!!』
『わっはっはっはっはっ‼』
店内には暫くの間店主中村の悔しそうな歯軋りの音と、元店主の高い笑いが鳴り響く響いていた。
『ブームまっただ中のアニメ、タイガーボールのアイテムだぞ!?何故売れないんだ!?何をどこでどう間違えたんだ!?』
店主中村が朝っぱらから吼えていた。先月末にブームに乗っかり旧店主を巻き込んで販売された新商品、店主中村の脳内予想では売れに売れてウハウハとなる予定で有った。
そんな店主中村が何故売れないのかと不思議がってはいるが…親が子供の遊ぶおもちゃに高価な品など買い与える事など無い事は少し考えれば直ぐにわかる事である。
「くそっ、自信満々で新商品を取り出してもらった手前このままじゃおっさんに顔を会わせづらいぜ・・・」
店主中村がブツブツ言ってると店の入り口がガラガラガラと開き近所の子供たち数人が入って来る。
『おっちゃん、そこのタイガーボールの・・・』
『お、おぅ、どれがいいんだ?』
子供のタイガーボール発言に思わず目を輝かせる店主中村。
『ボールスーパー2個ちょうだい!!』
『なんだよ、ボールスーパーかよ!思わせぶりやがって…それに俺はおっちゃんじゃなくてお兄さんだ!!(怒)』
ガクッとなる店主中村だがすぐにおっちゃん呼ばわりされた事に腹を立て語尾を荒げる。
『私、アイスが欲しいな♪おじちゃんチョコモナカビッグ有る?』
『俺もタイガーボールのボールスーパー1つ!』
『僕もそのボールスーパー1つ欲しいな!』
『おじさん、僕はお小遣い少ないからぶくぶくたい焼き1つちょうだい!』
『わたちはチロリンチョコ3個 ♪』
『おじさんじゃなくて、お・に・い・さ・ん!!
ボールスーパーとアイスは1つ100円、ぶくぶくたい焼きは50円、チロリンチョコは1個10円だ。』
子供の言う些細なことにも目くじらを立てる心の狭い店主中村が、子供達のお会計を済ませてると横から更なる注文が入る。
『ねぇねぇおじちゃん、私にはアイスコーヒーをちょうだい♪』
『だから、おじちゃんじゃなくてお兄さ・・・ん?えっ?アイスコーヒー?って、これまた図体のデカい子供だな、えー、おい!!』
子供らしからぬ注文を不思議に思い思わず振り向く店主中村。
『…なぁおっさん、あんたいつから子供の仲間入りしたんだ?どさくさに紛れて子供みたいな喋り方しやがって‼』
『いや~、子供達の姿を見てるとつい童心に戻ってしまってね!』
『へ~そうかい、で、建前はそのくらいにしといて本音は?』
『お前さんを揶揄うと面白いから。(キッパリ)』
『んなこったろうと思ったぜ、最もらしい事言いやがってもおっさんの考えてる事なんかバレバレだっての、ほんとにまったく!!』
子供のフリして注文した事に苦情を言われ、サラリと嘘をついてやり過ごそうとした元店主であったが、店主中村には全てお見通しで呆れ顔で問い詰められる。
『それよりもいつ子供達の中に紛れ込んだ・・・つうかいつの間に入ってきたんだ?』
『入り口が開きっぱなしだったから簡単に紛れ込めたよ。』
いつ入ってきたのか不思議に思い元店主に尋ねるがしたり顔で返される。
『チッ、あのガキども入って来たなら入り口を閉めろよな、ほんとにまったく!
で、今日はいったいなんの用だ?』
『なんだね、聞いていなかったのかね?私はアイスコーヒーが欲しいと言っただろう。』
『チッ、これから出す所だったんだよ!!そんな事より他に何か用でも有るのかって話しだよ!』
『いや、あれからしばらくたつが…タイガーボールグッズの売上はどうかな?と思ってね、どうなんだいよく売れてるかね?』
『うっ、あ、あぁ、それなりよく売れてる・・・よ?(ボールスーパーが)』
先程までは威勢が良かったが元店主に痛い所をつかれ言い淀む店主中村、自信満々で催促したもののグッズの売れゆきが悪く、売れた物と言えばボールスーパーぐらいなもので、1つしか無かった神虎の音で動く置物に至っては、中村奥さんが気に入ってしまい取られてしまった等と口が裂けても言えない店主中村であった。
『お、そうかね。そりゃあ良かったね、自信ありげだったし売れてるのは当然かね?』
『う、ま、まぁ・・・な。』
『私はてっきり売れないものと思い込んでいたんだがねぇ?』
と妙にニヤニヤしながら痛い所ばかりチクチクせめ続ける元店主、一方店主中村は冷や汗をだらだら流しながら返答に困っている。
・・・
・・・
『・・・おっさんすまない、実は1つも売れなかったんだ・・・』
沈黙に耐えかねた店主中村がついに白状する。
『最初からそう言えば良いのだよ。』
『え?おっさんは売れてない事を知ってたのか!?』
『あぁ、だってお前さんはさっき程、なぜ売れないんだ!!って叫んでたじゃないか、わっはっはっは!』
グッズが売れていない事元店主がを知ってる事を不思議に思い店主中村が問いかけると、冒頭の台詞から全て聞いていたらしくその事への面白さのあまり笑い出す元店主。
『いつから来てたんだよ!!それに来たなら来たで直ぐに入って来いっての!!』
『いや~、直ぐに入っても良かったんだけどお前さんが私と顔を会わせづらそうだったからな。』
『お、おっさん、俺の為を思ってワザとタイミングをずらせてくれてたのか・・・
とでもおれが言うと思ったか?で、本音は?』
『チッ、バレてたか、それはもちろん知らないフリをしてお前さんを揶揄ったら面白いからに決まってるだろ?』
『当たり前だ!!本当に俺の事を思って入るタイミングを測ってくれてたのなら、あんな意地の悪い取り調べの様な真似をするか!!』
『わっはっはっはっはっ‼』
店内には暫くの間店主中村の悔しそうな歯軋りの音と、元店主の高い笑いが鳴り響く響いていた。
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