初代桑原家の育児戦闘記

みのる

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桑原家のクリスマス

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今年も、クリスマスが我が家にもやってきた。
明日は終業式。『いつもの』貰うんだろうな…(汗)
朝から騒がしい2人。

『おれ、ふくめんドライバーのへんしんベルトがほしい‼』

と、ユウスケ。

『おれは、ようかいどけいのとけいがほしいな♪』

…お前たち、可愛いな♪いつまでも、純粋なままでいてくれよ?(もう荒んでしまったオレ)
去年『サンタさん』の正体に気付いてしまったオレ…でも、気づかないフリするのが、『子ども』と言うものだろうか?(子ども、難しいな…)

オレは、秀に『欲しい物』を聞いてみた。

『おれ?…うーん……別に無いなぁ…』

なんと夢の無い…(哀れ)小学3年生の台詞とは思えんな。
…そういうオレにも、欲しい物は、特に無い(汗)
『サンタさん』は、オレたちに、何をくれるのだろうか?


さて、今年の『ごちそう』も、特に期待はしていないのだが…例年通りなら、やはり『アレ』だろうな…(滝汗)まぁ、ある意味、『ごちそう』なのではあるが。とか何とか考えていると、

『ごはんだよー♪』

お呼びがかかった。

嬉しそうに走ってくシュウイチやユウスケとは裏腹な、浮かない顔のオレと秀。

『さぁ!クリスマスディナーだよ♡』

と母親。
両親と弟2人は喜んでるけど、オレはこれはクリスマスディナーとは全くかけ離れてると思う…

握り寿司!チラシ寿司!!稲荷寿司!!!(と、お吸物)
『母さん、腕にヨリかけて今年も作ったよ~!』

…めでたいには違いないけど、何か違うと思わないかい?母さん……

『あー!おれのいなりずし、かえして‼』

また、シュウイチがユウスケに好物の稲荷寿司、盗られてる…(汗)何度言ってもユウスケの奴、聞かないんだから…(はあぁぁ…)
オレも秀も、文句1つ言わずに寿司三昧を味わった。

『ごちそうさまでした。(合掌)』

更に後に待っているのは、我が家では世にいう『ケーキ』ではなく、毎年恒例の、『アレ』だ…
(母さん、何か『クリスマス』というものを履き違えてるのではないだろうか?)

『さぁ!待たせたね、メリークリスマス‼』

そう言って、我々の前に出されたのは…毎年恒例、
『紅白饅頭』‼(何故⁉どうして?)
弟2人は、これを当たり前だと思っている。オレたち兄2人は、本当のクリスマスを知っている。(でも言い出せないチキンなオレたち(涙))
でもオレたちは、紅白饅頭を美味しくいただいた。

弟2人の入ってた後のお風呂に入る。(お湯、少なすぎ‼)オレたちはすぐさま沸かした。お風呂の中で遊んでた形跡がしっかり残ってる。水鉄砲が浮かんでたり、覆面ドライバーの人形がころがってたり。(仕方ないから片付けた。)


就寝。
すぐにイビキをかきはじめた2人。枕元には靴下。(プレゼント、入るの…?)秀がオレに、

『サンタさん…何くれるのかなぁ?』

うーん…それはオレにも分からないなぁ。オレは、

『きっと、何かをくれるんだろ?明日、たのしみだな?』

と答えた。

『何か…良いものだとイイね。おやすみ、カクラあにき…』

あぁ、おやすみ。そう言って、意識が飛んだ。

終業式の朝。

『やったぜ‼ふくめんドライバーのベルトだ‼』

とユウスケ。

『わぁい♪ようかいどけいのとけいだぁ‼』

とシュウイチ。2人とも、嬉しそう。
オレたちのプレゼントは…?なんと!日本のお札!
(サンタさん…確か外国のお方では…?正体知ってるけど)オレにはヒグチさん1人、秀にはノグチさん3人。置き手紙と共に置かれていた。

『無駄遣いしないように‼』

…と流暢な日本語で……。
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