12 / 40
ーその後の職場ー
しおりを挟む
『はぁ…………』
僕は軽くため息を1つ吐いた。
これから楽しい昼メシ♪……なハズなのだが、アレ以来…僕の気持ちは浮かないままであった。
まぁ、こうしていても昼休みは刻一刻と失われるだけであるので…持参した弁当をノロノロと開く。
我が職場では12時から1時間、全員で一斉に休憩をとる。
従って……関谷や井ノ口さん、そして………誰よりも僕が今一番顔を合わせづらい日向先輩も、何処かで休憩をとっている……(ハズ)。
何処か外に出るのももちろん自由である。
僕が何故此処、職場の食堂でしかも持参した弁当を広げてるのか?
……そんなん、”節約“の2文字の為では無いか⁉
(遥、家の金銭管理も任されている)
『……いただきます。(合掌)』
さあこれから!弁当に彩に入れた人参から食らおうとしていた時に‼(もちろん遥作)……一番会いたくない人が食堂に現れたのだ。
昼間の食堂は結構人で溢れている。此処で提供している(※有料)食事が美味いからである。
食堂のオバチャン達とも僕は顔なじみである。
(オバチャンの食事はいただいた事は皆無だが)
常に食堂で弁当食ってるからだな。
(実は遥、「小柄で素直でカワイイ♡」とこの食堂のオバチャン達の間で影のアイドルとして崇められている)
という訳で、席はほぼ満席状態。が奇跡的に(?)僕の向かいの席のみ空いているのである。
なのでどうなるかは皆さんお察しの通りである。(合掌)
『……ココ、空いてるわよね?』
むしろ此処しか空いてないから……当然そうなりますよね?
僕は前の席に渡って広げていた弁当を僕の席へと引き寄せた、
『どどど………どうぞ……』
緊張感MAXで声も思わずうわずる。
「…失礼するわね……」
彼女は小さく呟くと、僕の向かいの席に腰掛けた。
美味しそうな野菜ちゃんぽんの香りがそこら中立ち込めている。
彼女の昼メシはここの食堂のNo.1の野菜ちゃんぽんらしい。
僕は俯いて弁当を胃袋におさめる。こころなしか、食べるペースも早くなる。
………アレから先輩とは仕事以外、一言も交わしていない。
僕があんな事を言ったからだ。
でもそれは、僕が女々しく井ノ口さんへの想いを引きずってるからではない。
『………ごちそうさまでした…(合掌)』
互いに無言のまま、昼メシの時間が過ぎていった。
先輩からも僕に話しかけて来なくなったのは…さすがに僕の事が嫌いになったのだろうな……
僕は手早く弁当を片付ける。そして持参した紙袋に入れると、
『……じ、じゃあ……お先に……』
早々と席を立って食堂を後にした。
『……………………………………………』
あんなに!速攻で去って行く事無いのに……
けれども、あんな事があって彼が食事後もその場に残って、私と世間話でも出来るような性分だとでもいうのか?
そうでないのはあの分かりやすい性格の彼と3ヶ月も一緒に居た私だから!良く分かってる事である。
……でもここ何日もそんな状態が続いて、私のこころを支配するこの空虚感は何なのであろう。
大好きな野菜ちゃんぽんの味も…良く分からぬままに終わってしまった。
僕は軽くため息を1つ吐いた。
これから楽しい昼メシ♪……なハズなのだが、アレ以来…僕の気持ちは浮かないままであった。
まぁ、こうしていても昼休みは刻一刻と失われるだけであるので…持参した弁当をノロノロと開く。
我が職場では12時から1時間、全員で一斉に休憩をとる。
従って……関谷や井ノ口さん、そして………誰よりも僕が今一番顔を合わせづらい日向先輩も、何処かで休憩をとっている……(ハズ)。
何処か外に出るのももちろん自由である。
僕が何故此処、職場の食堂でしかも持参した弁当を広げてるのか?
……そんなん、”節約“の2文字の為では無いか⁉
(遥、家の金銭管理も任されている)
『……いただきます。(合掌)』
さあこれから!弁当に彩に入れた人参から食らおうとしていた時に‼(もちろん遥作)……一番会いたくない人が食堂に現れたのだ。
昼間の食堂は結構人で溢れている。此処で提供している(※有料)食事が美味いからである。
食堂のオバチャン達とも僕は顔なじみである。
(オバチャンの食事はいただいた事は皆無だが)
常に食堂で弁当食ってるからだな。
(実は遥、「小柄で素直でカワイイ♡」とこの食堂のオバチャン達の間で影のアイドルとして崇められている)
という訳で、席はほぼ満席状態。が奇跡的に(?)僕の向かいの席のみ空いているのである。
なのでどうなるかは皆さんお察しの通りである。(合掌)
『……ココ、空いてるわよね?』
むしろ此処しか空いてないから……当然そうなりますよね?
僕は前の席に渡って広げていた弁当を僕の席へと引き寄せた、
『どどど………どうぞ……』
緊張感MAXで声も思わずうわずる。
「…失礼するわね……」
彼女は小さく呟くと、僕の向かいの席に腰掛けた。
美味しそうな野菜ちゃんぽんの香りがそこら中立ち込めている。
彼女の昼メシはここの食堂のNo.1の野菜ちゃんぽんらしい。
僕は俯いて弁当を胃袋におさめる。こころなしか、食べるペースも早くなる。
………アレから先輩とは仕事以外、一言も交わしていない。
僕があんな事を言ったからだ。
でもそれは、僕が女々しく井ノ口さんへの想いを引きずってるからではない。
『………ごちそうさまでした…(合掌)』
互いに無言のまま、昼メシの時間が過ぎていった。
先輩からも僕に話しかけて来なくなったのは…さすがに僕の事が嫌いになったのだろうな……
僕は手早く弁当を片付ける。そして持参した紙袋に入れると、
『……じ、じゃあ……お先に……』
早々と席を立って食堂を後にした。
『……………………………………………』
あんなに!速攻で去って行く事無いのに……
けれども、あんな事があって彼が食事後もその場に残って、私と世間話でも出来るような性分だとでもいうのか?
そうでないのはあの分かりやすい性格の彼と3ヶ月も一緒に居た私だから!良く分かってる事である。
……でもここ何日もそんな状態が続いて、私のこころを支配するこの空虚感は何なのであろう。
大好きな野菜ちゃんぽんの味も…良く分からぬままに終わってしまった。
0
あなたにおすすめの小説
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
密室に二人閉じ込められたら?
水瀬かずか
恋愛
気がつけば会社の倉庫に閉じ込められていました。明日会社に人 が来るまで凍える倉庫で一晩過ごすしかない。一緒にいるのは営業 のエースといわれている強面の先輩。怯える私に「こっちへ来い」 と先輩が声をかけてきて……?
愛しているなら拘束してほしい
守 秀斗
恋愛
会社員の美夜本理奈子(24才)。ある日、仕事が終わって会社の玄関まで行くと大雨が降っている。びしょ濡れになるのが嫌なので、地下の狭い通路を使って、隣の駅ビルまで行くことにした。すると、途中の部屋でいかがわしい行為をしている二人の男女を見てしまうのだが……。
敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される
clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。
状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる