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第13話-2
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「王太子殿下とドナのこと、アリーチェはどう見えましたか?仲が良さそうに見えたけど、実際どうなのかしら」ロゼッタがアリーチェに質問した。
「そうですね、私から見ても、お二方は仲睦まじいです。ですが、そうなられたのは、ここ最近のことですね」アリーチェが答えた。
「以前は仲がよくなかったということですか?」
「王太子殿下は、ヴェルニッツィ侯爵の容赦ないやり方が、気に入らなかったようです。立派な方ですが、まだまだお若いですからね、理想を捨てきれないのでしょう」
「ドナというよりは、ヴェルニッツィ侯爵を嫌っているということですか?」
「はい、ヴェルニッツィ侯爵を警戒してはいますが、成人なされてようやく、魅力的な女性になられたドナテッラ嬢に、王太子殿下も、心を奪われてしまった、といったところでしょうか」
「そうね、ドナも王太子殿下のことを、好意的に見ているようだったけれど、王太子殿下が、ドナにベタ惚れって感じでしたわね」ドナテッラに寄り添う姿は、真に恋をしているといった感じだったと、ロゼッタは思った。
「ですが、あの王太子殿下に、釘付けにならない女性はいませんわ。ドナテッラ嬢も恋しているのだと思いますよ」アリーチェは確信を持って言った。
「そうですよね。王太子殿下は物語に出てくる王子様そのものって感じで、色気垂れ流し!無邪気に笑う姿なんて、どんな宝石よりも、輝いて見えましたわ」ロゼッタはうっとりとした。
「サルヴァトーレ殿下も素敵ですわよ」アリーチェは意味深に微笑んだ。
「サルヴァトーレ殿下が気の毒だわ、ドナのような美しい令嬢と結婚できるはずなのに、こんな私を娶らせるなんて、国王陛下も人が悪いですわ」
「そんなことありませんよ。ロゼッタ様と婚姻を結べるなど、男としては欣幸の至りです」エルモンドは、腹の底から湧き上がってくる嫉妬心に苛まれた。ロゼッタに近づいてくる男どもを、1人残らず、めった切りにしてやろうかと考えた。
自分のものにできないのなら、誰のものにもなってほしくない。それが、身勝手な考えだと分かってはいるが、他の誰かの隣で、微笑むロゼッタを見る勇気は、出そうになかった。
ジェラルドは、ロゼッタに気づかれない程度に、ニヤリと笑った。
エルモンドはすかさず、目線だけで“ヤメロ”と伝えた。
(ロゼッタは、王太子殿下のような人が好きなのだろうか、自分は少し生真面目すぎるだろうか、ジェラルドほどではないにしても、少し遊び心があったほうがいいのかもしれない、マテオ・デュカスのように……気さくで、怜悧なマテオを好いていたはずだ)
ジェラルドはエルモンドを、部屋の角に呼び寄せて、ロゼッタに聞こえないよう、小声で話しかけた。「お兄さん、囃し立てといてなんだが、よからぬことを考えるなよ。相手は聖女様だ。お前は子爵家3男なんだから、叶わぬ恋だ、諦めろ」
「そんな心配は必要ない」
頭では分かっているんだ、決して叶わぬ恋だということは。それでも、好きになる気持ちは制御できない。パッとしない地味な女、色気もなく、胸はぺたんこ。俺は豊満な女性が好きだったはずだ。なのに、俺はロゼッタから目が離せない。
自分に向けられる、何の意図もない笑顔が、妖艶に見えて下半身が疼く。蜜蝋を塗った彼女の唇は、ぷっくりと美味しそうに熟れていて、まるで誘っているようだ。“私を食べて”
その唇に吸い付き、存分に味わい、快感に酔いしれたい。
小さな胸を手のひらで包み込み、突起を弄びたい。彼女は、どなふうに鳴くのだろうか。
秘部を暴いたら、どんな反応をするだろうか。きっと恥ずかしがるだろうな。顔を真っ赤にして、涙ぐむかもしれない。その涙を俺は、愛おしく思うんだ。
ゴッティの小説が霞むほどにいやらしく、彼女の若い桃から滴り落ちる果汁を啜れたら、どんなに幸福か——
「おい、仕事中だ。変な妄想すんなよ」
「妄想なんてしていない」
「お前は欲求不満だ。今度娼館に行こうぜ、女抱いて発散しろ」
ロゼッタは振り向いて、エルモンドとジェラルドに笑いかけた。「ねえ、2人もそう思うでしょう?」
「ええ、サルヴァトーレ殿下も、ジュゼッペ殿下も、眉目秀麗で、貴族女性は皆が虜ですよ。ロゼッタ様がデートしたいと仰れば、お二方とも、喜んでエスコートしてくださいますよ」ジェラルドは訳知り顔で笑った。
「もう!そのことは忘れてと言ったでしょう?」ロゼッタは顔を赤らめた。
「そうですね、私から見ても、お二方は仲睦まじいです。ですが、そうなられたのは、ここ最近のことですね」アリーチェが答えた。
「以前は仲がよくなかったということですか?」
「王太子殿下は、ヴェルニッツィ侯爵の容赦ないやり方が、気に入らなかったようです。立派な方ですが、まだまだお若いですからね、理想を捨てきれないのでしょう」
「ドナというよりは、ヴェルニッツィ侯爵を嫌っているということですか?」
「はい、ヴェルニッツィ侯爵を警戒してはいますが、成人なされてようやく、魅力的な女性になられたドナテッラ嬢に、王太子殿下も、心を奪われてしまった、といったところでしょうか」
「そうね、ドナも王太子殿下のことを、好意的に見ているようだったけれど、王太子殿下が、ドナにベタ惚れって感じでしたわね」ドナテッラに寄り添う姿は、真に恋をしているといった感じだったと、ロゼッタは思った。
「ですが、あの王太子殿下に、釘付けにならない女性はいませんわ。ドナテッラ嬢も恋しているのだと思いますよ」アリーチェは確信を持って言った。
「そうですよね。王太子殿下は物語に出てくる王子様そのものって感じで、色気垂れ流し!無邪気に笑う姿なんて、どんな宝石よりも、輝いて見えましたわ」ロゼッタはうっとりとした。
「サルヴァトーレ殿下も素敵ですわよ」アリーチェは意味深に微笑んだ。
「サルヴァトーレ殿下が気の毒だわ、ドナのような美しい令嬢と結婚できるはずなのに、こんな私を娶らせるなんて、国王陛下も人が悪いですわ」
「そんなことありませんよ。ロゼッタ様と婚姻を結べるなど、男としては欣幸の至りです」エルモンドは、腹の底から湧き上がってくる嫉妬心に苛まれた。ロゼッタに近づいてくる男どもを、1人残らず、めった切りにしてやろうかと考えた。
自分のものにできないのなら、誰のものにもなってほしくない。それが、身勝手な考えだと分かってはいるが、他の誰かの隣で、微笑むロゼッタを見る勇気は、出そうになかった。
ジェラルドは、ロゼッタに気づかれない程度に、ニヤリと笑った。
エルモンドはすかさず、目線だけで“ヤメロ”と伝えた。
(ロゼッタは、王太子殿下のような人が好きなのだろうか、自分は少し生真面目すぎるだろうか、ジェラルドほどではないにしても、少し遊び心があったほうがいいのかもしれない、マテオ・デュカスのように……気さくで、怜悧なマテオを好いていたはずだ)
ジェラルドはエルモンドを、部屋の角に呼び寄せて、ロゼッタに聞こえないよう、小声で話しかけた。「お兄さん、囃し立てといてなんだが、よからぬことを考えるなよ。相手は聖女様だ。お前は子爵家3男なんだから、叶わぬ恋だ、諦めろ」
「そんな心配は必要ない」
頭では分かっているんだ、決して叶わぬ恋だということは。それでも、好きになる気持ちは制御できない。パッとしない地味な女、色気もなく、胸はぺたんこ。俺は豊満な女性が好きだったはずだ。なのに、俺はロゼッタから目が離せない。
自分に向けられる、何の意図もない笑顔が、妖艶に見えて下半身が疼く。蜜蝋を塗った彼女の唇は、ぷっくりと美味しそうに熟れていて、まるで誘っているようだ。“私を食べて”
その唇に吸い付き、存分に味わい、快感に酔いしれたい。
小さな胸を手のひらで包み込み、突起を弄びたい。彼女は、どなふうに鳴くのだろうか。
秘部を暴いたら、どんな反応をするだろうか。きっと恥ずかしがるだろうな。顔を真っ赤にして、涙ぐむかもしれない。その涙を俺は、愛おしく思うんだ。
ゴッティの小説が霞むほどにいやらしく、彼女の若い桃から滴り落ちる果汁を啜れたら、どんなに幸福か——
「おい、仕事中だ。変な妄想すんなよ」
「妄想なんてしていない」
「お前は欲求不満だ。今度娼館に行こうぜ、女抱いて発散しろ」
ロゼッタは振り向いて、エルモンドとジェラルドに笑いかけた。「ねえ、2人もそう思うでしょう?」
「ええ、サルヴァトーレ殿下も、ジュゼッペ殿下も、眉目秀麗で、貴族女性は皆が虜ですよ。ロゼッタ様がデートしたいと仰れば、お二方とも、喜んでエスコートしてくださいますよ」ジェラルドは訳知り顔で笑った。
「もう!そのことは忘れてと言ったでしょう?」ロゼッタは顔を赤らめた。
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