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心を壊され人生を奪われた公爵令嬢は、伯爵夫人になって平穏を手に入れた。
一方、事情があって娘に背を向けてしまった父と、妻を身勝手に利用してしまった夫は、誤解が解けたとき、切れてしまった絆を繋ぐために、許しを乞う。
親に決められた結婚だけれど、あの地獄のような家から抜け出せるのなら、どんな相手でも構わなかった。
それでも、クラリスは、ほんの少しだけ期待していた。チェイス・カヴァナーがクラリスを暗闇から救ってくれるかもしれないと。
その希望は、すぐに打ち砕かれた。
クラリスの夫となったチェイス・カヴァナーは、クラリスに言った。
『私には愛する女性がいる。生活に不自由させるつもりはないから、別邸で大人しくしていろ、彼女が君を見たら気分を害してしまうだろうから、本邸には近づかないようにしてくれ、私も別邸を訪れることはないから、そのつもりでいるように』と……
※一部残虐な箇所がありますが、全体的には温かいお話です。残虐なシーンが苦手な方は第1話と第18話の後半(警告あり)を飛ばしてお読みください。
※表紙はAdobe Expressで作りました。
文字数 11,735
最終更新日 2025.12.14
登録日 2025.12.14
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