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第6章:眠れぬ夜
第9話:サフィロ=ラプソティ
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「ベル様、下がってくだサイ。ベル様のお父様がこの騒動の黒幕だと思われマス」
「あんたっ! よりにもよって、わたくしのお父様に嫌疑をかけるの!? お父様も何でそれっぽい台詞を吐いてるわけ!?」
ベル=ラプソティは混乱の極みへと一気に堕ちる。アリス=ロンドが金筒の先端を向けている先は自分の父親であるサフィロ=ラプソティであったからだ。しかも、父親が金筒の先端を向けられているのに、戸惑うどころか、クックック……と笑い、意味ありげな台詞を吐いている。ベル=ラプソティはいったいぜんたい、今がどういう状況なのかをまったく理解出来ないでいた。
そんなベル=ラプソティを驚かすのがサフィロ=ラプソティであった。神官の白を基調とした服が真っ黒に染まり上がるほどに、身体の奥底から魔素を立ち昇らせたのである。ベル=ラプソティは思わず、自分の父親から物理的に距離を開けざるをえなくなる。
サフィロ=ラプソティは首級を左右に捻りながら、周囲にまで響き渡るようにゴキッゴキッ! と鳴らしてみせる。そして、後ろへ頭を傾けて行き、自分で自分の首の骨を折らんとばかりに曲げていく。そうしたかと思った次の瞬間には頭を前へと勢いよく戻し、ギラギラと真っ黒な瞳でアリス=ロンドを睨みつける。舌なめずりしている舌は不健康そのものとした紫色へと変貌していた。
「ああ……、貴様のこれまでの戦いはじっくり観察させてもらったよ。さすが星皇の懐刀と言ったところだ。しかし、貴様の御主人様の父親を撃つことは出来るか……なっっっ!?」
サフィロ=ラプソティがそう言った瞬間、アリス=ロンドは金筒の先端から一条の光線を発射させ、サフィロ=ラプソティの左胸を穿とうとする。サフィロ=ラプソティは台詞を言い終わる前にそうしてきたアリス=ロンドにびっくり仰天となり、左胸に吸い込まれるように差し込んできた一条の光を左手で弾き返すことになる。
「人質を取ったつもりでしょうけど、無意味デス。ボクをじっくり観察していたと言っていましたが、あなたの眼はガラス玉か何かなのでショウカ?」
アリス=ロンドは一切の躊躇なく、右手に持つ金筒から細い光線を連射する。サフィロ=ラプソティはグヌゥ! と唸りつつ、真っ黒に染まる両手で自分の身を穿とうとする光線を弾きまくる。サフィロ=ラプソティは最初、アリス=ロンドに罪の意識を心に植え込んで、アリス=ロンドを防戦一方にさせようとした。
しかし、その企みはまったくもって、アリス=ロンドに通用せず、逆に自分が防戦一方となってしまう。この状況を嫌ったサフィロ=ラプソティは真っ黒に染まる右手を草地の地面に叩きつけ、土煙をこの場に充満させる。言わば、簡易的な目くらましであった。
この時、サフィロ=ラプソティは逃走するか、それとも戦闘を継続し、さらには優位に立つための方策を取るかの2択を迫られることになる。しかし、逃げるという選択肢なぞ、サフィロ=ラプソティが取ったところで、この先、優位に立てる機会を完全に逃してしまうだけである。それゆえにサフィロ=ラプソティは選んだ。自分の身がアリス=ロンドにとって、何の枷にならないなら、枷になる相手を人質に取ってしまえば良いのだと。
土煙の中で素早く動いたサフィロ=ラプソティが狙ったの自分の娘であるベル=ラプソティであった。彼女は未だに戸惑いを見せていたために動きが緩慢であった。サフィロ=ラプソティは土煙の中から飛び出し、真っ黒に染まった右手でベル=ラプソティの喉者を鷲掴みしようとする。
「99.99999999%の確率で、あなたがそうしてくると超一級天使装束の演算機能が結果を既に出していまシタ」
アリス=ロンドはサフィロ=ラプソティの横から脇腹に向かって右足で飛び蹴りをかます。サフィロ=ラプソティはゲホゴホガハッ! と紫色の血反吐をまき散らしならがら、蹴り飛ばされることになる。しかしながら、すぐに体勢を整え直し、またもや真っ黒に染まった右手を草地の地面に叩きつけ、土煙をあげる。
アリス=ロンドは光線を放つための金筒を手放し、腰に結わえている金筒のひとつを手に取り、長さⅠミャートル程の光刃を創り出す。そして土煙の外側から内側へと一切の躊躇なく、突っ込んでいく。サフィロ=ラプソティはギョッとした表情で振り回される光刃を真っ黒に染まる両手で捌くしかなくなってしまう。
土煙の中では金属と金属がぶつかり合うような音が響き渡ることになる。ベル=ラプソティは父親を護るために動くべきなのか、アリス=ロンドに加勢するべきなのかと迷いに迷うことになる。躊躇し続けるベル=ラプソティの眼には土煙の中から外側へとぶっ飛ばされる自分の父親を見ることになる。
それを追うようにアリス=ロンドが左手に光のシールドを持ち、右手に光刃を持って、ゆっくりと土煙の中から出てくる。サフィロ=ラプソティは蹴られた腹を左手で抑えながら、尻餅をついた状態から右手を突き伸ばし、その右手の先から直径30センチュミャートルある真っ黒な球体を連射し始める。
アリス=ロンドは左手に持つ光のシールドでそれらを防ぎ切ると、右腕を大きく振りかぶり、サフィロ=ラプソティとの距離を一気に詰めて、彼の頭頂部へ向かって光刃を振り下ろす。
「アリス、待って! お父様は何かに操られているだけよっ!」
ベル=ラプソティは当てずっぽうであるが、そう言うしかなかった。それが唯一、自分の父親を救うための一言であると同時に、アリス=ロンドを危険に晒す一言であることをわかっていながらも、言うしかなかった台詞である。
アリス=ロンドはサフィロ=ラプソティの頭頂部からⅠセンチュミャートルの位置でピタリと振り下ろしていた光刃を止める。その途端、サフィロ=ラプソティはニヤリと口の端を歪ませ、右手を前へと突き出し、アリス=ロンドが左手に持っている光のシールドへ添える。そして、次の瞬間には右手から発した黒い球体を光のシールドへぶつけることで小規模ながら、爆発を起こさせる。
アリス=ロンドは眼の前で起こった爆発でサフィロ=ラプソティを見失うことになる。右腕を引き絞り、左手に持っている光のシールドで不意打ちを喰らわぬようにと身構えることになる。爆発の余韻が収まっていく中、アリス=ロンドは頭を上下左右に素早く振り、サフィロ=ラプソティの位置を特定しようとする。
しかしながら、アリス=ロンドが特に注意を払ったのはベル=ラプソティであった。それが死角となり、サフィロ=ラプソティが繰り出した一撃をまともに背中から喰らうことになる。アリス=ロンドから見て、左側にベル=ラプソティが居た。それゆえに、またしてもベル=ラプソティを人質に取るだろうと思い込んでいたアリス=ロンドであった。
サフィロ=ラプソティは直にベル=ラプソティを人質に取れないならば、間接的にベル=ラプソティという存在を利用したのである。散々、目くらましを使い続け、懲りずにベル=ラプソティを捕らえようとしているとアリス=ロンドに意識させたのである。それはついに実り、アリス=ロンドに痛撃を味わせることに繋がる。
「あんたっ! よりにもよって、わたくしのお父様に嫌疑をかけるの!? お父様も何でそれっぽい台詞を吐いてるわけ!?」
ベル=ラプソティは混乱の極みへと一気に堕ちる。アリス=ロンドが金筒の先端を向けている先は自分の父親であるサフィロ=ラプソティであったからだ。しかも、父親が金筒の先端を向けられているのに、戸惑うどころか、クックック……と笑い、意味ありげな台詞を吐いている。ベル=ラプソティはいったいぜんたい、今がどういう状況なのかをまったく理解出来ないでいた。
そんなベル=ラプソティを驚かすのがサフィロ=ラプソティであった。神官の白を基調とした服が真っ黒に染まり上がるほどに、身体の奥底から魔素を立ち昇らせたのである。ベル=ラプソティは思わず、自分の父親から物理的に距離を開けざるをえなくなる。
サフィロ=ラプソティは首級を左右に捻りながら、周囲にまで響き渡るようにゴキッゴキッ! と鳴らしてみせる。そして、後ろへ頭を傾けて行き、自分で自分の首の骨を折らんとばかりに曲げていく。そうしたかと思った次の瞬間には頭を前へと勢いよく戻し、ギラギラと真っ黒な瞳でアリス=ロンドを睨みつける。舌なめずりしている舌は不健康そのものとした紫色へと変貌していた。
「ああ……、貴様のこれまでの戦いはじっくり観察させてもらったよ。さすが星皇の懐刀と言ったところだ。しかし、貴様の御主人様の父親を撃つことは出来るか……なっっっ!?」
サフィロ=ラプソティがそう言った瞬間、アリス=ロンドは金筒の先端から一条の光線を発射させ、サフィロ=ラプソティの左胸を穿とうとする。サフィロ=ラプソティは台詞を言い終わる前にそうしてきたアリス=ロンドにびっくり仰天となり、左胸に吸い込まれるように差し込んできた一条の光を左手で弾き返すことになる。
「人質を取ったつもりでしょうけど、無意味デス。ボクをじっくり観察していたと言っていましたが、あなたの眼はガラス玉か何かなのでショウカ?」
アリス=ロンドは一切の躊躇なく、右手に持つ金筒から細い光線を連射する。サフィロ=ラプソティはグヌゥ! と唸りつつ、真っ黒に染まる両手で自分の身を穿とうとする光線を弾きまくる。サフィロ=ラプソティは最初、アリス=ロンドに罪の意識を心に植え込んで、アリス=ロンドを防戦一方にさせようとした。
しかし、その企みはまったくもって、アリス=ロンドに通用せず、逆に自分が防戦一方となってしまう。この状況を嫌ったサフィロ=ラプソティは真っ黒に染まる右手を草地の地面に叩きつけ、土煙をこの場に充満させる。言わば、簡易的な目くらましであった。
この時、サフィロ=ラプソティは逃走するか、それとも戦闘を継続し、さらには優位に立つための方策を取るかの2択を迫られることになる。しかし、逃げるという選択肢なぞ、サフィロ=ラプソティが取ったところで、この先、優位に立てる機会を完全に逃してしまうだけである。それゆえにサフィロ=ラプソティは選んだ。自分の身がアリス=ロンドにとって、何の枷にならないなら、枷になる相手を人質に取ってしまえば良いのだと。
土煙の中で素早く動いたサフィロ=ラプソティが狙ったの自分の娘であるベル=ラプソティであった。彼女は未だに戸惑いを見せていたために動きが緩慢であった。サフィロ=ラプソティは土煙の中から飛び出し、真っ黒に染まった右手でベル=ラプソティの喉者を鷲掴みしようとする。
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アリス=ロンドはサフィロ=ラプソティの横から脇腹に向かって右足で飛び蹴りをかます。サフィロ=ラプソティはゲホゴホガハッ! と紫色の血反吐をまき散らしならがら、蹴り飛ばされることになる。しかしながら、すぐに体勢を整え直し、またもや真っ黒に染まった右手を草地の地面に叩きつけ、土煙をあげる。
アリス=ロンドは光線を放つための金筒を手放し、腰に結わえている金筒のひとつを手に取り、長さⅠミャートル程の光刃を創り出す。そして土煙の外側から内側へと一切の躊躇なく、突っ込んでいく。サフィロ=ラプソティはギョッとした表情で振り回される光刃を真っ黒に染まる両手で捌くしかなくなってしまう。
土煙の中では金属と金属がぶつかり合うような音が響き渡ることになる。ベル=ラプソティは父親を護るために動くべきなのか、アリス=ロンドに加勢するべきなのかと迷いに迷うことになる。躊躇し続けるベル=ラプソティの眼には土煙の中から外側へとぶっ飛ばされる自分の父親を見ることになる。
それを追うようにアリス=ロンドが左手に光のシールドを持ち、右手に光刃を持って、ゆっくりと土煙の中から出てくる。サフィロ=ラプソティは蹴られた腹を左手で抑えながら、尻餅をついた状態から右手を突き伸ばし、その右手の先から直径30センチュミャートルある真っ黒な球体を連射し始める。
アリス=ロンドは左手に持つ光のシールドでそれらを防ぎ切ると、右腕を大きく振りかぶり、サフィロ=ラプソティとの距離を一気に詰めて、彼の頭頂部へ向かって光刃を振り下ろす。
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アリス=ロンドはサフィロ=ラプソティの頭頂部からⅠセンチュミャートルの位置でピタリと振り下ろしていた光刃を止める。その途端、サフィロ=ラプソティはニヤリと口の端を歪ませ、右手を前へと突き出し、アリス=ロンドが左手に持っている光のシールドへ添える。そして、次の瞬間には右手から発した黒い球体を光のシールドへぶつけることで小規模ながら、爆発を起こさせる。
アリス=ロンドは眼の前で起こった爆発でサフィロ=ラプソティを見失うことになる。右腕を引き絞り、左手に持っている光のシールドで不意打ちを喰らわぬようにと身構えることになる。爆発の余韻が収まっていく中、アリス=ロンドは頭を上下左右に素早く振り、サフィロ=ラプソティの位置を特定しようとする。
しかしながら、アリス=ロンドが特に注意を払ったのはベル=ラプソティであった。それが死角となり、サフィロ=ラプソティが繰り出した一撃をまともに背中から喰らうことになる。アリス=ロンドから見て、左側にベル=ラプソティが居た。それゆえに、またしてもベル=ラプソティを人質に取るだろうと思い込んでいたアリス=ロンドであった。
サフィロ=ラプソティは直にベル=ラプソティを人質に取れないならば、間接的にベル=ラプソティという存在を利用したのである。散々、目くらましを使い続け、懲りずにベル=ラプソティを捕らえようとしているとアリス=ロンドに意識させたのである。それはついに実り、アリス=ロンドに痛撃を味わせることに繋がる。
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