【R18】聖女の思春期奇行列伝 ~創造主は痛みを快楽に変える変態を創り出す~

ももちく

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第6章:救世主

第9話:痛みと祝福

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 新しい神力ちからに目覚めたアリス=アンジェラは救世主メシアの左胸に向かって、貫き手を繰り出す。救世主メシアは身の危険を感じ、身を翻す。しかし、赦しの光ルミェ・パードゥン神力ちからを持ってしても、完全には躱しきれず、救世主メシアの左腕が千切れ飛ぶことになる。

 驚きの表情になった救世主メシアはその場から逃げようとする。半ばから千切れた左腕を右手で抑えつつ、大聖堂の屋根に空いた穴から外へと飛び出す。しかし、彼を追って、アリス=アンジェラもその穴から外へと飛び出した。救世主メシアは半狂乱になりつつ、空中に質量ある残像とそれに付随するように光り輝く短剣ダガー群を散布する。

 しかし、その残像と短剣ダガー群をことごとく手刀で切り裂いていくアリス=アンジェラであった。救世主メシアが残像を100生み出せば、アリス=アンジェラがその100を2つの手刀で霧散させる。残像に付随し、さらには彼女の身に迫りくる短剣ダガーを両足で蹴っ飛ばす。

 それを100回繰り返し、ついにアリス=アンジェラの右手は救世主メシアの身体に再び触れることになる。アリス=アンジェラは菩薩のような柔らかな手つきで救世主メシアの左胸を触る。まるでそこから禁断の果実をもぎ取るかのような仕草をし終えると、アリス=アンジェラの右手の中には救世主メシアの心臓が収まっていた。

「自分はここまで……なのか?」

「あなたの敗因はたったひとつ。アリス=アンジェラを怒らせたことデス!」

 アリス=アンジェラはそう救世主メシアに言うなり、救世主メシアの心臓を右手で握りつぶしてしまう。紅い血が飛び散り、アリス=アンジェラの顔だけでなく、紅と黄色を基調とした戦乙女ヴァルキリー装束をさらに紅く染め上げる。アリス=アンジェラは握りつぶした救世主メシアの心臓を舌でチロチロと舐めた後、ごくんという音を鳴らしつつ、胃の中へと放り込む。

 アリス=アンジェラは物言わぬ死体と化した救世主メシアを両腕で抱きしめた後、地上へと舞い降りる。そして、まるで創造主:Y.O.N.Nに捧げる供物のように救世主メシアの遺体を扱い始める。

 大聖堂が焼け落ちていく中、その大聖堂を取り囲むように聖地:エルハザムの住人たちが集まり始める。彼らの眼には今のアリス=アンジェラは悪魔に救世主メシアという供物を捧げているようにしか映らなかった。それゆえに救世主メシアを奉り、敬っていた彼らは口々にアリス=アンジェラを『魔女』だと糾弾し始める。

「アリス殿……。それは悪手すぎます」

「あちゃあ。こりゃ暴徒化するのも時間の問題だな」

 ベリアルの肩を借りて、焼け落ちる大聖堂から外に出たアンドレイ=ラプソティは、アリス=アンジェラに向かって、口汚く罵り、さらにはその辺に転がっている石を彼女に向かって投げ始めている民衆たちをその眼で見ることになる。

 救世主メシアの存在が厄介な点は、彼が亡くなった後でも、その影響力を彼の信奉者たちに与え続けることであった。さらに救世主メシアという心の堤防を失くした民衆が暴徒になるまで、さほどの時間は要さない。アリス=アンジェラへ向かう『善意』は激しさを増す一方であった。だが、救世主メシアとの激戦で血と神力ちから呪力ちからを流されたアンドレイ=ラプソティと、ベリアル、そしてコッシロー=ネヅはアリス=アンジェラの身を護るすべを持たなかった。

「創造主:Y.O.N.N様ではなく、救世主メシアを信奉する皆様方へ通告しマス。救世主メシアこそ、道を外したのデス。それがわからないのであれば、あなたたちも救世主メシアと同様の外道となりマス」

 アリス=アンジェラの言うことは正論であった。しかし、その言葉はますます救世主メシア派の民衆たちを怒らせるには十分すぎる言葉であった。暴徒と化した救世主メシア派はアリス=アンジェラを裸にひん剥き、腹を裂き、腹の内側から膣を犯せと声高に主張しはじめる。

 魔女は焼き殺さねばならない。犯した後はその開いた腹に松明を突っ込み、浄化せねばならぬ使命があると暴徒たちは主張する。そして、その暴徒たちの発する熱は、アリス=アンジェラの肌だけでなく、心も焼こうとする。

 アリス=アンジェラは腹の奥から熱が浮かび上がってくるのを敏感に察する。暴徒たちの『善意』がアリス=アンジェラの心と身体、そして、脳を焼いていく。暴徒たちの『善意』が『痛み』へと変換され、アリス=アンジェラは思わず、股間からプシャー! と黄金こがね色の液体を噴き出し、その場でぺたりと尻餅をついてしまう。

 アリス=アンジェラは『痛み』を『快感』に変換しまう聖女おとめである。それゆえに、もっと痛みを感じたいと思いつつ、その痛みを暴徒たちにも感じてほしいと思った。そう彼女が思った瞬間、小石程度の大きさの青白く光り輝く『つぶて』がアリス=アンジェラの周りに綺羅星かの如くに現出する。

「ああ……。ボクと一緒に痛みを感じてくだ……サイ。天にも昇るこの想い。あなたたちにも分け与えまショウ」

 アリス=アンジェラは膝を折り、両手を握り合わせて、創造主;Y.O.N.N様に祈りを捧げるポーズを取り始める。暴徒たちはなんだこいつ? という表情になりながら、アリス=アンジェラを取り囲み、さらには彼女の金髪ショートヘアを鷲掴みにする。しかし、それをおこなった暴徒のひとりの頭がまるでスイカが内側から破砕するように破裂したのである。

 暴徒たちはいったい何が起きたのかわからなかった。魔女に触れた男の頭が文字通り弾け飛んだのだ。暴徒たちはさらに狂乱化し、アリス=アンジェラの戦乙女ヴァルキリー天使装束を引きちぎろうとする。しかし、彼女の天使装束に手をつけた暴徒たちの顔に向かって、先ほど現出した青白い綺羅星が飛んで行き、さらにはその暴徒たちの頭の中へと音も無く侵入していく。

 そして、ボンボンボンッ! と花火がなっているような音と共に、紅い華が花開くことになる。アリス=アンジェラの周りには首級くびから上が無い死体が転がることになるが、アリス=アンジェラはそれでも創造主:Y.O.N.N様を敬うための歌声を喉奥から奏で始めるのであった。

 暴徒たちは魔女の側から一斉に逃げ出す。しかし、魔女の歌声が耳に届くや否や、次の瞬間には頭の中でボンッ! という花火がさく裂する音が鳴り響く。それと共に、その暴徒の首級くびから上は無くなってしまっていた。

 アリス=アンジェラが満足気に歌い終わった後、ゆっくりと眼を見開く。そこには救世主メシアの子羊たちのことごとくが創造主:Y.O.N.N様に祈りを捧げるように地に伏し、天に召された後であった……。
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