【R18】俺は悪くねえ! ~愛しのお姫様が女騎士に変化しているのを知らずに後ろの穴を穿ってしまいました~

ももちく

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第19章:温泉宿

第1話:激闘を終えて

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「フンッ……。われからレオナルト=ヴィッダーに贈る報奨カ。ならば、奴とその仲間たちの武器や防具をパワーアップ出来るシロモノが良いダロウ。われの蒼竜鱗で貧弱なソレラを磨き上げるが良カロウ」

 紅玉眼の蒼き竜ルビーアイズ・ブルードラゴンはそう言った後、自分の身体の表面に生える蒼き竜鱗を10枚ほど、太くて鋭い爪が伸びる右の前足で毟り取る。そうした後、コッシロー=ネヅに下手したてにぞんざいに放り投げる。

 コッシロー=ネヅはチュゥ!? と素っ頓狂な声をあげつつ、背中に生える蝙蝠の4枚羽根を必死にぱたつかせる。紅玉眼の蒼き竜ルビーアイズ・ブルードラゴンが寄越してきた蒼竜鱗に潰されぬように、空中へ運んでいるエクレア=シュー共々、その場から退散してしまう。

 紅玉眼の蒼き竜ルビーアイズ・ブルードラゴンは慌てふためくコッシロー=ネヅが可笑しいのか、さも満足気にガッハッハ! と大笑いをする。蒼竜鱗がドンガラガッシャーーーン!! と盛大な音と共に、震度3ほどの地響きを起こしながら、地面へと落下する。紅玉眼の蒼き竜ルビーアイズ・ブルードラゴンは山ほどのサイズなのだ。彼の鱗1枚もそれに合わせてのサイズになっている。そんなものを10枚前後、放り投げてくれば、常日頃、不敵な態度を貫くコッシロー=ネヅが血相を変えて慌てふためくのも当然であった。

「お前、わざとやったッチュウね?」

「知らヌ。われは汝が望みたもうモノをくれてやったダケダ。非難される覚えなど、何一つ無イ」

 紅玉眼の蒼き竜ルビーアイズ・ブルードラゴンは与えるモノを与え、言うべきことは言い終えたとばかりに、背中にある巨大なドラゴンの翼を自分の身体の左右へと広げる。その広げられた翼の先端から先端まで、ゆうに500ミャートルほどに達している。ここまで巨大な翼であれば、山のような大きさもある紅玉眼の蒼き竜ルビーアイズ・ブルードラゴンも空へと羽ばたいていけるだろうと思わざるをえないエクレア=シューであった。

「あうあうあう~~~。スケールの大きさが違い過ぎるのです~~~。もう1度、戦いたいとは考えたくないのです~~~」

「チュッチュッチュ。果たして、エクレアの願いは叶うでッチュウかね? レオンが幸せを願えば願うほど、あいつは地獄へ一歩、また一歩近づいていくでッチュウ」

 エクレア=シューは自分の首筋で、いつも通り、チュッチュッチュと不敵な笑みを零すコッシロー=ネヅに対して、面白くないといった感情を抱く。彼女は考える。レオン様はいかがわしい連中に眼をつけられてしまった可哀想な存在だと。そんな彼をやさしくおっぱい枕で包み込んで、癒してあげようと思うのであった。

 紅玉眼の蒼き竜ルビーアイズ・ブルードラゴンは悠然と広げた翼をパッサバッサと羽ばたかせる。それにより、突風が辺りを吹き荒れる。エクレア=シューはとてつもない冷気を感じ、思わず顔を両腕覆いつつ、身を縮こませてしまう。

 そんな彼女に対して、気にする様子も見せない紅玉眼の蒼き竜ルビーアイズ・ブルードラゴンは段々、宙に浮き始める。そして、地面から30ミャートルほど、足が浮いた状態になると、背中の翼を器用に動かし、エクレア=シューたちに背中を見せる。

「では、次に会う時は、戦友ともとなるか、宿敵になるかはわからヌガ、運命の輪を砕く呪力ちからを蓄えておくように、レオナルト=ヴィッダーに伝えてオケ。われは傷ついた身体を癒しに行ク……」

 紅玉眼の蒼き竜ルビーアイズ・ブルードラゴンはそう言った後、振り返りもせずに、徐々に徐々に高度を上げて行き、その場から退散していくのであった……。

「ふぅ……。レオンっちに美味しいところを全て持っていかれたッスね」

「うぅ……。レオン様がボロ雑巾よりもボロボロなのニャン……。シロちゃん、早くレオン様を宿屋に運んでほしいニャン」

 レオナルト=ヴィッダーは宙から地上へと激突する前に、回収に向かった白銀の獣皇が空中において、柔らかな柔毛で包まれている背中で受け止めていた。同じく白銀の獣皇の背中に乗っているマリア=アコナイトがレオナルト=ヴィッダーの介護役を務めていた。マリア=アコナイトはシロちゃんこと白銀の獣皇に、自分たちが部屋を借りている宿へレオン様を運んでほしいと願い出る。

 白銀の獣皇は任せておくッス! とマリア=アコナイトの要望を快諾し、宙をゆっくりと4本足を用いて降っていく。その途中でフラフラと危なっかしく大空に浮いているリリベル=ユーリィとクルス=サンティーモに出くわすこととなる。

「ああ、わたしのレオッ! わたしを尻穴で妊娠させるまで、死ぬことは許さないわっ!」

「うへへ~~~。殿方は死にかけるほど、あっちのほうがビッキビキにおっ立つのですゥ。今のレオン様なら、ぼくとリリベル様を尻穴で妊娠させても、まだ貯金が来るほどに子宝袋に子種が貯まっているのですゥ……」

 空中で出くわした二人組の台詞に対して、マリア=アコナイトは怪訝な表情を顔に浮かべてしまう。戦闘が終わったというのに、リリベル様はまだ薔薇騎士ローズ・ナイトの姿のままだし、クルス=サンティーモに至ってはエロエロモード全開の淫婦の天使の笑顔をその顔に讃えている。マリア=アコナイトはますます眉間にシワを寄せ、気がおかしくなってしまっているリリベル=ユーリィたちをきつめに叱り飛ばす。

「ああっ! マリアちゃんに説教されると、身体がビクンビクンって反応しちゃうのぉ!」

「うゥ……。マリアさんに注意されればされるほど、ぼくのお尻が濡れちゃいますゥ。レオン様、早く、お仕置き棒でぼくの尻穴を折檻してほしいのですゥ……」

 マリア=アコナイトは、だめだこりゃとばかりに長めの嘆息を吐くしかなかった。ふたりが激闘に次ぐ激闘に身を晒すことで、気がふれてしまったのだろうということは容易に想像がつく。マリア=アコナイトも実際のところ、春の陽気な風を纏うシロちゃんの背中の上でなければ、紅玉眼の蒼き竜ルビーアイズ・ブルードラゴンに近づいただけで、身体だけでなく、心の芯まで氷漬けにされていたのは間違いない。

「リリベル様……、クルス師匠……。宿屋についたら、厚手の毛布を頭からかぶって、あったかいコーンスープを一緒に飲みましょうニャン。そうすれば、きっと元のふたりに戻るニャン……」

「厚手の毛布よりも、レオの厚い胸板に顔をうずめたいぃぃぃ! あったかいスープよりも、レオの熱いスペル魔をゴックンしたいのぉぉぉ!」

「レオン様の胸板はリリベル様にお譲りしますゥ……。その代わり、レオン様の尻の谷間に、ぼくが顔をうずめるのですゥ……」

「うぅ……。こんなになるまで、リリベル様とクルス師匠は死線をくぐり抜けたんですニャンね。あちきがレオン様ともども、皆の看病をするニャン」
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